このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |
新撰組異聞 〜 草木黄落 〜
〜 改訂版 〜
〜 前編 〜
今は秋の終わり。
ここは、京の町。
屯所。
山南敬助の部屋。
山南敬助は微笑んで居る。
沖田総司も微笑んで居る。
山南敬助は沖田総司に微笑んで話し出す。
「明里と明るい時間に美味しい物を食べに行く約束をした。総司と斉藤君と美鈴さんも誘いたい。」
沖田総司は山南敬助に笑顔で話し出す。
「私は賛成です! 私は鈴ちゃんと斉藤さんに、都合の良い日の確認を取ります!」
山南敬助は沖田総司に微笑んで話し出す。
「総司。ありがとう。」
沖田総司は山南敬助を笑顔で見た。
山南敬助は沖田総司を微笑んで見た。
沖田総司は部屋を笑顔で出て行った。
僅かに後の事。
ここは、斉藤一の部屋。
斉藤一は普通に居る。
沖田総司は笑顔で訪ねてきた。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。
「斉藤さん! 山南さんが、明里さんと私と斉藤さんと鈴ちゃんと一緒に、美味しい物を食べに行こうと誘ってくれました! 都合の悪い日はありますか?!」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で首を横に振った。
沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。
「斉藤さん! 私は鈴ちゃんに予定の確認をしてきます!」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は部屋を笑顔で出ていった。
少し後の事。
ここは、少女の家。
玄関。
沖田総司は笑顔で訪ねてきた。
少女は微笑んで現れた。
沖田総司は少女に微笑んで話し出す。
「山南さんが美味しい物を食べに行こうと誘ってくれたんだ。私と斉藤さんと明里さんも一緒に出掛けるんだ。山南さんは鈴ちゃんも誘っているんだ。鈴ちゃんの都合の悪い日を教えてくれるかな?」
少女は沖田総司に微笑んで話し出す。
「私は大丈夫です。みなさんのご都合に合わせます。」
沖田総司は少女に笑顔で話し出す。
「予定が決まったら、直ぐに教えるね!」
少女は沖田総司に微笑んで頷いた。
沖田総司は少女を笑顔で見た。
少女は沖田総司を微笑んで見た。
数日後の事。
ここは、京の町。
京の町は普段と同じ雰囲気に包まれている。
明里は微笑んで歩いている。
明里の親しい遊女も微笑んで歩いている。
沖田総司と一番組の隊士達が歩く姿が見えた。
遊女は明里に微笑んで話し出す。
「明里さんの親しい方のお仕事仲間さんが見回り中ね。」
明里は遊女を見ると、微笑んで頷いた。
遊女は明里に微笑んで話し出す。
「今回の姿が見えるお仕事仲間さんの中で、一番の偉い方を、私の上客にするわ。明里さん。お名前を教えて。」
明里は遊女に心配して話し出す。
「偉い隊士さんが上客になると、他の隊士さんは、お客さんになるのを遠慮するわよ。」
遊女は明里に微笑んで話し出す。
「下の身分の隊士さんがたくさんお客さんになるより、幹部の隊士さんがお客さんになる方が良いわ。」
明里は遊女に言い難そうに話し出す。
「今回の一番に偉い方は、誰の上客にもならないわ。」
遊女は明里に不思議な様子で話し出す。
「なぜ誰の上客にならないの? もしかして、今回の一番に偉い方は、遊郭に余りお出掛けしない方なの?」
明里は遊女に困惑して頷いた。
遊女は明里に不思議な様子で話し出す。
「新撰組はお金に余裕が出来る度に、遊郭に徒党を組んで来るわよね。珍しい方ね。」
明里は遊女に困惑して話し出す。
「特定の方とお付き合いしているの。」
遊女は明里を残念な様子で見た。
明里は遊女を僅かに安心して見た。
遊女は明里に微笑んで話し出す。
