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新撰組異聞外伝 〜 冬至の頃 〜
〜 第三版 〜
今は一年の終わりの月。
冬至の近付く頃。
ここは、東京。
冬の寒さに覆われている。
ここは、沖田総司の息子の敬一と母親の美鈴の家。
食卓の有る部屋。
敬一は本を真剣な表情で読んでいる。
美鈴は微笑んで縫い物をしている。
敬一は本を閉じると、軽く息をはいた。
美鈴は縫い物を止めると、敬一を微笑んで見た。
敬一は美鈴を微笑んで見た。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。話しても良いかしら?」
敬一は美鈴に微笑んで頷いた。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「冬至の日は、小豆粥、南瓜のおかず、柚子湯、を用意したいと思っているの。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「小豆粥と南瓜のおかず。柚子湯。冬至の日が楽しみだな。」
美鈴は敬一を微笑んで見た。
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。冬至の直ぐ後に、“くりすます”があるよね。“くりすます”の日も柚子湯に浸かりたいな。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「“くりすます”の日は、柚子湯の用意の他に、お菓子を買って、いつもより豪華なおかずを作るわ。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さんの作る食事は全て美味しいよ。普段と同じ食事で良いよ。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「最近、お菓子を用意していないわ。良い機会だから、“くりすます”の日にお菓子を食べたいと思ったの。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「“くりすます”の日は、お母さんの好きなお菓子を買って良いよ。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一は良い子だから、敬一の希望のお菓子を選んで。敬一の希望のお菓子が美味しいお店で買うわ。」
敬一は下を向くと、美鈴に小さい声で話し出す。
「僕は良い子なのかな?」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一はいつも良い子よ。」
敬一は下を向いて、美鈴に小さい声で話し出す。
「僕はいつも良い子なのかな?」
美鈴は敬一を心配して見た。
敬一は下を向いて、軽く息をはいた。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。“くりすます”の日は、お菓子を一緒に買いに行きましょう。」
敬一は顔を上げると、美鈴に微笑んで頷いた。
幾日か過ぎた日の事。
冬至を迎えた。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
玄関。
敬一は笑顔で居る。
美鈴は微笑んで居る。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「小豆粥と南瓜のおかず。柚子湯。忘れずに用意するわ。楽しみに待っていてね。」
敬一は美鈴に笑顔で頷いた。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「斉藤さんとご家族に、迷惑を掛けないようにね。」
敬一は美鈴に笑顔で頷いた。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。早く帰ってきてね。」
敬一は美鈴に笑顔で頷いた。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。気を付けて行ってらっしゃい。」
敬一は美鈴に笑顔で話し出す。
「行ってきます!」
美鈴は敬一に微笑んで頷いた。
敬一は元気良く居なくなった。
暫く少し後の事。
ここは、藤田五郎、妻の時尾、幼い息子の勉の住む家。
玄関。
敬一は笑顔で来た。
時尾は微笑んで来た。
敬一は時尾に笑顔で話し出す。
「時尾さん! こんにちは!」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一君。こんにちは。」
敬一は時尾を笑顔で見た。
時尾は敬一に申し訳なく話し出す。
「五郎さんは帰っていないの。約束の時間に居なくてご免なさい。」
敬一は時尾に慌てて話し出す。
「今日は斉藤さんに逢う予定は無いです! 大丈夫です!」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「五郎さんも私も勉も、敬一君の訪問は大歓迎よ。遠慮しないで。」
敬一は時尾を恥ずかしく見た。
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一君。勉は寝ているの。ご免なさい。」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「勉君にとって、寝る行為は大切です。気にしないでください。」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「お茶を用意するわ。勉は敬一君が居る間に起きる可能性があるわ。遠慮せずに家に上がって。」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「ありがとうございます。」
