このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

新撰組異聞 〜 鷺草 〜


〜 改訂版 〜


〜 後編 〜


暫く後の事。



ここは、屯所。



土方歳三の部屋。



土方歳三は普通に居る。

斉藤一も普通に居る。



沖田総司は普通に訪れた。



土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。

「先日の説明に関連する出来事が起きたそうだな。」

沖田総司は土方歳三に真剣な表情で軽く礼をした。

土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。

「確証が欲しい。」

沖田総司が土方歳三に真剣な表情で話し出す。

「土方さんは幾つかの材料が揃ったと以前に話しました。確証が無くても実行できますよね。」

土方歳三が沖田総司に普通に話し出す。

「新撰組の隊士ならば、早く終わらせたい。新撰組の隊士と違うならば、少し慎重に終わらせたい。共に確証が欲しい。」

沖田総司は土方歳三と斉藤一に真剣な表情で話し出す。

「斉藤さんが断りの返事をしたならば、私が実行します。斉藤さんが返事をしていなければ、私が実行します。」

土方歳三は沖田総司に不思議な様子で話し出す。

「今回の内容で、総司が積極的に受けるのは珍しい。」

沖田総司は土方歳三に真剣な表情で話し出す。

「善い人物を感情に任せて乱暴する行動を許せないだけです。」

斉藤一は土方歳三と沖田総司を普通の表情で見た。

土方歳三が沖田総司と斉藤一に普通に話し出す。

「二人が今回の件に一番に詳しい。後は、二人に任せる。ただし、内々に頼む。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は土方歳三に真剣な表情で軽く礼をした。

土方歳三は沖田総司と斉藤一に普通に話し出す。

「話は終わりだ。呼び立てて悪かったな。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は土方歳三に真剣な表情で軽く礼をした。



沖田総司は部屋から普通に出て行った。

斉藤一も部屋から普通に出て行った。



土方歳三は妖しい微笑みを浮かべた。

土方歳三は妖しい微笑みで呟いた。

「今回の人物は、物凄く思慮の浅い人物、後先考えず感情に任せて行動する人物、底抜けに運の無い人物、だな。」



僅かに後の事。



ここは、沖田総司の部屋。



沖田総司は部屋の中に微笑んで入った。

斉藤一は部屋の中に普通に入った。



沖田総司は斉藤一に普通に話し出す。

「斉藤さん。先程の件は、私が主導で実行して良いですか?」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に普通に話し出す。

「心配しないでください。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一を普通の表情で見た。



斉藤一は部屋を普通に出て行った。



沖田総司は真剣な表情で考え始めた。



翌日の事。



ここは、少女の家。



少女の部屋。



沖田総司は少女を微笑んで見ている。

少女は床の上に微笑んで体を起こしている。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんの怪我は酷くないけれど、治るまで家で静養するよね。暫く出掛けられないね。寂しいね。」

少女は床の上に体を起こして、沖田総司に申し訳なく話し出す。

「総司さんと斉藤さんに迷惑を掛けないように、早く治します。」

沖田総司は少女に慌てて話し出す。

「鈴ちゃんは私と斉藤さんに迷惑を掛けていないよ! 鈴ちゃん! 無理をしないで! ゆっくりと静養して!」

少女は床の上に体を起こして、沖田総司を安心した表情で見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんも鈴ちゃんの体調を心配しているよ。鈴ちゃんのためにも、私のためにも、斉藤さんのためにも、無理しないでね。」

少女は床の上に体を起こして、沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。



幾日か後の事。



ここは、少女の家。



玄関。



沖田総司は微笑んで訪れた。



少女は微笑んで現れた。



沖田総司は少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。横になって休まなくて大丈夫なの?」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。無理していないよね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を心配して見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。少しで良いのでお出掛けしたいです。」

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「出掛けて大丈夫なの? 本当に無理していないの?」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お医者様が、少しならば出掛けして良いと診立てました。私の怪我は酷くありません。総司さんが傍に居ます。安心して出掛けられます。」

沖田総司は少女を心配して見た。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「今日は時間に余裕が無いから、出掛けるのは無理なんだ。明日か明後日ならば、出掛ける時間が作れると思うんだ。斉藤さんを誘って三人で出掛けたいと思うんだ。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。今日は庭を見て話そう。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。



翌日の事。



ここは、京の町。



綺麗な青空が広がっている。



ここは、少女の家。



玄関。



沖田総司は包みを持ち、微笑んで訪れた。



少女は微笑んで現れた。



沖田総司は包みを持ち、少女に微笑んで話し出す。

「今日は、私と斉藤さんと鈴ちゃんで出掛けるよ。斉藤さんは少し遅れて来るんだ。私と鈴ちゃんは、先に出掛けるよ。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は包みを持ち、少女を微笑んで見た。



