このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

鉄興社専用線

 

(昭和50年 小野新町駅付近)

 

 

 

平郡西線 小野新町駅開業

大正3年(1914)の平郡西線(現在の磐越東線)郡山〜三春間の開業に引き続き、

大正4年((1915)3月21日には三春〜小野新町(おのにいまち)間が開業し

同時に小野新町駅も開業の誉れを得た。

 

 

郡山電気によるカーバイド工場の建設

大正6年(1917)には、駅付近に郡山電気の手によりカーバイド工場が建設される。(工場の運営は東北電化)

カーバイド:一般的にはカルシウムカーバイドの事を指す。

カーバイドは石灰と木炭(又は石炭)粉を高熱で熱する事により生成される。

 

鉄興社による工場継承、フェロシリコンの生産

やがて、カーバイド工場の生産は供給過剰によって行き詰まり、東北電化は工場を手放す。

その工場を継承したのが()鉄興社だ。

鉄興社は東北電化技師長の佐野隆一氏(1889−1977:静岡県三島市出身)が起こした会社であり、

鉄興社はカーバイド工場の施設を使用し、フェロシリコンの生産を行っていた。

フェロシリコン:フェロアロイ(合金鉄)の一種。鉄と珪石を電気炉で熱して生成する。

 

鉄興社専用線

鉄興社専用線は小野新町駅構内から分岐する専用線を戦後(詳細不明)に敷設し、製品を工場から小野新町駅構内に搬出し

そこから全国に搬送していた。

鉄興社は昭和41年(1966)年に日本重化学工業㈱の一部となり、

小野工場は昭和53年(1978)年頃には操業を停止した。

専用線も昭和50年代後半には撤去されたものと思われる。

 

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このレポートは「日本の廃道」内レポート「新町軌道」 TUKA氏 執筆

並びに

茨城県日立市 渡辺 伸二氏 著書「磐越東線ものがたり-全通90年史」

を大いに参考にさせて頂きました。ありがとうございます。

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