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新撰組異聞外伝 〜 立春の頃 〜
〜 改訂版 〜
今は節分が終わった以降になる。
ここは、東京。
春の気配を感じるようになってきた。
今日は強い風が吹いている。
ここは、沖田総司の息子の敬一と母親の美鈴の住む家。
食卓の在る部屋。
敬一は微笑んで居る。
美鈴は考えながら来た。
敬一は美鈴を不思議な様子で見た。
美鈴は敬一に申し訳なく話し出す。
「節分の日は帰ってくるのが遅くなってしまったから、敬一と一緒に短い時間しか豆をまけなかったわ。敬一には節分の日以外にも、寂しい思いや迷惑を掛けているわ。ごめんなさい。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「節分の日は、斉藤さんが偶然一緒に居てくれたから、寂しく無かったよ。お母さんは、僕を節分の日以外も気遣ってくれるよ。気にしないで。幾度も謝らないで。」
美鈴は敬一を申し訳なく見た。
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。いつものように笑顔になって。」
美鈴は敬一を微笑んで見た。
敬一は美鈴を笑顔で見た。
美鈴は外を微笑んで見た。
風が強く吹いている。
美鈴は敬一を見ると、敬一に微笑んで話し出す。
「春一番かも知れないわね。」
敬一は美鈴に微笑んで頷いた。
美鈴は敬一を微笑んで見た。
敬一が美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。少し経ったら、斉藤さんの家に出掛けるね。」
美鈴は敬一に心配して話し出す。
「大丈夫?」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「大丈夫だよ。」
美鈴は微笑んで敬一に話し出す。
「斉藤さんとご家族に迷惑を掛けないようにね。」
敬一は美鈴に微笑んで頷いた。
美鈴は敬一を微笑んで見た。
少し後の事。
ここは、東京。
時折、強い風が吹く。
敬一は元気良く歩いている。
強い風が吹いた。
周りに居る人達の中に、立ち止まる人がいる。
敬一は、風を受けながら、辺りの様子を見ながら、少しゆっくりと歩いた。
少し後の事。
ここは、藤田五郎、妻の時尾、幼い息子の勉の住む家。
食卓の有る部屋。
時尾は微笑んで居る。
勉は笑顔で居る。
敬一は微笑んで居る。
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「風が強くて歩く時は大変だったわよね。」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「風は強いですが、大丈夫でした。」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「節分の日に一緒に豆まきをしてくれて、ありがとう。」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「勉君と節分の日に一緒に豆まきが出来て嬉しかったです。」
時尾は敬一を微笑んで見た。
勉は敬一を笑顔で見た。
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「節分の日に、斉藤さんに家まで送ってもらいました。節分の日に、お母さんの帰りが遅くなったので、斉藤さんが一緒に豆まきをしてくれました。節分の日は、お母さんと少しだけ豆まきが出来ました。楽しい節分の日が過ごせました。斉藤さんの気遣いと時尾さんの気遣いに感謝しています。ありがとうございます。」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「五郎さんも私も勉も、楽しい節分が過ごせたわ。敬一君も楽しい節分が過ごせたのね。お互いに良かったわね。」
敬一は時尾に笑顔で話し出す。
「はい!」
時尾は敬一を微笑んで見た。
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「勉君と遊びたいです。大丈夫ですか?」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「勿論。大丈夫よ。いつも勉と遊んでくれてありがとう。」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「勉君と一緒に居ると、弟と一緒に居るように感じます。楽しいです。僕がお礼を言う立場です。」
時尾は敬一を微笑んで見た。
勉は敬一に笑顔で話し出す。
「あそぼ。」
敬一と勉に笑顔で頷いた。
勉は時尾と敬一を笑顔で見た。
時尾は勉と敬一を微笑んで見た。
僅かに後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
時尾と勉の部屋。
勉は部屋の中に笑顔で入った。
敬一は部屋の中に笑顔で入った。
勉は毬を持つと、敬一に笑顔で話し出す。
「あそぼ。」
敬一は勉に困惑して話し出す。
「勉君。今日は風が強いよ。外の遊びは危ないよ。部屋の中で遊ぼう。」
勉は鞠を持ち、敬一を納得がいかない表情で見た。
敬一は勉に微笑んで話し出す。
「勉君。次に逢った時に、良い気候の場合は、毬を使って外で遊ぼう。次に逢った時に気候が悪い場合は、次の次に、毬を使って外で遊ぼう。」
