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新撰組異聞 〜 行き散る者が願う事 〜


〜 第三版 〜



幕府軍と薩長中心の新政府軍の戦いは続いている。

会津などの戦いは、幕府軍が敗北と同様の結果になってしまった。

今は更に北の地で戦っている。

北の地などでの戦いは、一時期は幕府軍が優勢だったが、今は幕府軍が厳しさを感じる戦況になっている。

今の幕府軍が自由になる所は、函館のみと表現して良いかも知れない。

新政府軍の勢いに押されているのか、時流のためか、他に理由があるのか。

全てが理由かも知れないが、はっきりした理由は分からない。

遠くない時期に武士の時代が終焉を迎える予感が、北の地を包み始めているように感じる。


そんなある日の事。


今は夜。


ここは、函館。


戦いの続く日ではあるが、今夜は静かな時が流れている。


ここは、五稜郭。


館。


土方歳三の部屋。


土方歳三は市村鉄之助が来るのを普通に待っている。


市村鉄之助は、土方歳三付の部下として新撰組に入隊させた。

十六歳の若い武士で、土方歳三の身の回りの世話も良くしてくれる。


市村鉄之助は部屋を普通に訪れた。


土方歳三は市村鉄之助を普通の表情で見た。


それから僅かに後の事。


ここは、土方歳三の部屋の外。


土方歳三の部屋の近くには誰も居ない。


土方歳三の怒鳴り声が聞こえる。

「鉄之助! 上役の命令を拒否するのか?!」

市村鉄之助の懇願する声が聞こえる。

「私は土方先生の傍に居たいです! 土方先生の傍で戦いたいです!」

土方歳三の怒鳴り声が聞こえる。

「鉄之助は俺の命令に意見や拒否を言える立場ではない! 身の程をわきまえろ!」

市村鉄之助の懇願する声が聞こえる。

「土方先生! 土方先生の傍で戦わせてください! みんなと共に戦わせてください!」

土方歳三の怒鳴り声が聞こえる。

「命令を拒否する鉄之助は邪魔だ! 早く函館から出て行け! これを持って早く多摩に行け!」

「鉄之助! なぜ返事をしない!」

「返事をしないのは、命令を拒否したと判断する!」

「命令を拒否する隊士は、この場で叩き斬る!」


ここは、土方歳三の部屋。


土方歳三は市村鉄之助を睨みながら、刀を持っている。

市村鉄之助は土方歳三を驚いた表情で見ている。

机の上には包みが有る。


土方歳三は睨みながら、市村鉄之助に刀を向けた。

市村鉄之助は土方歳三と刀を驚いた表情で見た。

土方歳三は睨みながら、市村鉄之助に刀を向けている。

市村鉄之助は土方歳三に小さい声で話し出す。

「承知しました。」

土方歳三は睨みながら、市村鉄之助に刀を向けている。

市村鉄之助は真剣な表情で包みを手に取った。

土方歳三は睨みながら、市村鉄之助に刀を向けている。

市村鉄之助は包みを持ちながら、土方歳三に真剣な表情で話し出す。

「失礼いたします。」

土方歳三は睨みながら、市村鉄之助に刀を向けている。


市村鉄之助は包みを真剣な表情で持ちながら、部屋を静かに出て行った。


それから少し後の事。


ここは、館の外。


市村鉄之助は包みを持ちながら、館を静かに出た。


市村鉄之助が土方歳三の部屋を出てから館を出る間に会った人物は、一人もいない。

土方歳三と市村鉄之助の会話を聞く者も、一人もいなかった。

市村鉄之助が多摩に向かう事実を知る人物は、土方歳三だけになる。


夜のため外は暗い。


市村鉄之助は包みを持ちながら、土方歳三の部屋を真剣な表情で見た。


土方歳三の部屋の窓から、明かりと市村鉄之助を見る様子の人物が見える。


市村鉄之助には土方歳三の部屋から見える人物の特定が出来ない。


市村鉄之助は包みを持ちながら、土方歳三の部屋に向かって真剣な表情で呟いた。

「土方先生。どうかご無事で。」


土方歳三の部屋の窓から、明かりと市村鉄之助を見る様子の人物が見える。


市村鉄之助は包みを持ちながら、土方歳三の部屋に向かって真剣な表情で深く礼をした。


土方歳三の部屋の窓から、明かりと市村鉄之助を見る様子の人物が見える。


市村鉄之助は包みを持ちながら、多摩へと向かう一歩を真剣な表情で踏み出した。


ちょうど同じ頃。


ここは、館。


土方歳三の部屋。


窓際。


土方歳三は市村鉄之助を普通の表情で見ている。


市村鉄之助の姿は暗闇に紛れて少しずつ見えなくなっていく。


土方歳三は市村鉄之助を見ながら、普通の表情で呟こうとした。


市村鉄之助の姿は見えなくなった。


土方歳三は桜の木を普通の表情で見た。


淡い光が桜の木を包んだ。


桜の木は淡い光に包まれながら、満開の花を咲かせた。


土方歳三は桜を見ながら、不思議な微笑みで話し出す。

