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新撰組異聞 〜 竹の春の頃の出来事 〜


〜 改訂版 〜


ここは、京の町。


竹の葉が綺麗な緑色をしている。


ここは、お雪の家。


お雪の妹のお孝が、体調の悪いお雪の見舞いと看護を兼ねて、大坂から着ている。


ここは、お雪の部屋。


お雪とお孝が居る。


お雪はお孝に微笑んで話し出す。

「お孝。大事な話しがあるの。今から話して良いかしら?」

お孝はお雪に不思議そうに頷いた。

お雪はお孝に寂しそうに話し出す。

「医者が年末までもつか分からないという診立てをしたの。お孝が大坂から京の町に住まいを替えたら、私の体調のために迷惑をたくさん掛けると思うの。長く別々に過ごしていて、やっと一緒に過ごせるようになったのに、病気になってしまってごめんね。」

お孝はお雪を驚いた表情で見た。

お雪はお孝に寂しそうに話し出そうとした。

お孝はお雪が話し出す前に、強い調子で話し出す。

「姉さん! なぜもっと早く教えてくれなかったの?!」

お雪はお孝に悲しそうに話し出す。

「お孝。ごめんね。」

お孝はお雪に強い調子で話し出す。

「姉さんは常にみんなが心配して気に掛けているわよね! 私がわざわざ一緒に過ごす必要はないわよね! 私は姉さんと一緒に住まない! 近い内に大阪に帰るわ!」

お雪はお孝を悲しそうに見た。


お孝は不機嫌そうに部屋を出て行った。


お雪はお孝の後を追うようにして部屋を出て行った。


それから僅かに後の事。


ここは、玄関。


お孝は不機嫌そうに来た。


お雪はお孝の傍に心配そうに来た。


お孝はお雪に不機嫌そうに話し出す。

「今から出掛けるだけよ! 大坂にはまだ戻らないから安心して!」

お雪はお孝を心配した様子で見た。


少女が微笑んで訪ねてきた。


お雪は少女を微笑んで見た。

少女はお雪とお孝に微笑んで話し出す。

「こんにちは。」

お孝は少女に不機嫌そうに話し出す。

「あなたがお嬢様だから、みんなは気遣って大切にするの?!」

少女はお孝を不安そうに見た。

お孝は少女に不機嫌そうに話し出す。

「何も知らずに笑顔で過ごしている、お嬢様が羨ましいわ!」

少女はお孝に悲しそうに話し出す。

「私はお嬢様ではありません。」

お雪はお孝に心配そうに話し出す。

「美鈴さんは関係ないのよ。お願いだから、美鈴さんを責めないで。」

お孝は少女に不機嫌そうに話し出す。

「何も知らないお嬢様に重大な秘密を教えてあげる!」

お雪がお孝を心配そうに止めようとした。

お孝はお雪の制止を無視して、少女に不機嫌そうに話し出そうとした。


お孝は突然に後ろから肩を掴まれた。


お孝は話すのを止めると、驚いた表情で後ろを見た。


斉藤一はお孝の肩を普通の表情で掴んでいる。


お孝は斉藤一を驚いた様子で見た。

お雪は斉藤一に申し訳なさそうに話し出す。

「斉藤さん。申し訳ありません。」

斉藤一はお孝の肩から手を放すと、お雪に普通の表情で軽く礼をした。

お孝は斉藤一を不機嫌そうに見た。

斉藤一はお孝に普通に話し出す。

「美鈴さんは姉妹の喧嘩と関係ないだろ。美鈴さんに早く謝れ。」

お孝は斉藤一から視線を外すと、不機嫌そうに話し出す。

「嫌!」

斉藤一はお孝に普通に話し出す。

「斬られたいのか?」

お孝は斉藤一を見ると、不機嫌そうに話し出す。

「私は近藤勇が身請けした最愛の女性の妹よ! 私を斬れる新撰組の隊士はいないわ!」

斉藤一はお孝に普通に話し出す。

「俺は遠慮せずに斬れる。総司も遠慮せずに斬れる。覚悟した方が良いぞ。」

お孝は斉藤一に不機嫌そうに話し出す。

「なぜ、みんなは、姉さんや何も知らないお嬢様の心配ばかりするの?!」

少女は斉藤一とお孝を悲しそうな表情で見た。

斉藤一はお孝に普通に話し出す。

「あんたは本当に俺に斬られたいのか? ちなみに、今の質問の答えは、お雪さんも美鈴さんも、人を悪く言わない、相手を気遣う、人や物に八つ当たりをしない。だから、周りの人達が心配する。」