暫く後の事。



ここは、落ち着いた雰囲気の場所。



大きめの木の下。



沖田総司は微笑んで座っている。

少女も微笑んで座っている。

沖田総司の傍には、包みが置いてある。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「綺麗な色の空を見ると、気持ちが明るくなるね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。用意した団子は、斉藤さんが来てから食べようね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。



斉藤一が普通に来た。



少女は斉藤一に微笑んで話し出す。

「こんにちは。」

斉藤一は少女に普通の表情で頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「日差しに長く当たると、少し暑く感じるよね。涼しい場所で話そう。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。



沖田総司のお腹から音が鳴った。



沖田総司は斉藤一と少女を恥ずかしく見た。

少女は沖田総司を不思議な様子で見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一と少女に恥ずかしく話し出す。

「お腹が空いたのかな?」

少女は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「木陰に居るので、日向より涼しいです。お団子を食べてから、場所を替えませんか?」

沖田総司は少女に恥ずかしく話し出す。

「鈴ちゃん。気を遣ってくれてありがとう。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は包みを苦笑して広げた。

少女は沖田総司と包みを微笑んで見た。

沖田総司は少女に包みを差し出すと、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。先に団子を食べて。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで包みを差し出している。

少女は包みから団子を取ると、微笑んで食べた。

沖田総司は包みを持ち、少女を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見た。

少女は団子を食べ終わると、沖田総司に微笑んで話し出す。

「美味しいです。」

沖田総司は斉藤一に包みを差し出すと、斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。団子です。食べてください。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に包みを差し出して、斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は包みから団子を取ると、普通の表情で食べ始めた。

沖田総司は包みを持ち、団子を取ると、美味しく食べ始めた。

少女は沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。

沖田総司は包みを持ち、団子を食べ終わると、斉藤一と少女に、微笑んで話し出す。

「美味しかった。」

斉藤一は団子を食べ終わると、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は包みを傍に置くと、斉藤一と少女を微笑んで見た。

少女は目を瞑ると、沖田総司の腕にしがみ付いた。

沖田総司は少女を驚いて見た。

斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見た。

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。怪我したところが痛くなったのかな? 暑くて調子が悪くなったのかな?」

少女は目を瞑り、沖田総司の腕にしがみ付いて、小さく首を横に振った。

沖田総司は少女を心配して見た。

少女は目を瞑り、沖田総司の腕にしがみ付いて、小さい声で話し出す。

「私を、殴った人が、少し離れた場所を、歩いています。」

沖田総司は辺りを鋭い目付きで見た。

斉藤一は辺りを普通の表情で見た。



少し離れた場所に、数人の武士が歩いている。



沖田総司は数人の武士を鋭い目付きで見た。

斉藤一は数人の武士を普通の表情で見た。

少女は目を瞑り、沖田総司の腕にしがみ付いている。



数人の武士の姿は見えなくなった。



沖田総司は斉藤一を真剣な表情で見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

少女は目を瞑り、沖田総司の腕にしがみ付いている。

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん、辺りに武士の姿は見えないよ。安心して。」

少女は目を瞑り、沖田総司の腕にしがみ付いている。

沖田総司は少女に悲しく話し出す。

「私達がしっかりと任務に就いていれば、鈴ちゃんは怖い思いをしなかった。鈴ちゃんが怖い思いをしているのは、私の責任だ。鈴ちゃん。ごめんね。」

少女は沖田総司の腕にしがみ付き、目を開けると、沖田総司を不思議な様子で見た。

沖田総司は少女を悲しい表情で見た。

少女は沖田総司の腕にしがみ付き、沖田総司に小さい声で話し出す。

「総司さんも斉藤さんも、お仕事をしっかりとしています。沖田さんも斉藤さんも、悪くありません。私が男の子を置いて早く逃げれば良かったんです。」

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。私や斉藤さんの前では、無理をせずに、辛い、怖い、と言ってね。」

少女は沖田総司の腕にしがみ付き、沖田総司と斉藤一に小さい声で話し出す。

「総司さんが居ます。斉藤さんも居ます。怖くないです。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見ている。

少女は沖田総司の腕にしがみ付き、沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。

沖田総司は少女を微笑んで見ている。

斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一を普通の表情で見た。

斉藤一は沖田総司と少女を普通の表情で見ている。

沖田総司は少女を見ると、少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。調子が悪い? 帰る?」

少女は沖田総司の腕にしがみ付き、沖田総司に不安な様子で話し出す。

「大丈夫です。帰りたくないです。総司さんと斉藤さんと、話したいです。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司の腕にしがみ付き、沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。私が買った団子です。斉藤さんも食べられるように、甘さを押さえた団子を選んで買いました。私と斉藤さんと鈴ちゃんで、団子を食べながら楽しく話しましょう。」

斉藤一は包みから団子を取ると、普通の表情で食べ始めた。

少女は沖田総司の腕にしがみ付き、沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。私もお団子を食べながら、楽しんで話します。」

沖田総司は少女の前に包みを微笑んで置いた。

少女は沖田総司からゆっくりと放れると、包みから団子を微笑んで取った。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は団子を微笑んで食べ始めた。

斉藤一は団子を食べながら、沖田総司と少女を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一と少女を微笑んで見た。



夜の事。



ここは、京の町。



月と星が綺麗に輝いている。



ここは、川の傍。



川は静かに流れている。



沖田総司は川の傍に普通に居る。



一人の新撰組隊士が、沖田総司の傍に普通に来た。



沖田総司は新撰組隊士に微笑んで話し出す。

「こんばんは。」

新撰組隊士は沖田総司に安心して話し出す。

「こんばんは。沖田さん。」

沖田総司は新撰組隊士に微笑んで話し出す。

「綺麗な月夜だな。」

新撰組隊士は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は夜空を微笑んで見た。

新撰組隊士は辺りを見ると、沖田総司に不思議な様子で話し出す。

「沖田さん。他の隊士は遅れて来るのですか?」

沖田総司は隊士に微笑んで話し出す。

「直ぐに来るよ。」

隊士は沖田総司に微笑んで話し出す。

「早く来て欲しいですね。」

沖田総司は新撰組隊士に微笑んで話し出す。

「焦らずに待て。」

新撰組隊士は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は冷たい表情になると、新撰組隊士に低い声で話し出す。

「一人で。」

隊士は沖田総司を怯えて見た。

沖田総司は冷たい表情で、素早く刀を抜くと、新撰組隊士を素早く斬った。



新撰組隊士は地面に崩れ落ちた。



沖田総司は刀を持ちながら、新撰組隊士を冷たい表情で見た。



新撰組隊士は、既に事切れている。



沖田総司は刀を持ち、事切れた新撰組隊士に冷たい表情で静かに話し出す。

「新撰組の規則を忘れていただろ。最低な言動の後に起きる出来事を忘れていただろ。」



月の光が、沖田総司と事切れた新撰組隊士を淡く照らした。



沖田総司は事切れた新撰組隊士を刀で突くと、冷たい表情で静かに話し出す。

「彼女を殴って蹴って、彼女を怪我させた分。」

沖田総司は事切れた新撰組隊士から刀を素早く抜くと、事切れた新撰組隊士に刀を素早く突いて、冷たい表情で静かに話し出す。

「彼女を怖がらせた分。」

沖田総司は事切れた隊士から刀を冷たい表情で素早く抜いた。

沖田総司は刀を持ち、事切れた隊士を冷たい表情で川に蹴落とした。

沖田総司は刀を持ち、事切れた新撰組隊士と川面を冷たい表情で見た。



沖田総司は刀を持ち、冷たい表情で急いで居なくなった。



翌日の事。



ここは、少女の家。



少女の部屋。



沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。元気になってきているね。次回の出掛ける日を決めよう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「私はいつでも大丈夫です。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「次回の出掛ける日は、三日後にしようか。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。迎えに来るね。」

少女は沖田総司に申し訳なく話し出す。

「総司さんは私を毎回のように迎えに来ています。無理していませんか?」

沖田総司が少女に微笑んで話し出す。

「無理していないよ。大丈夫だよ。今は時間通りに来ているけれど、任務が忙しくて遅れた時があっただろ。鈴ちゃんを待たせるのは悪いから、迎えに来るよ。」

少女は沖田総司に申し訳なく話し出す。

「総司さんは、私を家に迎えに来る時は約束の時間を守っています。総司さんが無理をしていないか心配です。私は家以外の場所で待っても大丈夫です。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。怪我が治っていないよね。家以外の場所で待つ間に、調子が悪くなると困るよね。私か斉藤さんが鈴ちゃんの家に迎えに行くよ。鈴ちゃんの怪我が治った後に、待ち合わせ場所について話そう。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。



三日後の事。



ここは、京の町。



青空が広がっている。



ここは、少女の家。



玄関。



沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。

少女の傍には、小さい包みが置いてある。



少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんと包みの中身を見る時が楽しみです。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんの話の内容から想像すると、包みの中身は食べ物以外だね。」

少女は沖田総司に申し訳なく話し出す。

「総司さんとお出掛け出来る大切な日なのに、お菓子の用意が出来ませんでした。ごめんなさい。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。怪我が治っていないから、無理をしないで。鈴ちゃんは辛い中で、菓子の用意に気付いた。鈴ちゃん。偉いよ。」

少女は沖田総司を申し訳なく見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。出掛ける途中で菓子を買おう。鈴ちゃん。菓子を選んで。」

少女は沖田総司に申し訳なく話し出す。

「総司さんがお菓子を選んでください。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「菓子を一緒に選ぼう。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は包みを持つと、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。出掛けよう。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は包みを持ち、少女を微笑んで見た。



暫く後の事。



ここは、落ち着いた雰囲気の寺。



寺の縁。



沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。

少女の傍には、小さい包みが置いてある。



沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。包みの中身が気になるんだ。包みの中身を見ても良いかな?」

少女は包みを微笑んで広げた。

沖田総司は包みの中身を微笑んで見た。



小さな木箱の中に、鷺草の鉢植えが入っている。



白鷺が飛ぶ姿に似た花が咲いている。



少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「鷺草です。」

沖田総司は鷺草を見ながら、少女に微笑んで話し出す。

「名前のとおり、白鷺が飛ぶ姿に似ているね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は鷺草の鉢植えを丁寧に微笑んで取り出した。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女に微笑んで話し出す。

「白鷺が飛んでいるみたいだね。鷺草の花は真っ白で綺麗だね。」

少女が沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女に微笑んで話し出す。

「鷺草は鈴ちゃんに似ているね。」

少女は沖田総司を恥ずかしく見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。大丈夫? 調子が悪くなったのかな? 私は鈴ちゃんを悲しませる内容を話したのかな?」

少女は沖田総司に恥ずかしく話し出す。

「大丈夫です。」

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女を安心した表情で見た。

少女は沖田総司を恥ずかしく見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは鷺草が好きなんだよね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、鷺草を微笑んで見た。

少女は沖田総司と鷺草を微笑んで見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、鷺草を真剣な表情で見た。

少女は沖田総司を不思議な様子で見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、鷺草を真剣な表情で見て、少女に静かに話し出す。

「鈴ちゃん。先日の武士は、川の近くで倒れていたんだ。だから、既に居ない。」

少女は沖田総司を不思議な様子で見ている。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、鷺草を真剣な表情で見た。

少女は沖田総司の腕を心配な表情で掴んだ。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女を見ると、少女に微笑んで話し出す。

「辛い出来事を思い出させてごめんね。」

少女は沖田総司の腕を掴んで、沖田総司を心配な表情で見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。先日の武士に関する心配は二度としないよ。」

少女は沖田総司の腕を掴んで、沖田総司を心配な表情で見ている。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ちながら、少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司の腕をゆっくりと放すと、沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女を微笑んで見ている。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「私は既に元気です。大丈夫です。総司さん。心配しないでください。」

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女を微笑んで見ている。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを少し高く掲げると、鷺草を見て、少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃん! 鷺草が青空を飛ぶ姿を見ているようだね!」

少女は鷺草と青空を微笑んで見た。



鷺草が青空を飛ぶ様子に見える。



沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女を笑顔で見た。

少女は沖田総司を見ると、微笑んで頷いた。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃん! 鷺草を譲ってもらえるかな?!」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、鷺草を見ると、少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃんから鷺草を譲ってもらった! 鷺草は鈴ちゃんに似ているから、私の傍には鈴ちゃんがいつも居るんだ! 物凄く嬉しいな!」

少女は沖田総司を恥ずかしく見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女を見ると、少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。大丈夫? 日差しに長く当たったから調子が悪くなったのかな? 私は鈴ちゃんを悲しませる内容を話したのかな?」

少女は沖田総司に恥ずかしく話し出す。

「私と鷺草は似ていません。総司さんが私と鷺草が似ていると褒めたので、恥ずかしくなりました。同時に、総司さんに鷺草に似ていると褒めて頂けて嬉しくなりました。」

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃんと鷺草は、似ているよ! 鈴ちゃんも鷺草も、白くて可愛くて綺麗だよ!」

少女は沖田総司を恥ずかしく見た。

沖田総司は鷺草の鉢植えを持ち、少女を笑顔で見た。



見渡す限りの青空。

白い鷺草。

沖田総司と少女は、青空と鷺草に見守られながら、穏やかな雰囲気に包まれている。




〜 完 〜





はじめに       前編       後書き

目次


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください