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本州-北海道連絡を記録する旅〜2010年秋〜

2010(平成22)年9月11日(土) -その1-
東京〜八戸
3029B (はやて29号)
発車案内板

2002(平成14)年の東北新幹線八戸駅延伸から早8年、いよいよ今年、2010(平成22)12月には、東北新幹線が新青森駅まで延伸し、ついに全線開通となります。
開業キャンペーンも始まり、次第に開業ムードが高まってきましたが、開業と同時に変化するものもあります。
八戸駅は東北新幹線の終着駅ではなくなり、特急列車との乗り換えシーンも過去の景色となってしまいます。
今回は、「本州-北海道連絡を記録する旅〜2010年秋〜」と題し、八戸駅での新在乗り換えを記録するとともに、東京駅と札幌駅の間を旅してきました。

まず初めに乗車するのは、東京駅17時56分発の「はやて29」号です。
この列車に乗るということは、ピンとくる方もいらっしゃるかも知れませんが、八戸駅から特急「つがる29」号、青森駅から急行「はまなす」号と乗り継いで、札幌駅を目指します。

列車が到着するまでまだ少し時間があるので、冷房の利いた待合室で待つことにしました。
この週末の東北地方は荒れた天気になるとのことで、携帯電話でこの先の運行情報を確認すると、日本海側では早くも影響が出ている路線があり、さらに心配なことに、津軽線内で踏切事故があったとのことで、特急「つがる」31号が運休となるという情報もあり、その他の影響が心配されました。
23番線から先発する「やまびこ」63号の発車を機に、待合室を後にし、ホームへと上がりました。

土曜日の夕方の新幹線ホームは、多くの乗客で賑わっていました。
まずは、ホーム先端に移動し、列車の到着を待ちました。
程なくして、「なすの」276号が到着、この列車が折り返し、八戸・秋田行きの「はやて・こまち」29号となります。
列車の撮影を行うと、乗降口に移動し、車内清掃が終わるのを待つことにしました。
しばらくして車内清掃が終わると、ドアが開き、列車に乗り込むと、9割以上の座席が早くも埋まりました。
多くの乗客を乗せ、列車は東京駅を定時で発車しました。

左上:発車案内板
左下:はやて29号(東京方)
右下:「はやて 指定席」「八戸」のLED表示板
(以上、東京駅22,23番線ホームにて)

はやて29号(東京方)
「はやて 指定席」「八戸」のLED表示板
神田駅付近を通過
暮れゆく景色の中を行く

秋葉原駅付近で上野第一トンネルへと入った列車は、程なくして、上野駅に到着しました。
すでに空席が少ない状態でしたので乗り込んでくる乗客は少数ですが、それにより、ほぼ満席となりました。
午前中に座席の埋まり具合を調べたときにはまだ空席が多かったのですが、列車の時間近くになって一気に埋まっていったようです。

上野駅を発車した列車は、日暮里駅駅付近で地上に戻り、そこから高架へと駆け上がっていきます。
東京駅を発車した頃はまだ明るかった景色も、だいぶ暮れていました。
赤羽駅付近を通過し、埼京線と並走し始めたころには、すっかり日も沈み、まさにトワイライトといった赤紫色の空が広がっていました。
時折現れるマンションの等間隔に整然と点灯する灯りが印象的でした。

大宮駅を発車した頃には、車窓はすっかり暗くなっていました。
自身はようやく旅が始まったところですが、車内の雰囲気は、家路モードに包まれている感じでした。
福島駅を通過中、14番線ホームには、先行していた「Maxやまびこ・つばさ」125号が分割作業を終え、この列車の通過を待っていました。

次第に車窓に街の灯りが増えてくると、仙台駅到着の放送が始まりました。
緑色にライトアップされた大年寺山の鉄塔を見ながら、仙台市街をぐるりと回って仙台駅に到着しました。
仙台駅では多くの下車客がありましたが、仙台駅からの乗客もそこそこあり、空席を埋めていきました。

仙台駅を発車後、通りがかった車内販売から、ビールとほやの燻製を買い求めました。
くりこま高原駅を過ぎたころから、次第に天候が崩れ始め、時折、雨が窓を打ちました。
新花巻駅を通過した頃から、かなり激しい雨に変わりました。
雨の降る中、列車は、盛岡駅に到着、ここでも多くの下車客がありましたが、仙台駅と違って、乗客はあまりありませんでした。

左上:神田駅付近を通過
(東京〜上野間にて)
右上:暮れゆく景色の中を行く
(上野〜大宮間にて)
左下:仙台駅にて
右下:二戸駅にて

仙台駅にて
二戸駅にて
はやて29号(八戸方)
13,14番線ホームにて

盛岡駅で「こまち」29号と分割し、単独の「はやて」29号となって、盛岡駅を発車しました。
いわて沼宮内駅を通過した列車は、次の二戸駅に到着しました。
車窓右手、新幹線ホームの向こうには、いわて銀河鉄道のホームが見え、2002(平成14)年の「 三連休パスの旅 」の途中、当時はまだ東北本線だった在来線ホームから、開業前の新幹線ホームを眺めたことを思い出しました。
二戸駅を発車すると、次は終点の八戸駅です。

