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新撰組異聞 〜 星空の下での出来事 〜
〜 改訂版 〜
夏の終わりを迎えている。
ここは京の町から離れたとある場所。
満点の星空が広がっている。
沖田総司と斉藤一は、満天の星空の下に居る。
沖田総司は満天の星空を笑顔で見ている。
斉藤一は沖田総司と満天の星空を普通の表情で交互に見ている。
沖田総司は斉藤一を見ると、笑顔で話し出す。
「斉藤さん! いつもと違う場所で見る星空は、とても綺麗に見えますね!」
斉藤一は沖田総司を見ると、普通に話し出す。
「いつもと同じだろ。」
沖田総司は斉藤一に苦笑しながら話し出す。
「いつもと違う場所で綺麗な星空を見られる滅多にない機会ですよ。話しを合わせてくれても良いではないですか。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「嘘を付けと言うのか?」
沖田総司は斉藤一に苦笑しながら話し出す。
「嘘を付けとは言っていません。話しを合わせて欲しいと言っただけです。」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。
「良く考えると、話しを合わせない方が、斉藤さんらしくて良いと思います。無理をしなくて良いですよ。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「今夜の星空は綺麗だな。」
沖田総司は斉藤一に苦笑しながら話し出す。
「斉藤さん。本当に綺麗だと思っていますか? 無理をしていませんか?」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「いつもと同じ星空だから、同じだと返事をした。綺麗な星空だと思ったから、綺麗だと返事をした。話しを合わせただろ。何か不満でもあるのか?」
沖田総司は斉藤一に困った様子で話し出す。
「不満はありません。」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で黙って見た。
沖田総司は斉藤一に困った様子で話し出す。
「すいません。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「話しは変わるが、そろそろ芹沢さんが酒を飲む話を始める頃だと思う。」
沖田総司は斉藤一を安心した表情で見た。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は満天の星空を見ると、斉藤一に笑顔で話し出す。
「私は斉藤さんと二人だけで話を続けたいです!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「二人だけで話しをするのは構わないが、この場所にずっと居ると、芹沢さんに飲みに連れて行かれるぞ。どうする気だ?」
沖田総司は満天の星空を見ながら、考え込み始めた。
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一を見ると、笑顔で話し出す。
「芹沢さんに見つかる前に、ここから逃げましょう!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「ここから去るのは構わないが、その後の事はきちんと考えているのか?」
沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。
「その時は、その時です!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。
「斉藤さん! この場所から早く逃げましょう!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で黙って見ている。
沖田総司は斉藤一の手を取ると、笑顔で歩き出した。
斉藤一は沖田総司に手を引かれながら、普通の表情のまま後を付いていった。
それから僅かに後の事。
芹沢鴨が先程まで沖田総司と斉藤一が居た場所に来た。
芹沢鴨は辺りを不思議そうに見回した。
沖田総司と斉藤一の姿は無い。
芹沢鴨は辺りを見回しながら呟いた。
「あいつら・・・ 逃げたな・・・」
言い終わると、不機嫌そうにどこかへと居なくなった。
それから少し後の事。
沖田総司と斉藤一は、先程とは別の場所に居る。
満天の星空は綺麗に輝き続けている。
沖田総司は満天の星空を笑顔で見た。
斉藤一は沖田総司と満天の星空を普通の表情で交互に見た。
沖田総司は満天の星空を見たまま、笑顔で呟いた。
「綺麗ですね。」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は斉藤一を笑顔で見た。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「綺麗だな。」
沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。
「いつもと違う場所は、楽しい事がたくさんあって面白いですよね!」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「場所が違うだけで、普段と変わらないだろ。」
沖田総司は斉藤一に苦笑しながら話し出す。
「気分の問題です。」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で黙って見た。
沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。
「心持ち次第で、楽しくもなるし、綺麗にもなります!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で黙って見た。
沖田総司は満天の星空を笑顔で見た。
斉藤一は満天の星空を普通の表情で見た。
沖田総司は満天の星空を見ながら、斉藤一に微笑んで話し出す。
「次は、いつどの様な場所で、楽しく話しが出来るのでしょうか?」
斉藤一は満天の星空を普通の表情で見ている。
沖田総司は斉藤一を見ると、笑顔で話し出す。
「二度と無い事だと思うと寂しいですよね! 次が必ず有ると信じて笑顔で待ちましょう!」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は急に不安そうな表情になると、斉藤一に小さい声で話し出す。
