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新撰組異聞 〜 神有月 〜


〜 改訂版 〜


〜 後編 〜


ここは、京の町。


医者の家。



一室。



医者は少女を真剣な表情で診ている。

少女は医者を不安そうに見ている。



沖田総司は、少女と医者から離れた場所で心配そうに様子を見ている。



医者は少女を診ながら、真剣な表情で話し出す。

「手首が痛いだろ。」

少女は医者に微笑んで話し出す。

「痛くないです。」

医者は少女を診ながら、真剣な表情で話し出す。

「本当の症状を言わないと治療が出来ない。」

少女は医者に申し訳なさそうに話し出す。

「すいません。少し手首が痛いです。」

医者は少女を見ると、真剣な表情で話し出す。

「少しだけ手首が痛いという症状で良いのか?」

少女は医者に小さい声で話し出す。

「はい。」

医者は少女に真剣な表情で話し出す。

「なぜ手首が痛くなる状態になったんだ?」

少女は医者に微笑んで話し出す。

「私がつまずいて転びそうになりました。沖田様が私を支えるために手を掴んだ時に痛めました。私はそそっかしいですね。」

医者は少女の治療を真剣な表情で始めた。

少女は医者に僅かに慌てた様子で話し出す。

「先生。周りの方達に分からないように治療して頂けないでしょうか?」

医者は治療を止めると、少女を不思議そうに見た。

少女は医者に真剣な表情で話し出す。

「私の怪我は偶然の出来事です。家族に理由を話しても沖田様を責めないと思いますが、周りの方達は沖田様を悪く思うかも知れません。偶然の出来事から起きた怪我のために、沖田様が悪く言われるのは嫌です。」

医者は少女に真剣な表情で話し出す。

「美鈴さんの気持ちは分かるが、完治するのに時間が掛かるぞ。」

少女は医者に真剣な表情で話し出す。

「先生の元には何回でも通います。」

医者は少女に真剣な表情で頷いた。

少女は医者を微笑んで見た。

医者は少女の治療を真剣な表情で始めた。

少女は医者を微笑んで見た。



沖田総司は医者と少女を心配そうに見ている。



医者は少女の治療を終えた。

少女は医者を微笑んで見た。

医者は少女に普通に話し出す。

「本日の治療は終わった。数日後に怪我の様子を確認したい。」

少女は医者に微笑んで話し出す。

「分かりました。」

医者は沖田総司を普通の表情で見た。

少女は沖田総司を微笑んで見た。



沖田総司は医者と少女を僅かに動揺した様子で見た。



医者は少女を見ると、普通に話し出す。

「美鈴さん。沖田君に治療などの説明をしたい。少しだけ部屋の外で待っていて欲しい。」

少女は医者に微笑んで話し出す。

「分かりました。」

医者は少女に普通の表情で頷いた。



沖田総司は少女を微笑んで見た。



少女は部屋から微笑んで出で行った。



医者は沖田総司を普通の表情で見た。



沖田総司は医者の傍に心配そうに来た。



医者は沖田総司に普通に話し出す。

「沖田君。幾つかの行動が悪い方向に重なって、美鈴さんが怪我をしたようだな。沖田君は剣術などの鍛錬を重ねているから体力も力もある。沖田君が気を配らないと、状況によっては美鈴さんか沖田君が大怪我をするぞ。」

沖田総司は医者に申し訳なさそうに話し出す。

「私の不注意で美鈴さんに怪我をさせてしまいました。美鈴さんには申し訳ないと思っています。」

医者は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は医者に心配そうに話し出す。

「先生。美鈴さんの怪我は酷いのでしょうか?」

医者は沖田総司に普通に話し出す。

「手首を少し傷めている。何回か通ってもらって、怪我の治療をする。」

沖田総司は医者に申し訳なさそうに話し出す。

「美鈴さんや家族の方には、迷惑を掛けないようにしたいと考えています。美鈴さんが治療を受ける日は付き添います。私が治療費を払います。」

医者は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は医者に申し訳なさそうに話し出す。

「では失礼します。」

医者は沖田総司に普通に話し出す。

「沖田君。自分の体調は放っておくのか?」

沖田総司は医者を困惑した様子で見た。

医者は沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんに心配を掛けたくないのなら、沖田君自身の体調に気を配らないと駄目だろ。」

