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新撰組異聞 〜 紅葉 紅の扇が舞い落ちる 〜


〜 第三版 〜


ここは、京の町。


沖田総司と少女が逢ってから初めて迎える紅葉の季節になる。


紅色の紅葉に覆われている。


ここは、辺り一面を紅色の紅葉が覆う場所。


沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。


少女は沖田総司の腕を微笑んで掴んだ。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司の腕を掴んで、沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。一面が紅色の紅葉です。綺麗ですね。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司の腕を掴んで、紅葉を見て、沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。紅葉が舞っています。綺麗ですね。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司の腕を微笑んで離した。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は紅葉を微笑んで拾った。

沖田総司は少女を微笑んで見ている。

少女は紅葉を持ち、沖田総司に紅葉を見せると、沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。紅葉の形の扇です。」

沖田総司は紅葉を一瞥すると、少女を見て、少女に微笑んで話し出す。

「綺麗な紅色の扇に見えるよ。鈴ちゃんは喩えが上手だね。」

少女は紅葉を持ち、沖田総司に微笑んで話し出す。

「褒めて頂いて嬉しいです。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は紅葉を持ち、沖田総司を申し訳なく見た。

沖田総司は少女を不思議な様子で見た。

少女は紅葉を持ち、沖田総司に申し訳なく話し出す。

「嬉しくて一人ではしゃいでしまいました。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「私も楽しいよ。鈴ちゃんが楽しいと、私は更に楽しくなるよ。」

少女紅葉を持ち、沖田総司に心配して話し出す。

「総司さん。何かありましたか? 私は相談相手になれませんか?」

沖田総司は少女を不思議な様子で見た。

少女は紅葉を持ち、沖田総司に心配して話し出す。

「総司さんは、少し前にお怪我をしました。お話しをした人物に突然に会えなくなる時があります。」

沖田総司が少女に不機嫌に話し出す。

「何時も怪我をしているように言わないでくれ! 私が突然に会えなくなった原因ではない!」

少女は紅葉を離すと、沖田総司を驚いた表情で見た。


紅葉はゆっくりと地面へと舞い落ちていく。


沖田総司は少女に不機嫌に話し出す。

「私が怪我をした時は、力士の喧嘩騒ぎの時、芹沢さんを・・・!」


紅葉が地面にゆっくりと舞い落ちた。


沖田総司は話しを途中で止めると、少女を驚きと困惑を両方含む表情で見た。

少女は沖田総司を申し訳なく見た。

沖田総司は少女を心配して見た。

少女は沖田総司に申し訳なく話し出す。

「申し訳ありません。」

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「強い調子で話してしまった。怖かったよね。大丈夫?」

少女は沖田総司に申し訳なく話し出す。

「私が出過ぎた言動をしたために、総司さんに迷惑を掛けてしまいました。申し訳ありません。」

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃんは悪くないよ。大丈夫だよ。」

少女は沖田総司に悲しく話し出す。

「私が悪いです。総司さんは悪くないです。」

沖田総司は少女に言い難く話し出す。

「鈴ちゃんに話したい出来事がある。聞いてくれるかな?」

少女は沖田総司を心配して見た。

沖田総司は少女を真剣な表情で見た。

沖田総司は少女を心配して見ている。

沖田総司は少女に真剣な表情で話し出す。

「芹沢さんは亡くなった。」

少女は沖田総司を驚いた表情で見た。

沖田総司は少女に真剣な表情で話し出す。

「今の話より詳しい内容は、今は話せない。ご免ね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さんがお話しの出来る時がくるまで、お待ちしています。お仕事を無理しないでくださいね。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。ありがとう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。再び一緒に紅葉を見に来たいです。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「来年も再来年も、一緒に紅葉を見ようね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女の前に小指を差し出すと、少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃん! 約束!」

少女は沖田総司に微笑んで小指を差し出した。


沖田総司と少女は、楽しく指きりげんまんをした。


幾つもの季節が過ぎた。


ここは、京の町。


紅葉の季節になっている、


ここは、沖田総司と少女が幾度も訪れる寺。


本堂。


沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。


少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。今年は一緒に紅葉を見ていませんね。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。紅葉を見にお出掛けしたいですよね。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「私は紅葉を見なくても構わないよ。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「私は総司さんと一緒に紅葉が見たいです。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「次の予定は、二人で紅葉を見に行く、で良いかな?」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。無理をしないでね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。