「呼ぶと来ると言ったのは本当だったんだ。」


土方歳三の横で、以前は幾度も感じた気配がした。


土方歳三は横を微笑んで見た。


沖田総司が土方歳三を苦笑しながら見ている。


土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司が土方歳三に苦笑しながら話し出す。

「土方さん。私の話を信じていなかったのですか?」

土方歳三は沖田総司を微笑んで見ている。

沖田総司は土方歳三に苦笑しながら話し出す。

「土方さん。もしかして、私の話が事実か確認するために、私を呼んだのですか?」

土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。

「今の俺は、以前より更に忙しい。暇な言動をする余裕はない。」

沖田総司は土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。

「土方さん。私を呼んだ用件は何ですか?」

土方歳三は部屋の中を見ると、沖田総司に不思議そうに話し出す。

「総司。森蘭丸は来ていないのか?」

沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。

「一緒に来たのですが、少し前に出掛けてしまいました。土方さん。話があるのなら、探しに行きましょうか?」

土方歳三は沖田総司を見ると、普通に話し出す。

「俺には時間がない。話しを先に進める。」

沖田総司は土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。鉄之助が多摩に着くまで守れるか?」

沖田総司は土方歳三を微笑んで見ている。

土方歳三は沖田総司に普通に話し出す。

「鉄之助をずっと守れとは言わない。鉄之助が多摩に着くまで守って欲しいだけだ。」

沖田総司は土方歳三を微笑んで見ている。

土方歳三は沖田総司を真剣な表情で見た。

沖田総司は土方歳三に真剣な表情で話し出す。

「土方さん。残念ですが、私には土方さんの希望は叶えられません。」

土方歳三は沖田総司に真剣な表情で話し出す。

「総司。理由を教えてくれ。」

沖田総司は土方歳三に真剣な表情で話し出す。

「私は何も出来ません。私に出来るのは、見守るだけです。何が起きても見守るだけです。」

土方歳三は沖田総司を真剣な表情で見た。

沖田総司も土方歳三を真剣な表情で見た。

土方歳三は真剣な表情のまま、軽く息をはいた。

沖田総司は土方歳三を不思議そうに見た。

土方歳三は沖田総司を真剣な表情で見ながら、沖田総司に静かに話し出す。

「総司。俺の最期の心残りは、鉄之助なんだ。」

沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。

「鬼の副局長の土方さんが、意外な内容を話しましたね。」

土方歳三は外を普通の表情で見ると、沖田総司に静かに話し出す。

「誰とは言わないが、申し訳ない経験をさせた。せめて、最期だけでも良い行いをしたいと思った。最期の時を迎えるまでに何かしなければ、誰とは言わないが、胸を張って会えない気がする。」

沖田総司は土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は外を普通の表情で見ながら、沖田総司に静かに話し出す。

「鉄之助には生きて欲しいんだ。」

沖田総司は土方歳三を微笑んで見ている。

土方歳三は外を普通の表情で見た。

沖田総司は土方歳三と外を微笑んで見た。

土方歳三は外を普通の表情で見ながら、沖田総司に静かに話し出す。

「総司。鉄之助の今後が分からないと、俺は心配で何も出来ない。総司が隠し事をした影響で、俺に何か起きたり、鉄之助に何か起きたりしたら、総司の責任だ。総司に借り出来るから、総司に無理がたくさん言えるな。そっちでの生活がとても楽しみだ。総司。ある意味、俺は嬉しい。」

沖田総司は土方歳三を苦笑しながら見た。

土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は土方歳三に苦笑した表情で話し出す。

「土方さんは策士ですね。仕方がありません。今回だけ特別に少しだけ答えます。鉄之助は多摩に着きます。安心してください。私はこれ以上の内容は答えられません。納得してください。」

土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司の返事の内容で充分だ。後は、多摩に居る人達や鉄之助本人が何とかするだろ。」

沖田総司は土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は外を微笑んで見ると、沖田総司に静かに話し出す。