沖田総司は医者に困惑した様子で軽く礼をした。

医者は沖田総司に普通の表情で頷いた。



それから少し後の事。



ここは、先程とは別な部屋。



少女は不安そうに居る。



沖田総司は部屋の中に微笑んで入ってきた。



少女は沖田総司を不安そうに見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんの怪我が心配で、医者にたくさん質問をしていたんだ。心配を掛けてごめんね。」

少女は沖田総司を安心した様子で見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんが治療を受ける日は、私も一緒に行くよ。私が全て治療費を払うよ。医者からは了承の返事をもらったよ。」

少女は沖田総司に不安そうに話し出す。

「総司さんはお仕事が忙しいですよね。総司さんに迷惑を掛ける訳にはいきません。」

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「私は鈴ちゃんに怪我をさせてしまった。私は鈴ちゃんの怪我を換われない。せめて治療費や付き添いなどで詫びをさせてくれ。」

少女は沖田総司を不安そうに見た。

沖田総司は少女に不安そうに話し出す。

「やはり自分勝手な申し出だよね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんの申し出でを喜んで受けたいです。よろしくお願いします。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。ありがとう。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。家まで送って行くよ。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。



沖田総司は部屋を微笑んで出て行った。

少女も部屋を微笑んで出て行った。



その日の夜の事。



ここは、屯所。



斉藤一の部屋。



沖田総司は僅かに落ち込んだ様子で訪れた。



斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に僅かに落ち込んだ様子で話し出す。

「やはり夜は暗いですね。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は僅かに辛そうな表情で軽く息をはいた。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「数日ほど前から、山南さんの介錯を務めた前後の出来事や芹沢さんの最期の関係の前後の出来事が、何度も夢に現れます。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「現在の時間や状況から考えると、俺達の話を盗み聞きする人物は居ないと思う。芹沢さんの最期に関係する出来事など、少しなら話しても構わないと思う。」

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「私が、山南さんの介錯を務めた出来事や芹沢さんを見捨てて行動した出来事を、周りの人達が話す夢を見ます。夢に現れる人達は、私を怖いと言います。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司の取った行動と、夢に現れる総司が怖いと話す人物は、関係ないだろ。」

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「山南さんは、私を弟のように気遣ってくれて、鈴ちゃんをたくさん気遣ってくれました。芹沢さんは、私を何度も連れ回したり、鈴ちゃんに何度も話し掛けたり連れ回したりしました。芹沢さんは豪快な行動を何度もしましたが、私や鈴ちゃんを何度も気遣ってくれました。山南さんも芹沢さんも優しい人でした。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「夢に現れる人達は、私を命令があれば、大切な人でも迷わずに斬ると話します。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「武士ならば、仲間や恩人でも裏切ったり叛いたりしたら、斬ったり介錯を務めたりするだろ。」

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「斉藤さんの話す意味は分かります。でも、夢に現れる人達は、私を怖いと話して、私に係わらないようにしようと話して、私に殺されないために機嫌を取ろうと話します。鈴ちゃんも周りの人達の会話を聞いて、私を怖いと話して、私が怖いから逢いたくないと話します。鈴ちゃんが私の元から去っていく夢も見ました。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんを信じていないのか?」

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「私は鈴ちゃんを信じています。でも、鈴ちゃんは全ての事実を知った時に、私の傍に居てくれるのでしょうか? 私は、命令があれば、斉藤さんを斬るかも知れません。それでも鈴ちゃんは私の傍に居てくれるのでしょうか?」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「最近は夢の内容の関係だと思いますが、疲れや苛立つ状態が増えていました。周りの人達には疲れや苛立ちを気付かれないように過ごしていました。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「今日は鈴ちゃんと逢いました。夢と同じような出来事が起きました。私は鈴ちゃんに酷い内容の話しをしていました。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「私は、命令があれば簡単に人を斬るし、頼まれれば介錯も務めます。私は、命令があれば、斉藤さんを斬るかも知れません。鈴ちゃんは私の話しを聞いて驚いた表情になりました。でも、鈴ちゃんは私を心配して励まそうとしてくれました。私は、鈴ちゃんへの申し訳なさと自分の情けなさの両方を感じました。鈴ちゃんに辛い想いや悲しい想いをさせたくないと思いました。心配して傍に来た鈴ちゃんを離そうとして、鈴ちゃんの手首を掴むと睨んでしまいました。鈴ちゃんの手首を掴む時に、思わず力が入ってしまいました。その後の鈴ちゃんは調子が悪くて辛そうにしていました。手首が痛かったのと私が人を斬った時の様子を思い出したように見えました。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんの調子は悪いのか?」

