このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

新撰組異聞 〜 線香花火 〜


〜 第三版 〜


今は、夏。


ここは、京の町。


暑い日が続いている。


ここは、少女の家。


少女の部屋。


沖田総司は笑顔で居る。

少女は微笑んで居る。


沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「先日の花火は、とても楽しかったね!」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司が少女に笑顔で話し出す。

「お雪さんが花火を楽しみたいと話したんだ! 鈴ちゃんも一緒に花火を楽しもう!」

少女は沖田総司を見ながら考え込んだ。

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「先日の花火の日は、夜遅くまで出掛けたよね。家族から怒られたのかな?」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「怒られていません。大丈夫です。」

沖田総司は少女を安心した表情で見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お雪さんは私を花火に誘っていませんよね。総司さんとお雪さんで花火を楽しんでください。」

沖田総司は少女に慌てて話し出す。

「近藤さんとお雪さんの二人で花火を楽しむ予定だったんだ! 近藤さんの都合が悪くなったんだ! 近藤さんが、私と斉藤さんで、お雪さんと共に花火をして欲しいと頼んだんだ! 私とお雪さんのみで花火をする訳ではないんだ!」

少女は沖田総司に心配して話し出す。

「総司さんと斉藤さんは、お雪さんとお仕事で花火をしますよね。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「お雪さんは鈴ちゃんとたくさん話したいんだ。斉藤さんは鈴ちゃんと話す時間を楽しみにしているよ。私がお雪さんと斉藤さんに鈴ちゃんも一緒に花火をすると話すよ。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「お雪さんと斉藤さんが了承された時は、私も花火に参加したいです。」

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「お雪さんも斉藤さんも、鈴ちゃんと一緒に花が出来ると知ったら喜ぶよ! 安心して待っていてね!」

少女は沖田総司を微笑んで見た。


数日後の事。


沖田総司、斉藤一、お雪、少女が、花火をする日となった。


ここは、少女の家。


玄関。


沖田総司は微笑んで訪れた。


少女は微笑んで来た。


沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。出掛けるよ。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。


沖田総司は微笑んで居なくなった。

少女も微笑んで居なくなった。


同じ頃。


ここは、お雪の家。


玄関。


斉藤一は普通に訪れた。


お雪は微笑んで来た。


斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一に微笑んで軽く礼をした。

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「花火の準備を手伝います。」

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「お気遣いありがとうございます。よろしくお願いします。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。


斉藤一は家の中に普通に入って行った。

お雪は家の中に微笑んで入って行った。


少し後の事。


ここは、お雪の家。


庭。


斉藤一は花火の準備を普通の表情でおこなっている。

お雪は花火の準備を微笑んでおこなっている。


お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「花火の準備は終わりました。ご協力ありがとうございます。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一に微笑んで話し出す。

「総司さんと美鈴さんの到着が楽しみですね。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

お雪は斉藤一を微笑んで見た。


僅かに後の事。


ここは、お雪の家。


玄関。


沖田総司は微笑んで来た。

少女も微笑んで来た。


お雪は微笑んで来た。


お雪は沖田総司と少女に微笑んで話し出す。

「こんばんは。」

少女はお雪に微笑んで軽く礼をした。

沖田総司もお雪に微笑んで軽く礼をした。

少女はお雪に微笑んで話し出す。

「お誘い頂いてありがとうございます。嬉しいです。」

お雪は少女に微笑んで話し出す。

「今夜は美鈴さんと一緒に花火を楽しめるわ。嬉しいわ。」

少女はお雪を微笑んで見た。

お雪は沖田総司と斉藤一と少女に微笑んで話し出す。

「花火の準備は終わっています。縁にお酒と肴を準備しました。みんなで楽しみたいです。」

少女はお雪に微笑んで軽く礼をした。

沖田総司はお雪に微笑んで軽く礼をした。

お雪は沖田総司と少女を微笑んで見た。


少し後の事。


ここは、お雪の家。


縁。


斉藤一は杯の酒を普通の表情で飲んでいる。

斉藤一の傍には、酒、肴、お茶、菓子、などが置いてある。


庭。


沖田総司は微笑んで居る。

お雪は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。

庭には、花火、水の入った桶、火種、などが置いてある。


少女は線香花火を取ると、沖田総司に線香花火を微笑んで渡した。

沖田総司は少女から線香花火を微笑んで受け取った。

少女は線香花火を取ると、お雪に微笑んで渡した。

お雪は少女から線香花火を微笑んで受け取った。

沖田総司は線香花火を持ち、線香花火を不思議な様子で見た。

少女は沖田総司に不思議な様子で話し出す。

「総司さん。何かありましたか?」

沖田総司は線香花火を持ち、少女を見ると、少女に不思議な様子で話し出す。

「京の町の線香花火は、江戸の線香花火と違う。京の町の線香花火は紙でよる部分が無い。」

少女は沖田総司に不思議な様子で話し出す。

「江戸の線香花火は、紙でよる部分があるのですか?」

沖田総司は線香花火を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「江戸の線香花火は、線香花火を持つ棒の部分が、紙でよってあるんだ。」