「桜が綺麗だな。」

沖田総司は外を見ると、土方歳三に微笑んで話し出す。

「はい。」

土方歳三は外を見ながら、沖田総司に普通に話し出す。

「総司。斉藤、原田、永倉は、そっちに居るのか?」

沖田総司は土方歳三を見ると、微笑んで話し出す。

「こちらには三人共に居ません。三人共に元気で過ごしていると思います。」

土方歳三は外を見ながら、沖田総司に普通に話し出す。

「原田が亡くなった噂を聞いたが、違ったんだ。」

沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。

「そのようですね。」

土方歳三は外を見ながら、沖田総司に普通に話し出す。

「斉藤は相変わらずで過ごしているんだろうな。」

沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。

「私も斉藤さんは相変わらずで過ごしていると思います。」

土方歳三は外を微笑んで見た。

沖田総司は土方歳三と外を微笑んで見た。

土方歳三は沖田総司を真剣な表情で見た。

沖田総司は土方歳三を不思議そうに見た。

土方歳三は沖田総司に真剣な表情で話し出す。

「総司。俺はまだ死ぬ気はない。」

沖田総司は土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三は沖田総司に真剣な表情で話し出す。

「俺は最期まで武士として生きる。近藤さんのため、みんなのため、と言いたいところだが、一番は自分のためだ。俺の人生は俺の物だ。近藤さんとみんなには悪いが、俺は思う通りに生きる。俺は何が遭ったとしても、武士として、俺の信じる物のため、最期まで生きる。」

沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。

「さすが鬼の副局長の土方歳三です。さすが策士の土方歳三です。私達は武士として生きた土方さんを待っています。土方さん。思い通りに生きてください。こちらにはゆっくりと来てください。」

土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司も土方歳三を微笑んで見た。


土方歳三と沖田総司の後ろから、森蘭丸の穏やかな声が聞こえた。

「沖田さん。帰る時間が近付いてきました。」


土方歳三は後ろを微笑んで見た。

沖田総司も後ろを微笑んで見た。


森蘭丸が土方歳三と沖田総司を微笑んで見ている。


森蘭丸は土方歳三に微笑んで軽く礼をした。

沖田総司は森蘭丸を微笑んで見た。

土方歳三は森蘭丸に微笑んで話し出す。

「久しぶりだな。」

森蘭丸は土方歳三に微笑んで話し出す。

「お久しぶりです。」

土方歳三は森蘭丸を微笑んで見た。

森蘭丸は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は森蘭丸に微笑んで頷いた。

土方歳三は沖田総司を見ると、普通に話し出す。

「総司。今回も斉藤に逢いに行くのか?」

沖田総司は土方歳三を見ると、笑顔で話し出す。

「はい! 土方さんが私を呼んでくれました! 斉藤さんと逢える貴重な機会です! これから逢いに行きます!」

土方歳三は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は土方歳三に笑顔で話し出す。

「斉藤さんに気付かれないように、こっそりと逢ってきます!」

土方歳三は沖田総司を微笑んで見ている。

沖田総司は土方歳三に笑顔で話し出す。

「でも、斉藤さんは気付いているようです! さすが斉藤さんですよね!」

土方歳三は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は土方歳三に微笑んで話し出す。

「土方さん。失礼します。」

土方歳三は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司。また逢おう。」

沖田総司は土方歳三に微笑んで軽く礼をした。

土方歳三は森蘭丸に微笑んで話し出す。

「また逢おう。」

森蘭丸は土方歳三に微笑んで軽く礼をした。

土方歳三は沖田総司と森蘭丸を微笑んで見た。


沖田総司は微笑みながら、静かに居なくなった。

森蘭丸も微笑みながら、静かに居なくなった。


土方歳三は桜を微笑んで見た。


満開の桜だった木々は、先程と同じ姿に戻っている。


土方歳三は普通に部屋を出て行った。


それから僅かに後の事。


ここは、函館から離れた場所。


静かな時間が流れている。


武士姿の男性が普通に寝ている。


辺りが淡い光に包まれた。


淡い光に包まれながら、桜が満開になって咲いた。


沖田総司の気配を僅かに感じ始めた。

森蘭丸の気配を僅かに感じ始めた。


武士姿の男性は普通に寝ている。


武士姿の男性の傍で、沖田総司と森蘭丸が静かに話す声が聞こえる。

「お久しぶりです。沖田さんが寂しがっています。なぜ沖田さんを呼んであげないのですか?」

「今の言い方は恥ずかしいな。次回からは他の言い方にしてくれるかな?」

「私は少し離れます。お二人でゆっくりと話してください。」

「ありがとう。」

「どういたしまして。」


武士姿の男性は普通に寝ている。


森蘭丸の気配を感じなくなった。


沖田総司は武士姿の男性に静かに話し出す。

「斉藤さん。元気そうですね。安心しました。斉藤さんは私を呼んでくれませんね。二人でゆっくりと話したいですが、今の状況では、当分の間は斉藤さんと話すのは無理ですね。でも、斉藤さんとはいつかは必ず逢えるので、気長に待ちます。」


