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新撰組異聞 〜 年満月の星の中 聖夜の日の贈り物 〜


〜 改訂版 〜


〜 後編 〜


それから数日後の事。



ここは、落ち着いた雰囲気の寺。



境内。



冬桜が静かに綺麗に咲いている。



沖田総司は冬桜の傍に居る。



沖田総司は冬桜を寂しそうに見た。



冬桜が沖田総司の元に静かに舞い落ちてきた。



沖田総司は冬桜を掌で寂しそうに受け止めた。



それから暫く後の事。



ここは、京の町。



星が静かに綺麗に輝いている。



ここは、京の町。



屯所。



沖田総司の部屋。



沖田総司は寂しそうに考え込んでいる。



斉藤一は普通に訪れた。



沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「斉藤さん。何か遭ったのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「俺は用事がなければ総司の部屋を訪ねてはいけないのか?」

沖田総司は斉藤一を申し訳なさそうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。悪かったな。」

沖田総司は斉藤一に慌てた様子で話し出す。

「斉藤さん! 帰らないでください!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「鈴ちゃんの悲しむ顔が見たくなくて、お雪さんが亡くなった事実を伝えられない状況が続いていました。鈴ちゃんがお雪さんについて笑顔で話しをすれば、私は笑顔で返事をしる状況が続いていました。数日前に、鈴ちゃんにお雪さんが亡くなった事実を伝えました。鈴ちゃんは傷ついて泣いてしまいました。少し経ってから、鈴ちゃんは頭が痛いと言いました。鈴ちゃんの容態を一昨日も昨日も今日も確認していますが、熱があって寝込んでいます。私の決断が遅れたために、鈴ちゃんの悲しさが増してしまい、鈴ちゃんの体調まで悪くなってしまいました。全て私の責任です。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。俺に美鈴さんに隠し続けるのが辛いと何度も話していたのに、なぜ美鈴さんに重隠し続けたんだ? 美鈴さんが寝込んでいるのに、なぜ早く俺に話をしなかったんだ?」

沖田総司は斉藤一に辛そうに話し出す。

「斉藤さんに何度も話そうとしましたが、斉藤さんの返事を想像してしまい、話しが出来ませんでした。私が至らないために、鈴ちゃんにも斉藤さんにも迷惑を掛けています。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に悲しそうに話し出す。

「鈴ちゃんの体調が良くなりません。私は、鈴ちゃんにお雪さんが亡くなった事実を伝えられず、鈴ちゃんの体調に気付かずに無理をさせてしまいました。鈴ちゃんに逢って謝りたいです。鈴ちゃんを元気付けたいです。でも、体調の悪い私は、鈴ちゃんに逢えません。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一に悲しそうに話し出す。

「斉藤さん。私の代わりに鈴ちゃんを見舞ってもらえませんか? 斉藤さんしか頼める人がいません。お願いします。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に申し訳なさそうに話し出す。

「ありがとうございます。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。美鈴さんに渡したい物があるだろ?」

沖田総司は机から小箱を取ると、斉藤一に寂しそうに見せた。

斉藤一は沖田総司と小箱を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に小箱を差し出すと、悲しそうに話し出す。

「鈴ちゃんに渡してください。お願いします。」

斉藤一は沖田総司から小箱を普通の表情で受け取った。

沖田総司は斉藤一を悲しそうに見た。

斉藤一は小箱を持ちながら、沖田総司に普通に話し出す。

「部屋に戻る。」

沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「斉藤さん。私への用事は済んだのですか?」

斉藤一は小箱を持ちながら、沖田総司に普通に話し出す。

「酒が飲みたいから、総司に付き合ってもらおうとした。総司の様子が暗いから、別な機会に誘う。」

沖田総司は斉藤一を不思議そうに見た。



斉藤一は小箱を持ちながら、部屋を普通に出て行った。



その翌日の事。



ここは、少女の家。



少女の部屋。



少女は床に辛そうに横になっている。



斉藤一は小箱を持ちながら、部屋を普通に訪ねてきた。



少女は辛そうに微笑みながら、床の上にゆっくりと体を起した。

斉藤一は小箱を脇に置くと、少女に普通に話し出す。

「熱が下がらないのだろ。無理せずに横になっていろ。」

少女は床の上に体を起しながら、辛そうな微笑みで話し出す。

「熱は下がりませんが、無理していません。斉藤さんとお話しが出来て嬉しいです。」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「美鈴さんを見ると、発言とは逆に辛そうに感じる。隠さずに返事をしろ。」

