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新撰組異聞外伝 〜 立冬の頃 〜


〜 改訂版 〜


ここは、東京の町。


日を重ねるごとに少しずつ寒さを感じるようになってきた。


ここは、沖田総司の息子の敬一と母親の美鈴の住む家。


縁の傍。


敬一と美鈴は、一緒に居る。


敬一は美鈴に笑顔で話し出す。

「お母さん! 焚き火で焼き芋を作って食べたいな!」

美鈴は敬一に微笑んで話し出す。

「寒さを感じるようになってきたから、焚き火や焼き芋は良いわね。近い内に焚き火で焼き芋を作りましょう。」

敬一は美鈴に嬉しそうに話し出す。

「楽しみだな〜!」

美鈴は敬一を微笑んで見た。


それから数日後の事。


ここは、東京の町。


朝から僅かだが寒さを感じる。


ここは、藤田五郎、妻の時尾、幼い息子の勉の住む家。


敬一は普段どおりに元気良く訪れている。


ここは、客間。


時尾と敬一は、一緒に居る。

敬一の前には、温かい湯気の立ち上るお茶が置いてある。


時尾は敬一に微笑んで話し出す。

「外は寒かったわよね。お茶を飲んで体を温めてね。」

敬一は時尾に微笑んで話し出す。

「ありがとうございます。いただきます。」

時尾は敬一に微笑んで頷いた。

敬一は美味しそうにお茶を飲み始めた。

時尾は敬一を微笑んで見た。


敬一は美味しそうにお茶を飲み終わった。

時尾は敬一を微笑んで見た。

敬一は時尾に微笑んで話し出す。

「ごちそうさまでした。」

時尾は敬一を微笑んで見た。

敬一は時尾に微笑んで話し出す。

「斉藤さんの部屋に行きます。」

時尾は敬一に微笑んで頷いた。


敬一は笑顔で部屋を出て行った。

時尾は敬一の後に続いて、微笑んで部屋を出て行った。


それから少し後の事。


ここは、稽古場。


藤田五郎と敬一は、稽古着に着替えて、手には竹刀を持っている。


敬一は竹刀を持ちながら、藤田五郎に真剣な表情で話し出す。

「よろしくお願いします。」

藤田五郎は竹刀を持ちながら、敬一に普通の表情で頷いた。

敬一は藤田五郎に向かって真剣な表情で竹刀を構えた。

藤田五郎は敬一に向かって普通の表情で竹刀を構えた。


敬一は藤田五郎に向かって、真剣な表情で竹刀を打ち込んだ。

藤田五郎は敬一の動きを見ながら、普通の表情で軽くかわした。

敬一は竹刀を構えながら、藤田五郎を悔しそうに見た。

藤田五郎は竹刀を構えながら、敬一を普通の表情で見た。

敬一は藤田五郎に向かって、素早い動きで竹刀を打ち込んだ。

藤田五郎は敬一の竹刀を普通の表情で受けた。

敬一は藤田五郎に向かって真剣な表情で竹刀を押し始めた。

藤田五郎は敬一に向かって普通の表情で竹刀を押し始めた。


藤田五郎と敬一の鍔迫り合いが始まった。


敬一は藤田五郎に向かって真剣な表情で竹刀を押している。

藤田五郎は敬一を見ながら、普通の表情で思い切り竹刀を押した。

敬一は竹刀を持ったまま、後ろに向かって勢い良く倒れた。

藤田五郎は竹刀を構えながら、敬一を普通の表情で見た。

敬一は直ぐに立ち上がると、藤田五郎に向かって真剣な表情で竹刀を打ち込んだ。


それから暫く後の事。


藤田五郎と敬一の稽古が終わった。


ここは、藤田五郎の部屋。


藤田五郎と敬一は、元の服に着替え終わっている。


敬一は藤田五郎に悔しそうに話し出す。

「いつも斉藤さんに軽くかわされてしまいます。」

藤田五郎は敬一に普通に話し出す。

「俺が敬一では実力が違いすぎる。真剣に竹刀を交えるのは、まだまだ先だな。」

敬一は藤田五郎に嬉しそうに話し出す。

「まだまだ先でも、いつか真剣になる日が訪れるという事ですよね!」

藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。

敬一は藤田五郎に嬉しそうに話し出す。

「更に精進をします!」

藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。

敬一は藤田五郎を嬉しそうに見た。


それから暫く後の事。


ここは、玄関。


藤田五郎、時尾、敬一は、一緒に居る。


時尾は敬一の前に重そうに包みを置くと、微笑んで話し出す。

「薩摩芋をたくさん頂いたの。お裾分けよ。」

敬一は藤田五郎と時尾に微笑んで話し出す。

