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新撰組異聞 〜 月と桜 〜
〜 第四版 〜
今は春。
ここは、京の町。
桜の花が咲いている。
今は夜。
夜空には綺麗な月が浮かんでいる。
ここは、一軒の屋敷。
一室。
何人かの新撰組の隊士達が楽しそうに酒を飲んでいる。
沖田総司は静かに席を立つと、部屋の外へと静かに出て行った。
それから僅かに後の事。
ここは、庭。
庭には桜が植えてある。
庭は月の光を受けて淡く輝いている。
桜も月の光を受けて淡く輝いている。
沖田総司は静かに歩きながら来た。
部屋の中の賑やかな声が微かに聞こえる。
沖田総司は桜を微笑んで見た。
斉藤一の静かな声が、沖田総司の後ろから聞こえてきた。
「庭に居たか。」
沖田総司は後ろを微笑んで見た。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「みんな楽しそうですね。」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は桜を微笑んで見た。
斉藤一は桜を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一を見ると、微笑んで話し出す。
「土方さんに頼まれて、私を呼びに来たのではないですか?」
斉藤一は沖田総司を見ると、普通に話し出す。
「土方さんに頼まれて総司を呼びに来たが、直ぐに戻らなくても大丈夫だと思う。」
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「もう少しだけ桜を見ながら話しても良いですか?」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は斉藤一を微笑んで見た。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤さんは酒を飲むのは好きだけど、賑やかな席で酒を飲むのは苦手ですよね。」
斉藤一は沖田総司を普通の表情見た。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤さん〜 今回の土方さんの頼み事は〜 状況によっては庭で長居が出来ますね〜 都合が良いと思って〜 頼み事を了承しましたね〜」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤さん〜 返事が無いのは〜 当たっているからですね〜」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。
沖田総司は斉藤一に嬉しそうに話し出す。
「やった〜! 私の勘が当たりました〜!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。
沖田総司は斉藤一に嬉しそうに話し出す。
「斉藤さん! 私の勘が当たったから困っていますね!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。
沖田総司は斉藤一を嬉しそうに見た。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出そうとした。
沖田総司は斉藤一が話し出す前に、嬉しそうに話し出す。
「わ〜い! あの斉藤一が困っている〜! 私は剣術以外の勘も凄いのですね〜!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司。まさかとは思うが、俺を本気で怒らせたいと考えていないよな。」
沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。
「すいません。調子に乗りすぎました。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「安心しろ。この程度では怒らない。」
沖田総司は斉藤一に安心した表情で話し出す。
「良かった〜! では、もう少しだけ凄い内容の話しをしても大丈夫ですね!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。
「斉藤さんは怒ると怖い人のように見えます! どれくらい酷い内容の話をすると怒るのですか?! 怖いもの見たさと言うのは、今のような状況を言うのですね!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司は俺が怒る姿を見たいから、俺の前で騒いで、俺に迷惑を掛けていたのか。これから総司に対しては、特に気を引き締める。総司。教えてくれてありがとう。」
沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。
「すいません。調子に乗りすぎました。」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。
「斉藤さんは大切な友達です。本気で友達を怒らせたいとは思いません。私が調子に乗り過ぎたために、酷い内容の話しをしてしまいました。すいませんでした。」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。
沖田総司は斉藤一を不安そうに見た。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司。怒っていない。安心しろ。」
沖田総司は斉藤一を安心した表情で見た。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は微笑みながら、斉藤一に静かに話し出す。
「斉藤さん。この前の話ですが・・・」
斉藤一は沖田総司の話しを遮ると、普通に話し出す。
