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新撰組異聞外伝 〜 大寒の頃 〜
〜 改訂版 〜
ここは、東京。
寒さの厳しい日が続いている。
ここは、沖田総司の息子の敬一と母親の美鈴の家。
一室。
美鈴は美鈴宛の手紙を持ち、部屋の中に不思議な様子で入った。
数日後の事。
ここは、敬一と美鈴の家。
食卓の有る部屋。
敬一は微笑んで居る。
美鈴も微笑んで居る。
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。もう直ぐ大寒だよね。大寒の時期には寒稽古を行うよね。斉藤さんから寒稽古について話しがあるんだ。明日は斉藤さんの家に出掛けるね。」
美鈴は敬一に微笑んで頷いた。
敬一は美鈴を微笑んで見た。
翌日の事。
ここは、藤田五郎、妻の時尾、幼い息子の勉の家。
藤田五郎の部屋。
藤田五郎は普通に居る。
敬一は微笑んで居る。
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「寒稽古は、俺と敬一の都合の合う日に行いたいと考えている。寒稽古は暗い間に始まる。寒稽古の前日は、敬一は俺の家に泊まる。」
敬一は藤田五郎に心配して話し出す。
「僕が斉藤さんの家に泊まると、お母さんは辺りが暗い時間に家に一人になります。お母さんを家に一人で残して、斉藤さんの家に泊まれません。寒稽古の前日に斉藤さんの家に泊まると、時尾さんと勉君に迷惑が掛かります。寒稽古を陽の明るい時間に行うのは無理ですか?」
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「美鈴さんには、敬一が寒稽古を行う内容と敬一が寒稽古を行う前日は俺の家に泊まる内容を手紙で伝えた。美鈴さんから快い返事をもらった。時尾と勉は、敬一が泊まる日を楽しみに待っている。」
敬一は藤田五郎に心配して話し出す。
「以前に、僕は斉藤さんと旅行しましたよね。お母さんは僕の旅行の話を笑顔で聞きますが、お母さんは家に一人で居る間は寂しかったと思います。僕が寒稽古を行うと返事をしたら、お母さんが再び寂しくなると思います。」
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「俺と敬一の旅行は、美鈴さんが敬一のために俺に頼んで設定した。敬一が旅行を楽しんだ様子が分かるから、美鈴さんは敬一の旅行の話を笑顔で聞く。敬一が美鈴さんを辺りが暗い時間に家に一人で居させたくない気持ちは分かる。陽の明るい時間に行う寒稽では、意味がなくなる。敬一を辺りが暗い時間に俺の家まで一人で来させられない。俺が敬一を迎えに行き、俺と敬一で俺の家に来てから寒稽古を行うと、休む時間が減るため、寒稽古に影響が出る。敬一が寒稽古を行う前日に俺の家に泊まる方法が一番に良いと考えたから、美鈴さんに手紙を書いた。」
敬一は藤田五郎を考え込んで見た。
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「今は、寒稽古の日程は決まっていない、寒稽古のための準備をしていない。今ならば、敬一は遠慮せずに断れる。ただし、美鈴さんは敬一が美鈴さんのために寒稽古を断ったと知れば悲しむ。敬一は寒稽古を断る返事をしたら、美鈴さんに後悔する姿を見せるな。」
敬一は藤田五郎を考え込んで見た。
藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。
敬一は藤田五郎に真剣な表情で話し出す。
「お母さんに、斉藤さんと寒稽古を行いたい、寒稽古の前日に斉藤さんの家に泊まりたい、と話します。お母さんの返事を聞いたら、斉藤さんに出来るだけ早く返事をします。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎を真剣な表情で見た。
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「俺が家に居ない時は、時尾に返事を伝えろ。俺が敬一に寒稽古に関して伝えたい内容がある時は、時尾に手紙を預ける。」
敬一は笑顔で藤田五郎に真剣な表情で話し出す。
「はい。」
藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。
部屋の外から、時尾の穏やかな声か聞こえた。
「お茶をお持ちしました。」
藤田五郎は障子を普通に開けた。
時尾はお茶を持ち、部屋の中に微笑んで入った。
時尾は敬一の前にお茶を微笑んで置いた。
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「ありがとうございます。」
時尾は敬一に微笑んで頷いた。
藤田五郎は時尾と敬一を普通の表情で見た。
時尾は藤田五郎の前にお茶を微笑んで置いた。
藤田五郎は時尾に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎と時尾に微笑んで話し出す。
「いただきます。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
時尾は敬一に微笑んで頷いた。
敬一はお茶を美味しく飲んだ。
藤田五郎は敬一を見ながら、お茶を普通の表情で飲んだ。
時尾は部屋から微笑んで出て行った。
暫く後の事。
ここは、敬一と美鈴の家。
食卓の有る部屋。
敬一は考え込んで居る。
美鈴は微笑んで居る。
敬一は美鈴に言い難く話し出す。
「お母さん。斉藤さんが、寒稽古を行う前日は斉藤さんの家に泊まるように話したんだ。僕が寒稽古のために斉藤さんの家に泊まると、お母さんは辺りが暗い時間に家に一人になるよね。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「お母さんは大丈夫よ。お母さんの心配をせずに返事をしなさい。」
敬一は美鈴に心配して話し出す。
「お母さん。寂しくない? 我慢していない?」
美鈴は微笑んで敬一に微笑んで話し出す。
「敬一が斉藤さんの家に泊まるのは、寒稽古の前日だけよね。お母さんは敬一と離れて過ごすのは寂しいけれど、我慢はしていないわ。お母さんは敬一の笑顔を見ると笑顔になるの。お母さんは敬一がしっかりと成長する様子を見る日々が楽しいの。敬一はお母さんの心配をせずに寒稽古を行いなさい。」
敬一は美鈴に心配して話し出す。
「寒稽古は来年も行えるよ。僕に家に居て欲しいと思ったら、我慢しないで直ぐに言ってね。斉藤さんは優しいから、しっかりと説明すれば分かってくれるよ。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。斉藤さんの好意とご家族の好意を、無駄にしないで。」
敬一は美鈴に心配して話し出す。
「お母さん。僕は、寒稽古の前日に斉藤さんの家に泊まって、寒稽古を行うね。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。寒稽古は暗くて寒い時間に行うのよね。悩んで寒稽古をしたら、怪我をするわよ。早く気持ちを切り替えなさい。」
敬一は美鈴に微笑んで頷いた。
美鈴は敬一を微笑んで見た。
幾日か後の事。
ここは、敬一と美鈴の家。
玄関。
敬一は荷物と包みを持ち、考え込んで来た。
美鈴は微笑んで来た。
敬一は荷物と包みを傍に置くと、美鈴に心配して話し出す。
「お母さん。本当に大丈夫? 今なら寒稽古は止められるよ。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「お母さんは大丈夫。敬一。心配せずに出掛けなさい。」
敬一は美鈴に心配して話し出す。
「お母さん。何か起きた時は隠さずに話してね。僕は家に直ぐに戻るからね。」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「何か起きた時には、敬一に隠さずに伝えるわ。」
敬一は美鈴を微笑んで見た。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。斉藤さんとご家族に迷惑を掛けないようにね。寒稽古をしっかりと行ってね。」
敬一は美鈴に微笑んで頷いた。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。行ってらっしゃい。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。行ってきます。」
美鈴は敬一に微笑んで頷いた。
敬一は荷物と包みを微笑んで持った。
敬一は荷物と包みを持ち、微笑んで居なくなった。
暫く後の事。
ここは、藤田五郎の家。
客間。
時尾は微笑んで居る。
敬一も微笑んで居る。
敬一の横には、荷物と包みが置いてある。
敬一は時尾に包みを差し出すと、時尾に微笑んで話し出す。
「お母さんから預かりました。」
時尾は敬一から包みを受け取ると、敬一に微笑んで話し出す。
「いつも気遣いをありがとう。」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「今日は寒稽古のために泊まります。早朝に寒稽古を行います。よろしくお願いします。」
時尾は包みを持ち、敬一に微笑んで頷いた。
敬一は時尾を微笑んで見た。
少し後の事。
ここは、藤田五郎の家。
藤田五郎の部屋。
藤田五郎は普通に居る。
敬一は微笑んで居る。
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「敬一。今回は俺の家で泊まりになるが、緊張せずに過ごせ。」
敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「はい。」
藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。
敬一は、沖田総司の刀と藤田五郎が斉藤一と名乗る頃の刀が仕舞われた所を、真剣な表情で見た。
藤田五郎は敬一を普通の表情で見ている。
敬一は藤田五郎を見ると、藤田五郎に真剣な表情で話し出す。
「斉藤さん。寒稽古の件、よろしくお願いします。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎を真剣な表情で見た。
暫く後の事。
ここは、藤田五郎の家。
時尾と勉の部屋。
勉は笑顔で遊んでいる。
敬一は微笑んで遊んでいる。
勉は敬一に笑顔で話し出す。
「たくさんたのしい。」
敬一は勉に微笑んで頷いた。
勉は敬一を笑顔で見た。
敬一は勉を微笑んで見た。
時尾が部屋の中に微笑んで入ってきた。
勉は時尾を笑顔で見た。
敬一は時尾を微笑んで見た。
時尾は勉と敬一に微笑んで話し出す。
「食事の用意が出来たの。みんなで食べましょう。」
敬一は時尾に笑顔で話し出す。
「はい!」
勉は時尾に笑顔で話し出す。
「はい。」
時尾は敬一と勉を微笑んで見た。
時尾は部屋から微笑んで出て行った。
勉は部屋から笑顔で出て行った。
敬一は部屋から微笑んで出て行った。
少し後の事。
ここは、藤田五郎の家。
食卓の有る部屋。
藤田五郎は夕飯を普通の表情で食べている。
時尾は、藤田五郎、勉、敬一を見ながら、夕飯を微笑んで食べている。
勉は夕飯を笑顔で食べている。
敬一も夕飯を美味しく食べている。
食卓には、丁寧に作った夕飯が載っている。
時尾は夕飯を食べながら、敬一に微笑んで話し出す。
「敬一君。夕飯をたくさん作ったの。遠慮しないでお代わりしてね。」
敬一は夕飯を食べながら、時尾に笑顔で話し出す。
「はい!」
時尾は夕飯を食べながら、敬一を微笑んで見た。
敬一は時尾に茶碗を差し出すと、時尾に笑顔で話し出す。
「お代わりをお願いします!」
時尾は夕飯を食べるのを止めると、敬一から茶碗を微笑んで受け取った。
敬一は時尾を微笑んで見た。
藤田五郎は夕飯を食べながら、敬一を普通の表情で見た。
暫く後の事。
ここは、藤田五郎の家。
客間の前に在る縁。
藤田五郎は普通に来た。
藤田五郎は庭を普通の表情で見た。
桜の花が満開になって咲いている。
藤田五郎は部屋の中に静かに入った。
直後の事。
ここは、藤田五郎の家。
客間。
藤田五郎は部屋の中に静かに入った。
敬一は床の中で静かに寝ている。
沖田総司は敬一を微笑んで見ている。
藤田五郎は沖田総司と敬一を普通の表情で見た。
沖田総司は敬一を見ながら、藤田五郎に寂しい様子で話し出す。
「敬一は鈴に気を遣って寒稽古を断ろうとしましたね。」
藤田五郎は沖田総司に普通の表情で静かに話し出す。
「敬一と美鈴さんは、お互いを気遣い想っている。敬一が美鈴さんのために寒稽古を断ろうと考えるのは当然だ。」
沖田総司は藤田五郎を寂しい様子で見た。
藤田五郎は沖田総司に普通の表情で静かに話し出す。
「総司も美鈴さんが気になるだろ。美鈴さんに姿は見えなくても、僅かでも近くで、僅かでも長い時間を過ごせ。」
沖田総司は藤田五郎を微笑んで見た。
藤田五郎は沖田総司を普通の表情で見た。
沖田総司は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「斉藤さん。敬一と鈴への様々な気遣い。寒稽古の気遣い。ありがとうございます。」
藤田五郎は沖田総司に普通の表情で頷いた。
沖田総司は微笑んで、静かに居なくなった。
藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。
敬一は床の中で静かに寝ている。
藤田五郎は外を静かに開けた。
桜は元の姿に戻っている。
藤田五郎は部屋から静かに出て行った。
直後の事。
ここは、敬一と美鈴の家。
辺りに見える桜が満開になった。
食卓の在る部屋。
美鈴は食卓の前で静かに寝ている。
部屋の中が暖かい空気に包まれた。
沖田総司は微笑んで、静かに現れた。
美鈴は食卓の前で静かに寝ている。
沖田総司は美鈴に心配して話し出す。
「鈴。風邪をひくよ。夕飯を食べていないのだろ。敬一が心配するよ。早く起きて。」
美鈴は食卓の前で静かに寝ている。
沖田総司は美鈴に申し訳なく話し出す。
「鈴。疲れるよね。鈴にだけ苦労を掛けているね。私は、鈴にも敬一にも、寂しい想いをさせている。本当にごめんね。」
美鈴は食卓の前で静かに寝ている。
沖田総司は美鈴を心配して見た。
美鈴はゆっくりと目を覚ました。
沖田総司は美鈴を微笑んで見た。
美鈴は部屋の中を見ると、不思議な様子で呟いた。
「敬一か総司さんが傍に居る気がして目が覚めたわ。なぜかしら?」
沖田総司は美鈴を微笑んで見ている。
美鈴は微笑んで呟いた。
「今の季節は床の中で寝ないと風邪をひいてしまうわね。夕飯を食べていないわ。敬一が知ったら心配するわ。気を引き締めないと。」
沖田総司は美鈴を微笑んで見ている。
美鈴は部屋から微笑んで出て行った。
沖田総司も部屋から微笑んで出て行った。
暫く後の事。
ここは、東京。
辺りは暗さが残っている。
ここは、藤田五郎の家。
稽古場。
藤田五郎は稽古着を着て普通の表情で居る。
敬一は稽古着を着て真剣な表情で居る。
敬一は藤田五郎に真剣な表情で話し出す。
「お願いします。」
藤田五郎が敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎に真剣な表情で礼をした。
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は竹刀を真剣な表情で構えた。
藤田五郎は竹刀を普通の表情で構えた。
敬一は藤田五郎に向かって竹刀を真剣な表情で打ち込んだ。
藤田五郎は敬一の竹刀を普通の表情で強く払った。
敬一は竹刀を持ち、前へ倒れた。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一に普通に話し出す。
「敬一。なぜ前に倒れた?」
敬一は直ぐに起きて、竹刀を構えると、藤田五郎に真剣な表情で話し出す。
「前に倒れていません。」
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一に普通に話し出す。
「敬一は休憩していたのか。早い休憩だな。」
敬一は藤田五郎に竹刀を真剣な表情で打ち込んだ。
藤田五郎は敬一の竹刀を普通の表情で受けた。
敬一は竹刀を藤田五郎に向かって押して、藤田五郎に真剣な表情で話し出す。
「休憩はしていません。」
藤田五郎は敬一の竹刀を受けて、敬一に普通に話し出す。
「俺と話しながら鍔迫り合いか。余裕だな。」
敬一は藤田五郎に向かって竹刀を真剣な表情で押した。
藤田五郎は敬一に向かって竹刀を強く押した。
敬一は竹刀を持ち、後ろに向かって倒れた。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一を普通の表情で見た。
敬一は竹刀を持ち、直ぐに立ち上がると、藤田五郎に真剣な表情で竹刀を打ち込んだ。
藤田五郎は敬一の竹刀を普通の表情で強く払った。
敬一は竹刀を持ち、後ろに勢い良く倒れた。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一に普通に話し出す。
「敬一。休憩には早過ぎる。」
敬一は竹刀を持ち、直ぐに立ち上がると、藤田五郎に真剣な表情で話し出す。
「休んでいません!」
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一を普通の表情で見た。
敬一は藤田五郎に竹刀を真剣な表情で打ち込んだ。
藤田五郎は敬一の竹刀を普通の表情で受けた。
敬一は藤田五郎に向かって竹刀を真剣な表情で押した。
藤田五郎は敬一の竹刀を普通の表情で受けている。
暫く後の事。
ここは、藤田五郎の家。
藤田五郎の部屋。
藤田五郎は普段の服に着替え終わった。
敬一も普段の服に着替え終わった。
時尾の穏やかな声が、部屋の外から聞こえた。
「朝食の用意が出来ました。」
敬一は藤田五郎を笑顔で見た。
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は部屋から笑顔で出て行った。
藤田五郎は部屋から普通に出て行った。
暫く後の事。
ここは、藤田五郎の家。
玄関。
藤田五郎は普通に居る。
時尾は微笑んで居る。
敬一は荷物を持ち、笑顔で居る。
敬一は荷物を持ち、藤田五郎と時尾に笑顔で話し出す。
「昨日も今日も、ありがとうございました!」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「寒稽古の前日に勉と一緒に遊んでくれてありがとう。寒稽古に関係なく、遠慮しないで泊まりに来てね。楽しみに待っているわ。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は荷物を持ち、藤田五郎と時尾に笑顔で話し出す。
「ありがとうございます!」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「気を付けて帰ってね。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は荷物を持ち、藤田五郎と時尾に笑顔で話し出す。
「はい!」
敬一は荷物を持ち、笑顔で居なくなった。
暫く後の事。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
玄関。
敬一は荷物を持ち、笑顔で帰ってきた。
美鈴は微笑んで現れた。
敬一は荷物を傍に置くと、美鈴に笑顔で話し出す。
「お母さん! ただいま!」
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「お帰りなさい。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。ご飯をしっかりと食べた?」
美鈴は敬一に微笑んで頷いた。
敬一は美鈴を微笑んで見た。
美鈴は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。疲れたわよね。少し休む?」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「荷物を片付けた後に、少し休むね。」
美鈴は敬一に微笑んで頷いた。
敬一は荷物を持つと、家の中に微笑んで入って行った。
美鈴は家の中に微笑んで入って行った。
少し後の事。
ここは、敬一と美鈴の家。
敬一の部屋の前に在る縁。
美鈴は障子を静かに微笑んで開けた。
敬一は床の中でぐっすりと寝ている。
美鈴は障子を静かに微笑んで閉めた。
美鈴は微笑んで静かに居なくなった。
* * * * * *
ここからは後書きになります。
この物語は改訂前の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。
改訂前の物語を掲載するのは止めました。
以上の点、ご了承願いします。
ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。
この物語で、藤田五郎さんと敬一君が話す旅行は、「新撰組異聞外伝 短編 大暑の頃」に登場する旅行です。
「大寒(だいかん)」は「二十四節気の一つ」です。
一月二十日頃、または、この日から「立春」までの期間です。
寒さが最も厳しくなる頃です。
寒中の真ん中で、一年で最も寒い時期です。
武道ではこの頃に寒稽古が行われます。
「寒稽古(かんげいこ)」についてです。
寒中、または、寒の時期に、武道や芸事の稽古などを行う事をいいます。
早朝や深夜や未明の時間に行います。
現在は、未明に行なう事はあまりないようです。
寒い中で稽古をするという事で、精神の鍛錬が目的の稽古という意味合いもあるそうです。
寒稽古はどちらかというと精神の鍛錬に重きをおいている稽古のようです。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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