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新撰組異聞外伝 〜 満作の花 時を繋ぐ 〜


〜 改訂版 〜


新しい年になっている。


今は春。


ここは、多摩。


寒い日が続いている。


沖田惣次郎の姉の沖田みつの住む家。


玄関。


沖田惣次郎は包みを持ち、元気良く訪ねてきた。


沖田みつは微笑んで現れた。


沖田惣次郎は包みを持ち、沖田みつに微笑んで話し出す。

「姉さん。こんにちは。」

沖田みつは沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。こんちは。」

沖田惣次郎は包みを持ち、沖田みつに微笑んで話し出す。

「近藤さんから預かりました。」

沖田みつは沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。ありがとう。」

沖田惣次郎は沖田みつに包みを微笑んで渡した。

沖田みつは沖田惣次郎から包みを微笑んで受け取った。

沖田惣次郎は沖田みつを微笑んで見た。

沖田みつは包みを持ち、沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「お菓子を作ったの。家に上がって食べなさい。」

沖田惣次郎は沖田みつに笑顔で話し出す。

「ありがとうございます!」

沖田みつは包みを持ち、沖田惣次郎を微笑んで見た。


沖田惣次郎は家の中に元気良く入って行った。

沖田みつは包みを持ち、家の中に微笑んで入って行った。


少し後の事。


ここは、多摩。


沖田みつの住む家。


一室。


沖田みつは焙じ茶を微笑んで飲んでいる。

沖田惣次郎はお菓子を笑顔で美味しく食べている。

沖田惣次郎の前には、温かい湯気の立ち上る焙じ茶が置いてある。

机の上には、満作の花が花瓶に挿して飾ってある。


沖田惣次郎はお菓子を食べながら、満作の花を笑顔で見た。

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎を微笑んで見た。

沖田惣次郎はお菓子を食べながら、沖田みつを見ると、沖田みつに微笑んで話し出す。

「姉さん。満作の花が飾ってありますね。」

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。満作の花が分かるのね。」

沖田惣次郎はお菓子を食べながら、沖田みつに微笑んで話し出す。

「満作の花は特徴的です。満作の花は分かります。」

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎の話すとおり、満作の花は特徴的ね。」

沖田惣次郎はお菓子を食べながら、沖田みつを微笑んで見た。

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。部屋に入って直ぐに、満作の花に気付かなかったの?」

沖田惣次郎はお菓子を食べながら、沖田みつに微笑んで話し出す。

「早く菓子を食べたかったので、部屋の中を落ち着いて確認する余裕がありませんでした。菓子を少し食べて落ち着いたので、部屋の中を確認する余裕が出来ました。満作の花は見て直ぐに分かりました。」

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎を微笑んで見た。

沖田惣次郎はお菓子を食べながら、沖田みつを微笑んで見た。

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。満作について何か知っている?」

沖田惣次郎はお菓子を食べるのを止めると、沖田みつを怪訝な様子で見た。

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎は、お菓子を食べる時間を中断して、満作について説明すると、落ち込むわよね。今回は、惣次郎のお菓子を食べる時間を中断して、惣次郎に満作について説明しないわ。」

沖田惣次郎は沖田みつに微笑んで話し出す。

「姉さん。ありがとうございます。」

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。お菓子を食べ終わった後に、満作について説明するわ。満作について、しっかりと覚えなさい。」

沖田惣次郎は沖田みつを怪訝な様子で見た。

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎が、試衛館に戻る時間が遅くなると困るわ。今回は、満作について簡単に説明するわ。満作についての詳しい説明は、別な日にするわ。」

沖田惣次郎は沖田みつに怪訝な様子で話し出す。

「はい。」

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。疑わずに安心してお菓子を食べなさい。」

沖田惣次郎は沖田みつに苦笑して話し出す。

「はい。」

沖田みつは焙じ茶を飲みながら、沖田惣次郎を微笑んで見た。

沖田惣次郎はお菓子を笑顔で美味しく食べた。


暫く後の事。


ここは、多摩。


試衛館。


沖田惣次郎をはじめとする塾生達が日々の稽古に励む場所になる。


今は、稽古中。


沖田惣次郎は外出中のため稽古に参加していない。


稽古場からは、威勢の良い声が聞こえている。


庭。


沖田惣次郎は微笑んで来た。


沖田惣次郎の後ろから、土方歳三の普通の声が聞こえた。

「惣次郎。帰っていたのか。」


沖田惣次郎は後ろを驚いた表情で見た。


土方歳三は沖田惣次郎を不思議な様子で見ている。


沖田惣次郎は土方歳三に苦笑して話し出す。

「今、帰りました。」

土方歳三は沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。稽古中に戻ったから、稽古の時間が短くなると思って、嬉しい気持ちになっただろ。嬉しい気持ちの最中に、俺が惣次郎に声を掛けたから焦っただろ。」