勉は鞠を持ち、敬一に笑顔で話し出す。
「まり。しまう。まり。あそぶ。つぎ。やくそく。」
敬一は勉に微笑んで頷いた。
勉は鞠を持ち、敬一を笑顔で見た。
暫く後の事。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
玄関。
敬一は笑顔で帰ってきた。
敬一は家の中に向かって笑顔で声を掛ける。
「お母さん! ただいま!」
美鈴は現れない。
敬一は家の中に不思議な様子で入って行った。
少し後の事。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
庭。
美鈴は、風にあおられている洗濯物を、手で押さえながら取り込んでいる。
敬一は心配して来た。
美鈴は洗濯物を持ち、敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。お帰りなさい。迎えの挨拶が出来なくてごめんなさい。」
敬一は美鈴に心配して話し出す。
「お母さん。洗濯物を取り込んでいなかったの?」
美鈴は洗濯物を持ち、敬一に申し訳なく話し出す。
「他の用事をしていたら洗濯物の取り込みが遅くなったの。心配掛けてごめんなさい。」
敬一は美鈴に安心して話し出す。
「お母さんの具合が急に悪くなった訳ではないんだ。良かった。」
美鈴は洗濯物を持ち、敬一を微笑んで見た。
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「強い風の吹く時間が多いから大変だよね。手伝うよ。」
美鈴は洗濯物を持ち、敬一に微笑んで話し出す。
「一人で出来るわ。大丈夫よ。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さんは、一人で家事も仕事もやっているよ。僕は男だけど、お母さんのために、僕のために、家事を手伝うよ。」
美鈴は洗濯物を持ち、敬一に微笑んで話し出す。
「敬一は男の子だから、一家の主になるわ。一家の主には威厳などが必要よ。力仕事が必要な時や家の中の家事を手伝って。」
敬一は美鈴に微笑んで頷いた。
美鈴が洗濯物を持ち、洗濯物の手拭を微笑んで取ろうとした。
強い風が吹いた。
美鈴の洗濯物の手拭を取る力が、一瞬だけ弱まった。
洗濯物の手拭が手から離れた。
洗濯物の手拭が舞うように飛んだ。
美鈴は洗濯物を持ち、洗濯物の手拭を驚いて見た。
敬一は洗濯物の手拭を驚いて見た。
洗濯物の手拭は風に乗って木の枝に引っ掛かった。
敬一は美鈴を見ると、美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。僕が木に登って洗濯物を取るよ。」
美鈴は洗濯物を持ち、敬一に微笑んで話し出す。
「今日は強い風が吹くわ。洗濯物を木に登って取る最中に強い風が吹いたら危ないわ。洗濯の済んだ手拭は家にあるわ。今日は木に登って手拭を取るのは止めましょう。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「分かった。明日の朝の間に木に登って洗濯物の手拭を取るね。」
美鈴は洗濯物を持ち、敬一に微笑んで頷いた。
敬一は美鈴を微笑んで見た。
敬一は家の中に微笑んで入って行った。
美鈴は洗濯物を持ち、家の中に微笑んで入って行った。
暫く後の事。
朝になった。
ここは、東京。
風は落ち着いて吹いている。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
庭。
敬一は微笑んで来た。
美鈴は微笑んで来た。
敬一は木を微笑んで見た。
美鈴も木を微笑んで見た。
洗濯物の手拭は木に引っ掛かっていない。
敬一は辺りを見ながら、美鈴に不思議な様子で話し出す。
「洗濯物は風で違う場所に飛んでいったのかな?」
美鈴は辺りを見ながら、敬一に不思議な様子で話し出す。
「洗濯物は辺りにも無いわね。」
敬一は辺りを見ながら、不思議な様子で頷いた。
美鈴は敬一を見ると、敬一に微笑んで話し出す。
「敬一。家の中に入りましょう。」
敬一は美鈴を見ると、不思議な様子で頷いた。
美鈴は家の中に微笑んで入って行った。
敬一は家の中に不思議な様子で入って行った。
僅かに後の事。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
一室。
美鈴は部屋の中に微笑んで入ってきた。
敬一も部屋の中に微笑んで入ってきた。
洗濯物の手拭が畳の上にたたんで置いてある。
敬一は洗濯物の手拭を驚いて見た。
美鈴も洗濯物の手拭を驚いて見た。
敬一は美鈴を見ると、美鈴に不思議な様子で話し出す。
「お母さん。落ちていた洗濯物の手拭を拾ってたたんだの?」
美鈴は敬一を見ると、敬一に微笑んで話し出す。
「洗濯物の手拭を拾っていないわ。洗濯物の手拭をたたんでいないわ。」
敬一は洗濯物の手拭を見ると、美鈴に不思議な様子で話し出す。
「お母さん。洗濯物のたたみ方が、少しだけ下手に感じる。」
美鈴は洗濯物の手拭を不思議な様子で見た。
敬一も洗濯物の手拭を不思議な様子で見た。
美鈴は洗濯物の手拭を微笑んで見た。
敬一は美鈴を不思議な様子で観た。
美鈴は洗濯物を大事に抱えると、敬一に微笑んで話し出す。
