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新撰組異聞 〜 晩白柚を贈ったら 〜


〜 第三版 〜


今は初春。


ここは、京の町。


今日は朝から冷たい空気に包まれている。


ここは、屯所。


縁。


沖田総司は木箱を大事に抱えて、笑顔で歩いている。


僅かに後の事。


ここは、屯所。


斉藤一の部屋。


斉藤一は普通に居る。


沖田総司は木箱を大事に抱えて、笑顔で訪れた。


斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は木箱を持ち、斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 元気ですか?!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は木箱を持ち、斉藤一に笑顔で話し出す。

「今日は斉藤さんのために珍しい果物を用意しました!」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に木箱を笑顔で渡した。

斉藤一は沖田総司から木箱を普通の表情で受け取った。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 木箱を開けてください!」

斉藤一は木箱を傍に置くと、木箱を普通に開けた。


木箱の中には、人の頭ほどの大きさの黄色い果物と包丁が入っている。


斉藤一は人の頭ほどの大きさの黄色い果物を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を笑顔で見た。

斉藤一は沖田総司を見ると、沖田総司に普通に話し出す。

「総司。何だ?」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「晩白柚という名前の果物です! 肥後の特産だそうです! 斉藤さんが驚くと思って用意しました!」


人の頭ほどの大きさの黄色い果物の名前は、“晩白柚”になる。


斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「俺は、総司が俺に晩白柚を贈る理由を知りたくて話している。」

沖田総司は斉藤一に驚いて話し出す。

「斉藤さんが驚きません! 土方さんが斉藤さんに今の時期に贈り物をすると面白いと話しました! 土方さんから晩白柚という珍しい果物があると教えてもらいました! 肥後から晩白柚を取り寄せました! 斉藤さんは、驚かないし、喜びません! 面白い出来事が起きません!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「土方さんは総司に俺が驚く理由を話したのか?」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「土方さんは私に斉藤さんが驚く理由は話していません。斉藤さんが驚く姿を見たいので、珍しい物を用意したいと思いました。土方さんが私に晩白柚を教えてくれたので、斉藤さんに晩白柚を用意しました。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は詳しい理由を知らずに、俺を驚かせたいと考えたのか。」

沖田総司は斉藤一を苦笑して見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「もしかして。」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 理由が分かったのですね! 教えてください!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「教えない。」

沖田総司は斉藤一を苦笑して見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「一部の状況は分からないが、ありがたく受け取る。」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さんが喜んでくれました! 嬉しいです!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司が喜ぶ途中に悪いが、晩白柚の食べ方を説明しろ。」

沖田総司は斉藤一を驚いて見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に困惑して話し出す。

「実は〜 私も晩白柚の食べ方を知りません。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一に困惑して話し出す。

「斉藤さんも晩白柚の食べ方を知らないのですね。困りましたね。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司は俺に食べ方の分からない物を贈ったのか。」

沖田総司は斉藤一を動揺して見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


部屋の外に、人の気配を感じた。


斉藤一は人の気配の感じる方向を普通の表情で見た。

沖田総司は人の気配の感じる方向を不思議な様子で見た。


障子越しに、部屋の外に立つ人影が見える。


斉藤一は障子を普通に開けた。


縁に、山南敬助が微笑んで居る。


斉藤一は山南敬助に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は山南敬助を微笑んで見た。


山南敬助は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「総司と斉藤君の会話を立ち聞きする状況になってしまった。更に、総司と斉藤君が楽しく過ごす時間の邪魔をしてしまった。」


沖田総司は山南敬助に微笑んで話し出す。

「山南さんは私と斉藤さんの邪魔をしていません。逆に、私も斉藤さんも山南さんと話しが出来るので嬉しいです。」

斉藤一は山南敬助に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は山南敬助に微笑んで話し出す。

「山南さん。早く部屋の中に入ってください。」

斉藤一は山南敬助に普通の表情で軽く礼をした。


山南敬助は沖田総司と斉藤一に微笑んで頷いた。


山南敬助は部屋の中に微笑んで入った。


斉藤一は山南敬助に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は山南敬助に微笑んで軽く礼をした。

山南敬助は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤君の部屋の外を通った時に、総司の明るい話し声が聞こえた。思わず立ち止まってしまった。」