数日後の事。


ここは、綺麗な紅葉の見られる場所。


辺り一面が綺麗な紅色の紅葉で覆われている。


沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。


少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「総司さん。綺麗な紅葉ですね。」

沖田総司は少女に微笑んで頷いた。

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司は少女を微笑んで見た。

少女は辺りを微笑んで見た。


少女は微笑んで歩き出した。


直後の事。


ここは、沖田総司と少女から少しだけ離れた場所。


母親が微笑んで居る。

幼い男の子が笑顔で居る。


幼い男の子は母親と紅葉を笑顔で見た。

母親は幼い男の子と紅葉を微笑んで見た。


幼い男の子が笑顔で走り出した。


母親は幼い男の子を僅かに心配して見た。


幼い男の子が転んだ。


母親が心配して来た。


幼い男の子は痛い表情で居る。

母親は幼い男の子に心配して話し出す。

「大丈夫?」

幼い男の子は母親に痛い表情で小さく頷いた。

母親は幼い男の子に心配して話し出す。

「怪我は痛いわよね。」

幼い男の子は母親に痛い表情で小さく頷いた。

母親は幼い男の子に心配して話し出す。

「突然に走ると危ないのよ。」

幼い男の子は母親に痛い表情で小さく頷いた。


ここは、沖田総司と少女の居る場所。


少女は辺りを微笑んで見ている。


少女の視線に、母親の様子と幼い男の子の様子が入ってきた。


少女は母親と幼い男の子を驚いた表情で見た。

少女は母親と幼い男の子を見ながら、横に在る紅葉の幹に手を置いた。


沖田総司は少女を不思議な様子で見た。


少女は紅葉の木の幹に手を置いて、辛い様子でゆっくりとしゃがみ込んだ。


沖田総司は慌てた様子で駆け寄った。


沖田総司は心配してしゃがんだ。


少女はしゃがみ込んで、紅葉の木の幹から辛い様子で手を離した。

沖田総司はしゃがんで、少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。顔色が悪いよ。大丈夫?」

少女はしゃがみ込んで、沖田総司に辛い様子で小さく頷いた。

沖田総司はしゃがんで、少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。別な場所で少し休もう。」

少女はしゃがみ込んで、沖田総司に辛い様子で小さく頷いた。


沖田総司は少女をゆっくりと立たせた。

少女は沖田総司に掴まり、辛い様子でゆっくりと立った。


沖田総司は少女を支えて、心配な様子でゆっくりと歩き出した。

少女は沖田総司に掴まり、辛い様子でゆっくりと歩き出した。


少し後の事。


ここは、一面の紅葉の覆う場所から少し離れた寺。


落ち着いた雰囲気の寺になる。


本堂。


沖田総司は少女を支えて、心配な様子でゆっくりと本堂に入った。

少女は沖田総司に掴まり、辛い様子でゆっくりと本堂に入った。


沖田総司は少女を心配して抱いた。

少女は沖田総司を辛い様子で見た。

沖田総司は少女を抱いて、少女に悲しく話し出す。

「鈴ちゃん。私のために無理をさせてしまった。ご免ね。」

少女は沖田総司に辛い様子で小さい声で話し出す。

「大丈夫です。」

沖田総司は少女を抱いて、少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃんへの気配りが足りなかった。辛いよね。ご免ね。」

少女は沖田総司に辛い様子で小さい声で話し出す。

「子供が走って怪我をしました。総司さんも、子供も、紅葉も、全てが赤くなりました。」

沖田総司は少女を抱いて、少女に心配して話し出す。

「私は赤くないよ。大丈夫だよ。」

少女は沖田総司の着物を強く掴むと、沖田総司に辛い様子で小さい声で話し出す。

「子供も、私も、総司さんも、怪我しました。全てが赤いです。嫌です。怖いです。」

沖田総司は少女を抱いて、少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃんは赤くないよ。私の怪我も、鈴ちゃんの怪我も、治ったよ。大丈夫だよ。」

少女は沖田総司の着物を強く掴んで、沖田総司に辛い様子で小さい声で話し出す。

「赤いのは嫌です。怖いです。紅葉を見ている最中に調子が悪くなってしまいました。申し訳ありません。総司さんに迷惑を掛けてしまいました。申し訳ありません。」

沖田総司は少女を抱いて、少女に悲しく話し出す。

「鈴ちゃんは悪くないよ。私に迷惑は掛かっていないよ。大丈夫だよ。」

少女は沖田総司の着物を強く掴んで、沖田総司に悲しく小さい声で話し出す。

「総司さんと一緒に紅葉を見に行く約束をしました。総司さんと一緒に紅葉を見に行けないと、総司さんが私を嫌いになります。総司さんに逢えなくなります。」

沖田総司は少女を抱いて、少女に悲しく話し出す。

「私は鈴ちゃんを嫌いにならないよ。約束は気にしないで。大丈夫だよ。」

少女は沖田総司の腕を掴むと、静かに泣いた。

沖田総司は少女を抱いて、少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。辛いの?」

少女は涙を流して沖田総司の腕を強く掴んで、沖田総司に静かに泣いて話し出す。

「総司さんと一緒に紅葉が見たいです。約束しました。楽しくお話しがしたいです。紅葉が赤いです。全てが赤いです。総司さんとの約束が守れません。」

沖田総司は少女を抱いて、少女に悲しく話し出す。

「鈴ちゃん。泣かないで。紅葉の季節は長いよね。今日は無理でも、明日があるよ。来年があるよ。再来年もあるよ。私は強いから、何時でも大丈夫だよ。無理をしないでゆっくりと進もう。」

少女は沖田総司の腕を掴む力を弱めると、静かに泣いた。

沖田総司は少女を抱いて、少女に悲しく話し出す。

「私は何時も細かい内容に気付かない。ご免ね。」

少女は沖田総司の腕を掴んで、静かに泣き止んだ。

沖田総司は少女を抱いて、少女に心配して話し出す。

「無理に泣くのを止めなくて良いよ。泣きたいだけ泣いて良いよ。鈴ちゃんを嫌いにならないよ。怒らないよ。安心して良いよ。」

少女は沖田総司の腕を掴んで、静かに泣いた。

沖田総司は少女を抱いて、少女を悲しく見た。


少し後の事。


ここは、沖田総司と少女の居る寺。


本堂。


沖田総司は少女を心配な様子で抱いている。

少女は静かに泣いている。


沖田総司は少女を抱いて、少女を心配して見た。


少女は安心した表情で静かに眠っている。


沖田総司は少女を抱いて、少女を安心した様子で見た。


少し後の事。


ここは、沖田総司と少女の居る寺。


本堂。


沖田総司は少女を心配な様子で抱いている。

少女は静かに眠っている。


少女はゆっくりと目を覚ました。

沖田総司は少女を抱いて、少女を不安な様子で見た。

少女は沖田総司を不安な様子で見た。

沖田総司は少女を抱いて、少女を微笑んで見た。

少女は沖田総司を不安な様子で見ている。

沖田総司は少女を微笑んでゆっくりと放した。

少女は沖田総司を不安な様子で見ている。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。先程より顔色が良くなっている。疲れていたんだね。」

少女は沖田総司に申し訳なく話し出す。

「総司さんに変な内容をたくさん話してしまいました。総司さんに迷惑をたくさん掛けてしまいました。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは変な内容は話していないよ。鈴ちゃんは私に迷惑を掛けていないよ。大丈夫だよ。」

少女は沖田総司を僅かに安心した表情で見た。

沖田総司は少女に心配して話し出す。

「鈴ちゃん。実は、出掛けられる時間がたくさん残っていないんだ。別な場所に行く? 直ぐに帰る?」

少女は沖田総司に申し訳なく話し出す。

「私は駄目です。総司さんの楽しむ時間が無くなってしまいました。」

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「冬に咲く桜が見たいよね! 山茶花が見たいよね! 他にも冬に咲く花はたくさんあるよね! いろいろな所に出掛けられるね! 鈴ちゃん! 楽しみだね!」

少女は沖田総司を申し訳なく話し出す。

「私は総司さんに迷惑を掛けてしまいます。」

沖田総司は少女に笑顔で話し出す。

「鈴ちゃん! 何か話した?!」

少女は沖田総司を困惑して見た。

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんは何がしたい? 私は鈴ちゃんの希望する言動を共に実施したいな。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「私は総司さんとお話しがしたいです。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「今日は本堂で話して過ごそう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は少女を微笑んで見た。


数日後の事。


ここは、一軒の料亭。


一室。


部屋からは、辺り一面を覆う紅葉が見える。


沖田総司は杯の酒を飲みながら、紅葉を考えながら見ている。

斉藤一は杯の酒を飲みながら、紅葉を普通の表情で見ている。

沖田総司の膳と斉藤一の膳には、普段より豪華な酒と肴が並んでいる。


沖田総司は杯の酒を飲むのを止めると、紅葉を見て、斉藤一に静かに話し出す。

「鈴ちゃんと一緒に迎えた最初の秋は、鈴ちゃんは、一面を覆う真紅の紅葉を見て、笑顔で綺麗だと話しました。今は、鈴ちゃんは、一面が赤いと話して、調子が悪くなりました。今は、鈴ちゃんは辛い様子で泣きました。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は紅葉を見ながら、斉藤一に静かに話し出す。

「鈴ちゃんと一緒に笑顔で紅葉が見たいです。鈴ちゃんの辛い様子は見たくないです。鈴ちゃんの辛くて泣く様子は見たくないです。鈴ちゃんに早く元気になって欲しいです。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通に話し出す。

「美鈴さんは、いろいろな出来事が起きてから時間が経っていない。美鈴さんは疲れているはずだ。焦らずに気長に過ごせ。総司が美鈴さんを気遣っていれば、美鈴さんは紅葉を笑顔で見られると思う。総司は、美鈴さんの傍に居て、美鈴さんをしっかりと守れ。」

沖田総司は斉藤一を見ると、斉藤一に微笑んで頷いた。

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に寂しく話し出す。

「鈴ちゃんに逢った頃の私は、お金も、地位も、ありませんでした。鈴ちゃんのために“ぽっぺん”を買った時は、山南さんに借りた購入費用の返済は大変でした。鈴ちゃんに逢った頃の私は、料亭に行くためには、近藤さん、山南さん、芹沢さん、に連れてきてもらう方法しかありませんでした。今の私は、“ぽっぺん”を買えます。今の私は、料亭に私自身の地位と私自身の費用で行けます。鈴ちゃんの笑顔を見るためには、お金も地位も、ほとんど役に立ちません。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通に話し出す。

「総司は、美鈴さんが紅葉を笑顔で見る日を、焦らずに気長に待つのだろ。地位やお金が全てではないが、美鈴さんのために相応以上の状況を維持しないと、更なる心配を作ってしまう。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで頷いた。

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「今日は、美味しい酒、肴、食事、を楽しむために来ていますよね。鈴ちゃんのためにも、しっかりと飲んで、しっかりと食べる、必要がありますよね。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通に話し出す。

「しっかりと食べる必要はあるが、しっかりと酒を飲む必要はない。」

沖田総司は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は斉藤一に考えながら話し出す。

「鈴ちゃんにも美味しい物をたくさん食べてもらいたいです。鈴ちゃんは女の子だから、一緒に出掛けられる店が限られてしいます。困っています。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司を普通の表情で見ている。

沖田総司は斉藤一に心配して話し出す。

「私が一人だけが楽しんでいます。鈴ちゃんに悪いです。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通に話し出す。

「良い店を見付けたら教える。悩むな。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さんは、とても頼りになります。お願いします。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は徳利を微笑んで持った。

斉藤一は杯の酒を飲むと、沖田総司に杯を普通に差し出した。

沖田総司は斉藤一に微笑んで酌をした。

斉藤一は杯を置くと、徳利を普通に持った。

沖田総司は杯を微笑んで持った。

斉藤一は沖田総司に普通の表情で酌をした。

沖田総司は杯を持ち、斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は杯を持つと、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は杯を持ち、斉藤一を微笑んで見ている。

斉藤一は杯の酒を飲むと、沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は杯の酒を飲むと、斉藤一を微笑んで見た。


一面に真紅の紅葉が見える部屋の宴は、たくさんの想いの中で穏やかに続いている。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の再改訂版です。

改訂前の物語の雰囲気や展開を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承願いします。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

物語の前半は、沖田総司さんと鈴ちゃんが初めて逢った年の秋を想像して書きました。

物語の後半は、前半からある程度の月日が経った頃の秋を想定して書きました。

沖田総司さんと斉藤一さんが、高級料亭らしき場所で二人だけでお酒を飲んでいます。

沖田総司さんが、鈴ちゃんを心配する様子が伝わると嬉しいです。

沖田総司さんと最初の出逢った年の秋は、明るい鈴ちゃんです。

沖田総司さんが人を斬る様子を見たり、人が斬られていく様子を見たり、鈴ちゃん本人が怪我をしたり、芹沢鴨さんや山南敬助さんが亡くなったり、など、いろいろな出来事が重なって、落ち込む事のある鈴ちゃんです。

沖田総司さんは、自分の体調を気にしながらも、鈴ちゃんを気遣って過ごしています。

斉藤一さんは、沖田総司さんや鈴ちゃんをさり気なく助けています。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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