お孝は斉藤一を不機嫌そうに見た。

斉藤一はお孝を普通の表情で見た。


お孝は不機嫌そうに出掛けて行った。


お雪は斉藤一に申し訳なさそうに話し出す。

「ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

少女は斉藤一とお雪を悲しそうに見た。

斉藤一は少女を見ると、普通に話し出す。

「美鈴さんは何もしていないし悪くない。安心しろ。」

お雪は少女に申し訳なさそうに話し出す。

「私とお孝が喧嘩をしてしまったの。美鈴さんは関係がないのに悲しい思いをさせてごめんなさい。」

少女は斉藤一とお雪に悲しそうに話し出す。

「お孝さんは私に何も知らないと言いました。何か遭ったのですか?」

お雪は少女に微笑んで話し出す。

「何も起きていないわ。安心して。」

斉藤一は少女を普通の表情で見た。

少女は斉藤一とお雪に悲しそうに話し出す。

「お孝さんの言う通り、私は何も知りません。」

斉藤一は少女に普通に話し出す。

「全てを知る人は居ない。今回は一人で勝手に騒いで、美鈴さんに八つ当たりしただけだ。美鈴さんが悲しむ必要はない。」

少女は斉藤一を悲しそうに見た。

お雪は少女を抱くと、悲しそうに話し出す。

「お孝が美鈴さんに悲しい思いをさせてしまってごめんなさい。」

少女はお雪を悲しそうに見た。


沖田総司が笑顔で訪れた。


お雪は少女を抱きながら、沖田総司を不安そうに見た。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

お雪は少女を心配そうに放した。

少女は沖田総司を悲しそうに見た。

沖田総司は少女に心配そうに話し出す。

「鈴ちゃん。大丈夫?」

少女は沖田総司に悲しそうに話し出す。

「総司さん。私は何を知らないのですか? 私が頼りにならないから、誰も教えてくれないのですか?」

沖田総司は少女を心配そうに見た。

お雪は沖田総司に申し訳なさそうに話し出す。

「私とお孝が喧嘩をしました。お孝が美鈴さんに八つ当たりをしたために、美鈴さんを悲しませてしまいました。本当にごめんなさい。」

沖田総司は少女とお雪を心配そうに見た。

お雪は、沖田総司、斉藤一、少女に、心配そうに話し出す。

「部屋を直ぐに用意します。落ち着かないと思いますが、お休みください。」

沖田総司はお雪に心配そうに軽く礼をした。

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。

少女はお雪を悲しそうに見た。


それから僅かに後の事。


ここは、客間。


沖田総司、斉藤一、お雪、少女が居る。


沖田総司は少女を悲しそうに抱きしめた。

少女は沖田総司に悲しそうに話し出す。

「お孝さんは、私の知らない何かを知っています。総司さんも斉藤さんもお雪さんも、私の知らない何かを知っています。」

沖田総司は少女を抱きながら、悲しそうに話し出す。

「鈴ちゃんは良い子だよ。みんなは鈴ちゃんとしっかりと話しているよ。悪くないのに強く言われて辛いよね。我慢をせずに泣いても良いよ。」

少女は静かに泣き出した。

沖田総司は少女を抱きながら、悲しそうに話し出す。

「私の気配りが足りないために、鈴ちゃんを悲しませてしまった。本当にごめんね。」

少女は静かに泣いている。

お雪は斉藤一を申し訳なさそうに見た。

斉藤一はお雪を普通の表情で見た。


お雪は静かに部屋を出て行った。

斉藤一も静かに部屋を出て行った。


それから僅かに後の事。


ここは、客間の前に在る縁。


斉藤一とお雪が居る。


お雪は斉藤一に申し訳なさそうに話し出す。

「美鈴さんが訪れる時間より早かったので、お孝に私の病気について話しました。お孝は私の病気を直ぐに教えてくれなかったと言って怒ってしまいました。お孝が怒っている最中に、美鈴さんが予定より早く訪ねてきました。お孝が美鈴さんに八つ当たりをしてしまいました。」

