このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

浪江森林鉄道 神鳴支線

 

 神鳴支線の基礎知識

延長 0.3km

開設 昭和22年

廃止 昭和35年5月

   JTBキャンブックス「全国森林鉄道」巻末資料より

 

 

神鳴支線の分岐は意外と分かりにくい。かくいう私も車で下調べをした際に見落としていた。

 

この画面では数台の駐車スペースが確認できると思う。

 

神鳴支線の分岐は私の車より3台ほど先のグリッドから確認できる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

手すりに体を預け身を乗り出すと、石積でできた橋台らしきものがはっきりと確認できる。

これは神鳴支線の橋台であろう。

 

駐車スペースは今年(平成19年)に入り急速に整備された。駐車スペースの拡幅にはそれなりの重機を使用したと思うが、この橋台が

破壊されなかったのは、何か理由があったのだろうか?

 

橋台は駐車スペースのアクセントになっている。何気に橋台を見た観光客の「?」と言う顔が目に浮かぶ。

 

 

 

 

 

 

 

 

橋台を反対側から撮影する。日差しの具合かこちら側からは植物が生えていないので石の積み方がよく分かる

大小の石をうまい具合に組み合わせてちゃんと上面で辻褄が合っているので感心してしまう。

 

ただ、浪江森林鉄道の本線や原町森林鉄道支線で見かけられる「超絶技巧石垣」と比べると大雑把な感じがする。

 

神鳴支線の開設が昭和22年(1947)。この橋台は作られてから60年以上経っている。その間地震や増水もあっただろう。しかし橋台は目立った崩壊もなく今日も当たり前のようにそこに存在し続ける。

 

 

 

 

 

 

 

今度は正面にまわる。橋脚が2つ存在しているのが確認できる。一見すると橋脚は3つある様に見えるが、一番奥は対岸の

岩肌だ。

 

軌道は直線ではなく、ほんの僅かに左カーブを描いて対岸に渡っていたようだ。対岸の岩肌、その僅か左上に驚くほど狭いスペースに「道らしきもの」の存在が確認できた。

この画像では木の葉に隠れてしまっているのだが対岸には清烈な沢がある。地図では沢の名前を確認できなかったが、仮に「神鳴沢」としておく。

 

神鳴支線はその神鳴沢と並行するようにその軌道を延ばしていたものと推測される。

 

川原に下りて対岸に渡ってみる…のはとても無理。中央の橋脚によって川の流れが分断されているのだが、画面奥の川の底は見えない。膝や股下では済まない深さだろう。

 

 

 

中央の橋脚をズームで撮影してみる。コンクリート製のようだが、右側が水流に晒されたのか崩れているのが確認できる。

鉄筋らしきものの露出が確認できたので、無筋コンクリートではないようだ。

だが、その鉄筋の量は今日の基準からするとやや心許ない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中央と奥の橋脚を一緒に収められる場所に移動して撮影する。

奥の橋脚は水流による破壊を免れているようだが、神鳴沢からの水飛沫で一面に苔が生えている。

軌道は対岸の崖が沢に落ち込む僅かな平地に渡っていた。

 

橋が木橋か鉄橋だったのかは分からないが橋本体の足はとても長かったのではないだろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

…対岸の様子は皆目見当が付かない。支線の延長は僅かに300m、視認できる距離はせいぜい50Mほどだ。

「対岸に渡った」という豪の人がいたら是非私にご一報いただきたい。

 

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