時尾は敬一を微笑んで見た。
敬一は家の中に微笑んで入って行った。
時尾も家の中に微笑んで入って行った。
少し後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
食卓の有る部屋。
時尾は微笑んで居る。
敬一は笑顔で美味しくお茶を飲んでいる。
お茶からは温かい湯気が立ち上っている。
敬一はお茶を飲みながら、時尾に微笑んで話し出す。
「今日は冬至です。夕飯は小豆粥と南瓜のおかずです。夕飯が終わったら、柚子湯に浸かります。とても楽しみです。」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「今夜は楽しみな出来事がたくさんあるのね。」
敬一はお茶を飲みながら、時尾に微笑んで話し出す。
「はい。」
時尾は敬一を微笑んで見た。
敬一はお茶を飲みながら、時尾に微笑んで話し出す。
「お茶を飲み終わったら、勉君の寝る姿を見に行っても良いですか?」
時尾は敬一に微笑んで頷いた。
敬一はお茶を飲みながら、時尾を微笑んで見た。
少し後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
時尾と勉の部屋。
勉は床の中で気持ち良く寝ている。
時尾は部屋の中に微笑んで静かに入ってきた。
敬一も部屋の中に静かに微笑んで入ってきた。
勉は床の中で気持ち良く寝ている。
敬一は勉を微笑んで見た。
時尾は勉と敬一を微笑んで見た。
少し後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
食卓の有る部屋。
時尾は微笑んで来た。
敬一も微笑んで来た。
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「今は冬だから、暗くなる時間が早くなっているわ。五郎さんが戻るまでに少し時間が掛かると思うの。今日は美鈴さんが冬至を楽しんで過ごす準備をして待っているのよね。今日は美鈴さんのために早く帰る方が良いと思うわ。」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「分かりました。斉藤さんの戻りを待たずに帰ります。」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「五郎さんに言付けはある?」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「無いです。」
時尾は敬一を微笑んで見た。
敬一も時尾を微笑んで見た。
僅かに後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
玄関。
敬一は微笑んで来た。
時尾は微笑んで来た。
藤田五郎が普通に帰ってきた。
敬一は藤田五郎を少し驚いた表情で見た。
藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「五郎さん。お帰りなさい。」
藤田五郎は時尾を見ると、普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「斉藤さん。こんばんは。今日は遊びに来ました。今から家に帰ります。斉藤さんと話しが出来なくて残念です。」
藤田五郎は時尾を普通の表情で見た。
時尾は藤田五郎に微笑んで軽く礼をした。
藤田五郎は敬一を見ると、敬一に普通に話し出す。
「敬一。家まで送る。」
敬一は藤田五郎に少し驚いて話し出す。
「斉藤さんは家に帰ったばかりです。一人で帰ります。」
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「敬一が家に着く前に暗くなる可能性がある。敬一が帰る途中に何か遭ったら、総司と美鈴さんに詫びる方法が無い。敬一が遠慮する理由は無い。」
敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「分かりました。お願いします。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「出掛ける準備をします。」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は家の中に微笑んで入って行った。
敬一は藤田五郎に不思議な様子で話し出す。
「出掛ける準備ですか?」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎を不思議な様子で見た。
少し後の事。
ここは、東京。
少しずつ暗くなっていく。
空に月と星の輝きが薄っすらと見え始めている。
藤田五郎は包みを持ち、普通に歩いている。
敬一は藤田五郎を一瞥しながら歩いている。
藤田五郎は包みを持ち、敬一に普通に話し出す。
「敬一。何が遭った?」
敬一は藤田五郎に小さい声で話し出す。
「お母さんが僕をいつも良い子と話しました。僕は良い子なのでしょうか?」
藤田五郎は包みを持ち、敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎に小さい声で話し出す。
「僕はお母さんに内緒で斉藤さんの稽古を受け始めました。僕は稽古中に怪我をして、お母さんにたくさん心配を掛けました。お母さんが仕舞っていた手紙を見付けたのに、お母さんに内緒にしています。僕はお母さんに内緒にしている内容がたくさんあります。僕は本当に良い子なのなのでしょうか?」
