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快速ゆめぞら号 乗車記

2010(平成22)年8月28日(土) -その2-
水上〜越後湯沢
9737M (快速ゆめぞら1号)
快速ゆめぞら1号(越後湯沢方)
車体側面「ゆめぞらII」のロゴ

この夏は、全国で記録づくめの暑さでしたが、この日も例にもれず残暑厳しく、駅周辺を少し散策しましたが、あまりの暑さに駅に戻り、待合室に退散しました。
しばらくして、快速「ゆめぞら」1号の改札の放送があり、待合室を後にしました。

快速「ゆめぞら」1号は、1番線からの発車となります。
長い水上駅のホームに対して、わずか2両編成のゆめぞら号が、1番線に到着しました。
ただ、わずか2両編成ではありますが、本当に夢の詰まった列車であることは、往路で改めて実感しました。

ゆめぞら号が1番線に到着後、次第にホームに人が増えてきました。
そして、2番線に列車到着の自動放送の後、程なくして、多くの乗客を乗せ、快速「SLみなかみ」号が到着しました。
自身も、ゆめぞら号とD51のツーショットを撮影しました。

SLが到着したところで、ゆめぞら号に乗り込みました。
指定席券を購入した時は、すでに窓側はすべて発売済みとなっており、満席になるのかと思いきや、SLからの乗り継ぎは多少あったようですが、自身の席の窓側は空席のままでした。
いよいよ発車の時間となり、水上駅駅員の「1番線からは、ゆめぞらファンタジー号が発車します」の放送とともに、ドアが閉まりました。
いやいや「ファンタジー」という言葉はどこにも書いてありませんでしたが、でも確かに幻想的な空間の広がる列車であることには間違いありません。
駅員のナイスな放送とともに、列車は水上駅を発車しました。

左上:快速ゆめぞら2号(水上方)
右上:車体側面「ゆめぞらII」のロゴ
左下:2番線に快速「SLみなかみ」号が到着
(以上、水上駅にて)

2番線に快速「SLみなかみ」号が到着

青い車体を見ながら
転車台へ向かうD51 498号機

列車は、到着した快速「SLみなかみ」号の青い客車を見ながら進みます。
自身は、1993(平成5)年に、当時は快速「SL奥利根」号として運行されていた列車に乗車したことがあります。
またいつかは乗車したいなと思いつつ、過ぎ去る車両を見ていました。
そして、転車台へと向かうD51型蒸気機関車は、すでに切り離されており、ゆめぞら号の通過を待っているところでした。
その周りにもカメラを持った方の姿があり、その人気がうかがえました。

水上駅から先、しばらくは、先ほど通ってきた景色を逆に見ながら進みます。
再び、利根川と並走し、湯檜曽川との分岐を過ぎると、程なくして、車窓右手に湯檜曽駅上りホームが見えたかと思うと、列車は新清水トンネルへと入りました。
上り列車は、清水トンネルとループ線で上越国境を抜けてきましたが、下り列車は、新清水トンネルで一気に上越国境を貫いていきます。
新清水トンネルに入ると、すぐに、トンネル内にある湯檜曽駅を通過しました。
そして、いよいよ、ゆめぞら上映の開始です。
2号のときとは違ったバージョンのゆめぞら「花火編」が始まりました。

左上:青い車体を見ながら
右上:転車台へ向かうD51 498号機
(水上駅にて)
左下:上り線と別れる
(湯檜曽駅付近にて)
右下:ゆめぞら「花火編」
(新清水トンネル(湯檜曽〜土合間)にて)

上り線と別れる
ゆめぞら「花火編」
快速ゆめぞら1号(越後湯沢方)
上越国境のトンネルに抱かれる

ゆめぞら「花火編」を楽しんでいると、まもなく土合駅の車内放送がありました。
スピードが落ち、ホームが見えましたが、ホームとの間は明らかに線路1つ分空いています。
「どうなってるの?」という思いでいると、すぐ横に別のホームが現れ、そこに停車しました。
なるほど、土樽駅と同様に、土合駅も本線のみを使用するように改築されていました。

ドアが開き、ひんやりとした土合駅下りホームに下り立ちました。
こうやって、ホームに下りるのは、2005(平成17)年8月の 快速「ほくほく線体験」号 以来です。
かつての下りホームでは、ここでもJRの駅員の方々が記念入場券を売っていらっしゃいました。
上り列車のときも買い求めたのですが、せっかくですので、今回も列に並んで、記念入場券を買い求めました。
さすがにデザインは一緒でしたが、どちらもいい記念です。