斉藤一はお雪に普通に話し出す。

「お雪さんは、体調が良ければ、みんなで竹を見たいと話していましたよね。総司は美鈴さんにお雪さんの体調は伏せて伝えたそうです。美鈴さんは喜んでいたそうです。総司は俺がお雪さんの家に先に着いて状況などの確認を終えていると思って、美鈴さんをお雪さんの家の前まで送り届けると、用事を済ますために少しだけ居なくなったようです。」

お雪は斉藤一に真剣な表情で話し出す。

「お孝が総司さんと美鈴さんに謝るように説得します。少しだけ待っていてください。」

斉藤一はお雪に普通の表情で軽く礼をした。


それから少し後の事。


ここは、客間。


沖田総司と少女が居る。


少女は静かに泣き止んだ。

沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。二人で竹を見に行こう。」

少女は沖田総司を不安そうに見た。

沖田総司は少女を抱きながら、微笑んで話し出す。

「私は鈴ちゃんと一緒に竹が見たいな。綺麗な竹を見るのは楽しみだね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女を微笑みながらゆっくりと放した。

少女は沖田総司を微笑んで見た。


それから僅かに後の事。


ここは、客間の前に在る縁。


斉藤一とお雪が居る。


障子が開いた。


お雪は障子が開く様子を心配そうに見た。

斉藤一は障子が開く様子を普通の表情で見た。


沖田総司は微笑んで部屋から出てきた。

少女も微笑んで部屋から出てきた。


沖田総司はお雪と斉藤一に微笑んで話し出す。

「お雪さん。斉藤さん。私と鈴ちゃんは、竹を見に行きます。」

お雪が沖田総司に申し訳なさそうに話し出す。

「私は家でお孝を待ちます。沖田さんと斉藤さんと美鈴さんの三人でお出掛けください。」

斉藤一は沖田総司と少女に普通に話し出す。

「俺はお雪さんと暫く一緒に居る。総司と美鈴さんの元には遅れて行く。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「後はよろしくお願いします。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。


それから少し後の事。


ここは、京の町。


竹が綺麗に見える場所。


沖田総司と少女が居る。


沖田総司は少女に申し訳なさそうに話し出す。

「鈴ちゃんを一人にしたために、悲しい思いをさせてしまってごめんね。」

少女は沖田総司を見ながら、微笑んで首を横に振った。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女も沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司に少女に微笑んで話し出す。