沖田総司は山南敬助を恥ずかしく見た。

山南敬助は晩白柚を微笑んで見た。

斉藤一は山南敬助を普通の表情で見た。

山南敬助は沖田総司と斉藤一を見ると、沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「晩白柚が有る。斉藤君の部屋に有る晩白柚も大きい。斉藤君の部屋で珍しい果物が見られた。」

沖田総司は山南敬助に笑顔で話し出す。

「山南さんは晩白柚を見た時があるのですか?!」

山南敬助は沖田総司に微笑んで話し出す。

「少し前になるが、晩白柚を食べた。肥後の特産で珍しい果物だと教えてもらった。」

沖田総司は山南敬助に笑顔で話し出す。

「さすが山南さんです! 山南さんが部屋の外を通ってくれて良かったです!」

山南敬助は沖田総司に微笑んで話し出す。

「晩白柚を用意するのは大変だっただろ?」

沖田総司は山南敬助に笑顔で話し出す。

「はい!」

斉藤一は晩白柚を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を笑顔で見た。

斉藤一は晩白柚を普通の表情で見ている。

山南敬助は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「晩白柚は、最初は食べずに香りを楽しみ、次に食べて味を楽しむ、と言われる。」

沖田総司は晩白柚を笑顔で見た。

斉藤一は山南敬助を普通の表情で見た。

山南敬助は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「総司と斉藤君が一緒に居る姿を見ると、私も楽しくなる。」

沖田総司は山南敬助を笑顔で見た。

斉藤一は山南敬助を普通の表情で見た。

山南敬助は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「楽し過ぎて長居をしてしまった。」

沖田総司は山南敬助に笑顔で話し出す。

「山南さんと話しが出来て良かったです!」

斉藤一は山南敬助に普通の表情で軽く礼をした。

山南敬助は沖田総司と斉藤一に微笑んで話し出す。

「総司。斉藤君。晩白柚の香りも晩白柚の味も、楽しんで味わうように。」

沖田総司は山南敬助に笑顔で話し出す。

「はい!」

斉藤一は山南敬助に普通の表情で軽く礼をした。


山南敬助は部屋から微笑んで出て行った。


沖田総司は晩白柚を笑顔で見た。

斉藤一は晩白柚を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を見ると、斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 晩白柚を早く食べましょう!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。晩白柚を食べるのか?」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さんに食べてもらうために用意した晩白柚です! 勿論、食べます!」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は木箱から晩白柚を笑顔で取った。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。晩白柚を本当に食べるのか?」

沖田総司は晩白柚を持ち、斉藤一に笑顔で話し出す。

「はい!」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は晩白柚を前に笑顔で置いた。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は木箱から包丁を取ると、斉藤一に笑顔で話し出す。

「果物は切って食べる時が多いですよね! 晩白柚も切って食べる時が多い果物だと思って、包丁を用意しました!」

斉藤一は沖田総司と晩白柚を普通の表情で見た。

沖田総司は包丁を使い晩白柚を笑顔で切り分けた。

斉藤一は沖田総司と晩白柚を普通の表情で見ている。

沖田総司は包丁を木箱に置くと、斉藤一を笑顔で見た。

斉藤一は沖田総司と晩白柚を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一の前に晩白柚を笑顔で置いた。

斉藤一は一切れの晩白柚を普通の表情で取った。

沖田総司は一切れの晩白柚を取ると、一切れの晩白柚を美味しく食べ始めた。

斉藤一は一切れの晩白柚を食べながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は一切れの晩白柚を食べ終わると、斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 晩白柚は美味しいですね!」

斉藤一は一切れの晩白柚を食べながら、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は一切れの晩白柚を取ると、一切れの晩白柚を美味しく食べた。

斉藤一は一切れの晩白柚を食べながら、沖田総司を普通の表情で見た。


少し後の事。


ここは、屯所。


斉藤一の部屋。


沖田総司は一切れの晩白柚を美味しく食べている。

斉藤一は一切れの晩白柚を普通の表情で食べている。

沖田総司と斉藤一の前には、一切れの晩白柚が有る。


沖田総司は一切れの晩白柚を美味しく食べ終わった。

斉藤一は一切れの晩白柚を普通の表情で食べ終わった。

沖田総司は一切れの晩白柚を取ると、一切れの晩白柚を美味しく食べ始めた。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は一切れの晩白柚を美味しく食べ終わった。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 美味しかったですね!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一を笑顔で見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。話しても良いか?」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「はい。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「一つ目。山南さんが、晩白柚は、最初は香りを楽しみ、次に食べて味を楽しむ、と話した。総司は山南さんの話を聞いたが、晩白柚を直ぐに切り分けて食べた。二つ目。総司は、俺のために晩白柚を用意したが、俺より晩白柚を多く食べた。三つ目。総司は俺のために晩白柚を用意した。俺の所有する晩白柚になる。俺は総司に晩白柚を食べる許可を出していない。」

沖田総司は斉藤一を動揺して見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に動揺して話し出す。

「すいません。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一を動揺して見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。再び晩白柚を用意してくれ。次は、山南さんの説明した順序を守って、晩白柚の香りと晩白柚の味を楽しもう。」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「はい!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「今回の用意した晩白柚より、更に大きい晩白柚を探します!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「無理するな。」

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「はい!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「包丁を戻します! 戻ってきたら、話しを再開しましょう!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は木箱を笑顔で持った。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


沖田総司は木箱を持ち、部屋を笑顔で出て行った。




*      *      *      *      *      *




こここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の再改訂版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのを止めました。

以上、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

「晩白柚(ばんぺいゆ)」についてです。

原産地はマレー半島だそうです。

ザボンの一種だそうです。

熊本県八代地方の特産です。

実は、淡い黄色のような、淡い黄緑色のような、色です。

直系は、20〜25cmほどあります。

重さは、1.5〜2kgほどあり、3kgを超える晩白柚もあるそうです。

柑橘類の中では最大級だそうです。

「柑橘類の大様」や「柑橘の王様」などと呼ばれているそうです。

熊本県などでは、現在の暦で11〜12月頃に一番の出荷をしているようです。

昭和の時代になってから日本に渡来したそうです。

新撰組の隊士達が生きている頃は、見られない果物の可能性が高いです。

実物の晩白柚を見た時に、新撰組と晩白柚の物語が書きたいと思いました。

詳細まで含めると無理な設定があると思います。

細かい設定や展開は気にせずに物語を読んでください。

斉藤一さんの生まれた日は、天保十五年一月一日(1844年2月18日)と伝わっています。

斉藤さんの生まれた日は現在の暦の二月なので、晩白柚が食べられる時期と重なります。

ちなみに、大河ドラマで斉藤一さんの役を演じたオダギリジョーさんも、現在の暦の2月16日が誕生日です。

晩白柚の食べ頃は、現在の暦で、秋の終わりから冬に掛けてです。

物語の設定時の暦では、冬から春に掛けてです。

この物語では、沖田総司さんが土方歳三さんの話を受けて、斉藤一さんの誕生日のため(沖田総司さんは気付いていませんが)に少し遅れて晩白柚を用意しています。

物語の設定時の季節は、春の初め頃になります。

晩白柚のジュースは、柑橘類なので、すっぱいですが、爽やかですっきりとした飲み心地でした。

晩白柚の実物を初めて見た時は、「本物の果物?」と驚きました。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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