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新撰組異聞 〜 七夕月 初めての夏 〜


〜 改訂版 〜


七夕より少し前の事。


ここは、京の町。


夏のような暑さが続いている。


ここは、沖田総司と少女が良く訪れる寺。


寺の中。


沖田総司と少女は、楽しそうに話しをしている。


沖田総司は少女に苦笑しながら話し出す。

「毎日のように暑いね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。もう少し経つと七夕だね。京の町も短冊に願い事などを書くのかな?」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんと一緒に七夕を行ないたいと思っています。ご都合が付けば、ご一緒して頂けませんか?」

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「私も鈴ちゃんと一緒に七夕を行ないたいな! 楽しみだね!」

少女は沖田総司を嬉しそうに見た。

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「斉藤さんと子供達とも七夕を行う予定なんだ! 短冊も書くんだよ!」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お願い事をたくさん書けますね。」

沖田総司は少女に笑顔で頷いた

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃん! 斉藤さんと子供達と行なう七夕の時に、私の願い事の代わりに、鈴ちゃんの願い事を書いてあげる! 鈴ちゃんの願い事を教えてくれるかな?!」

少女は沖田総司に恥ずかしそうに話し出す。

「ありません。」

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「遠慮する必要はないよ! 本当に願い事はないの?!」

少女は沖田総司に恥ずかしそうに話し出す。

「総司さんにお願い事を代わりに書いて頂くのは恥ずかしいです。」

沖田総司は少女に苦笑しながら話し出す。

「良く考えたら、願いを人に言ったら願い事にならないよね。盛り上がり過ぎて、気配りを忘れてしまった。鈴ちゃん。ごめんね。」

少女は沖田総司に微笑みながら、小さく首を横に振った。

沖田総司は少女を安心した様子で見た。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんと子供達の七夕は、陽の明るい間に行なうんだ。鈴ちゃんと一緒に行なう七夕も陽のある時間に行なうけれど、斉藤さんと子供達の後で良いかな?」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑んで見た。


それから何日か後の事。


七夕の当日となった。


ここは、京の町。


天気の良い日となっている。


沖田総司と斉藤一は、子供達と七夕を行う寺へと歩いている。


沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「笹は斉藤さんが用意してくれました! 飾りは子供達が用意してくれました! 七夕に必要な物は寺に預けてあるので、着いたら七夕の飾り付けを直ぐに始めましょう!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に笑顔で話し出す。

「子供達との七夕が終わった後に、鈴ちゃんと一緒に七夕を行います! 斉藤さんも一緒に七夕を行いませんか?!」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。

「鈴ちゃんと一緒に七夕を行うのは嫌なのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「返事をしないと、嫌だと言う解釈になるのか?」

沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。

「斉藤さんは鈴ちゃんと会ってくれません。鈴ちゃんは斉藤さんと会うのを楽しみにしています。鈴ちゃんは本当に良い子です。ぜひ会ってください。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司に何度も会うのだから、良い子だと分かる。だが、俺は当初の予定には入っていないだろ。」

沖田総司は斉藤一に僅かに困惑した様子で話し出す。

「今日は会うのに良いきっかけの日だと思いませんか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「きっかけという言葉を、のしを付けて総司に返す。」

沖田総司は斉藤一を不思議そうに見た。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「のしが一枚では不服か? ならば、のしを百枚付けて返す。」

沖田総司は斉藤一に不思議そうに話し出す。

「斉藤さん。のしが百枚も必要な時とは、どのような時ですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「自分で考えろ。」

沖田総司は不思議そうに考え込み始めた。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


それから少し後の事。


ここは、京の町。


沖田総司、斉藤一、子供達が、七夕を行う約束をしている寺。


沖田総司、斉藤一、子供達は、一緒に居る。


沖田総司は子供達に笑顔で話し出す。

「みんな! 短冊に願い事を書こう!」

子供達は沖田総司に笑顔で話し出す。

「はい!」

沖田総司は子供達を笑顔で見た。

斉藤一は子供達を普通の表情で見た。


子供達は短冊に願い事を笑顔で書き始めた。


沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さんも短冊に願い事を書いてください。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す