「今日は、鈴ちゃんと逢って、鈴ちゃんと話しをして、鈴ちゃんの可愛い笑顔が見られて、鈴ちゃんと綺麗な竹を見ている。とても嬉しいよ。」

少女は沖田総司を恥ずかしそうに見た。

沖田総司は顔を赤くして少女を見た。


優しい風が、沖田総司、少女、竹に向かって吹いた。


綺麗な緑色の竹の葉が、さらさらと鳴り始めた。


それから少し後の事。


ここは、お雪の家。


斉藤一は沖田総司と少女の元へと出掛けたので居ない。


お雪と手伝いの人が居る。


お孝が帰ってきた。


ここは、玄関。


お孝は家の中に普通に入ろうとした。


お雪はお孝の前に真剣な表情で来た。


お孝はお雪を困惑した様子で見た。

お雪はお孝に真剣な表情で話し出す。

「お孝。話しがあるの。」

お孝はお雪に困惑した様子で頷いた。


それから僅かに後の事。


ここは、お雪の部屋。


お雪とお孝が居る。


お雪はお孝に真剣な表情で話し出す。

「お孝。関係のない人を悲しませないで。美鈴さんと沖田さんと斉藤さんに謝って。」

お孝はお雪を不機嫌そうに見た。

お雪がお孝に真剣な表情で話し出す。

「総司さんと斉藤さんと美鈴さんは、優しくて良い方よ。私にとっては大切な方達よ。優しくて良い方達を悲しませたまま放っておける人は妹ではありません。」

お孝はお雪を不機嫌そうに見た。

お雪はお孝に真剣な表情で話し出す。

「私が亡くなった後については、近藤先生や土方先生に頼んでおきます。お孝。希望通りに大坂に帰って良いわよ。」

お孝はお雪を驚いた表情で見た。

お雪はお孝を真剣な表情で見た。

お孝もお雪を真剣な表情で見た。


その翌日の事。


ここは、京の町。


少女の家。


玄関。


お孝は普通に訪ねてきた。


少女はお孝の前に心配そうに現れた。


お孝は少女に真剣な表情で話し出す。

「昨日は姉さんと喧嘩をして機嫌が悪くなってしまったの。美鈴さんは関係ないのに意地悪をしてごめんなさい。」

少女はお孝に寂しそうに話し出す。

「お雪さんやお孝さんは、たくさんの出来事をご存知です。私はお孝さんの言う通り何も知りません。」

お孝は少女に真剣な表情で話し出す。

「美鈴さんはしっかりとしているよ。良い意味でお嬢様だよ。昨日は私の機嫌が悪くて、美鈴さんに八つ当たりをしてしまったの。姉さんも私も含めて、全てを知る人はいないはずよ。美鈴さんが悩んで悲しむ必要はないわ。」

少女はお孝を寂しそうに見た。

お孝は少女に真剣な表情で話し出す。

「何日か経ったら大坂に帰るけれど、直ぐに京の町に戻る予定です。私を許さなくても構いません。私が大坂に帰っても京の町に戻っても、姉さんとは以前と変わらないお付き合いをしてください。よろしくお願いします。」

少女はお孝に微笑んで軽く礼をした。

お孝は少女を真剣な表情で見た。

少女はお孝を微笑んで見た。


お孝は普通に去って行った。


それから僅かに後の事。


ここは、少女の家の近く。


沖田総司は少女の家へと向かって微笑んで歩いている。


お孝は普通に歩いている。


沖田総司とお孝の視線が合った。


沖田総司は立ち止まると、お孝を睨んだ。


お孝は沖田総司の前に来ると、困惑した様子で話し出す。

「昨日はごめんなさい。」

沖田総司はお孝を睨んだ。

お孝は沖田総司に困惑した様子で話し出す。

「今日は美鈴さんに謝りに行ったの。でも、許す内容の言葉はもらえなかった。」

沖田総司はお孝を睨みながら話し出す。

「鈴ちゃんは相手を思いやる優しい子だ。鈴ちゃん自身が相手に何かをしたから、相手の機嫌が悪いと考える。鈴ちゃんはあなたのように人や物に八つ当たりをしない。」

お孝は沖田総司に困惑した様子で話し出す。

「ごめんなさい。」

沖田総司はお孝に睨みながら話し出す。

「私に謝る時間があるなら、鈴ちゃんに謝る時間に使ってくれ。」

お孝は沖田総司を困惑した様子で見た。

沖田総司はお孝に真剣な表情で話し出す。

「次に鈴ちゃんを悲しませたり悩ませたりする行動をしたら斬る。」

お孝は沖田総司を驚いた表情で見た。

沖田総司はお孝に睨みながら話し出す。

「私は本気だ。」

お孝は沖田総司に真剣な表情で話し出す。

「美鈴さんを悲しませたり悩ませたりした人が、近藤さんや斉藤さんでも斬るの?」

沖田総司はお孝に睨みながら話し出す。

「答える必要はない。」

お孝は沖田総司を真剣な表情で見た。


それから少し後の事。


ここは、少女の家。


沖田総司は微笑んで到着した。


ここは、玄関。


少女は沖田総司の前に不思議そうに現れた。


沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「お雪さんが私と斉藤さんと鈴ちゃんの四人で出掛けたいと話していたんだ。鈴ちゃんの予定を確認に来たんだ。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「みなさんとお出掛け出来るのですね。楽しみです。みなんさんの予定に合わせます。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「分かった。予定が決まったら、鈴ちゃんに直ぐに伝えるね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「またね。」

