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新撰組異聞 〜 寒桜 〜


〜 第三版 〜


今は冬。


ここは、京の町。


朝から寒い日が続く。


青空が広がっている。


ここは、町中。


近藤勇は普通に歩いている。

土方歳三も普通に歩いている。

沖田総司は微笑んで歩いている。

斉藤一は普通に歩いている。


沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「冬の青空を見ると、楽しい気持ちになりますね。」

斉藤一沖田総司に普通に話し出す。

「冬の青空を見ると、冬の寒さを感じる。」

沖田総司が斉藤一に苦笑して話し出す。

「今は冬なので、寒い日が続きます。冬の青空を見ると、冬の寒さを感じながらも、明るい気持ちになりませんか?」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。

「今日の青空を見ると、冬の寒さを感じる。」

沖田総司は土方歳三に苦笑して話し出す。

「土方さんも斉藤さんと同じ気持ちなのですね。」

土方歳三が沖田総司に普通に話し出す。

「俺は今日の青空を見て感じた気持ちを話しただけだ。」

沖田総司は土方歳三を複雑な表情で見た。

土方歳三は沖田総司を普通の表情で見た。

近藤勇は土方歳三と斉藤一に微笑んで話し出す。

「歳。斉藤。総司が落ち込んでいる。」

沖田総司は近藤勇に微笑んで話し出す。

「近藤さん。気遣いありがとうございます。近藤さんは優しいです。」

近藤勇は沖田総司を微笑んで見た。

土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


少し後の事。


ここは、町中。


近藤勇は普通に歩いている。

土方歳三も普通に歩いている。

沖田総司は微笑んで歩いている。

斉藤一は普通に歩いている。


沖田総司は、近藤勇、土方歳三、斉藤一、に笑顔で話し出す。

「私が出掛ける前に話した、見せたい物が在る場所に少しずつ近付いています! 楽しみに待っていてください!」

土方歳三は沖田総司に普通の表情で頷いた。

近藤勇は沖田総司に微笑んで頷いた。

斉藤一は近藤勇と土方歳三を普通の表情で見た。


少し後の事。


ここは、たくさんの寒桜が咲く場所。


寒桜は、春の桜のように満開で咲いていないが、寒さの中で綺麗な花を咲かせている。


沖田総司は笑顔で来た。

近藤勇は微笑んで来た。

土方歳三も微笑んで来た。

斉藤一は普通に来た。


沖田総司は、近藤勇、土方歳三、斉藤一に、笑顔で話し出す。

「近藤さん! 土方さん! 斉藤さん! 到着しました! 寒桜がたくさん咲いています! 綺麗ですよね!」

近藤勇は辺りを微笑んで見た。

土方歳三も辺りを微笑んで見た。

斉藤一は辺りを普通の表情で見た。

土方歳三は寒桜を見ながら、沖田総司に微笑んで話し出す。

「たくさんの寒桜の花が咲く様子を見られると思わなかった。」

沖田総司は土方歳三に驚いて話し出す。

「土方さんは寒桜を知っているのですか?!」

土方歳三は沖田総司を見ると、沖田総司に普通に話し出す。

「当然だ。」

沖田総司は土方歳三を感心した様子で見た。

土方歳三は斉藤一に普通に話し出す。

「斉藤。寒桜の件も、総司を手伝っただろ。」

斉藤一は土方歳三を普通の表情で見た。

沖田総司は土方歳三に笑顔で話し出す。

「斉藤さんが寒桜を知っていたので、斉藤さんに寒桜の咲く場所を共に探して欲しいと頼みました! 斉藤さんの助けがあったので、たくさんの寒桜の咲く場所が早く見付かりました!」

土方歳三は斉藤一に普通に話し出す。

「総司の様子を見ると、斉藤が総司のために思い切り手伝ったように感じる。」

斉藤一は土方歳三を普通の表情で見ている。

土方歳三は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は寒桜を普通の表情で見た。

沖田総司は土方歳三と斉藤一に笑顔で話し出す。

「土方さん! 斉藤さん! 友達は良いですね!」

土方歳三が斉藤一に普通に話し出す。

「斉藤。総司と何時の間に友達になったんだ?」

斉藤一は土方歳三を見ると、土方歳三に普通に話し出す。

「分かりません。」

沖田総司は斉藤一に驚いて話し出す。

「私と斉藤さんは、以前から友達ですよね?!」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「俺は総司に友達だと話した覚えはない。」