「俺は願い事を書かないから、代わりに願い事を書いて良いぞ。」

沖田総司は斉藤一を僅かに寂しそうに見た。

子供は斉藤一の前に来ると、笑顔で短冊を差し出した。

斉藤一は子供に普通に話し出す。

「俺の代わりに願い事を書いて良いぞ。」

子供は斉藤一に短冊を差し出しながら、寂しそうな表情になった。

斉藤一は沖田総司と子供を交互に見ながら、普通に話し出す。

「分かった。短冊に願い事を書く。」

子供は斉藤一に短冊を差し出しながら、笑顔になった。

斉藤一は子供達から普通に短冊を受け取った。

子供は沖田総司と斉藤一の前から笑顔で居なくなった

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さんは短冊に書く願い事は決まりましたか?」

斉藤一は短冊を持ちながら、沖田総司に普通に話し出す。

「考え中。」

沖田総司は斉藤一に苦笑しながら話し出す。

「斉藤さんの考え中という返事を聞くと、何かが起こりそうで怖いです。」

斉藤一は短冊を持ちながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に不安そうに話し出す。

「すいません。調子に乗り過ぎました。」

斉藤一は短冊を持ちながら、沖田総司に普通に話し出す。

「怒っていない。安心しろ。」

沖田総司は斉藤一を安心した表情で見た。


斉藤一は筆を取ると、短冊に願い事を普通に書き始めた。

子供達は笑顔で短冊に願い事を書いている。

沖田総司は斉藤一と子供達を微笑んで見た。

斉藤一は短冊に願い事を書き終わると、筆を普通に戻した。


子供達は短冊への願い事を書き終わった。


沖田総司、斉藤一、子供達は、短冊と飾りを、小さめの竹に飾り付け始めた。


斉藤一は短冊や飾りを普通に飾り付けている。

沖田総司は短冊や飾りを飾り付けながら、子供達に笑顔で話し出す。

「みんなの願い事が叶うと良いね!」

子供達は短冊や飾りを飾り付けながら、沖田総司に笑顔で話し出す。

「はい!」

沖田総司は短冊や飾りを飾り付けながら、斉藤一に苦笑した表情で話し出す。

「斉藤さん。もう少しだけで良いので、楽しく飾り付けが出来ませんか?」

斉藤一は短冊や飾りを飾り付けながら、沖田総司を見ると、普通に話し出す。

「総司は飾りながら騒ぐから、進みが遅い。時間がなくなるぞ。」

沖田総司は短冊や飾りを飾り付けながら、斉藤一に苦笑した表情で話し出す。

「斉藤さんは飾り付けが早いですが、静かに飾り付けをしています。」

斉藤一は短冊や飾りの飾り付けを止めると、沖田総司に普通に話し出す。

「俺は飾り付けを止める。総司。後を頼む。」

沖田総司は短冊や飾りの飾り付けを止めると、斉藤一に不安そうに話し出す。

「変な言い方をして申し訳ありませんでした。斉藤さんや子供達と一緒に飾り付けをして、七夕を行いたいです。だから怒らないでください。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「俺は怒っていない。安心しろ。」

沖田総司は斉藤一を安心した表情で見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。


沖田総司は笹の少し高い場所に短冊が飾ってあるのが見えた。


短冊には願い事が書いてある。


沖田総司は短冊を不思議そうに見た。

斉藤一は短冊や飾りを普通に飾り付けている。

沖田総司は短冊を見ながら、顔が真っ赤になった。

斉藤一は短冊や飾りを飾り付けながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一を見ると、顔を真っ赤にして話し出す。

「斉藤さん! なぜ短冊にあのような願い事を書いたのですか?!」

斉藤一は短冊や飾りを飾り付けながら、沖田総司に普通に話し出す。

「俺は願い事が無いから、総司のための願い事として代わりに書いた。」

沖田総司は顔を真っ赤にしながら、斉藤一を動揺した様子で見た。

斉藤一は短冊や飾りを飾り付けながら、沖田総司を普通の表情で見た。

子供達は沖田総司と斉藤一を見ながら、不思議そうに話し出す。

「はじめお兄ちゃんの言う通り、総司お兄ちゃんは飾りや短冊を飾るのが遅いね。」

「はじめお兄ちゃんが飾りや短冊をほとんど飾っているね。」

「はじめお兄ちゃんは短冊にどのような願い事を書いたの?」

「はじめお兄ちゃんに短冊の願い事を見せてもらったけれど、意味が分からなかった。」

「短冊に書いてある願い事を教えて。」

「短冊に書かれている願い事はね・・・」


それから暫くの後の事。


ここは、沖田総司、斉藤一、子供達が七夕を行っている寺。


沖田総司、斉藤一、子供達の七夕の行事が終わった。


子供達は片付けを終えると、元気良く寺を去って行った。


沖田総司と斉藤一は、住職に挨拶を済ませると、寺を去って行った。


それから僅かに後の事。


ここは、京の町。


沖田総司と斉藤一は、一緒に歩いている。


沖田総司は斉藤一に苦笑しながら話し出す。

「予定の時間より長くなりましたね。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は斉藤一に確認するように話し出す。