少女は沖田総司と線香花火を不思議な様子で見た。

沖田総司は線香花火を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。花火を楽しみながら、続きを話そう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は線香花火を持ち、少女を微笑んで見た。

少女は線香花火を微笑んで持った。

お雪は線香花火を持ち、沖田総司と少女を微笑んで見た。


縁。


斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司とお雪と少女を普通の表情で見ている。


沖田総司は微笑んで来た。


斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。一緒に花火を楽しみましょう。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通に話し出す。

「俺は酒を飲みながら、花火を楽しむ。俺を気にせずに、花火をしろ。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「お雪さんも鈴ちゃんも、斉藤さんと花火を楽しみたいと思っています。みんなで花火を楽しみましょう。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通に話し出す。

「みんなで一緒に花火を楽しんでいる。総司は美鈴さんとお雪さんの元に早く戻れ。」

沖田総司は斉藤一を苦笑して見た。

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見た。


庭。


お雪は線香花火を持ち、微笑んで居る。

少女は心配な様子で居る。


線香花火は、淡い光を放っている。


少女は沖田総司と斉藤一を見て、お雪に心配して話し出す。

「斉藤さんは私が居るから花火をしないのでしょうか?」

お雪は線香花火を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんはお酒を飲むのが好きよね。斉藤さんはお酒を飲みながら花火を楽しんでいるわ。みんなで花火を楽しんでいんでいるわ。安心して。」

少女はお雪を見ると、お雪に微笑んで話し出す。

「はい。」

お雪は線香花火を持ち、少女を微笑んで見た。

少女はお雪を心配して見た。

お雪は線香花火を持ち、少女を不思議な様子で見た。

少女はお雪に心配して話しか出す。

「今日は、近藤さんと花火を楽しむ予定だったけれど、近藤さんのお仕事の都合で中止になったと聞きました。寂しいですよね。」

お雪は少女に微笑んで話し出す。

「近藤先生は私と別な日に逢う約束をしてくれたの。近藤先生と逢う約束の日を楽しみに待っているの。安心して。」

少女はお雪に不思議な様子で話し出す。

「総司さんと逢えない日は、とても寂しいです。総司さんと逢う予定の日が後ろの日になると、とても寂しいです。総司さんと逢う日は、とても嬉しいです。」

お雪は線香花火を持ち、少女を微笑んで見た。

少女はお雪に寂しく話し出す。

「総司さんは、いろいろな大変な出来事を抱えている様子です。総司さんは、何かについて悩んでいます。総司さんは私に何も話しません。私は総司さんの力になれません。私が頼りないから、総司さんの悩みが更に増えています。」

お雪は線香花火を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「沖田さんは、美鈴さんに心配を掛けたくないから、何も話さないと思うの。幾日後になるか分からないけれど、総司さんは美鈴さんに何かの内容を話すと思うの。美鈴さんは総司さんを信じて、ゆっくりと待つのはどうかしら?」

少女はお雪を寂しく見た。

お雪は線香花火を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「相手が悩んでいるのに、悩みを打ち明けない。待つ状況は辛いわよね。美鈴さんならば、沖田さんが悩みを打ち明けるまで、焦らずに待てると思うの。美鈴さんならば、沖田さんが悩みを打ち明けた時に、しっかりと話を聞けると思うの。」

少女はお雪を微笑んで見た。

お雪は線香花火を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「美鈴さんが辛くなった時は、私が相談にのるわ。遠慮しないで悩みを話してね。」

少女はお雪に微笑んで話し出す。

「はい。」

お雪は線香花火を持ち、少女と線香花火を微笑んで見た。

少女は線香花火を微笑んで見た。


沖田総司は微笑んで来た。


お雪は線香花火を持ち、沖田総司を微笑んで見た。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司はお雪と少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんはお酒を飲みながら、花火を楽しみたいんだって。私とお雪さんと鈴ちゃんで、花火を楽しもう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

お雪は線香花火を持ちながら、沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は線香花火を持つと、線香花火に微笑んで火をつけた。