「お父さんが、洗濯物をたたむ手伝いをすると話して、洗濯物をたたんだ時があったの。お父さんは武士だから、普通ならば、洗濯物をたたむ手伝いはしないわ。お父さんは、お母さんは大切な家族だから、武士だけど手伝いをすると話したの。お父さんは洗濯物を笑顔でたたんだの。お父さんの洗濯物のたたみ方が少し下手だったの。お父さんはお母さんを恥ずかしく見たの。お父さんは洗濯物をたたむ手伝いの回数を重ねる間に、洗濯物のたたみ方が上手になったの。」
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お父さんは洗濯物のたたみ方が上手になったんだ。」
美鈴は洗濯物を大事に抱えて、敬一に微笑んで頷いた。
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「僕は洗濯物の手拭をたたんでいないよ。僕は洗濯物をもっと上手にたためるよ。」
美鈴は洗濯物を大事に抱えて、敬一に微笑んで頷いた。
敬一は美鈴を微笑んで見た。
美鈴は洗濯物を大事に抱えて、敬一を微笑んで見た。
数日後の事。
ここは、東京。
今日も強い風が吹いている。
ここは、敬一と美鈴の住む家。
食卓の有る部屋。
敬一は微笑んで居る。
美鈴も微笑んで居る。
敬一が美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。今日の吹く風は、春二番かも知れないね。」
美鈴は敬一に微笑んで頷いた。
敬一は美鈴に微笑んで話し出す。
「お母さん。今日は稽古の日なんだ。少し経ったら斉藤さんの家に出掛けるね。」
美鈴は敬一に心配して話し出す。
「強い風が吹くわ。気を付けてね。」
敬一は美鈴に微笑んで頷いた。
暫く後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
食卓の有る部屋。
時尾は微笑んで居る。
敬一も微笑んで居る。
焙じ茶が置いてある。
時尾は敬一に心配して話し出す。
「風が強く吹く中を出掛けるのは大変よね。」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「大丈夫です。」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「五郎さんは敬一君の到着を楽しみに待っているわ。」
敬一は時尾に微笑んで話し出す。
「焙じ茶を飲み終わったら、斉藤さんの部屋に直ぐに行きます。」
時尾は敬一を微笑んで見た。
敬一も時尾を微笑んで見た。
少し後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
藤田五郎の部屋。
藤田五郎は普通に居る。
敬一は微笑んで居る。
敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「数日前の強い風の吹く日の出来事です。洗濯物が飛んで木の枝に引っ掛ってしまいました。安全を考えて、朝になってから、洗濯物を取ると決めました。朝になりました。木を見ても、辺りを見ても、洗濯物は無かったです。仕方が無いので、家の中に戻りました。一室に、洗濯物がたたんで置いてありました。洗濯物のたたみ方は少し下手でした。お母さんから、お父さんが洗濯物をたたむ手伝いをした時の出来事を教えてもらいました。」
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「総司が、美鈴さんに迷惑を掛けた礼だと話しながら、洗濯物をたたむ手伝いを笑顔でした時があった。総司は上手と表現できるほどの洗濯物のたたみ方ではなかった。総司は洗濯物をたたむ回数を重ねる間に、洗濯物のたたみ方が上手になった。」
敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「お母さんは斉藤さんと同じ内容を話していました。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「斉藤さん。数日前の洗濯物の件で不思議な出来事が起きました。数日前の洗濯物の件の不思議な出来事を話したいですが、稽古の時間が近付いています。稽古が終わった以降の余裕のある時に話します。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
少し後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
稽古場。
敬一は稽古着を着て、竹刀を持ち、真剣な表情で居る。
藤田五郎は稽古着を着て、竹刀を持ち、普通の表情で居る。
敬一竹刀を持ち、藤田五郎に真剣な表情で話し出す。
「お願いします。」
藤田五郎は竹刀を持ち、敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は竹刀を真剣な表情で構えた。
藤田五郎は竹刀を普通の表情で構えた。
敬一は藤田五郎に向かって竹刀を真剣な表情で打ち込んだ。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一の打ち込みを普通の表情で素早く交わした。
敬一は藤田五郎に竹刀を真剣な表情で打ち込んだ。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一の打ち込みを素早く交わすと、足を少し前に出した。