武士姿の男性は普通に寝ている。


沖田総司は武士姿の男性に静かに話し出す。

「斉藤さんは私が心配しなくても大丈夫な人ですよね。斉藤さんが私に逢いたいと思った時は、遠慮なく呼んでください。斉藤さんが私を呼んだ時は、最優先で斉藤さんに逢いに来ます。今の私の話は、以前にも言いましたね。斉藤さんは強くて優しい人だから、怒らないですよね。許してくれますよね。」


森蘭丸の気配を僅かに感じた。


武士姿の男性は普通に寝ている。


武士姿の男性の傍で、沖田総司と森蘭丸が静かに話す声が聞こえる。

「沖田さん。そろそろ時間です。」

「斉藤さん。体に気を付けてください。無理をしないでください。また逢いましょう。」

「失礼します。」

「斉藤さん。失礼します。」


沖田総司の気配を静かに感じなくなった。

森蘭丸の気配を静かに感じなくなった。


桜を包む淡い光がゆっくりと消えた。


満開の桜だった木々は、先程と同じ姿に戻っている。


武士姿の男性は普通に寝ている。


それから暫く後の事。


朝になった。


ここは、函館から離れた場所。


武士姿の男性は普通に起きた。


武士姿の男性は普通の表情で呟いた。

「夢を見た気がする。」

武士姿の男性は辺りを普通の表情で見た。


武士姿の男性の傍に、桜の花びらが一枚だけ落ちている。


武士姿の男性は桜の花びらを取ると、普通の表情で呟いた。

「本当に変わっている。」

武士姿の男性は桜の花びらを持ちながら、桜の木を普通の表情で見た。


桜の木は緑色の葉を茂らせている。


武士姿の男性は桜の花びらを持ちながら、桜の木を普通の表情で見て呟いた。

「本当に面白い。」

武士姿の男性は桜の花びらを掌に普通に載せた。

武士姿の男性は掌に載せた桜の花びらに、普通の表情で軽く息を吹き掛けた。


桜の花びらは青空に向かって舞い上がった。


心地良い風が武士姿の男性と桜の花びらを包んだ。


武士姿の男性は桜の花びらを普通の表情で見た。


桜の花びらは青空に溶け込むように消えた。


心地良い風が止んだ。


武士姿の男性は普通に居なくなった。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の雰囲気や展開を出来るだけ残しながら改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上の点、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

今回の物語は、五稜郭を舞台にした物語を書きたくて考えました。

今回の物語は、土方歳三さんが函館の五稜郭に居る時を想像して書きました。

今回の物語の時間設定は、新撰組、武士の時代、土方歳三さんに、終わりが近付いている時期です。

物語の設定時期は、新撰組の隊士達、除隊した人達、武士にとって、辛く悲しい時期です。

そのため、幸せな一時があったら良いなと思って書きました。

悲しいけれど幸せな物語になっていたら良いなと思っています。

土方歳三さんが沖田総司さんを呼んで、どの内容が本当の気持ちなのか分からないように話します。

土方歳三さんが自分の気持ちを比較的に素直に話すとしたら、今回の物語の設定時期が一番良いと考えました。

今回の物語の設定の土方歳三さんにとって一番良い話し相手は、既に亡くなっている沖田総司さんと考えました。

今回の物語には、斉藤一さん、市村鉄之助さん、森蘭丸さんが登場します。

斉藤一さんは、今回の物語の設定時期に、斉藤一さんと名乗っていません。

そのため、今回の物語では名前がはっきりと分からない状態で書きました。

市村鉄之助さんは、函館を去り多摩に向かう日の設定です。

土方歳三さんは市村鉄之助さんに、函館から土方歳三さんの実家が在る多摩に行く命令をします。

土方歳三さんが市村鉄之助さんに多摩に行く命令をした理由は、はっきりと分からないそうです。

土方歳三さんはこの件に関して詳細を話さずに亡くなったようです。

そのため、想像しながら物語を書きました。

原田左之助さんは、彰義隊に参加して沖田総司さんより先に亡くなっている説が、一般的というか、良く知られている説のようです。

他には、中国(物語の設定前後の呼び名は、中国ではありません)に行った説もあります。

原田左之助さんの性格ならば、ありそうな説だと思いました。

「行き散る(ゆきちる)」は「散り散りに別れる」という意味です。

物語の雰囲気と合うと考えて使用しました。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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