少女は線香花火を持つと、線香花火に微笑んで火をつけた。


線香花火は、淡い光を放ち始めた。


沖田総司は線香花火を持ち、線香花火を微笑んで見た。

少女は線香花火を持ち、沖田総司と線香花火を微笑んで見た。

お雪は線香花火を持ち、沖田総司と少女と花火を、微笑んで見た。

沖田総司は線香花火を持ち、少女を微笑んで見た。

少女は線香花火を持ち、線香花火を微笑んで見ている。


線香花火は淡い光で少女を照らしている。


沖田総司は線香花火を持ち、少女を見ながら、微笑んで呟いた。

「鈴ちゃん。綺麗。」

少女は線香花火を持ち、沖田総司を見ると、沖田総司に微笑んで話し出す。

「線香花火は綺麗ですよね。私も線香花火は好きです。」


少女の持つ線香花火の淡い光が消えた。


沖田総司の持つ線香花火の淡い光が消えた。


沖田総司は線香花火を水に恥ずかしく浸けた。

少女は線香花火を水に微笑んで浸けた。

沖田総司は少女に恥ずかしく話し出す。

「鈴ちゃんが綺麗。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「着物を褒めて頂いて嬉しいです。ありがとうございます。」

沖田総司は少女を僅かに困惑した様子で見た。

少女は沖田総司に着物の柄を微笑んで見せた。

沖田総司は少女を僅かに困惑した表情で見ている。

少女は沖田総司に心配して話し出す。

「総司さん。私は変な内容を話しましたか?」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは変な内容を話していないよ。」

少女は沖田総司を安心した表情で見た。

沖田総司は線香花火を持つと、線香花火に微笑んで火をつけた。


線香花火は淡い光を放ち始めた。


少女は線香花火を微笑んで見た。

沖田総司は線香花火を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「綺麗だよね。来年も再来年も、花火を一緒に楽しみたいね。」

少女は沖田総司を僅かに驚いた表情で見た。

沖田総司は線香花火を持ち、少女に苦笑して話し出す。

「夜にたくさん出掛けるのは無理だよね。今の話は忘れて。ご免ね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「私は大丈夫です。心配しないでください。」

沖田総司は線香花火を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは無理をしないでね。」

少女は線香花火を寂しく見た。

沖田総司は線香花火を持ち、少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。疲れたのかな? 大丈夫?」

少女は線香花火を見ながら、沖田総司に小さい声で寂しく話し出す。

「無理はしていません。」

沖田総司は線香花火を持ち、少女に心配して話し出す。

「私は変な内容を話したんだね。鈴ちゃん。ご免ね。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は線香花火を持ち、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんが泣いていない。鈴ちゃんは笑顔だ。良かった。」

少女は沖田総司を微笑んで見ている。


線香花火の淡い光が消えた。


沖田総司は線香花火を水に浸けると、お雪を微笑んで見ようとした。


お雪が居ない。


沖田総司は縁を不思議な様子で見た。


縁。


お雪は斉藤一と微笑んで話している。

斉藤一は杯の酒を普通の表情で飲んでいる。


沖田総司は少女を見ると、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。お雪さんは、斉藤さんと話しながら、花火を楽しんでいる。斉藤さんは、酒を飲みながら、お雪さんと話しながら、花火を楽しんでいる。私と鈴ちゃんは、楽しく話しながら、残る花火を全て使って楽しもう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は線香花火を取ると、少女に線香花火を微笑んで渡した。

少女は沖田総司から線香花火を微笑んで受け取った。

沖田総司は線香花火に微笑んで火をつけた。

少女は線香花火に火を微笑んで火をつけた。


線香花火が淡い光を放ち始めた。


沖田総司は線香花火を持ち、少女と線香花火を微笑んで見た。

少女も線香花火を持ち、沖田総司と線香花火を微笑んで見た。


線香花火の淡い光は、沖田総司の様々な想いと少女の様々な想いを包みながら、淡い光を放っている。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の再改訂版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

「線香花火」は、新撰組の人達の活躍した時代には、既にあったようです。

江戸から北では、和紙でよった物を長手とする線香花火が一般的だそうです。

大坂より西では、イグサの穂先や藁の穂先に、蒲の実のようにつけて乾燥させた線香花火が一般的だそうです。

江戸から北も西も、線香花火の様子は違いますが、使用する火薬は同じだそうです。

私は両方の線香花火を使って遊んだ事があります。

現在では、和紙でよった物を長手とする線香花火の方が一般的のように思います。

現在は、国産の線香花火が手に入り難くなる状況、というか、手に入らなくなるという状況、になっているそうです。

そうならないために、努力している方達がいるそうです。

楽しんで頂けると嬉しいです。





←前            目次            次→


このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください