このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

重内炭鉱専用側線 5

〜木皿鉄橋とその周辺〜

 

木皿地区での枕木やレールの露出…

 

雁ノ倉操車場の撤去されなかったレール…

 

驚くべき発見が連続する重内炭鉱専用側線だが、まだまだ終わりではない。

 

雁ノ倉操車場からスイッチバックして、北に進む専用側線。

 

まだまだ驚くべき鉄道遺構が待っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雁ノ倉操車場から磯原駅方向を見ると、行く先が二手になっている。

 

左の舗装道路は山口炭鉱専用側線だった。

 

右に行く築堤が重内炭鉱専用側線だ。

 

早速行ってみよう。

 

 

 

 

 

 

 

専用側線は、暫く磯原駅方向に向かって戻るような線形を取るが、画像の地点で磯原駅方向に行く側線と分岐し、炭鉱に向かう。

 

画像の自動車工場の敷地を横切るようにして専用側線が敷かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

専用側線は画像中央の車両の辺りを通り、木皿川を鉄橋で横断していた。

 

鉄橋が存在していたのだから、橋台くらいは残っているだろうと思ったが、河川改良工事が行われたのか全く痕跡を発見する事ができなかった。

 

木皿川を渡り、側線跡を探してみる。

 

 

 

 

 

 

 

 

県道 里見南中郷停車場線の傍らに専用側線跡があった。

 

専用側線は築堤状になっている。

 

画像の地点では枕木が数本散見された。

 

定期的に通る人がいるらしく、草などは生えていない。

 

 

 

 

 

 

 

枕木を観察しながら先に進むと、鉄橋が見えてきた。

 

築堤の末端は両脇が耕され、畑になっている。

 

築堤はこのミニ畑のアプローチとして利用されているようだ。

 

鉄橋を観察してみよう。

 

 

 

 

 

 

 

鉄橋は4本のI型の鉄鋼を並行に通してある。

 

内側の2本には斜めに補強材が数本通され強度を増している。

 

手前に放置してある枕木の幅は、外側の鉄骨の幅とちょうど一致する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

築堤の下に降りてみる。

 

長さは3m弱といった所か。両側の橋台に鉄橋本体が深く架けられている。

 

鉄橋本体は赤錆が全体的に浮いているものの、構造的には現役当時のままであり、欠けや崩れなどは見られない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

築堤は鉄橋に近付くに従い、石垣で廻りを囲み補強されている。

 

鉄橋が乗っている橋台本体はコンクリート製のようだ。

 

石垣による適度な水はけ、根付きの良さ、土壌の安定…なるほど、ミニ畑を作るにはこの築堤は最適かもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

反対側の橋台も石垣とコンクリートのコンビネーションによる築堤の補強が成されている。

 

鉄橋の下は小川であるはずだが、今回は水が流れている気配がなかった。

 

こちら側の築堤上は利用する人はいないようで、石垣が途切れるとすぐに枯れススキの藪になる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉄橋の先の築堤に上り先を見渡す。

 

…夏に訪問した時は夏の草が延び放題でとても歩ける雰囲気ではなかった。

 

今回も草が枯れただけで歩きにくそうである。

 

このまま突き進んでいこうかと思ったが、下に降りて築堤沿いに進む事にした。

 

 

 

 

 

 

 

県道に沿い、専用側線は延々と続いていた。

 

県道は専用側線より一段低くなっている。

 

専用側線の現役当時ならばあおりの効いた良い写真が撮れたことだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

築堤をよく観察すると、2段構造になっているのが分かる。

 

下の段は石垣を組み、築堤の地盤の安定と土壌の流出を防いでいる。

 

石垣の上には盛土がされ、道床になっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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