「明里さん。せっかくの機会だから、今回の姿が見える方の中で、一番に偉い方の名前を教えて。」
明里は遊女に不安な様子で話し出す。
「一番組組長さんの沖田様。」
遊女は明里に微笑んで話し出す。
「一番組の組長さん。想像より偉い方が居るのね。沖田様は遊郭に来る機会が少ない方と聞いたわ。明里さん。今後のために、沖田様を教えて。」
明里は沖田総司を不安な様子で指した。
遊女は沖田総司を見ると、明里に僅かに驚いて話し出す。
「沖田様は若い方なのね。一番組の組長さんだから、年上の方を想像していたわ。」
明里は沖田総司を指すのを止めると、遊女を不安な様子で見た。
遊女は明里を見ると、微笑んで話し出す。
「明里さん。沖田様と話したいの。」
明里は遊女に不安な様子で話し出す。
「お願い。止めて。」
遊女は明里に不思議な様子で話し出す。
「上客になって欲しいと話すだけよ。沖田様が断れば、直ぐに諦めるわ。」
明里は遊女に不安な様子で話し出す。
「沖田様は誰の上客にはならない方よ。沖田様は真面目で誠実な方なの。お願いだから止めて。」
遊女は明里に微笑んで話し出す。
「沖田様に挨拶をしたら、直ぐに戻るわ。」
明里は遊女を慌てて止めようとした。
遊女は明里が制する前に微笑んで歩き出した。
明里は遊女を驚いて見た。
沖田総司は辺りを見ながら、真剣な表情で歩いている。
一番組の隊士達も辺りを見ながら、真剣な表情で歩いている。
沖田総司は一番組の隊士達を真剣な表情で見た。
一番組の隊士達も沖田総司を真剣な表情で見た。
一番組の隊士達は沖田総司から真剣な表情で離れた。
沖田総司は立ち止まると、辺りを真剣な表情で見た。
聞き慣れない女性の穏やかな声が、沖田総司の後ろから聞こえた。
「初めまして。沖田様ですよね。私は明里と同じ場所で働く者です。」
沖田総司は後ろを普通の表情で見た。
遊女が沖田総司を微笑んで見ている。
沖田総司は遊女を怪訝な様子で見た。
遊女は沖田総司の手を微笑んで握った。
沖田総司は遊女を驚いて見た。
遊女は沖田総司の手を握り、微笑んで歩き出した。
沖田総司は驚いた表情で歩き出した。
直後の事。
ここは、傍に在る小道。
遊女は沖田総司の手を握り、微笑んで来た。
沖田総司は驚いた表情で来た。
遊女は沖田総司の手を握り、沖田総司に微笑んで話し出す。
「沖田様。初めまして。私は明里と同じ所で働く者です。明里と親しくしています。」
沖田総司は遊女に怪訝な様子で話し出す。
「本当に親しいのか?」
遊女は沖田総司の手を握り、沖田総司に微笑んで話し出す。
「沖田様。訝しげなお顔ですね。私は本当に明里と親しくしています。今まで沖田様をお見掛けしていなかったので、ご挨拶が出来ませんでした。よろしくお願いします。」
沖田総司は遊女を怪訝な様子で見た。
遊女は沖田総司の手を握り、沖田総司に微笑んで話し出す。
「突然で申し訳ありません。実は、沖田様に頼みがあります。」
沖田総司は遊女に怪訝な様子で話し出す。
「申し訳ないが、手を早く放してくれ。」
遊女は沖田総司の手を放すと、沖田総司に微笑んで話し出す。
「失礼しました。」
沖田総司は遊女を怪訝な様子で見た。
遊女は沖田総司に抱き付くと、沖田総司に寂しく話し出す。
「明里には山南先生が上客としていらっしゃいます。私には特定の上客がいません。沖田様。私の上客になって頂けませんか?」
沖田総司は顔を赤くして、遊女を見た。
遊女は沖田総司に抱き付いて、沖田総司に寂しく話し出す。
「お逢いして直ぐに失礼な内容を話しているのは分かっています。私は沖田様に上客になって頂きたくて、失礼を承知でお願いしています。」
沖田総司は顔を赤くして、遊女を見ている。
遊女は沖田総司に抱き付いて、沖田総司に寂しく話し出す。
「山南先生とお付き合いしている明里が、とても羨ましいです。」
沖田総司は遊女を、顔を赤くして見ている。
