このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

大日本炭鉱湯本鉱専用鉄道 4

 

湯本駅西口から磐崎小学校脇まで奇跡的に当時の鉄道跡を辿る事が出来た。

 

磐崎小学校から先の専用鉄道跡は廃止後、しばらく築堤としてその姿を留めていたが、現在では市道 下船尾藤原線となり2車線の立派な道路になっている。

 

専用鉄道跡の現在の姿を見ていこう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これまで県道56号 常磐勿来線と絡み合うように進んできた専用鉄道であるが、遂に分かれの時が来た。

 

県道は直進し、専用鉄道は右に別れるのだ。

 

信号機の内側の歩道が鉄道跡を思わせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

専用鉄道は市道 下船尾藤原線となり目的地の湯本鉱に向かい西北に進路を取る。

 

道幅は充分にあり、見通しも良い。

 

現在の姿から専用鉄道現役当時の様子を思い浮かべるのは難しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

専用鉄道は常磐白鳥町を進む。

 

勾配はごく僅かな上り勾配だ。

 

当時の蒸気機関車の性能からすると、多少遠回りをしても勾配を押さえた路線を敷設したかったのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

しばらく進むと右手に鉄塔と変圧器の集合した敷地が見えてくる。

 

「東北電力 平変電所」だ。

 

鉄塔と電線と碍子…混沌としているようでもあり、美しくも見える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

変電所から先、専用鉄道跡は僅かだが、重要な変化を見せる。

 

画像でも上り勾配がある一点を境に角度を変えているのが分かるだろう。

 

湯本鉱に向け、高度の辻褄を合わせに来たのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やっと常磐藤原町まで来た。

 

とは言え、目指すハワイアンズまではまだまだ距離がある。

 

勾配も相変わらず自転車にはきつい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「競走馬総合研究所 常磐支所」

 

「馬の温泉」で有名な施設だ。

 

故障や病気などを発症した競走馬が温泉につかり療養するのである。

 

関東、関西のJRA所属競走馬が常時10〜20頭ほど滞在していると言う。

 

 

 

 

 

 

 

藤原地区に入ると、正面にふくよかな形をした山が目に入る。

 

湯の岳だ。

 

専用鉄道からはこんな素晴らしい景色が見られたのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の走る市道の川を挟んだ向かい側の道路は車両がひっきりなしに走っている。

 

県道14号 いわき石川線(バイパス)だ。

 

快適な4車線道路がいわき湯本ICから常磐下船尾まで通じている。

 

バイパスの向こうにはハワイアンズの入口が見える。

 

 

 

 

 

 

 

湯長谷橋以降、鉄道そのものの遺構は見当たらない。

 

市道の右側に立派な造りの法面が見えた。

 

細長いコンクリートを積み上げて…?

 

あれ?

 

 

 

 

 

 

 

コンクリート枕木だ…

 

何処かの鉄道で使用された物を転用したのだろう。

 

小さい穴が4つ穿たれている。犬釘があったのだろう。

 

枕木の中央部分の抉れた部分が配水口としての役割を果たしている。

 

私も欲しい逸品だ。

 

 

 

 

 

市道 下船尾藤原線はT字交差点で終わる。

 

突き当たる道はいわきと石川町を繋ぐ「御斎所街道」だ。

 

専用鉄道は左にカーブを切る。

 

鉄道の現役当時は街道と鉄道が並行していたのかも知れない。

 

 

 

 

 

 

 

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