このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

〜 雪月花 新撰組異聞 編 〜


〜 藤花の名残 藤は散りにて何をかも 〜


〜 後書き 〜


物語を読んで頂いてありがとうございます。

ここからは後書きになります。

この物語に登場する歌は、「万葉集 第十巻 一九七四番」です。

「春日野の 藤は散りにて 何をかも み狩の人の 折りてかざさむ」

ひらがなの読み方は、「かすがのの ふじはちりにて なにをかも みかりのひとの おりてかさざむ」です。

作者は、「詠み人知らず」です。

意味は、「春日野(かすがの)の藤は散ってしまって、何の花を狩りの人は折って髪を飾るのでしょう。」となるそうです。

原文は、「春日野之 藤者散去而 何物鴨 御狩人之 折而将挿頭」です。

この歌は、春日野(かすがの)で行われた薬狩(すくりがり)の時の歌と考えられているそうです。

「藤(ふじ)」は、マメ科のツル性の落葉樹です。

現在の暦で四月〜五月頃に掛けて咲きます。

花は春の季語で、実は秋の季語です。

万葉集では、藤は、藤波と表現される事が多いそうです。

「芍薬(しゃくやく)」は夏の季語です。

「躑躅(つつじ)」は春の季語です。

沖田総司さんが、鈴ちゃんにかんざしを贈りたいけれど、安い物は買えないと話します。

京の町に着たばかりの沖田総司さんは、大きな金額は用意できなかったと思います。

お金に余裕が出来るというか、裕福な状況になるのは、今回の物語の時間設定よりもう少し先の事になります。

今回の物語は、晩夏から初夏の頃を想定しています。

藤の花の季語は春ですが、名残をつける事よって、晩夏から初夏を表現しました。

「藤花(とうか)」は、「藤の花」です。

楽しんで頂けると嬉しいです。





はじめに        本編  

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