「斉藤さん。今日は鈴ちゃんと会ってくれないのですか?」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「二人で行なう約束をした七夕だろ。二人で楽しめ。三人で会うのは別な機会にしよう。」

沖田総司は斉藤一に残念そうに話し出す。

「分かりました。」

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は残念そうな表情のまま、突然に後ろから羽交い絞めにされた。

斉藤一は沖田総司の後ろを普通の表情で見た。

沖田総司は羽交い絞めにされたまま、困惑した様子で後ろを見た。


芹沢鴨が沖田総司を意地の悪い笑顔で羽交い絞めにしている。


沖田総司は芹沢鴨を困惑した様子で見た。

芹沢鴨は沖田総司を羽交い絞めにしながら、沖田総司と斉藤一に笑顔で話し出す。

「総司! 斉藤! 今日は七夕だな! これから一緒に飲みに行こう!」

沖田総司は芹沢鴨に困惑した様子で話し出す。

「芹沢さん。私はこれから予定があります。申し訳ありませんが、今日は・・・」

芹沢鴨は沖田総司を羽交い絞めにしながら、不思議そうに様子を見た。

沖田総司は芹沢鴨を困惑した様子で見ている。

芹沢鴨は沖田総司を羽交い絞めにしたまま、斉藤一を見ると、笑顔で話し出す。

「斉藤は一緒に飲みに行けるよな! つれない総司は放って置いて早く行くぞ!」

斉藤一は芹沢鴨に普通の表情で軽く礼をした。

芹沢鴨は沖田総司を押し出すようにして放した。


沖田総司は斉藤一の傍に勢い良く来ると、慌てた様子で話し出す。

「斉藤さん! すいません!」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は芹沢鴨と斉藤一の元から、慌てた様子で走りながら去って行った。


それから少し後の事。


ここは、京の町。


沖田総司は慌てた様子で走っている。


沖田総司の視線の先に、男の子が転んで泣いている姿が見えた。


沖田総司は男の子の元に来ると、心配そうに話し出す。

「もしかして転んだから泣いているのかな?」

男の子は地面に座りながら、泣いて頷いた。

沖田総司は男の子に微笑んで話し出す。

「男の子だろ。転んだくらいで泣いては駄目だぞ。早く立って泣き止むんだ。」

男の子は泣きながら、地面からゆっくりと立ち上がった。

沖田総司は男の子を微笑んで見た。

男の子は着物の裾で涙を拭うと、沖田総司に小さい声で話し出す。

「もう泣いていません。」

沖田総司は男の子に微笑んで話し出す。

「よし。偉いぞ。」

男の子は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は男の子の様子を確認しながら、微笑んで話し出す。

「怪我をしていなくて良かったね。でも、今日は直ぐに家に帰りなさい。」

男の子は沖田総司に微笑んで頷いた。


沖田総司は男の子の元から、慌てた様子で走って去って行った。


それから少し後の事。


ここは、京の町。


空の色が橙色に染まり始めた。


ここは、沖田総司と少女が、一緒に七夕を行う約束をしている寺。


沖田総司は慌てた様子で山門を潜って境内へと入った。


ここは、境内。


沖田総司は境内を慌てた様子で見回した。


少女の姿は無い。


沖田総司は寂しそうに呟いた。

「約束の時間に物凄く遅れたし、陽も落ちかけているから、普通は怒るか呆れるかして先に帰るよね。」

軽く息をはいてから、寂しそうに呟いた。

「住職さんに礼と詫びを言ってから帰ろう。」

軽く息をはくと、寂しそうに歩き出した。


少女の明るい声が、沖田総司の後ろから聞こえてきた。

「総司さん。」


沖田総司は驚いた様子で後ろを見た。


少女が小さい笹を持ちながら、沖田総司を微笑んで見ている。


沖田総司は少女を笑顔で見た。

少女は小さい笹を持ちながら、沖田総司に微笑んで話し出す。

「なかなか来られないので、何か遭ったかと思って心配しました。」

沖田総司は少女に申し訳なさそうに話し出す。

「私のせいで七夕の準備に時間が掛かってしまった。鈴ちゃんの元に行くまでにもいろいろと遭った。鈴ちゃんには迷惑と心配を掛けてしまった。本当にごめんね。」

少女は小さい笹を持ちながら、沖田総司に微笑んで首を横に降った。

沖田総司は少女を安心した表情で見た。

少女は小さい笹を持ちながら、沖田総司に微笑んで話し出す。

「斉藤さんと子供達は、七夕の行事を喜んでいましたか?」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は小さい笹を持ちながら、沖田総司に微笑んで話し出す。