藤田五郎は包みを持ち、敬一に普通に話し出す。
「敬一が俺の稽古を受けた後になるが、敬一は美鈴さんに俺の稽古を受けていると話した。美鈴さんに俺の受ける稽古の了承をもらった。稽古に関しての問題は無い。敬一が手紙を見付けたのは偶然なのだろ。敬一は手紙を読まなかったのだろ。敬一が美鈴さんに手紙を見付けた状況を話さなくても問題は無いと思う。」
敬一は藤田五郎に小さい声で話し出す。
「お母さんに、斉藤さんから、お父さんの刀と斉藤さんの刀を、譲り受けた内容を内緒にしています。お母さんに、手紙を見付けた内容の他にも、内緒にしています。」
藤田五郎は包みを持ち、敬一に普通に話し出す。
「俺は、今の敬一に、主に二つの理由で、俺の刀と総司の刀を、完全に譲る考えは無い。理由の一つ。今の敬一に刀の管理は出来ない。一番の理由。俺は総司から敬一に刀を譲る希望を受けて刀を預かった。敬一が総司の刀を譲り受ける相応しい人物になるまで、俺は総司の刀を守らなければならない。今の敬一に刀は譲れないが、俺の刀と総司の刀を、見せた。美鈴さんも総司の刀の存在を知るべきだが、美鈴さんに総司の刀の存在を急いで話さなくて良いと思う。」
敬一は藤田五郎を考えながら見た。
藤田五郎は包みを持ち、敬一に普通に話し出す。
「敬一。美鈴さんに総司の刀の存在を急いで伝えたいのか?」
敬一は藤田五郎に小さい声で話し出す。
「お母さんはお父さんが物凄く大好きです。お母さんはお父さんの刀が今も無事だと知れば、お父さんの刀を観たいと思います。僕はお母さんの気持ちが分かるのに、お母さんにお父さんの刀の無事を内緒にしています。僕は斉藤さんの刀まで譲り受けました。お母さんに内緒の状況を長く続けて良いのか悩みます。」
藤田五郎は包みを持ち、敬一に普通に話し出す。
「悩む状況が続く時に、突然に悩む状況の解決が訪れると、動揺して落ち着いて対処できない時がある。敬一が、美鈴さんに、総司の刀と俺の刀について突然に説明する状況になった時のために、俺の考えを教える。美鈴さんには、総司の刀について説明した後に、俺の刀について説明しろ。」
敬一は藤田五郎を考えながら見ている。
藤田五郎は包みを持ち、敬一に普通に話し出す。
「俺が敬一に俺の刀を譲った理由は、敬一は俺の刀を譲り受ける相応しい人物に成長すると確信したからだ。敬一は、総司の想いと美鈴さんの想いを、理解できる子だ。俺は、敬一が良い子か質問を受けた時は、俺は敬一が良い子だと答える。」
敬一は斉藤一に微笑んで話し出す。
「斉藤さんに褒めてもらえてとても嬉しいです。」
藤田五郎は包みを持ち、敬一を普通の表情で見た。
敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「お父さんもお母さんも、斉藤さんが僕を褒めたと知ったら、とても喜びます。」
藤田五郎は包みを持ち、敬一を普通の表情で見ている。
敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「お母さんの喜ぶ姿を見られないのがとても残念ですが、お母さんに今日の話は暫く秘密にします。」
藤田五郎は包みを持ち、敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は空を微笑んで見た。
空は暗くなりかけている。
敬一は藤田五郎を微笑んで見た。
藤田五郎は包みを持ち、敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎を笑顔で見た。
少し後の事。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
玄関。
敬一は笑顔で帰ってきた。
藤田五郎は包みを持ち、普通に来た。
美鈴は微笑んで来た。
敬一は美鈴に笑顔で話し出す。
「お母さん! ただいま!」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。お帰りなさい。」
敬一は美鈴を笑顔で見た。
美鈴は藤田五郎に申し訳なく話し出す。
「幾度も送って頂いて申し訳ありません。」
藤田五郎は包みを持ち、美鈴に普通に話し出す。
「冬は直ぐに暗くなる。敬一が俺の家で過ごす時間が短くなるから、時尾も勉も、寂しく思っている。敬一が時尾と勉を気遣って俺の家で長居する状況になる。俺の都合と俺の家族の都合で、敬一を家に引止めている。気にするな。」
美鈴は藤田五郎を微笑んで見た。
藤田五郎は包みを持ち、美鈴に普通の表情で頷いた。
美鈴は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「お酒を用意します。家の中で休んでください。」
藤田五郎は包みを持ち、美鈴に普通の表情で頷いた。
敬一は家の中に微笑んで入って行った。
藤田五郎は包みを持ち、家の中に普通に入って行った。
美鈴は家の中に微笑んで入って行った。
少し後の事。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
食卓の有る部屋。
藤田五郎は普通に居る。
藤田五郎の傍には、包みが置いてある。
藤田五郎の前には、酒、小豆粥、南瓜の煮物、が置いてある。
敬一は微笑んで居る。
美鈴も微笑んで居る。
藤田五郎は美鈴に袋を渡すと、美鈴に普通に話し出す。
「今日は冬至だ。時尾から柚子を預かった。受け取ってくれ。」
美鈴は藤田五郎から袋を受け取ると、藤田五郎に微笑んで話し出す。
「お気遣いありがとうございます。」
藤田五郎は美鈴に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎と美鈴を微笑んで見た。
暫く後の事。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
食卓の有る部屋。
敬一は小豆粥と南瓜の煮物を笑顔で美味しく食べている。
美鈴は敬一を見ながら、小豆粥と南瓜の煮物を微笑んで食べている。
敬一は小豆粥と南瓜の煮物を食べながら、美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。僕は良い子かな。」
美鈴は小豆粥と南瓜の煮物を食べながら、敬一に微笑んで話し出す。
「敬一はとても良い子よ。敬一は、お父さんにとっても、お母さんにとっても、自慢の子よ。」
敬一は小豆粥と南瓜の煮物を食べながら、美鈴を微笑んで見た。
美鈴は小豆粥と南瓜の煮物を食べながら、敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。お母さんをいつも気遣ってくれてありがとう。」
敬一は小豆粥と南瓜の煮物を食べながら、美鈴を笑顔で見た。
美鈴は小豆粥と南瓜の煮物を食べながら、敬一を微笑んで見た。
少し後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
玄関。
藤田五郎は普通に来た。
時尾は微笑んで来た。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「五郎さん。お帰りなさい。」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎を微笑んで見た。
藤田五郎は時尾に普通に話し出す。
「美鈴さんが柚子の礼を話した。」
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「嬉しいです。」
藤田五郎は時尾を普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「今日は冬至です。小豆粥と南瓜を使ったおかずを用意しました。柚子湯も用意しました。」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
時尾は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「勉は先に食事をしました。勉は寝ています。」
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
藤田五郎は家の中に普通に入って行った。
時尾は家の中に微笑んで入って行った。
少し後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
食卓の有る部屋。
食卓には、小豆粥と南瓜のおかずが載っている。
藤田五郎は小豆粥と南瓜のおかずを普通の表情で食べている。
時尾は小豆粥と南瓜のおかずを微笑んで食べている。
直後の事。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
食卓の有る部屋。
敬一は笑顔で居る。
美鈴は微笑んで来た。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。柚子湯の準備が出来たわ。」
敬一は美鈴に笑顔で話し出す。
「柚子湯に浸かれる! 楽しみだな!」
美鈴は敬一を微笑んで見た。
敬一は美鈴を笑顔で見た。
冬至の日は、小豆粥と南瓜の料理を食べて、柚子湯に浸かる。
冬至の日は、柚子の香りとお風呂の温かい湯気が、辺りを優しく包む。
* * * * * *
ここからは後書きになります。
既に掲載している物語の再改訂版です。
改訂前の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。
改訂前の物語を掲載するのは止めました。
以上、ご了承ください。
ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。
「冬至(とうじ)」についてです。
二十四節気の一つです。
十二月二十二日頃、または、この日から小寒までの期間をいいます。
北半球では太陽が最も低く、夜が最も長くなる日です。
「冬至」の日に、柚子湯に入り、小豆粥や南瓜を食べると、風邪をひかないといわれます。
古代では、「冬至」を一年の始まりとしていたそうです。
太陽太陰暦では、十九年に一度、冬至の日が十一月一日となる事があるそうです。
これを「朔旦冬至(さくたんとうじ)」と呼ぶそうです。
この時は盛大に祝っていたそうです。
一番最近の「朔旦冬至」は、一九九五年だそうです。
次の「朔旦冬至」は、二〇一四年となるそうです。
柚子湯に入り、小豆粥や南瓜を食べるようになったのは、いつの時代から始めたのか確認はとっていません。
「冬至」はクリスマスの時期に近いです。
その関係で、敬一君と美鈴さんは、クリスマスについて話しています。
この物語の時間設定は、冬至の日で終わっているので、クリスマス前になります。
「新撰組異聞」の物語の中で、沖田総司さんが美鈴さんにクリスマスについて話す場面が登場します。
美鈴さんが敬一君にその時の出来事を教えたので、敬一君がクリスマスについて話していると考えてください。
敬一君と美鈴さん、藤田五郎さんと時尾さんは、食事の後に柚子湯に浸かる設定です。
お風呂が家に有る可能性と物語の進行を考えて、このような展開になりました。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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