遊女は沖田総司に抱き付いて、沖田総司に寂しく話し出す。
「沖田様。駄目ですか?」
沖田総司は顔を赤くして、遊女を見ている。
遊女は沖田総司に抱き付いて、沖田総司から妖しい微笑みで視線を外した。
沖田総司は顔を赤くして、遊女を見ている。
遊女は沖田総司に抱き付いて、沖田総司から妖しい微笑みで視線を外している。
沖田総司は顔を赤くして、遊女を放した。
遊女は沖田総司を不思議な様子で見た。
沖田総司は顔を赤くて、遊女に普通に話し出す。
「申し訳ないが、私は君の客にならない。私の他にも幹部の隊士が居る。私以外の幹部の隊士に頼んでくれ。」
遊女は沖田総司を寂しく見た。
沖田総司は顔を赤くして、遊女を普通の表情で見た。
遊女は沖田総司を見ながら、寂しくため息を付いた。
沖田総司は顔を赤くして、遊女を普通の表情で見ている。
遊女は沖田総司に寂しく話し出す。
「分かりました。沖田様以外の幹部の隊士に頼みます。」
沖田総司は顔を赤くて、遊女に普通の表情で頷いた。
明里が心配して来た。
遊女は明里を寂しく見た。
沖田総司は顔を赤くして、明里を普通の表情で見た。
明里は沖田総司に申し訳なく話し出す。
「沖田様。ご迷惑をお掛けして、申し訳ありません。」
沖田総司は顔を赤くして、明里に普通に話し出す。
「明里さん。私は誰の客にもなりません。」
明里は沖田総司に申し訳なく話し出す。
「沖田様。本当に申し訳ありません。彼女を許してください。」
沖田総司は顔を赤くして、明里に普通に話し出す。
「私は怒っていません。」
明里は沖田総司に安心して話し出す。
「ありがとうございます。」
沖田総司は顔を赤くして、辺りを不思議な様子で見た。
明里は沖田総司を不思議な様子で見た。
沖田総司は顔を赤くして、辺りを見て、明里に不思議な様子で話し出す。
「少し前に、鈴の音が聞こえた気がしました。明里さん。鈴の音を聞きましたか?」
明里は沖田総司に不思議に様子で話し出す。
「私には鈴の音が聞こえませんでした。」
遊女は沖田総司に不思議な様子で話し出す。
「沖田様の話の通り、少し前に、鈴の音が鳴りました。鈴の音は、女の子が身に着けていた鈴から聞こえたと思います。女の子は私と沖田様を物凄く驚いた様子で見ていました。」
沖田総司は遊女に慌てて話し出す。
「女の子の特徴を早く教えてくれ!」
遊女は沖田総司に不思議な様子で話し出す。
「女の子の身なりから想像すると、良い育ちのお嬢様だと思います。物凄く驚いた様子だったので、女の子を長く見てしまいました。女の子は驚いた様子のまま、少し前に居なくなりました。」
沖田総司は遊女の肩を掴むと、遊女に真剣な表情で話し出す。
「女の子が去った方向を早く教えてくれ!」
遊女は沖田総司を驚いて見て、別な小道を指した。
沖田総司は遊女の肩を放すと、慌てて走り出した。
明里は沖田総司を驚いて見た。
遊女も沖田総司を驚いて見た。
沖田総司の姿は見えなくなった。
遊女は沖田総司の去った方向を見て、明里に不思議な様子で話し出す。
「沖田様の言動と女の子の言動を合わせると、強く想い合う二人を想像するわ。」
明里は遊女を見ると、遊女に不安な様子で話し出す。
「鈴を身に着けた女の子は、沖田様と物凄く親しい方かも知れないの。」
遊女は明里を見ると、不思議な様子で話し出す。
「女の子はとても驚いた表情をしていたけれど、慕う人の姿を見て驚いた様子ではなかったわ。女の子は驚いた様子のままだったけれど、普通に歩いて居なくなったわ。」
明里は遊女を不安な様子で見た。
明里と明里の親しい遊女の後ろから、土方歳三の普通の声が聞こえた。
「先程の女の子は、二人の話すとおりの女の子です。」
明里は後ろを驚いて見た。
遊女も後ろを驚いて見た。
はじめに
後編
後書き
目次
このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください |