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新撰組異聞 〜 秋の夜長の夢語り 前夜祭と南瓜 〜


〜 改訂版 〜


今は秋。


ハロウィンの当日。


ここは、夜の国。


夜空には、月と満天の星が綺麗に輝いている。


心地好い空気に包まれている。


たくさんの妖怪達の姿が見える。

たくさんの妖精達の姿も見える。

たくさんの仮装した子供達の姿も見える。


沖田総司と斉藤一が協力して、危険な妖怪を既に退治している。

少しの悪戯をする妖怪は居るが、大きな被害をもたらす妖怪は居ない。


夢の住む家。


縁。


沖田総司は少女の隣に微笑んで座っている。

斉藤一は少女の隣に普通の表情で座っている。

少女は沖田総司と斉藤一の間に微笑んで座っている。

沖田総司の傍と少女の傍には、空の籠、南瓜のお菓子、お茶、が置いてある。

斉藤一の傍には、南瓜料理、酒、刳り抜いた南瓜の中の蝋燭、が置いてある。


刳り抜いた南瓜の中の蝋燭は、ほのかな明かりで辺りを包んでいる。


沖田総司は南瓜のお菓子を食べると、少女に微笑んで話し出す。

「夜の国の人達の用意してくれた“はろうぃん”用の菓子が、一度で全て無くなったね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「“はろうぃん”用のお菓子は、台所にたくさん有ります。」

沖田総司は南瓜のお菓子を食べながら、少女に微笑んで話し出す。

「“はろうぃん”用の菓子を台所に一緒に取りに行こう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「一人で大丈夫です。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「今夜の夜の国は、“はろうぃん”だよ。仮装した子供達と妖精と妖怪が、外にたくさん居るよね。台所には“はろうぃん”用の菓子がたくさん置いてあるよね。仮装した子供達は台所に現れないけれど、妖精と妖怪は台所に現れる可能性があるよね。鈴ちゃんが一人で台所に居る時に妖怪が現れる可能性があるよね。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、少女に普通に話し出す。

「普段の夜の国は安全な場所が多いが、“はろうぃん”の夜の国は、妖怪も妖精も含めて、様々な場所で行動している。総司は美鈴さんが一人で居る時間を増やす状況を心配している。」

少女は斉藤一に微笑んで話し出す。

「分かりました。総司さんと一緒に台所に行きます。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司と少女に普通に話し出す。

「総司と美鈴さんが台所から戻った後に、少し長い時間になるが出掛ける。」

沖田総司は斉藤一に微笑んで話し出す。

「はい。」

少女は斉藤一に微笑んで話し出す。

「はい。」

斉藤一は杯の酒を飲みながら、沖田総司と少女に普通の表情で頷いた。

沖田総司は籠を微笑んで持った。


沖田総司は籠を持ち、微笑んで居なくなった。

少女は微笑んで居なくなった。


斉藤一は杯の酒を飲みながら、夜空を普通の表情で見た。


少し後の事。


ここは、夜の国。


夢の住む家。


台所。


沖田総司は微笑んで居る。

少女も微笑んで居る。

食卓に、お菓子が山盛りの籠、たくさんのお菓子、が置いてある。


沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「二回目も“はろうぃん”用の菓子を籠に山盛りにしたのに、“はろうぃん”用の菓子が台所にたくさん残っているね。“はろうぃん”用の菓子を物凄くたくさん用意したんだね。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は山盛りのお菓子を微笑んで見た。


食卓に、可愛い柄の小さい袋が見えた。


沖田総司は可愛い柄の小さい袋を不思議な様子で見た。

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「妖精のあきちゃんのために用意した“はろうぃん”用のお菓子です。」

沖田総司は少女を見ると、少女に不思議な様子で話し出す。

「妖精のあきちゃんは、少し前に来たよね。妖精のあきちゃんに“はろうぃん”用の菓子を渡さなかったんだ。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「夜の国のお菓子は、形も色も、綺麗です。私の用意したお菓子は、地味です。妖精のあきちゃんも“はろうぃん”の間はお菓子をたくさん受け取りたいはずです。私の用意したお菓子は“はろうぃん”に無理に渡さなくて良いと思いました。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃんの用意する菓子は全て美味しいよ。妖精のあきちゃんは、鈴ちゃんの用意した菓子を喜んで受け取るし、鈴ちゃんの用意した菓子を美味しく食べるよ。妖精のあきちゃんに鈴ちゃんの用意した菓子を渡そう。」

少女は沖田総司に考えながら話し出す。

「妖精のあきちゃんも、“はろうぃん”の時は普段と違う行動をしている様子です。妖精のあきちゃんの居場所が分かりません。」

沖田総司は少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんは出掛けるよね。斉藤さんに、妖精のあきちゃんに逢った時に、鈴ちゃんが妖精のあきちゃんに菓子を渡したい話を伝えてもらおう。斉藤さんが妖精のあきちゃんに逢えない時は、夜の国の住人に妖精のあきちゃんに菓子を渡して欲しいと頼もう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司は“はろうぃん”用のお菓子が山盛りの籠を微笑んで持った。

少女は可愛い柄の小さい袋を微笑んで持った。


沖田総司は“はろうぃん”用のお菓子が山盛りの籠を持ち、微笑んで居なくなった。

少女は可愛い柄の小さい袋を持ち、微笑んで居なくなった。


少し後の事。


ここは、夜の国。


一軒の家。


縁。


一人の若い男性が杯の酒を微笑んで飲んでいる。

一人の若い男性の傍には、お茶、南瓜のお菓子、南瓜料理、お菓子が山盛りの籠、刳り抜いた南瓜の中の蝋燭、が置いてある。


刳り抜いた南瓜の中の蝋燭は、ほのかな明かりで辺りを包んでいる。


若い男性は、少女がたくさんの時間を共に過ごしたい人物と似ている。


夢は、お酒、お茶、南瓜のお菓子、を持ち、微笑んで来た。

妖精のあきは微笑んで来た。


若い男性は杯の酒を飲みながら、夢と妖精のあきを微笑んで見た。

夢はお茶を飲むと、男性を微笑んで見た。

妖精のあきは、夢と男性を微笑んで見た。


斉藤一は可愛い柄の小さい袋を持ち、普通の表情で、静かに来た。


若い男性は杯の酒を飲むのを止めると、斉藤一を微笑んで見た。

夢はお茶を飲むのを止めると、斉藤一を微笑んで見た。

妖精のあきは斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は可愛い柄の小さい袋を持ち、夢、若い男性、妖精のあき、に普通の表情で頷いた。

若い男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。待っていました。」

斉藤一は可愛い柄の小さい袋を持ち、若い男性に普通の表情で頷いた。

若い男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。可愛い柄の袋を持っていますね。」

斉藤一は可愛い柄の小さい袋を持ち、妖精のあきに普通に話し出す。

「美鈴さんが“はろうぃん”のために用意した菓子だ。夜の国の“はろうぃん”の菓子は、形も色も綺麗だから、渡せなかったそうだ。総司が美鈴さんに“はろうぃん”用の菓子を渡すように話した。俺は出掛ける予定があったから、“はろうぃん”用の菓子を持ってきた。」

妖精のあきは斉藤一に微笑んで話し出す。

「ありがとうございます。」

斉藤一は妖精のあきに可愛い柄の小さい袋を普通に渡した。

妖精のあきは斉藤一から可愛い柄の小さい袋を微笑んで受け取った。

夢は妖精のあきに微笑んで話し出す。

「良かったわね。」

妖精のあきは可愛い柄の小さい袋を持ち、夢に微笑んで話し出す。

「はい。」

夢は斉藤一に微笑んで話し出す。

「妖精のあきちゃんが美鈴さんの用意したお菓子を持って行動すると、妖怪や他の妖精の注目を浴びますね。」

斉藤一は夢に普通の表情で頷いた。

妖精のあきは可愛い柄の小さい袋を持ち、斉藤一に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。私は美鈴さんに別な日にお礼を話します。美鈴さんに逢った時に、私は喜んでいる、別な日にお礼を話す、と伝えてもらえますか?」

斉藤一は妖精のあきに普通の表情で頷いた。

若い男性は斉藤一に微笑んで話し出す。

「南瓜料理を用意しました。時間の許す範囲で楽しみましょう。」

斉藤一は若い男性に普通の表情で頷いた。

若い男性は斉藤一を微笑んで見た。

斉藤一は杯の酒を普通の表情で飲んだ。

若い男性は杯の酒を微笑んで飲んだ。

夢はお茶を微笑んで飲んだ。

妖精のあきは南瓜のお菓子を微笑んで食べた。


少し後の事。


ここは、夜の国。


夢の家。


縁。


沖田総司は微笑んで座っている。

少女も微笑んで座っている。

沖田総司の傍と少女の傍には、南瓜のお菓子、南瓜料理、お茶、“はろうぃん”用のお菓子が山盛りの籠、刳り抜いた南瓜の中の蝋燭、が置いてある。


刳り抜いた南瓜の中の蝋燭は、ほのかな明かりで辺りを包んでいる。


沖田総司はお茶を飲むと、少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんは、夜の国で親しくなった人物と酒を飲んでいる気がする。」

少女はお茶を飲むと、沖田総司に心配して話し出す。

「斉藤さんが居ないと寂しいですよね。」

沖田総司はお茶を飲みながら、少女に微笑んで話し出す。

「私の傍には鈴ちゃんが居る。物凄く楽しいよ。」

少女はお茶を飲むのを止めると、沖田総司を心配して見た。

沖田総司はお茶を飲みながら、少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんは優しいから、私が寂しい気持ちの時は、鈴ちゃんが寂しい気持ちの時は、出掛けないよ。私は鈴ちゃんが傍に長い時間も居るから楽しいよ。」

少女は沖田総司を微笑んで見た。

沖田総司はお茶を飲みながら、少女に微笑んで話し出す。

「斉藤さんは勘が鋭い人物だよね。斉藤さんは妖精のあきちゃんに菓子を既に渡していると思うんだ。」

少女は沖田総司を微笑んで見ている。

沖田総司はお茶を飲みながら、少女に微笑んで話し出す。

「鈴ちゃん。楽しくお茶を飲んで、楽しく菓子を食べて、楽しく過ごそう。」

少女は沖田総司に微笑んで話し出す。

「はい。」

沖田総司はお茶を飲みながら、少女を微笑んで見た。

少女はお茶を飲むと、沖田総司を微笑んで見た。


沖田総司、斉藤一、少女の過ごす夜の国のハロウィンは、和やかに過ぎていく。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

「ハロウィン(Halloween)」についてです。

キリスト教の聖人の祝日の「万聖節(ばんせいせつ)」の前夜祭です。

「万聖節」は「11月1日」なので、「ハロウィン」は「10月31日」になります。

古代ヨーロッパのケルト人の収穫感謝祭がキリスト教に取り入れられ、現在の「ハロウィン」になったとされているそうです。

ケルト人の一年の終わりは、10月31日で、この夜は死者の霊が家族を訪ねたり、精霊や魔女が出てきたりすると信じられていたそうです。

これらから身を守るために仮面を被り、魔除けの焚き火を焚いたそうです。

これにちなみ、10月31日の夜に、南瓜をくり貫いて作った「ジャック・オー・ランタン(お化けカボチャ)(jack−o‘−lantern)」に蝋燭を立て、魔女やお化けに仮装した子供達が「Trick or Treat(“お菓子をくれなきゃ、いたずらするぞ”という意味で使用されています)」と唱えて近くの家を一軒ずつ訪ねます。

家庭では、南瓜のお菓子を作り、子供達はもらったお菓子を持ち寄り、ハロウィン・パーティーを開いたりするそうです。

「万聖節」は、「総聖人の日」とも呼ぶそうです。

キリスト教で、全ての聖人の恩恵を預かる日だそうです。

この物語は、夜の国が現在に近い状態の設定のため、現在の暦の10月31日が「ハロウィン」の当日になります。

現在の暦の「10月31日」も現在の暦の「10月31日」を当時の暦に合わせても、秋の可能性があるため、秋の物語として書きました。

この物語は「新撰組異聞 秋の夜長の夢語り 南瓜と前夜祭」の直後の物語です。

本来ならば、題名の後に「その後」や「続き」などを付ける事が多いですが、題名の文字数の関係で「南瓜と前夜祭」を逆にして「前夜祭と南瓜」にしました。

沖田総司さんと斉藤一さんの妖怪退治の登場する物語は、「新撰組異聞 短編 真夏の夜の夢」です。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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