敬一は竹刀を構えて、藤田五郎の足を真剣な表情で避けようとした。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一を見ながら、背中を普通の表情で軽く押した。
敬一は竹刀を持ち、前に驚いた表情で倒れた。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一を普通の表情で見た。
敬一は竹刀を持ち、藤田五郎を悔しく見た。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一に普通に話し出す。
「稽古だと思うな。勝負の場だと思え。勝負の場に、決まり事は無い。俺から一度だけで良いから一本を取ってみろ。」
敬一は竹刀を持ち、立ち上がると、藤田五郎に真剣な表情で話し出す。
「斉藤さんから一本を取ってみせます!」
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一を普通の表情で見た。
敬一は竹刀を構えると、藤田五郎を真剣な表情で見た。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一を普通の表情で見ている。
敬一は藤田五郎に向かって竹刀を真剣な表情で打ち込んだ。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一の打ち込みを素早く交わした。
敬一は藤田五郎に向かって竹刀を真剣な表情で打ち込んだ。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一を見ながら、普通の表情で素早く交わした。
敬一は藤田五郎に向かって竹刀を真剣な表情で打ち込んだ。
藤田五郎は竹刀を構えて、敬一を見ながら、普通の表情で素早く交わした。
暫く後の事。
藤田五郎と敬一の稽古は終わった。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
藤田五郎の部屋。
藤田五郎は着替えている。
敬一も着替えている。
敬一は藤田五郎に残念な様子で話し出す。
「斉藤さんから一本が取れません。」
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「敬一程度の技術では、俺から一本は取れない。」
敬一は藤田五郎を悔しく見た。
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「敬一。本当に俺から一本を取ろうとしていたのか?」
敬一は藤田五郎に悔しく話し出す。
「はい。」
藤田五郎は敬一に普通に話し出す。
「敬一は俺を甘く見ていたのか。」
敬一は藤田五郎に不思議な様子で話し出す。
「斉藤さんは強い人物です。斉藤さんを甘く見た時は無いです。」
藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。
敬一は藤田五郎に微笑んで話し出す。
「斉藤さん。たくさん稽古を就けてください。よろしくお願いします。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
少し後の事。
ここは、藤田五郎、時尾、勉の住む家。
玄関。
藤田五郎は普通に居る。
時尾は微笑んで居る。
敬一も微笑んで居る。
敬一は藤田五郎と時尾に微笑んで話し出す。
「今日もありがとうございました。」
時尾は敬一に微笑んで話し出す。
「敬一君。無理をしないでね。」
藤田五郎は敬一に普通の表情で頷いた。
敬一は藤田五郎と時尾に微笑んで話し出す。
「はい。」
藤田五郎は敬一を普通の表情で見た。
時尾は敬一を微笑んで見た。
敬一は藤田五郎時尾に微笑んで軽く礼をした。
敬一は微笑んで居なくなった。
* * * * * *
ここからは、後書きになります。
この物語は既に掲載している物語の改訂版です。
改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。
改訂前の物語を掲載するのは止めました。
以上、ご了承願いします。
ここからは改訂前の後鍵を加筆訂正して書きます。
「立春(りっしゅん)」についてです。
二十四節気の一つです。
二月四日頃、または、その頃から「雨水」までの期間をいいます。
初めて春の気配が現れてくる日です。
この日以降初めて吹く南寄りの風を「春一番」と呼びます。
以降、二回目を「春二番」、三番目を「春三番」と呼びます。
気象庁の定義では、立春から春分の日の間に、日本海で低気圧が発達し、南寄りの8メートル以上の強い風が吹き、気温が上昇する現象を指します。
立春は、雑節の基準となる日で、八十八夜や二百十日等を起算する基となっています。
元々は、壱岐や瀬戸内海の漁師などの間で使われていた言葉だったそうです。
気象用語になってから一般的になったそうです。
藤田五郎さんが過ごした時代には、気象庁の前身というか基になる組織は、既にありました。
「気象庁」の名前になったのは、もっと後の事になります。
藤田五郎さんの居た時代には、「春一番」は、一般的な言葉ではなかったように思いました。
藤田五郎さんの場合は、「春一番」の言葉を知っている可能性があるので、物語の中で使う事にしました。
楽しんで頂けると嬉しいです。
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