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寝台特急あさかぜ号と関門海峡の旅

2005(平成17)年2月13日(日) -その1-
名古屋〜下関
5 (寝台特急あさかぜ号)
明け始めた空と
1番線ホームにて

この日も、寝たような寝ていないようなという感じで、列車が停車するところで目を覚ましました。
カーテンから外をのぞくと、岡山駅でした。
その後も、福山駅、尾道駅、三原駅と、停車するたびに目を覚まし、西条駅発車後のおはよう放送を機に、着替えて起きることにしました。

次の停車駅、広島駅では、乗務員交代のため、3分間の停車時間があったので、先頭の機関車のところまで行ってみました。
待ち構えていた方か、乗車されていた方かはわかりませんが、7〜8人のファンの姿がありました。
広島駅を発車して寝台特急「あさかぜ」号は、宮島口駅に停車すると、いよいよ、瀬戸内海沿いに出ました。

左:明け始めた空と
右:1番線ホームにて
(以上、広島駅にて)

瀬戸内海の夜明け
岩国の街に昇る朝日

寝台特急「あさかぜ」号は、1ヶ月前に乗車した寝台特急「さくら」号より、1時間以上も後ろを走っており、また、少しは日の出の時間も早くなってきているので、岩国の手前から、海の景色を楽しむことができました。
濃紺の空が、次第に赤らんできました。
しかし、この日の朝は雲が厚く、残念ながら、きれいな朝焼けを見ることはできませんでしたが、その雲の切れ間から、黄金色の朝日が顔をのぞかせました。

列車は、岩国駅に停車した後、再び、瀬戸内海沿いを走行します。
穏やかな海をタンカーが航行していくのが見えました。
普段、海を見慣れていないためかもしれませんが、大海原を見ると、本当に心が癒されます。

列車は、海岸から少し離れ、柳井駅に停車しました。
この日は太陽も出ていたことから、放射冷却現象で気温が低かったためか、霜が下りているようでした。
車内は快適でしたが、外は寒そうでした。

光駅、徳山駅と停車し、しばらくすると、車窓を戸田駅の駅名板が通り過ぎました。
この先、富海駅過ぎまで、再び、瀬戸内海沿いを走行するので、窓際で車窓を見ていました。
さくら号の車窓からも見えた景色がありました。

防府駅、新山口駅に停車すると、あさかぜ号の旅も、もう残り1時間です。
新山口駅発車時は、久しぶりにガクガクと揺れました。

左上:瀬戸内海の夜明け
(大野浦〜玖波間にて)
右上:岩国の街に昇る朝日
左下:黄金色に輝く瀬戸内の空
(由宇〜神代間にて)
右下:大島大橋

黄金色に輝く瀬戸内の空
大島大橋
EF66型電気機関車(下関方)
3,4番線ホームにて

新山口駅を発車してしばらく、さくら号乗車時に、対向列車の事故により、30分間停車した場所を無事通過しました。
ここまで、本当に順調な旅でした。

宇部駅に停車すると、本当にラストスパートです。
日清食品下関工場が、終着駅に近づいていることを告げます。
そして、新下関駅を通過、最後の車内放送の後、寝台特急「あさかぜ」号は、終点の下関駅に到着しました。

列車を下り、まずは、先頭の機関車を撮影しに行きました。
東京駅から、1100km近く牽引してきたEF66型電気機関車。
しかし、それは、たった1日の出来事であり、毎日毎日走り続けた機関車、そして、ヘッドマーク。
心の底から敬意を表するとともに、その傷や汚れに「本当にご苦労さま」と、労う気持ちが尽きませんでした。
その後、13号車に移動し、テールマークを撮影すると、直後に回送として発車していきました。
見えなくなるまで、その姿を見送りました。

高度成長期の夜明けから走りつづけた寝台特急「あさかぜ」号は、この2月を持って運転を取り止めます。
その爽やかな「風」は、日本の鉄道史に記録として残るだけでなく、人々の記憶の中にも永遠に残ることでしょう。

左上:EF66型電気機関車(下関方)
右上:3,4番線ホームにて
左下:寝台特急あさかぜ号(東京方)
(以上、下関駅にて)

寝台特急あさかぜ号(東京方)

下関駅

列車を見送った後、今回の旅を本当に楽しいものにして下さった隣りのブロックの方と、「(旅が)終わってしまいましたね」と話をして、ホームを後にしました。
その方は、この後の、小倉行きの普通列車に乗り換えられるとの事。
『それじゃ、よい旅を』、「楽しかったです、お元気で」と声を掛けて、別れました。
本当に、思い出に残る旅となりました。

改札を通り、駅の自由通路へと出ました。
まるで、アーケードのある商店街のように、お土産屋などが並んでいました。

左:下関駅



寝台特急あさかぜ号と関門海峡の旅
2005(平成17)年2月12日
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2005(平成17)年2月13日 -その2-

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