沖田総司は斉藤一に不思議な様子で話し出す。

「斉藤さん。私と友達でないのに寒桜を探す手伝いをしたのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「手伝った理由は二つ。一つ、総司はたくさんの寒桜の咲く場所が見付かるまで騒ぎ続けるから。二つ、たくさんの寒桜の咲く様子を見たかったから。」

沖田総司は斉藤一を僅かに寂しく見た。

斉藤一は寒桜を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を見ながら、寂しくため息をついた。

斉藤一は一本の寒桜を見ると、沖田総司の肩を普通の表情で軽く叩いた。

沖田総司は斉藤一を不思議な様子で見た。

斉藤一は一本の寒桜を見ながら、一本の寒桜を普通の表情で指した。

沖田総司は斉藤一の指す一本の寒桜を不思議な様子で見た。

斉藤一は一本の寒桜を指すのを止めると、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を不思議な様子で見た。


斉藤一は一本の寒桜に向かって普通に歩き出した。

沖田総司は不思議な様子で歩き出した。


近藤勇は沖田総司と斉藤一を不思議な様子で見た。

土方歳三も沖田総司と斉藤一を不思議な様子で見た。


僅かに後の事。


ここは、たくさんの寒桜が咲く場所。


寒桜は、春の桜のように満開で咲いていないが、寒さの中で綺麗な花を咲かせている。


一本の寒桜。


斉藤一は普通に来た。

沖田総司は不思議な様子で来た。


斉藤一は一本の寒桜の上部を普通の表情で指した。

沖田総司は斉藤一の指す方向を不思議な様子で見た。

斉藤一は一本の寒桜を指して、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一の指す方向を笑顔で見た。


寒桜の花の咲く枝に、黄緑色の目白が止まっている。


斉藤一は一本の寒桜を指すのを止めると、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を見ると、斉藤一に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 良く気が付きましたね!」

斉藤一は寒桜と目白を普通の表情で見た。

沖田総司は寒桜と目白を笑顔で見た。


目白は寒桜の花の咲く枝に止まり続けている。


沖田総司は寒桜と目白を笑顔で見ている。

斉藤一は寒桜と目白を普通の表情で見ている。


沖田総司は背後から突然に羽交い絞めにされた。


沖田総司は後ろを驚いて見た。


土方歳三が沖田総司を微笑んで羽交い絞めにしている。

近藤勇は土方歳三と沖田総司を僅かに苦笑して見ている。


土方歳三は沖田総司を羽交い絞めにして、沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司〜 若いって良いな〜 友達って良いな〜」

沖田総司は土方歳三を困惑して見た。


目白が寒桜の花の咲く枝を離れて、青空へと羽ばたいた。


斉藤一は目白を普通の表情で見た。

沖田総司は目白を驚いて見た。

土方歳三は沖田総司をゆっくりと放すと、目白を普通の表情で見た。

沖田総司は土方歳三を見ると、土方歳三に僅かに不機嫌に話し出す。

「土方さんが騒ぐから、目白が飛んでしまいました。」

土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。

「鳥が飛ぶ行為は、当然の行為だ。気にするな。」

沖田総司は土方歳三を僅かに不機嫌に見た。

近藤勇は土方歳三と沖田総司に普通に話し出す。

「歳。総司が不機嫌になっている。」

土方歳三は近藤勇を普通の表情で見た。

沖田総司は土方歳三を僅かに不機嫌に見ている。

斉藤一は土方歳三と沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に残念な様子で話し出す。

「斉藤さんが寒桜の花の咲く中に居る目白を見付けてくれたのに、目白が寒桜の花の咲く中から飛んで居なくなってしまいました。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「土方さんが総司を羽交い絞めにしなくても、目白は寒桜の中から飛んで居なくなる時が訪れる。目白が桜の花の咲く中に居る姿を再び見付けたら教える。落ち込むな。」

沖田総司は一本の寒桜を残念な様子で見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

近藤勇は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司。私も目白が桜の花の咲く中に居る姿を再び見付けたら教える。落ち込むな。」

