このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

鳳城炭鉱専用軌道(支線)2

〜田圃の中の築堤〜

 

 

 

現在、県道20号上三坂小野線と県道105号旅人勿来線が分岐するこの地点で、鳳城炭鉱専用軌道の本線と支線は分岐していた。

 

本線は現在の県道上に軌道が敷かれていた。

 

支線はこの地点から西に進行方向を変える。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

分岐地点からしばらくの間、軌道跡は消失している。

 

軌道跡は現在のいわき市立菊田小学校の敷地を通っていたものと考えられる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

植田市街を流れる鮫川の支流、余木田(あまきだ)川。

 

その余木田川にかかる橋の上から西の方角を見る。

 

眼下には一面の畑が広がる。

 

画像中央の奥で畦道が左にカーブを切っているのが見える。

 

 

 

 

 

 

 

畦道がカーブする地点に行ってみる。

 

畦道はそれまでとはやや趣を変え、周囲より一段高くなる。

 

画像の地点から軌道跡が復活していると考えて良いだろう。

 

更に軌道跡を進む。

 

 

 

 

 

 

 

少々訪問時期を誤ったようだ。軌道跡にはかなり雑草が生えている。

 

ここから先はあまり通行する車両は無いようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

進むほどに足元の雑草はその高さを増していく。自転車で進むには難儀な状況だ。

 

そんな軌道跡を進んでいくと高い築堤が横切っているのが見える。

 

常磐自動車道だ。

 

画面中央には軌道跡も確認できる。

 

 

 

 

 

 

 

雑草地帯を抜け、軌道跡はご覧のように平穏を取り戻した。

 

軌道跡の北側には水田が広がっている。丁度田植えの真っ最中のようだ。

 

軌道跡は田圃の淵をなぞる様に進んでいく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軌道跡はS字を描く。

 

周囲の田圃と築堤の高低差がお分かりいただけるだろうか。

 

明治後期に作られた軽便規格の鉄道としてはかなり立派な築堤だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

軌道跡は常磐自動車道の築堤によって分断されるのかと思ったのだが、丁度うまい位置に暗渠が設置されている。

 

軌道跡は現在市道として管理されている。

 

市道を高速道で分断するわけには行かないので暗渠が作られたのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高速道路上の看板はご覧のようにいわき勿来ICが近い事を示している。

 

高速道路の車窓からもこの軌道跡は見えるだろう。

 

5月6日、東京方面へ戻る車がひっきりなしに目の前を通過していく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高速道路の暗渠に入る手前、軌道跡は華麗な曲率の鉄道カーブを見せる。

 

カーブを取りつつ高度を下げ、暗渠に向かっていく軌道跡。

 

私は暫しその光景に見惚れた。

 

もし、同地を訪れる事があったならば是非このカーブを堪能して頂きたいと思う。

 

 

 

 

 

 

 

暗渠には「いわき勿来7」と番号が付けられていた。

 

暗渠の先にも軌道跡は続いているようだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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