このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

小高銀砂軌道 1

〜終点付近の探索〜

 

 

 

浪江町室原から分岐する県道34号 相馬浪江線。

 

県道を10分ほど走ると南相馬市小高区に入る。

 

小高区の中の何気無い一地点。南相馬市小高区大富字荻窪に車を停める。

 

航空写真と地図を照らし合わせ、軌道が通っていたであろう地点を推測する。

 

画像中央に僅かばかり幅の道がある。山に向かっている。これが恐らく軌道跡であろう。

 

 

 

 

 

軌道跡を遠景で見られる場所に車を停める。

 

画像中央を左から右に通る道が軌道跡である。

 

林に隠れてしまっているが、林の奥で軌道は二つに別れるのである。

 

軌道がループを描いているのは浜通り地方の軌道(鉄道)ではここだけではないだろうか?

 

 

 

 

 

 

 

軌道跡と思われる地点に近付いて見る。

 

分岐した軌道跡は一軒の農家の前を通り、やや北西方向に進んでいたと推測する。

 

画像の奥、畑の端辺りであろうか?

 

軌道跡を目で追って行く。

 

 

 

 

 

 

 

画像右側の中央、畑の向こうに何かが見える。

 

これは軌道に関係する遺構であろうか?

 

カメラのズームを効かせてみる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

細長い3連のコンクリート製の橋台が見えた。

 

非常に短いスパンで橋台は設置されている。3m程の間隔であろうか

 

橋台の上に本体が載っていたのであろうが、鉄橋であったのか木橋であったのかは分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中央の橋台に目が行く。

 

一見して粗雑な作りである事が分かる。

 

大きな石を積み重ね、その間にコンクリートを充填したような感じである。

 

この中に鉄筋の類が入っている事は期待できない。

 

形も歪に見えてきた。

 

 

 

 

 

右側の橋台は中央の物より格段に仕上がりが良い。

 

長年の風雨によって多少表面が荒れているものの、しばらくはこの形のままでいてくれそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

左の橋台は道床と一体化しているように見える。

 

橋台の左側には道床が続き、採砂場へと向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

橋を渡った軌道は田圃と民家の境界線を縫うように進む。

 

民家の境界付近を良く見ると石垣が見えた。軌道跡が続いていた何よりの証拠だ。

 

この先、採砂場まで軌道は続いている筈なのだが、軌道跡は林の中に飲み込まれて特定できなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

    地元の方に聞いてみよう☆

上の画像を取った後、畑で作業をしていらっしゃるご婦人にお話を伺う事ができた。

婦人は軌道のことについて色々と話をしてくださいました。この場を借りてお礼申し上げます。

 

婦人の言う事を要約すると

    軌道は昭和45〜46年頃まで存在していた。

    ループ線は北側、南側のどちらからも入れた。

    終点は小高駅ではない。小高町飯崎(はんさき)にある現在は板金屋さんになっている場所に土場があり、そこが終点である。

 

…と言うことだ。①と③の内容は興味深い。軌道の成り立ちに関る事だ。

 

次は南側のループ線と採砂場について調べてみる

 

 

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