少女は沖田総司に微笑んで頷いた。


沖田総司は微笑みながら去って行った。


それから少し後の事。


ここは、お雪の家。


お雪の部屋。


お孝は普通に部屋の中に入ってきた。


お雪はお孝を真剣な表情で見た。


お孝はお雪に普通に話し出す。

「美鈴さんに謝ってきた。」

お雪はお孝を微笑んで見た。

お孝はお雪に普通に話し出す。

「姉さん。昨日の話しの続きを教えて。」

お雪はお孝に微笑んで話し出す。

「私が亡くなった後に関して、幾つかお願いがあるの。先に、近藤先生についてのお願いを言うわね。近藤先生の様子を気に掛けて欲しいの。近藤先生がお孝に話し掛けたら、不機嫌な態度や素っ気無い態度をせずに話しを聞いてね。近藤先生が気晴らしに訪れたら、落ち着いて休めるように気遣ったり、一緒に出掛けたりしてね。次は、美鈴さんについてのお願いを言うわね。美鈴さんは、沖田さんや新撰組に関する悩みが多いと思うの。新撰組や沖田さんに関する相談を、気兼ねなく出来る人がほとんどいなくて困っていると思うの。お孝の出来る範囲で良いから、美鈴さんの相談に乗ってあげて、美鈴さんを助けてあげて。」

お孝はお雪に真剣な表情で頷いた。

お雪はお孝に微笑んで話し出す。

「お願いがたくさんあってごめんね。」

お孝はお雪を見ながら、真剣な表情で首を横に振った。

お孝はお雪を微笑んで見た。


その日の夜の事。


ここは、京の町。


屯所。


斉藤一の部屋。


障子が開いている。


縁の傍。


沖田総司と斉藤一が居る。


斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「今日の出来事ですが、鈴ちゃんの家の近くでお孝さんに会いました。お孝さんは私に謝っていました。」

斉藤一は杯の酒を飲み終わると、沖田総司に普通に話し出す。

「俺も今日の出来事になるが、お雪さんの家を訪ねた時に、突然に現れて謝っていた。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「私と斉藤さんと鈴ちゃんに謝るために行動していたのですね。」

斉藤一は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に寂しそうに話し出す。

「お孝さんが鈴ちゃんは何も知らないと言った時と、鈴ちゃんが自分は何も知らないと言った時は、とても辛い気持ちになりました。」

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「全てを知る人はいない。」

沖田総司は考え込みながら軽く息をはいた。

斉藤一は沖田総司に普通に話し出す。

「総司。落ち込むな。美鈴さんが心配するぞ。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで頷いた。

斉藤一は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は夜空を見ると、斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。月が綺麗ですね。」

斉藤一は夜空を見ると、普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「お雪さんと斉藤さんと鈴ちゃんの都合によりますが、近い内に四人でお月見をしませんか?」

斉藤一は杯に酒を注ぐと、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「次はみんなでお月見が出来るかも知れませんね。楽しみですね。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は斉藤一を笑顔で見た。

斉藤一は杯の酒を飲みながら、夜空を普通の表情で見た。

沖田総司は夜空を笑顔で見た。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の展開や雰囲気を出来るだけ残しながら改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上の点、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正しながら書いていきます。

お雪さんには、お孝さんという名前の妹がいます。

お孝さんはお雪さんの元に着るまでは、大坂に住んでいたようです。

近藤勇さんとお孝さんは、後にお付き合いして、お勇さんという娘さんが生まれます。

「新撰組異聞」では、お雪さんとお孝さんが一緒に住んだ時期は、分かりやすい展開にするために、近藤勇さんに身請けされた直後ではなく、亡くなる少し前の設定にしました。

竹は他の植物とは違って、秋に緑色の綺麗な葉をつけます。

そこから、「竹の春(たけのはる)」は、秋の季語になります。

今回の物語の時間設定は、「新撰組異聞 短編 竹の秋に話しかけ」より後になります。

騒がしく訪れて騒がしく去っていったお孝さんが登場する物語です。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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