「お母さんと近い内に焚き火をして焼き芋を作る話しをしました。お母さんも喜ぶと思います。ありがとうございます。」

時尾は敬一を微笑んで見た。

藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。

敬一は包みを笑顔で持ったが、直ぐに重そうな表情になった。

時尾は敬一に微笑んで話し出す。

「重過ぎたかしら。」

敬一は重そうに包みを持ちながら、時尾に苦笑した表情で話し出す。

「大丈夫です。」

藤田五郎は敬一に普通に話し出す。

「敬一。大丈夫という様子には見えない。包みを貸せ。」

敬一は苦笑しながら、藤田五郎に重そうに包みを渡した。

藤田五郎は敬一から普通の表情で包みを受け取った。

敬一は藤田五郎を感心した様子で見た。

藤田五郎は包みを持ちながら、時尾に普通に話し出す。

「敬一を家まで送っていく。」

時尾は藤田五郎に微笑んで軽く礼をした。

敬一は藤田五郎と時尾を困惑した様子で見た。

時尾は敬一に微笑んで話し出す。

「また来てくださいね。」

敬一は時尾に僅かに慌てた様子で話し出す。

「はい。」

時尾は敬一を微笑んで見た。


藤田五郎は包みを持ちながら、普通に家を出て行った。

敬一は藤田五郎の後に続いて、僅かに慌てた様子で家を出て行った。


それから少し後の事。


ここは、東京の町。


先程より寒さを感じなくなっている。


藤田五郎は包みを持ちながら、普通に歩いている。

敬一は藤田五郎の様子を気にしながら歩いている。


敬一は藤田五郎に申し訳なさそうに話し出す。

「斉藤さん。すいません。」

藤田五郎は包みを持ちながら、敬一に普通に話し出す。

「時尾が敬一に喜んで欲しくて、薩摩芋を多目に用意していた。敬一が気にすると、時尾が悩む。気楽にしていろ。」

敬一は藤田五郎を微笑んで見た。

藤田五郎は包みを持ちながら、敬一を普通の表情で見た。

敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「焼き芋をしてもたくさん残ります。他の食べ方を考えるのが楽しみです。」

藤田五郎は包みを持ちながら、敬一を普通の表情で見た。

敬一は藤田五郎を微笑んで見た。


それから少し後の事。


ここは、敬一と美鈴の住む家。


食卓の在る部屋。


藤田五郎、敬一、美鈴は、食卓を囲んで座っている。

食卓の上には、薩摩芋の入った包が置いてある。


美鈴は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「こんなにたくさんの薩摩芋を頂いても良いのですか?」

藤田五郎は美鈴に普通に話し出す。

「薩摩芋がたくさん手に入ったから、敬一と美鈴さんへのお裾分だ。気にせずに受け取ってくれ。」

美鈴は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「いつもお気遣い頂いてありがとうございます。」

藤田五郎は美鈴に普通の表情で頷いた。

美鈴は藤田五郎を微笑んで見た。

敬一は藤田五郎と美鈴に笑顔で話し出す。

「お母さん! 斉藤さん! 焚き火で焼き芋を作ろうよ!」

藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。

美鈴は敬一に微笑んで頷いた。

敬一は藤田五郎と美鈴を笑顔で見た。


それから少し後の事。


ここは、庭。


藤田五郎、敬一、美鈴は、一緒に居る。


焚き火が熱さや温かさを辺りに伝えている。


藤田五郎は焚き火の中に薩摩芋を普通に入れた。

敬一が藤田五郎に嬉しそうに話し出す。

「焼き芋が出来上がるのが楽しみです!」

藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。

美鈴は藤田五郎と敬一を微笑んで見た。

敬一は藤田五郎と美鈴を嬉しそうに見た。

美鈴は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「斉藤さんは焼き芋を食べられますか?」

藤田五郎は美鈴に普通に話し出す。

「敬一と美鈴さんの二人で食べてくれ。」

美鈴は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「私と敬一が焼き芋を食べている時に、お酒を飲むというのはどうですか?」

藤田五郎は美鈴に普通の表情で頷いた。

美鈴は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「少し経ったらお酒と肴の用意をします。」

藤田五郎は美鈴に普通の表情で頷いた。

美鈴は藤田五郎を微笑んで見た。

敬一は焚き火を微笑んで見た。

美鈴は敬一と焚き火を微笑んで見た。

藤田五郎は敬一と美鈴を普通の表情で見た。


庭が淡い光に包まれた。


藤田五郎は庭の様子を普通の表情で見た。


辺りに季節はずれの桜が咲いている様子が見える。


敬一と美鈴は、辺りの変化に気が付かずに、微笑んで焚き火を見ている。


藤田五郎は普通の表情で横を見た。


沖田総司が藤田五郎の横で、美鈴と敬一を微笑んで見ている姿がある。


藤田五郎は沖田総司を普通の表情見た。


敬一は藤田五郎に嬉しそうに話し出す。

「斉藤さん! そろそろ焼き芋が出来ます! 美味しそうです! 一緒に食べませんか?!」

藤田五郎は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は藤田五郎に微笑んで頷いた。

藤田五郎は敬一を見ると、普通の表情で頷いた。

敬一は藤田五郎を嬉しそうに見た。

藤田五郎は美鈴に普通に話し出す。

「焼き芋を食べるから、酒の用意は要らない。」

美鈴は藤田五郎に微笑んで軽く礼をした。

敬一は藤田五郎に笑顔で話し出す。

「斉藤さん! 最初に出来た焼き芋を食べてください!」

藤田五郎は敬一を見ると、普通の表情で頷いた。

敬一は藤田五郎を笑顔で見た。

藤田五郎は焚き火の中の薩摩芋の様子を普通の表情で確認した。


良い場所にあった薩摩芋が焼き上がっている。


藤田五郎は敬一と美鈴を見ると、普通に話し出す。

「先に食べさせてもらう。」

敬一は藤田五郎に笑顔で頷いた。

美鈴は敬一に微笑んで話し出す。

「お茶の用意をしてくるから、焚き火と焼き芋の管理をお願いね。」

敬一は美鈴に笑顔で頷いた。


美鈴は家の中へと微笑んで入って行った。


藤田五郎は焼き芋を普通の表情で取り出した。

敬一は藤田五郎を微笑んで見た。


藤田五郎は焼き芋を持ちながら、縁に普通の表情で向かった。

沖田総司は藤田五郎と共に、縁に微笑んで向かった。


敬一は焚き火を微笑んで見た。


ここは、家に在る縁。


藤田五郎は焼き芋を持ちながら、普通の表情で座った。

沖田総司は藤田五郎の横に微笑んで座った。


沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「私に焼き芋を渡したいと思いながら、手渡してください。」

藤田五郎は沖田総司に焼き芋を普通の表情で差し出した。

沖田総司は藤田五郎から焼き芋を受け取ると、微笑んで話し出す。

「いただきます。」

藤田五郎は沖田総司に普通の表情で頷いた。

沖田総司は焼き芋を美味しそうに食べ始めた。

藤田五郎は沖田総司を普通の表情で見た。


沖田総司は笑顔で焼き芋を食べ終わった。

藤田五郎は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「ごちそうさまでした。」

藤田五郎は沖田総司に普通の表情で頷いた。


美鈴が藤田五郎の傍に来ると、微笑んでお茶を置いた。

藤田五郎は美鈴に普通の表情で頷いた。

美鈴は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「お茶の用意が遅くなってしまって申し訳ありません。」

藤田五郎は美鈴に普通に話し出す。

「気にするな。」

美鈴は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「敬一の傍に行きます。」

藤田五郎は美鈴に普通の表情で頷いた。


美鈴は敬一の元へと向かって微笑んで歩き出した。


沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「敬一と鈴の傍に行きます。」

藤田五郎は沖田総司に普通の表情で頷いた。


沖田総司は藤田五郎の横から微笑んで居なくなった。


ここは、庭。


焚き火は熱さと温かさを辺りに伝えている。


敬一は焚き火を笑顔で見ている。


美鈴は敬一の傍に微笑んで来た。


敬一は美鈴を微笑んで見た。


沖田総司は敬一と美鈴の傍に微笑んで来た。


敬一は美鈴に笑顔で話し出す。

「お母さん! そろそろ焼き芋が出来るよ! 先に食べて!」

美鈴は敬一に微笑んで話し出す。

「敬一。ありがとう。今回は先に食べさせてもらうわね。」

敬一は美鈴に笑顔で頷いた。

美鈴は敬一を微笑んで見た。

沖田総司は敬一と美鈴に切ない表情で話し出す。

「敬一。鈴。二人だけにさせてしまってごめんね。寂しい思いをたくさんさせてごめんね。敬一。稽古を更に就けて欲しいよね。美味しい物をたくさん食べたいよね。鈴。私は何も出来ないから、鈴だけに苦労を掛けているね。無理はしないでね。」

敬一は焚き火を見ると、笑顔で呟いた。

「早く焼き芋が出来ないかな〜」

美鈴は敬一を微笑んで見た。

沖田総司は敬一と美鈴を寂しそうな微笑みで見た。


それから少し後の事。


ここは、家に在る縁。


焚き火の勢いが衰え始めているが、熱さと温かさを辺りに伝えながら燃えている様子が見える。


敬一は美味しそうに焼き芋を食べている。

美鈴は微笑んで焼き芋を食べている。

沖田総司は敬一と美鈴を寂しそうな微笑みで見ている。

藤田五郎は、沖田総司、敬一、美鈴を、普通の表情で見ている。


敬一は焼き芋を嬉しそうに食べ終わった。

藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。

敬一は藤田五郎に笑顔で話し出す。

「焚き火が終わり掛けているのに、縁まで温かさが伝わってきます! 不思議ですよね!」

藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。

敬一は藤田五郎を笑顔で見た。

沖田総司は、藤田五郎、美鈴、敬一を、微笑んで見た。

美鈴は藤田五郎と敬一の様子を見ながら、焼き芋を微笑んで食べ終わった。

沖田総司は藤田五郎を見ると、微笑んで話し出す。

「敬一と鈴の事をよろしくお願いします。」

藤田五郎は沖田総司を見ると、普通の表情で小さく頷いた。

沖田総司は藤田五郎を微笑んで見た。

藤田五郎は沖田総司を普通の表情で見た。

沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。

「斉藤さん。そろそろ時間になりました。今日はありがとうございました。」

藤田五郎は沖田総司に普通の表情で小さく頷いた。


沖田総司は微笑みながら静かに居なくなった。


藤田五郎は庭を普通の表情で見た。


辺りの桜は元の姿に戻っている。


焚き火は終り掛けている。


藤田五郎は敬一と美鈴を見ると、普通に話し出す。

「焚き火の片付けを終えたら帰ろうと思う。」

敬一は藤田五郎に笑顔で話し出す

「いつも気を遣ってくれてありがとうございます!」

美鈴は藤田五郎に微笑んで軽く礼をした。

藤田五郎は敬一と美鈴に普通の表情で頷いた。

美鈴は藤田五郎と敬一を微笑んで見た。

藤田五郎は美鈴に普通に話し出す。

「美鈴さん。一人で無理をするな。困った時は、俺や時尾に遠慮せずに相談しろ。」

美鈴は藤田五郎に微笑んで軽く礼をした。

藤田五郎は美鈴に普通の表情で頷いた。


焚き火は終り掛けているが、辺りにほのかに熱さや温かさを伝えている。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の雰囲気や展開を出来るだけ残しながら改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上の点、ご了承願います。

ここからは、改訂前の後書きを加筆訂正して書いていきます。

「薩摩芋」は、江戸時代には庶民の間に定着していたそうです。

いろいろな料理法があったそうです。

「薩摩芋」は、鹿児島では「からいも」、沖縄では「紅いも」、その他の地域では「さつまいも」と呼ばれていたそうです。

今回の物語は、登場人物の出身地等から考えて、「薩摩芋」という呼び方にしました。

「立冬(りっとう)」は、二十四節気の一つです。

始めて冬の気配が現れてくる日といわれています。

十一月七日頃、または、十一月七日頃から「小雪(しょうせつ)」までの期間をいいます。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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