「綺麗な夕日を見ながら、七夕の行事を少しだけ行ないませんか?」

沖田総司は少女に笑顔で頷いた。

少女は小さい笹を片手で持ちながら、沖田総司の腕を微笑んで片手で掴んだ。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。笹を持つよ。」

少女は沖田総司の腕を片手で掴みながら、小さな笹を微笑んで片手で差し出した。

沖田総司は少女から微笑んで小さな笹を受け取った。

少女は沖田総司の腕を微笑んで掴んでいる。

沖田総司は小さな笹を持ちながら、少女に笑顔で話し出す。

「夕日が綺麗だね!」

少女は沖田総司の腕を掴みながら、笑顔で頷いた。

沖田総司は小さな笹を持ちながら、少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司の腕を掴みながら、微笑んで話し出す。

「楽しいです。」

沖田総司は小さな笹を持ちながら、少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司の腕を掴みながら、不安そうに話し出す。

「はしゃぎ過ぎました。気を付けます。」

沖田総司は小さな笹を持ちながら、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは、はしゃいでいないよ。私は、鈴ちゃんの笑顔も見られるし、七夕も一緒に行なえるし、夕日も一緒に見られるし、とても嬉しいよ。」

少女は沖田総司の腕を掴みながら、安心した表情になった。

沖田総司は小さな笹を持ちながら、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんが待っていてくれて嬉しかった。ありがとう。」

少女は沖田総司の腕を掴みながら、微笑んで話し出す。

「総司さんはお仕事が忙しい方です。気にしないでください。」

沖田総司は小さな笹を持ちながら、少女を苦笑しながら見た。

少女は沖田総司の腕を掴みながら、不思議そうな表情になった。

沖田総司は小さな笹を持ちながら、微笑んで話し出す。

「今日は遅くなって本当にごめんね。七夕の行事がほとんど行なえなくてごめんね。」

少女は沖田総司の腕を掴みながら、微笑んで首を横に振った。

沖田総司は小さな笹を持ちながら、少女に微笑んで話し出す。

「陽が落ち始めている。鈴ちゃんの家の方が心配するから早く帰ろう。」

少女は沖田総司の腕を掴みながら、微笑んで話し出す。

「今日は私のために時間を割いて頂いてありがとうございました。」

沖田総司は小さな笹を持ちながら、少女に微笑んで首を横に振った。

沖田総司は小さな笹を持ちながら、少女に微笑んで話し出す。

「帰る途中に暗くなると困るから、手を繋いで帰ろう。」

少女は沖田総司の腕を掴みながら、微笑んで頷いた。

沖田総司は小さな笹を片手で持ちながら、少女に微笑んで片手を差し出した。

少女は沖田総司の腕から手を離すと、沖田総司の手を微笑んで握った。


空の色が橙色から紺色に染まろうとしている。


沖田総司は小さな笹を片手で持ちながら、少女の手を片手で握りながら、微笑んで歩き出した。

少女は沖田総司の手を握りながら、微笑んで歩き出した。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の雰囲気や展開を出来るだけ残しながら改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上の点、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正しながら書いていきます。

「七夕月(たなばたづき)」は、「陰暦の七月の異称」です。

この当時の「七夕」は、現在の暦で七月の終わり頃から八月頃になります。

「七夕」は、秋の季語という事もあり、当時の「七夕」も秋の季節の行事になります。

しかし、現在では「七夕」から想像する季節は、「秋」より「夏」と考えました。

そこで、題名に「夏」を使用しました。

今回の物語の時期設定は、沖田総司さんと鈴ちゃんが初めて出逢った年で、陰暦の「七夕」の頃を想定して書きました。

ご了承ください。

「七夕」が現在のように一般的に行われるようになったのは、江戸時代からになってからだそうです。

現在に行なわれている「七夕」の行事の内容に近くなってきたのも、江戸時代からだそうです。

斉藤一さんが短冊に何を書いたのかは秘密です。

皆様のご想像にお任せいたします。

沖田総司さんと鈴ちゃんが、陽の沈まない間に「七夕」を行なおうとした理由は、この頃の沖田総司と鈴ちゃんは、夜に逢う状況が整っていないためだと思ってください。

沖田総司さんと鈴ちゃんの微笑ましい「七夕」の物語です。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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