土合駅では、37分の停車時間がありましたので、これはもう「地上まで行ってらっしゃい」ということだと受け止め、地上までの462+24段の階段を上りはじめました。
他の多くの乗客も階段を上り始めていらっしゃいました。
地下トンネルですので、外気は冷たいのですが、疲れとともに、次第に体が熱くなってきました。
足も重くなり、もう意地だけで上っていると、ようやく地上に辿り着きました。
心臓はドキドキ、足はガクガクの状態で駅舎を撮影し、一息ついたところで、再びホームへと戻ることにしました。
階段を下っていると、まだまだ多くの方が地上を目指して上っていらっしゃいました。
ようやく下りホームに着き、クールダウンも兼ねて、列車の様子を撮影しました。
撮影を終え、列車内に戻ったのですが、列車内のほうが蒸し暑かったので、発車近くまでホームにいることにしました。

左上:快速ゆめぞら1号(越後湯沢方)
右上:上越国境のトンネルに抱かれる
左下:地上への長い階段
(以上、土合駅にて)

地上への長い階段

ゆめぞら「海中編」
ゆめぞら「星座編」

記念入場券を売っていたJRの方が、階段上方に向かって「あと5分で発車しまーす」と声を掛けていらしたので、まだトンネル内で涼んでいたかったのですが、列車内に戻りました。
しばらくして発車時刻となり、無事全員が戻っていらしたようで、列車は土合駅を発車しました。

早速、2号のときとは違ったバージョンのゆめぞら「海中編」が始まりました。
このバージョンでは、ゆめぞら号のパンフレットにも描かれている、マーメイドが登場しました。
次に、ゆめぞら「星座編」の、こちらも2号のときとは違ったバージョンが始まりました。
新清水トンネルの中で、列車は海中を走ったり、宇宙を走ったりと、幻想的な空間が続きました。

列車は新清水トンネルを抜け、新潟県へと戻ってきました。
しかし、またすぐに窓が水滴で曇ってしまい、あまり車窓が良く見えないまま土樽駅を通過しました。
しばらくして、快速「ゆめぞら」1号にとって最後のトンネルとなる新松川トンネルに入りました。
早速、こちらも2号のときとは違ったバージョンのゆめぞら「天空編」が始まりました。
まるで列車が森の中を駆け抜けているような映像で、四季の移り変わりによって彩りを変える自然がとても美しい映像でした。
特に、秋の紅葉の中を走る景色は、天井全体が茜色に彩られ、とても美しい空間になりました。
もうじき、天井だけでなく、車窓にも紅葉が広がる季節がやってきます。

トンネルを抜けると、再び車窓には水田が広がります。
またこの景色に戻ってきたという感じがしました。
標高を下げながら、列車は水田の中を進んでいきます。
「もう終わりかー」と短い旅の終わりを残念に思っていると、越後湯沢駅到着のアナウンスが始まりました。
程なくして、車窓左手に新幹線の駅舎が見え、1番線に停車中の特急「はくたか」12号の横を通り、2番線に到着しました。

左上:ゆめぞら「海中編」
右上:ゆめぞら「星座編」
(以上、新清水トンネル(土合〜土樽間)にて)
左中:ゆめぞら「天空編」
(新松川トンネル(土樽〜越後中里間)にて)
右中:第二魚野川橋梁を渡る
(土樽〜越後中里間にて)
左下:岩原の大カーブに差し掛かる
(越後中里〜岩原スキー場前間にて)
右下:越後湯沢駅に到着
(以上、越後湯沢駅にて)

ゆめぞら「天空編」
第二魚野川橋梁を渡る
岩原の大カーブに差し掛かる
越後湯沢駅に到着
快速ゆめぞら1号(越後湯沢方)
再び「歓迎 ゆめぞら号 御一行様」の横断幕

列車を下りると、乗降口に待ち構えていらした湯沢町観光協会の方からパンフレットやバッヂ、越後湯沢温泉の入浴剤などの入った袋を頂きました。
列車の水上方では、再び越後湯沢駅に駅員の方々が「歓迎」の横断幕を掲げていらっしゃいました。
快速「ゆめぞら」1号の乗客が下車すると、早速、折り返しの快速「ゆめぞら」4号の乗客の方々が乗車されていました。
自身は、今回、初めて上越線を水上まで往復した北越急行HK100形「ゆめぞら」号の姿を写真に納め、ホームを後にしました。

普段乗り慣れている…とまではいきませんが、ほくほく線内で何度か乗車し、鑑賞したことのある「ゆめぞら」号が、初めて、ほくほく線内のトンネル以外で「ゆめぞら」を上映した今回の臨時列車に乗車でき、また新たな「ゆめぞら」の魅力を感じることができました。
2010(平成22)年10月にも1日だけ運行されますので、皆さんも歴史あるトンネル内で上映される「ゆめぞら」を楽しんではいかがでしょうか。
それ以外でも、ほくほく線内で運行される「ゆめぞら」号に、ぜひお越し下さいませ。

左上:快速ゆめぞら1号(越後湯沢方)
右上:再び「歓迎 ゆめぞら号 御一行様」の横断幕
左下:はくたか、ほくほく線普通列車とともに
(以上、越後湯沢駅にて)

はくたか、ほくほく線普通列車とともに



快速ゆめぞら号 乗車記
2010(平成22)年8月28日 -その1-
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