少女は床の上に体を起したまま、斉藤一に辛そうな微笑みで話し出す。

「少し辛いです。」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「辛いなら、無理せずに横になれ。無理をしたいのなら、俺ではなく総司に対してしろ。」

少女は床の上に体を起したまま、斉藤一に辛そうな微笑みで頷いた。

斉藤一は少女を普通の表情で見た。

少女はゆっくりと床に横になった。

斉藤一は少女を普通の表情で見ている。

少女は床に横になったまま、斉藤一に心配そうに話し出す。

「総司さんの体調は大丈夫ですか? 私は総司さんに迷惑ばかり掛けています。総司さんのお仕事に支障は出ていませんか?」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「総司は相変わらずだ。心配するな。」

少女は床に横になったまま、斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「お雪さんは、体調について美鈴さんに秘密にして欲しい、亡くなっても美鈴さんに直ぐに伝えないで欲しい、と頼んだ。お雪さんの頼みを受けて、俺も総司も黙っていた。お雪さんに関する事実は、総司から美鈴さんに伝える状況になっていた。総司が美鈴さんにお雪さんに関する事実を直ぐに伝えなかったのは、お雪さんからの頼み以外に、美鈴さんの悲しむ姿を見たくなかったという理由もある。みんなで美鈴さんを笑って話題にするためではない。総司が美鈴さんに長く伝えなかった理由や行動は、美鈴さんにとっては迷惑な理由と行動だが、総司らしく感じた。」

少女は床に横になったまま、斉藤一に寂しそうに話し出す。

「我がままだとは思いますが、私はお雪さんに関する事実を早く知りたかったです。」

斉藤一は少女を普通の表情で見た。

少女は床に横になったまま、斉藤一に寂しそうに話し出す。

「私は総司さんに酷いお話しをしました。総司さんは怒っていますよね。」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「総司は怒っていない。総司は美鈴さんと逢いたいと話している。安心しろ。」

少女は床に横になったまま、斉藤一に寂しそうに話し出す。

「総司さんに逢いたいです。」

斉藤一は傍に置いた小箱を取ると、少女に普通の表情で見せた。

少女は床に横になったまま、斉藤一と小箱を不思議そうに見た。



小箱の中には、冬桜が入っている。



少女は床に横になったまま、冬桜を微笑んで見た。

斉藤一は少女に冬桜を見せながら、普通に話し出す。

「総司が美鈴さんと約束した場所に咲く冬桜を拾ってきて、美鈴さんに冬桜を見せて欲しいと俺に頼んだ。約束の場所の冬桜は綺麗に咲いているそうだ。美鈴さんが元気になったら、約束通り冬桜を見たいと話していた。」

少女は床に横になったまま、冬桜を微笑んで見ている。

斉藤一は少女に冬桜を見せながら、普通に話し出す。

「総司は、美鈴さんを悲しませて、美鈴さんの体調に気付かずに無理をさせてしまって、申し訳ないと話していた。総司は美鈴さんに謝りたいと話していた。総司は美鈴さんの容態の確認などのために、美鈴さんの家を何度も訪れているが、体調の悪い美鈴さんに無理をさせないために逢えないと話していた。」

少女は床に横になったまま、斉藤一を見ると、微笑んで話し出す。

「総司さんは怒っていないのですね。安心しました。」

斉藤一は少女に冬桜を普通の表情で見せている。

少女は床に横になったまま、冬桜を微笑んで見た。

斉藤一は少女に冬桜を見せながら、普通に話し出す。

「美鈴さん。総司は知らない出来事になるが、俺はお雪さんから美鈴さんへの伝言を頼まれた。」

少女は床に横になったまま、斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は少女に冬桜を見せながら、普通に話し出す。

「お雪さんと美鈴さんは違う世界を生きている。お雪さんとの間の出来事は早く忘れて欲しい。お雪さんを思い出す時間があるなら、総司を考える時間に使って欲しい。美鈴さんには早く幸せになって欲しい。美鈴さんが幸せになった時に、お雪さんを微かにでも覚えていて、お雪さんの思い出を話したいと思ったら、総司と俺と美鈴さんで、お雪さんの思い出を話して欲しい。美鈴さんは、可愛くて、優しくて、思いやりがある。お雪さんは美鈴さんが大好きだ。美鈴さんには必ず幸せになって欲しい。以上がお雪さんから美鈴さんに宛てた伝言だ。」

少女は床に横になったまま、目に涙を浮かべた。

斉藤一は少女に冬桜を普通の表情で見せた。

少女は床に横になったまま、斉藤一に微笑んで話し出す。

「ありがとうございます。」

斉藤一は少女に冬桜を見せながら、普通に話し出す。

「総司も俺も任務などのために、美鈴さんの容態の確認や見舞いに毎日は来られない。良い結果が早く聞けるように養生しろ。」

少女は床に横になったまま、斉藤一に微笑んで頷いた。

斉藤一は少女の傍に冬桜を普通に置いた。

少女は床に横になったまま、斉藤一を微笑んで見た。



斉藤一は部屋から普通に出て行った。



それから数日後の事。



ここは、屯所。



斉藤一の部屋。



沖田総司は微笑んで訪れた。



斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんの熱が下がって、辛そうな様子を余り見せなくなったそうです。鈴ちゃんが完治したら、逢って話をします。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。



それから数日後の事。



ここは、少女の家。



玄関。



沖田総司は微笑んで訪れた。



少女は沖田総司の前に微笑んで現れた。



沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。体調は大丈夫? 無理はしていない?」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「いろいろとご心配をお掛けしました。しっかりと治りました。」

沖田総司は少女を心配そうに見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。冬桜を一緒に見たいです。」

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「出掛けて大丈夫なの?」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「分かった。約束通り冬桜を見に出掛けよう。辛くなった時は、無理をしないで言ってね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。



沖田総司は微笑んで出掛けて行った。

少女も微笑んで出掛けて行った。



それから少し後の事。



ここは、落ち着いた雰囲気の寺。



境内。



冬桜が静かに綺麗に咲いている。



少女は冬桜を微笑んで見ている。

沖田総司は少女を微笑んで見ている。



少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女を申し訳なさそうに見た。

少女は沖田総司を不思議そうに見た。

沖田総司は少女に申し訳なさそうに話し出す。

「鈴ちゃんにお雪さんが亡くなった事実を直ぐに伝えなかった。鈴ちゃんの体調が悪いと気付かずに無理をさせてしまった。鈴ちゃんに辛い思いをたくさんさせてしまった。本当に申し訳ない。」

少女は沖田総司を困惑した様子で見た。

沖田総司は少女に悲しそうに話し出す。

「鈴ちゃん。どのような酷い内容でもしっかりと聞く。私に遠慮しないで話してくれ。」

少女は沖田総司に心配そうに話し出す。

「私は総司さんに酷い内容のお話をしました。怒っていないのですか?」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは私に酷い内容の話しは一度もしていないよ。安心して良いよ。」

少女が沖田総司を心配そうに見た。



雪が沖田総司と少女の元に静かに舞い落ちた。



少女は空を不思議そうに見た。

沖田総司も空を不思議そうに見た。



灰色の空から、雪が静かに舞い落ちている。



少女は沖田総司の腕を掴むと、微笑んで話し出す。

「総司さん。雪が降り始めました。」

沖田総司は少女を見ると、微笑んで話し出す。

「雪が降ってきたね。」

少女は沖田総司の腕を掴みながら、雪が降る様子を微笑んで見た。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司の腕を掴みながら、沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。今日は何の日か覚えている?」

少女は沖田総司の腕を掴みながら、不思議そうな表情になった。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんに詳しい内容を伝えてなかったかも知れない。私が聞いた内容を鈴ちゃんに教えるね。今日は異国の神様の誕生日なんだ。家族や大切な人に贈り物をあげたり、ご馳走を食べたりする日でもあるんだ。」

少女は沖田総司の腕を掴みながら、微笑んだ表情になった。

沖田総司は懐から小さな包みを取り出すと、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは大切な友達だから、鈴ちゃんが怒っていなくて体調も良かったら、美味しい食べ物を一緒に食べたいと思って用意したんだ。」

少女は沖田総司の腕から微笑んで放れた。

沖田総司は小さな包みを微笑んで広げた。

少女は包みを微笑んで見た。



包みの中には、金平糖が入っていた。



少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。金平糖の贈り物をありがとうございます。」

沖田総司は小さな包みを持ちながら、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんに金平糖を全てあげる。」

少女は沖田総司に不思議そうに話し出す。

「総司さんは金平糖を食べないのですか?」

沖田総司は小さな包みを持ちながら、少女に微笑んで話し出す。

「今は雪が降ってきて寒くなっている。金平糖は家でゆっくりと食べて。金平糖は別な機会に再び用意するから、次は天気の良い日に金平糖を一緒に食べよう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんが私と食べるために用意してくださった金平糖です。少しだけでも構わないので一緒に食べませんか?」

沖田総司は小さな包みを持ちながら、少女に微笑んで話し出す。

「分かった。少しだけ一緒に食べよう。」

少女は数粒の金平糖を取ると、沖田総司に微笑んで差し出した。

沖田総司は片手で小さな包みを持ちながら、少女から片手で微笑んで受け取った。

少女は包みから数粒の金平糖を掌に載せると、微笑んで食べた。

沖田総司は片手で小さな包みを持ちながら、片手で金平糖を微笑んで食べた。



少女は金平糖を微笑んで食べ終わった。

沖田総司は小さな包みを持ちながら、金平糖を微笑んで食べ終わった。

少女は空を微笑んで見た。

沖田総司は小さな包みを持ちながら、金平糖を微笑んで見た。



雪は灰色の空から静かに舞い落ちている。



少女は沖田総司を見ると、微笑んで話し出す。

「総司さん。今日の雪は、お雪さんからの贈り物でしょうか?」

沖田総司は小さな包みを持ちながら、少女を見ると、微笑んで頷いた。

少女は雪の降る様子を見ながら、掌を微笑んで上に向けた。

沖田総司は小さな包みを持ちながら、少女を微笑んで見た。



雪は少女の掌に載ると静かに溶けていく。



少女は手を差し出すのを止めると、空を微笑んで見た。

沖田総司は小さな包みを閉じると、懐に微笑んでしまった。

少女は空を見ながら、微笑んで呟いた。

「お雪さん。ありがとうございます。幸せになれるように毎日を生きます。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。何か言った?」

少女は沖田総司を見ると、微笑んで首を横に振った。

沖田総司は少女を微笑んで抱いた。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで様子を見た。

少女は一瞬だけ寒そうな仕草をした。

沖田総司が少女を抱きながら、心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。大丈夫?」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を心配そうに放した。

少女は沖田総司を心配そうに見た。

沖田総司は少女の手を握ると、心配そうに話し出す。

「鈴ちゃんの手が冷たい。熱が下がったばかりなのに、無理をさせてごめんね。私は本当に気遣いが出来ないな。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。私は大丈夫です。心配しないでください。」

沖田総司は少女の手を握りながら、心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。辛かったら無理をせずに言ってね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女の手を放すと、微笑んで話し出す。

「今日は帰ろう。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。



少女は冬桜を背にしながら、微笑んで歩き出した。

沖田総司も冬桜を背にしながら、微笑んで歩き出した。



それから暫く後の事。



ここは、京の町。



雪は既に止んでいる。

夜空には綺麗な星が静かに綺麗に輝いている。



ここは、屯所。



斉藤一の部屋。



縁の傍。



障子は半分ほど開いている。



部屋の中は寒さを感じるが、星の輝く様子は見える。



斉藤一は杯の酒を飲みながら、星を普通の表情で見ている。

沖田総司は肴として用意した漬物を微笑んで食べている。



斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は肴を食べ終わると、斉藤一に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんの件では、いろいろと気を遣って頂いてありがとうございました。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通に話し出す。

「総司に礼を言われるほどの行動はしていない。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さんはいつも私を助けてくれます。斉藤さんはとても頼りにりなる人です。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「今日は異国の神様が生れた日です。大切な人に贈り物をしたりご馳走を食べたりする日です。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 来年も再来年も三年後も更に次の年も更にその次の年も、同じ日に逢いましょうね! もちろん鈴ちゃんも一緒ですよ!」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 鈴ちゃんは可愛いですよね! 鈴ちゃんは良い子ですよね! 鈴ちゃんとずっと逢いたいですが、鈴ちゃんには無理をさせられないですよね! 鈴ちゃんは女の子だから、しっかりと気遣ってあげないといけませんよね!」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 今日は楽しい日だと思って良いですよね!」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一を笑顔で見た。

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見た。



沖田総司と斉藤一の聖夜の宴は、暫く続く雰囲気がある。



夜空の星は、沖田総司と斉藤一を見守るように静かに綺麗に輝き続けている。




〜 完 〜





はじめに       前編       後書き

目次


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