沖田惣次郎は土方歳三に苦笑して話し出す。

「違います。」

土方歳三は沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「違うのか?」

沖田惣次郎は土方歳三に苦笑して話し出す。

「はい。」

土方歳三は沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「近藤さんは、惣次郎に稽古に遅れても良いから参加するように話したのだろ。俺が見守るから、安心して稽古の準備をしろ。」

沖田惣次郎は土方歳三に苦笑して話し出す。

「土方さん。“見守る”の意味が違います。“見守る”の使い方が違います。」

土方歳三は沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。俺が正しく“見守る”言動が出来る期待して良いのか。楽しみだな。」

沖田惣次郎は土方歳三を苦笑して見た。

土方歳三は沖田惣次郎を微笑んで見た。


同じ頃。


ここは、江戸。


寒い日が続いている。


満作の花のたくさん咲く場所。


山口勝は満作の花を微笑んで見ている。

山口廣明は満作の花を普通の表情で見ている。

山口一も満作の花を普通の表情で見ている。


山口勝は山口廣明と山口一の姉になる。

山口廣明は山口一の兄になる。


山口勝は山口廣明と山口一を見ると、山口廣明と山口一に微笑んで話し出す。

「満作の花を見るのは詰まらない?」

山口廣明は山口勝を見ると、山口勝に普通に話し出す。

「満作の花は特徴的だから詰まらない気持ちにはならないよ。」

山口一は山口勝を見ると、山口勝に普通の表情で頷いた。

山口勝は山口廣明と山口一に微笑んで話し出す。

「廣明。一。気になる内容があるの?」

山口廣明は山口勝に苦笑して話し出す。

「寒さが気になるかな。姉さんは寒さが気にならないの?」

山口一は山口勝を普通の表情で見た。

山口勝は山口一に微笑んで話し出す。

「一は寒さが気にならないの?」

山口一は山口勝に普通に話し出す。

「姉さん。寒さを感じないの?」

山口勝は山口一に微笑んで話し出す。

「寒いわよ。」

山口一は山口勝を普通の表情で見た。

山口勝は山口廣明と山口一に微笑んで話し出す。

「廣明も一も、寒かったのね。」

山口一は山口勝を普通の表情で見た。

山口廣明は山口勝を微笑んで見た。

山口一は山口勝と山口廣明に普通に話し出す。

「姉さん。兄さん。俺が気になる内容を話しても良いかな?」

山口勝は山口一に微笑んで話し出す。

「遠慮しないで話して良いわよ。」

山口廣明は山口一を見ると、山口一に微笑んで頷いた。

山口一は山口勝と山口廣明に普通に話し出す。

「満作の葉の効能。満作の葉の利用方法。詳しく知りたい。」

山口廣明は山口勝に微笑んで話し出す。

「姉さん。俺も詳しく知りたいんだ。」

山口勝は山口廣明と山口一に微笑んで話し出す。

「外は寒いわ。落ち着いて覚えるために、家に帰って説明するわ。」

山口一は山口勝に普通の表情で頷いた。

山口廣明は山口勝に微笑んで話し出す。

「姉さん。家で満作を見ながら説明を聞きたいな。満作を少しだけ分けてもらおう。」

山口一は山口勝に普通の表情で頷いた。

山口勝は山口廣明と山口一に微笑んで頷いた。


少し後の事。


ここは、江戸。


町中。


たくさんの人達が歩いている。


山口一は普通に歩いている。

山口廣明は微笑んで歩いている。

山口勝は満作を抱いて、微笑んで歩いている。


山口一は山口勝に普通に話し出す。

「姉さん。満作を持つ。」

山口勝は満作を抱いて、山口一に微笑んで話し出す。

「重くないから大丈夫よ。」

山口一は山口勝に普通に話し出す。

「姉さん。遠慮しなくて良いよ。」

山口勝は満作を抱いて、山口一に微笑んで話し出す。

「遠慮していないわ。安心して。」

山口一は山口勝を普通の表情で見た。

山口廣明は山口勝を微笑んで見た。

山口勝は満作を持ち、山口一に微笑んで話し出す。

「ねぇ、一。惣次郎君も満作の花を見ながら話す時間があるのかしら?」

山口一は山口勝に普通の表情で頷いた。

山口廣明は山口勝と山口一に微笑んで話し出す。

「惣次郎君は住み込んで剣術を学んでいるのだろ。試衛館の関係者の中に植物に詳しい人物が居るのかな?」

山口一は山口廣明に普通に話し出す。

「試衛館で剣術を学ぶ人物の中に、植物に詳しい様子の人物が居る。」

山口廣明は山口一に微笑んで話し出す。