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「鈴ちゃんは手首を酷い症状ではないのですが痛めてしまいました。鈴ちゃんは手首が痛いのに、痛くないと言いました。鈴ちゃんは手首を痛めた理由を、鈴ちゃんが倒れそうになって、私が支えるために手を掴んだ時に手首を痛めたと説明していました。鈴ちゃんは怪我が辛いのに、私を庇ってくれました。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。美鈴さんは俺達とは違う。総司の力や勢いで行動していたら、大怪我をする可能性があるぞ。」

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「医者も斉藤さんと同じ内容の話をしました。私は気を付けているのですが、全く足りていません。鈴ちゃんはこのような私を庇ってくれます。鈴ちゃんが本当に良い子だからこそ、本当に申し訳ないと思っています。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんが大怪我をしなくて良かったな。」

沖田総司は斉藤一に安心した様子で話し出す。

「はい。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「医者は怪我が治るまで何回か通うように言いました。私は鈴ちゃんの怪我が治るまで付き添います。斉藤さんには迷惑な頼みになりますが、私がどうしても外せない任務に就いた時は、私の代わりに鈴ちゃんに付き添ってもらえないでしょうか?」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は微笑んで斉藤一に話し出す。

「いつもありがとうございます。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「気にするな。」

沖田総司は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は、芹沢さんや山南さんに関係した状況を含めて後悔しているのか?」

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「私は、何人もの人を斬っていますが、常に真剣に斬っています。介錯も、真剣に受けて、真剣に務めています。芹沢さんについては後悔していません。山南さんについては、何度も考えていますが、いまだに答えは出せません。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「俺は総司と同じ任務に就いている。俺は総司の気持ちは分かる。美鈴さんは分かる範囲で理解している。不安になるな。」

沖田総司は斉藤一を辛そうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんは総司が苛立って酷い内容の話をしても励ましたのだろ。美鈴さんは怪我をしたのに総司を庇ったのだろ。どれ程に優しい人でも会いたくない人のために取る行動ではない。美鈴さんは分かる範囲で、総司についてしっかりと考えている。総司は心配や不安にならずに、美鈴さんを信じろ。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「はい。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。話しを聞いて頂いてありがとうございました。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。



沖田総司は部屋から微笑んで出て行った。



それから数日後の事。



ここは、少女の家。



玄関。



沖田総司は微笑んで訪れている。



少女は沖田総司の前に微笑んで現れた。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。こんにちは。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。こんにちは。今日はよろしくお願いします。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。



沖田総司は微笑んで出掛けて行った。

少女も微笑んで出掛けて行った。



それから少し後の事。



ここは、京の町。



沖田総司と少女は、医者の家に出掛けるために歩いている。



沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。辛くなったら無理せずに言ってね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を心配そうに見た。

少女は沖田総司を微笑んで話し出す。

「総司さん。私は大丈夫です。心配しないでください。」

沖田総司は少女に心配そうに頷いた。

少女は沖田総司に申し訳なさそうに話し出す。

「総司さん。お願いがあります。」

沖田総司は少女に不安そうに話し出す。

「どのような願いなのかな?」

少女は沖田総司に申し訳なさそうに話し出す。

「家族には、怪我の治療は終わったと話しています。今日は以前からのお約束のお出掛けと話しています。お話しのとおりに、どこかにお出掛けしたいです。」

沖田総司は考え込んだ。

少女は沖田総司に申し訳なさそうに話し出す。

「お医者さんの治療を受けたら、直ぐに家に帰ります。お忙しい総司さんに我がままを言ってすいませんでした。」


沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「せっかく二人で出掛けているのだから、医者の治療を受けた後に鈴ちゃんの調子が良ければ、少しだけ寄り道をしよう。」