「斉藤さん。この後の事が急に怖くなってきました。」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「やっぱり後の事を何も考えずに行動していたんだな。」
沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。
「後の事を考えて行動したつもりでした。でも良く考えたら、芹沢さんに黙って出掛けた事になりますよね。戻ったら芹沢さんが怒りますよね。いろいろと考えているうちに、急に不安になってきました。」
斉藤一は沖田総司を呆れた様子で見た。
沖田総司は斉藤一を不安そうに見た。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「取りあえず戻ろう。何とかなっているような気がする。」
沖田総司は斉藤一に安心した様子で話し出す。
「斉藤さんと話しをしていると、大丈夫な気がしてきました。」
斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司と斉藤一は、満天の星空の下を、ゆっくりと歩いて戻っていった。
沖田総司と斉藤一が、満天の星空の下で話しをしている最中の事。
芹沢鴨は僅かに不機嫌そうな様子で考え込んでいる。
山南敬助が芹沢鴨の傍に来た。
芹沢鴨は山南敬助を僅かに不機嫌そうに見た。
山南敬助は芹沢鴨に微笑んで話し出す。
「何かありましたか?」
芹沢鴨は山南敬助に僅かに不機嫌そうに話し出す。
「総司と斉藤を酒を飲みに連れて行こうと思ったんだ。声を掛けようとして探していたんだが、二人共どこにも居ないんだ。二人で一緒に逃げたとしか考えられない。」
山南敬助は芹沢鴨に苦笑しながら話し出す。
「芹沢さん。逃げたと決めつけるのは早いと思います。」
芹沢鴨は山南敬助を僅かに不機嫌そうに見た。
山南敬助は芹沢鴨に微笑んで話し出す。
「総司と斉藤君が居ないのは、私が用事を頼んだからだと思います。二人を許してあげてください。」
芹沢鴨は山南敬助に怪訝そうに話し出す。
「今の話は本当か?」
山南敬助は芹沢鴨に微笑んで話し出す。
「はい。」
芹沢鴨は山南敬助に僅かに不機嫌そうに話し出す。
「総司と斉藤に勝手に用事を頼んだ責任を取って、酒を飲みに付き合えよ。」
山南敬助は芹沢鴨に微笑んで話し出す。
「はい。喜んでお供いたします。」
芹沢鴨は山南敬助に詰まらなさそうに話し出す。
「山南と二人で飲んでいても楽しくないな。他の奴も誘って出掛けよう。」
山南敬助は芹沢鴨に微笑んで話し出す。
「私と二人で飲むのはお嫌ですか?」
芹沢鴨は山南敬助に素っ気無く話し出す。
「嫌だとは一言も言ってないだろ。」
山南敬助に芹沢鴨に微笑んで話し出す。
「よろしくお願いします。」
芹沢鴨は山南敬助に素っ気無く頷いた。
芹沢鴨と山南敬助は、満天の星空の下を歩きながら酒を飲みに出掛けて行った。
芹沢鴨と山南敬助が去ってから僅かに後の事。
沖田総司と斉藤一が戻ってきた。
永倉新八は沖田総司と斉藤一の姿を見ると、普通に話し出す。
「山南さんから頼まれた用事は終わったのか?」
沖田総司は永倉新八を驚いた様子で見た。
斉藤一は永倉新八に普通の表情で黙って頷いた。
永倉新八は沖田総司と斉藤一に普通に話し出す。
「山南さんは芹沢さんと飲みに行った。報告は暫く出来ないと思う。」
斉藤一は永倉新八に普通の表情で黙って頷いた。
永倉新八は沖田総司と斉藤一に普通に話し出す。
「もう少し早く戻ってきていたら、芹沢さんに飲みに連れて行かれていたぞ。」
斉藤一は永倉新八を普通の表情で黙って見た。
永倉新八はその場から居なくなった。
沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。
「永倉さんは、山南さんが私達に用事を頼んだと信じているのでしょうか?」
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「知らない。」
沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。
「山南さんに事前に何か頼んだのですか?」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で首を横に振った。
沖田総司は斉藤一を不思議そうに見た。
斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。
「偶然だ。」
沖田総司は斉藤一に感心した様子で話し出す。
「山南さんは凄い人ですね。」
斉藤一は沖田総司に普通の表情で黙って頷いた。
沖田総司は斉藤一を微笑んで見た。
沖田総司と斉藤一は、部屋へと戻っていった。
* * * * * *
ここからは後書きになります。
この物語は既に掲載している物語の改訂版です。
改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残しながら改訂しました。
改訂前の物語を掲載するのは止めました。
以上の点、ご了承ください。
ここからは改訂前の後鍵を加筆訂正しながら書いていきます。
「新撰組異聞 短編 紫陽花と竹の心配事」の物語の中に遠出をする話しが出てきます。
今回の物語は、遠出をしている最中の出来事になります。
この物語の基になっている遠出の出来事は、史実では、大坂の町で力士と大騒動を起こしています。
そういう事もあり、本来だとこの様な雰囲気になっていなかったと思います。
沖田総司さんと斉藤一さんに楽しい思い出を作りたくて考えた物語です。
満天の星空の下で話しをする沖田総司さんと斉藤一さんです。
青春真っ盛りの沖田総司さんのパワーに、斉藤一さんが圧倒されている状況になっています。
山南敬助さんが機転を利かせて芹沢鴨さんと話しをしています。
芹沢鴨さんは納得のいかない部分もありますが、山南敬助さんの話しを信じる事にしました。
朗らかというか、ほのぼのとした雰囲気の物語になりました。
当時の星空は、現在と比べると、星もたくさん輝いていてとても綺麗だったと思います。
「満天の星空」は更に綺麗だと思います。
現在では綺麗な星空を見るのに、場所を移動したり探したりする方が多いと思います。
当時の人達は普通に見ていたと思うと、羨ましいと思います。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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