「惣次郎君も満作について話す機会があるかも知れないな。」

山口勝は満作を抱いて、山口廣明と山口一に微笑んで話し出す。

「惣次郎君も、今回の私達のように、実用的な内容を話すのかしら?」

山口一は山口勝と山口廣明に普通に話し出す。

「実用的な内容や雅な内容は、話さないかも知れない。」

山口廣明は山口一に普通に話し出す。

「一は惣次郎君が満作の花を見ながら話す内容。何だと思う?」

山口勝は満作を抱いて、山口一に微笑んで話し出す。

「私も知りたいわ。」

山口一は山口勝と山口廣明に普通に話し出す。

「日常的な内容。食べ物の内容。普通の内容。」

山口廣明は山口一に微笑んで話し出す。

「一の話。合っているように思う。」

山口勝は満作を抱いて、山口廣明と山口一に微笑んで話し出す。

「私も一の話は合っていると思うわ。」

山口一は山口勝と山口廣明を普通の表情で見た。


同じ頃。


ここは、多摩。


試衛館。


近藤勇の部屋。


近藤勇は微笑んで居る。

土方歳三も微笑んで居る。

沖田惣次郎も微笑んで居る。


近藤勇は沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎はおみつさんから満作について学んだのか。」

沖田惣次郎は近藤勇に恥ずかしく話し出す。

「満作について学ぶ前に寝てしまいました。」

土方歳三は沖田惣次郎に僅かに呆れて話し出す。

「或る意味、さすが惣次郎だな。」

近藤勇は土方歳三に微笑んで頷いた。

沖田惣次郎は近藤勇と土方歳三に恥ずかしく話し出す。

「疲れていたと思います。」

土方歳三は沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「惣次郎。俺がおみつさんに代わって、満作の利用方法と満作の風流な内容を説明する。」

沖田惣次郎は土方歳三に慌てて話し出す。

「遠慮します!」

近藤勇は沖田惣次郎に微笑んで話し出す。

「山口君は、満作について説明を受けているかも知れない。惣次郎は満作について説明を受けなくて良いのか?」

沖田惣次郎は近藤勇に慌てて話し出す。

「近藤さん! 私は、山口君と過ごす大切な時間は、剣術に関する内容の話や手合わせに使いたいです! 私を仮定の内容で騙す行為は止めてください!」

土方歳三は沖田惣次郎を微笑んで見た。

近藤勇も沖田惣次郎を微笑んで見た。

沖田惣次郎は近藤勇と土方歳三に慌てて話し出す。

「失礼します!」

近藤勇は沖田惣次郎を微笑んで見ている。

土方歳三も沖田惣次郎を微笑んで見ている。


沖田惣次郎は部屋を慌てて出て行った。


近藤勇は土方歳三を微笑んで見た。

土方歳三も近藤勇を微笑んで見た。


満作の花が、沖田惣次郎の時間と山口一の時間を繋いだ。

沖田惣次郎の時間と山口一の時間を次に繋ぐ花は、満作の花になるのか、違う花になるのか。

答えは、未来の時間のみが知る状況になる。




*      *      *      *      *      *




ここからは後書きになります。

この物語は既に掲載している物語の改訂版です。

改訂前の物語の展開や雰囲気を出来るだけ残して改訂しました。

改訂前の物語を掲載するのは止めました。

以上、ご了承願います。

ここからは改訂前の後書きを加筆訂正して書きます。

「満作」、または、「万作」、についてです。

「まんさく」と読みます。

マンサク科の落葉小高木です。

開花時期は、現在の暦で、1月下旬〜3月下旬頃です。

葉より先に枝いっぱいに黄色い花が咲きます。

花びらは、線状で4枚です。

萼片は、茶色です。

葉は、菱状円形か倒卵形で互生します。

秋に黄葉します。

春の季語です。

茶花などで利用します。

名前の由来は幾つかあります。

由来の一つに、他の花に先駆けて咲くところから、「まず咲く花」という事で「まんさく」と呼ばれるようになった内容があります。

満作は、主に鑑賞や茶花などに使用しますが、薬用として使用する事もあります。

生薬名は、「満作葉(まんさくよう)」だそうです。

薬用で使用するのは、葉、だそうです。

主な薬効成分は、タンニン、だそうです。

効果は、消炎、収斂、あせも、かぶれ、などになるそうです。

効能や使用方法の詳細は各自でご確認ください。

楽しんで頂けると嬉しいです。





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