「この前の話は覚えている。」
沖田総司は微笑みながら、斉藤一に静かに話し出す。
「今は覚えているだけで良いです。別な機会に話しても良いですか?」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「念のために一部だけ話しておく。この先の俺達に何が起きるかは、誰にも分からない。だが、もしそうなったら・・・」
沖田総司は斉藤一を真剣な表情で見た。
原田左之助の明るい声が、沖田総司と斉藤一の後ろから聞こえてきた。
「お〜い! 総司〜! 斉藤〜! 何をしているんだ〜!」
沖田総司は後ろを僅かに驚いた表情で見た。
斉藤一は話しを止めると、後ろを普通の表情で見た。
原田左之助は沖田総司と斉藤一の傍に笑顔で来た。
沖田総司は原田左之助を複雑な表情で見た。
斉藤一は原田左之助を普通の表情で見た。
原田左之助は沖田総司と斉藤一に笑顔で話し出す。
「土方さんが早く戻ってこいと言っているぞ!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司には告白したい女性がいます。告白の方法などについて相談に乗っていました。」
原田左之助は斉藤一に笑顔で話し出す。
「総司が告白するんだ!」
斉藤一は原田左之助を普通の表情で見た。
原田左之助は斉藤一に笑顔で話し出す。
「俺はみんなに報告してくる! 斉藤! 先に戻るな!」
斉藤一は原田左之助を普通の表情で軽く礼をした。
原田左之助は部屋へと急いで戻っていった。
沖田総司は顔を真っ赤にして両手を握り締めると、斉藤一に動揺した様子で話し出す。
「斉藤さん! 鈴ちゃんはとても大切な友達です! 鈴ちゃんが今の話を知ったら、悩んでしまいます!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「美鈴さんは悩まないから安心しろ。」
沖田総司は顔を真っ赤にして両手を握り締めながら、斉藤一に動揺した様子で話し出す。
「何度も言いますが、鈴ちゃんは物凄く大切な友達です! 鈴ちゃんが今の話が知って私に逢ってくれなくなったら、斉藤さんの責任ですよ!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「何度も言うが、美鈴さんは悩まないし、総司には喜んで逢い続ける。みんなも楽しみにしているらしい。この際だから、美鈴さんに告白しろ。」
沖田総司は顔を真っ赤にして両手を握り締めながら、斉藤一に動揺した様子で話し出す。
「斉藤さん! いい加減にしてください!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「戻ったら良い酒の肴になるな。」
沖田総司は顔を真っ赤にして両手を握り締めながら、斉藤一に大きな声で話し出す。
「私は酒の肴ではありません!!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司の望み通り、二人で綺麗な月と桜を見ながら話したな。総司。部屋に戻るぞ。」
沖田総司は顔を真っ赤にしながら、握り締めていた手の力を緩めた。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は顔を真っ赤にしながら、斉藤一に不安そうに話し出す。
「斉藤さん。今夜はみんなに多く話していますね。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「あの斉藤一を怒らすと怖いのだろ。」
沖田総司は顔を赤くしながら、斉藤一を不安そうに見た。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「俺は、総司と美鈴さんにとって良い内容の話しをした。逆に感謝して欲しいくらいだ。」
沖田総司は顔を赤くしながら、斉藤一に不安そうに話し出す。
「斉藤さんには逆らいません。だから、これ以上の変な内容の話は止めてください。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「総司。先程の続きを話しても良いか?」
沖田総司は顔を赤くしながらも、斉藤一に真剣な表情で頷いた。
土方歳三の明るい声が、沖田総司と斉藤一の後ろから聞こえてきた。
「総司〜! 聞いたぞ〜!」
斉藤一は話しを止めると、後ろを普通の表情で見た。
沖田総司は顔を赤くしながら、後ろを驚いた表情で見た。
土方歳三は沖田総司と斉藤一の傍に微笑んで来た。
斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。
沖田総司は土方歳三を複雑な表情で見た。
土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにすると、沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。
斉藤一は土方歳三と沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は土方歳三を困惑した様子で見た。
土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、微笑んで話し出す。
「総司。俺が女性の喜ぶ告白の言葉を教えてやる。告白する相手の名前を言え。」
沖田総司は顔を真っ赤にして土方歳三を見た。
土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。
沖田総司は顔を赤くしながら、斉藤一に途切れ途切れに話し出す。
「返事は、後で、告白、友達・・・」
斉藤一は土方歳三と沖田総司を普通の表情で見ている。
沖田総司は顔を赤くしながらも、斉藤一に助けを求める様子で見た。
斉藤一は沖田総司と土方歳三を普通の表情で見ている。
土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、微笑んで話し出す。
「総司。告白する相手の名前を早く言え。」
沖田総司は顔を赤くしながら、土方歳三に大きな声で話し出す。
「大切な友達はいますが、告白する相手はいません! だから告白はしません!」
土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、不思議そうな表情になった。
沖田総司は顔を真っ赤にすると、土方歳三に大きな声で話し出す。
「とても大切な友達です! とても優しい子です! 変な内容の話は止めてください! 困らせないでください!」
土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、斉藤一に不思議そうに話し出す。
「斉藤。話が違うぞ。」
斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。
「原田さんと土方さんが来るまでは、総司は真剣な表情で告白したいと話していました。土方さんと原田さんが来たので、せっかく出した勇気が挫けたようです。土方さんの気遣いを断るなんて、もったいない話しです。」
土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤。総司がみんなを巻き込んで騒いだ侘びとして、今夜は総司に奢ってもらおうか?」
斉藤一は土方歳三に普通に話し出す。
「とても素晴らしい提案です。みんなも喜ぶはずです。」
沖田総司は顔を真っ赤にしながら、土方歳三と斉藤一を驚いた表情で見た。
土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにしながら、斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤。みんなに今夜は総司の奢りだと早く伝えよう。」
斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。
沖田総司は顔を赤くしながらも、土方歳三と斉藤一を不安そうに見た。
土方歳三は沖田総司を微笑んで放した。
沖田総司は顔を赤くしながらも、土方歳三から不安そうに離れた。
斉藤一は土方歳三と沖田総司を普通の表情で見た。
土方歳三は微笑んで歩き出した。
斉藤一は普通に歩き出した。
沖田総司は土方歳三と斉藤一の後を慌てて歩き出した。
沖田総司は土方歳三と斉藤一の傍に慌てた様子で来た。
土方歳三は沖田総司を見ると、微笑んで話し出す。
「総司。足りない分は俺が出す。安心しろ。」
沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。
「土方さん。今の話は冗談ですよね。」
土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。
「秘密。」
沖田総司は土方歳三に動揺した様子で話し出す。
「土方さん! 秘密とはどのような意味ですか?! 冗談ですよね! 冗談だと言ってください!」
土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。
斉藤一は土方歳三と沖田総司を普通の表情で見た。
土方歳三は部屋の中へと微笑んで入って行った。
斉藤一は部屋の中へと普通に入って行った。
沖田総司は軽く息をはいてから、部屋の中へと微笑んで入っていった。
夜空には綺麗な月が浮かんでいる。
桜の花は月の光を受けて淡く輝いている。
月の光とたくさんの桜の花が、京の町を彩っている。
* * * * * *
ここからは後書きになります。
この物語は、改訂版として掲載した物語を更に改訂した物語です。
改訂前の物語の物語を掲載するのは止めました。
以上の点、ご了承願います。
ここからは、改訂前の後書きを加筆訂正しながら書いていきます。
今回の物語は、沖田総司さん達が京の町に着てから二度目の春を想定して書きました。
この物語を考えた当初は、鈴ちゃんを書く予定がなかったために、斉藤一さんに恋愛関係の相談をする事はないだろうから、話を知った土方歳三さんと原田左之助さんは驚くと考えて書きました。
HPに掲載した当時は、鈴ちゃんのイメージが固まっていませんでした。
この物語より後に、鈴ちゃんは「新撰組異聞」に登場しています。
二回目の春を想定した場合は、斉藤一さんは二人の仲を既に何回も助けています。
この物語の時点では、土方歳三さんと原田左之助さんは、鈴ちゃんを既に知っていますが、沖田総司さんの前では、知らないふりをしています。
「新撰組異聞」の沖田総司さんの前で告白の話しをすると、その後に起こる出来事の想像が付きそうなので、話す時は相当の覚悟が必要かなと考えました。
その事を分かった上で話せる人は、土方歳三さんや原田左之助さんなどのごく一部の人だと考えました。
新撰組最強の人斬りと喩えられる斉藤一さんに、明るく冗談が言える天才剣士と喩えられる沖田総司さんです。
沖田総司さんが鈴ちゃんの事になると大騒ぎをするために、怖くて話の出来ない人が多い中で、はっきりと話の出来る斉藤一さん。
いろいろな意味で新撰組最強の沖田総司さんと斉藤一さんです。
いろいろと疑問に思う方がいると思いますが、当サイトでは、いろいろな設定の物語が何作もあります。
細かい点を気にせずに読んで頂けると嬉しいです。
ちなみに、この春を過ぎた夏の季節に、あの有名な「池田屋事変」が起こります。
この頃から少し後までが、微笑ましい沖田総司さんと鈴ちゃんという事になります。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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