少女は沖田総司を申し訳なさそうに見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「私は鈴ちゃんと出掛けられて嬉しいんだ。鈴ちゃん。私に遠慮しなくて良いよ。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司も少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。お医者さんの家で総司さんが待っていたら、迷惑が掛かるかも知れません。私は一人で大丈夫です。総司さんに診察の結果は必ずお伝えします。総司さんは別な場所でお待ちください。」

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。付き添わなくて良いの?」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「分かった。私は散歩を兼ねて、近くを歩くね。鈴ちゃん。医者の家を出る時に、私の姿が見えなかったら、家の外に出ないでね。私の姿が見えてから家から出るんだよ。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。



それから少し後の事。



ここは、医者の家の近く。



沖田総司は少女を微笑んで見ている。

少女は沖田総司を微笑んで見ている。



少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「行ってきます。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。



少女の医者の家へと微笑んで入って行った。



それから少し後の事。



ここは、医者の家の近く。



沖田総司は目立たないように少女を待っている。



少女は沖田総司の前に寂しそうに来た。



沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。大丈夫?」

少女は沖田総司に申し訳なさそうに話し出す。

「数日後にも来て欲しいそうです。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「医者は何回か通うと話していたよね。焦らずに落ち着いて通おう。」

少女は沖田総司に申し訳なさそうに頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんの治療が終わったから、調子が悪くなければ出掛けよう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんのお出掛けしたい場所が良いです。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「私は鈴ちゃんの出掛けたい場所が良いな、などと話していたら、ずっと決まらないね。歩きながら話しをしよう。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。



沖田総司は微笑んで歩き出した。

少女も微笑んで歩き出した。



それから何日か後の事。



ここは、京の町。



沖田総司と少女は、医者の家に出掛けるために歩いている。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんの怪我はかなり良くなっているんだよね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「今回で最後になると良いなと思っています。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは無理をしていないから、今日が最後の治療になる可能性が高いかな?」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司も少女を微笑んで見た。



それから暫く後の事。



ここは、医者の家の近く。



沖田総司は少女が戻ってくるのを目立たないように待っている。



少女は沖田総司の前に微笑んで来た。



沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女が沖田総司に微笑んで話し出す。

「今日が最後の治療だとお医者さんが言いました。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。怪我が治って良かったね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。出掛けたい場所はある?」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お寺でお話しをしたいです。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司を微笑んで見た。



沖田総司は微笑んで歩き出した。

少女も微笑んで歩き出した。



それから暫く後の事。



ここは、落ち着いた雰囲気の寺。



寺の中。



沖田総司と少女が居る。



少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お医者さんに治療をして頂く関係で、総司さんとたくさん逢えて嬉しかったです。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は寂しそうな表情になった。

沖田総司は少女を心配そうに見た。

少女は沖田総司に寂しそうに話し出す。

「怪我が治ったので、お医者さんの所に行くのは今日で終わりですね。」

沖田総司は少女を不思議そうに見た。

少女は沖田総司に申し訳なさそうに話し出す。

「総司さんは私を心配してくださったのに、失礼な内容の話をしてしまいました。」

沖田総司は少女に不思議そうに話し出す。

「鈴ちゃんは怪我をさせられたのに怒っていないの?」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんはお仕事が忙しくてお疲れだったんですよね。私の気配りが足りないために、今回の出来事が起きてしまいました。これからは気配りが出来るように努力します。」

沖田総司は少女を抱くと、微笑みながら話し出す。

「鈴ちゃん。いつも気を遣ってくれてありがとう。鈴ちゃんは無理しなくて良いよ。」

少女は沖田総司を心配そうに見た。

沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんとたくさん逢えるのは嬉しいよ。鈴ちゃんの怪我が早く治って嬉しいよ。」

少女は沖田総司を安心した表情で見た。

沖田総司は少女を微笑んで放した。

少女は沖田総司を微笑んで見た。



それから暫く後の事。



ここは、京の町。



青空が広がっている。



沖田総司は微笑んで歩いている。

少女も微笑んで歩いている。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。空が綺麗だね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女も沖田総司を微笑んで見た。




〜 完 〜





はじめに       前編       後書き

目次


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