沖田総司は近藤勇と斉藤一を微笑んで見た。

近藤勇も沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。

土方歳三は沖田総司と斉藤一を微笑んで見た。

近藤勇は、土方歳三、沖田総司、斉藤一、に微笑んで話し出す。

「歳。総司。斉藤。戻るぞ。」

土方歳三は沖田総司と斉藤一に微笑んで頷いた。

沖田総司は近藤勇に笑顔で話し出す。

「はい!」

斉藤一は近藤勇に普通の表情で軽く礼をした。


近藤勇は微笑んで歩き出した。

土方歳三も微笑んで歩き出した。

沖田総司も微笑んで歩き出した。

斉藤一は普通に歩き出した。


辺りは寒桜が綺麗な姿で咲いている。


沖田総司は土方歳三に笑顔で話し出す。

「土方さん! 春、秋、冬、に咲く桜を見付けました! 生まれ変わっても桜の下で逢えます!」

土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。

「夏に咲く桜を見付ければ、季節を選ばずに逢えるな。総司。夏に咲く桜を見付ける日を期待して待っている。」

沖田総司が土方歳三に不思議な様子で話し出す。

「夏に咲く桜が有るのですか?」

土方歳三は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。夏に咲く桜を知っていますか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「知らない。」

沖田総司は土方歳三と斉藤一を考え込んで見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「分からない内容を長く考え続けても、分かるとは限りませんよね。後でゆっくりと考えます。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「生まれ変わった時に桜の下で会う約束を、みんなに話したいですね。」

斉藤一は土方歳三を普通の表情で見た。

土方歳三は斉藤一に普通に話し出す。

「斉藤。総司を黙る状況に出来る人物は、斉藤のみだ。総司を黙る状況にしろ。」

斉藤一が土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は土方歳三と斉藤一に慌てて話し出す。

「分かりました! みんなに話しません! 何もしないでください!」

土方歳三は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤。中止だ。」

斉藤一は土方歳三に普通の表情で軽く礼をした。

沖田総司は土方歳三と斉藤一を安心した表情で見た。

近藤勇は、土方歳三、沖田総司、斉藤一、を微笑んで見た。


青空へと羽ばたいた目白が、先程まで止まっていた寒桜の花の咲く枝に、隠れるように戻った。


寒桜の花の咲く枝に止まった目白は、近藤勇、土方歳三、沖田総司、斉藤一、を見た。


近藤勇の姿、土方歳三の姿、沖田総司の姿、斉藤一の姿は、見えなくなった。


目白は、寒桜の花の咲く枝を離れて、青空へと羽ばたいた。


寒桜は綺麗な姿で咲き続けている。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の再改訂版です。

改訂前の物語や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

「新撰組異聞 短編 都の桜の夢語り」で、近藤勇さん、土方歳三さん、沖田総司さん、斉藤一さん、が「春の桜」の中で話す場面が登場します。

「新撰組異聞 短編 十月桜」で、近藤勇さん、土方歳三さん、沖田総司さん、斉藤一さん、が「秋の桜(十月桜)と紅葉」の中で話す場面が登場します。

この物語は、「寒桜」と「目白(めじろ)」が登場する冬の季節の出来事として書きました。

この物語の時間設定は旧暦なので、寒桜の咲く時期と照らし合わせると、冬ではなく春の場合があります。

この物語は冬の季節の時に桜が咲く設定で書きました。

この物語は、「新撰組異聞 短編 都の桜の夢語り」と「新撰組異聞 短編 十月桜」の後の出来事として書きました。

寒桜は、一本だけ咲く様子は見ていますが、たくさんの寒桜が咲く様子を実際に見た事はありません。

機会があれば、たくさん咲く寒桜を実際に見たいと思っています。

寒桜は、現在の暦で12月〜2月頃に咲きます。

春の桜ほどたくさんの花は咲きませんが、寒い時期に綺麗な花を咲かせます。

寒桜に目白が止まる写真を見て、綺麗だと思って物語の中に登場します。

目白は「目白押し(めじろおし)」の「目白」です。

沖田総司さんは斉藤一さんに「友達」の言葉を、何度も使います。

斉藤一さんは沖田総司さんに友達の言葉を直に話した事は、この物語の時間設定では一度も無いです。

斉藤一さんが友達の言葉を話す場面が登場する物語があります。

沖田総司さんは、その物語の中で起きた出来事を知らない設定です。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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