八戸駅到着の数分前に、「終点八戸駅」のアナウンスがありました。
乗換えの案内など、このアナウンスも残りわずかとなりました。
程なくして、定刻で八戸駅に到着しました。

早速、八戸駅に到着した列車の姿を写真に納めました。
到着した13番線ホームの案内表示を見ると、今でこそ、上り方面の「盛岡・仙台・東京方面」と書かれていますが、この表記も残りわずかです。
コンコースに上がると、多くの方が、乗り換え改札口のほうに向かわれていました。
自身は、「はやて」号の切符を記念に頂こうと、有人改札を一旦くぐり、改札外に出ました。
新幹線改札口の頭上には、まだ「調整中」の張り紙が貼られていましたが、すでに「新青森方面」への発車案内板も準備されていました。
もう開業はすぐそこなんだということを改めて実感しました。

自由通路を通り、在来線改札口へと向かいましたが、この離れた改札口は、この新駅が建てられた時点で、すでに将来の並行在来線の分離を見越した造りであったということがわかります。
在来線改札口から、再び、駅構内へと入りました。

左上:はやて29号(八戸方)
右上:13,14番線ホームにて
左下:13番線の案内表示
右下:新青森方面への発車案内板も
(以上、八戸駅にて)

13番線の案内表示
新青森方面への発車案内板も
八戸〜青森
29M (特急つがる29号)
発車案内板

次に乗車するのは、特急「つがる」29号です。
列車は弘前行きですが、この列車で、青森駅に向かいます。
東北新幹線八戸駅延伸とともに、弘前駅と八戸駅を結ぶ特急として誕生した「つがる」号ですが、新青森駅延伸後は、秋田駅と青森駅を結ぶ特急として生まれ変わります。

エスカレーターで4・5番線ホームに下りると、すでに列車は発車の時を待っていました。
まずは、青森方で列車を撮影しました。
特急「スーパーはつかり」号として、東北本線で運用が開始されたE751系ですが、12月3日をもって、東北本線から撤退してしまいます。
八戸駅でのE751系列車の姿も見納めとなってしまいます。
6両編成の列車を最後尾まで移動して、再び撮影しました。
長い八戸駅ホームでは、6両編成でもまだまだ余裕がありますが、12月以降は普通列車しか発着しなくなってしまうので、寂しくなってしまいそうですね。
移動途中、車内の様子を見てみましたが、どの車両も多くの乗客の姿がありました。
発車の時刻が近くなり、ホームのキオスクでビールを買い、列車に乗り込みました。

21時18分、列車は八戸駅を発車しました。
前述しましたが、この次の31号が、踏切事故の影響で運休になるとのことで、それ以外の影響が心配されましたが、こうして乗車していることを安心しました。
乗車した車両も、窓側はほぼ埋まっており、一人客でないところが通路側も埋まっているという感じでした。
この列車の雰囲気も、旅の途中というよりは、家路もあともう少しといった感じがしました。

左上:発車案内板
左下:特急つがる29号(青森方)
右下:「特急つがる 弘前」のLED表示板
(以上、八戸駅にて)

特急つがる29号(青森方)
「特急つがる 弘前」のLED表示板
八戸駅にて
三沢駅にて

列車は、三沢駅に停車しました。
歴史ある三沢駅も、あとわずかで青い森鉄道線に移管されてしまうのですね。
しばらくして、特急「白鳥」42号とすれ違いました。
車窓は、ほぼ真っ暗で、何も見えない景色の中を進みます。
千曳駅を通過すると、大平トンネルに入りました。

トンネルを出て、家々の灯りが見え始めると、列車は野辺地駅に停車しました。
多くの席が埋まっている状態の列車ですが、下車された方はわずかなようでした。
新幹線が開業すると、特急列車が通らなくなってしまいますが、影響はどんなものかと感じました。

ほぼ真っ暗な車窓を眺めていると、西平内駅を通過するのが見えました。
特急列車にとっては単なる通過駅ではあっても、付近の利用客にとっては大切な駅です。
いつも思うのですが、もし選択肢としてあるのであれば、できるだけ普通列車に乗って、よりその土地感を感じたいという気持ちです。

温泉旅館が見え始めると、列車は浅虫温泉駅を通過しました。
程なくして、右手前方の青森湾越しに、青森市街の灯りが見えてきました。
街の灯りも多くなり、次第に市街地の雰囲気です。
東青森駅を通過するのが見えました。

左上:八戸駅にて
右上:三沢駅にて
左下:野辺地駅にて

野辺地駅にて

特急つがる29号(弘前方)
1,2番線ホームにて

青森駅到着のアナウンスが流れると、青森駅で下車される方が、荷物をまとめて、通路に並びはじめました。
自身も荷物を下ろそうかというとき、列車は信号待ちで停車してしまいました。
ここまできて、ついに、天候か踏切事故の影響が出てしまいました。
並んでいた乗客も、席に戻ったり、空いている席に腰を下ろしはじめました。

しばらくして、ようやく動き出すと、列車は7分遅れで青森駅に到着しました。
海峡線からの特急「スーパー白鳥」44号の到着が遅れているため、なおも発車が遅れるという放送もありました。
ホームに下り立ち、列車の姿を撮影しました。

左:特急つがる29号(弘前方)
右:1,2番線ホームにて
(以上、青森駅にて)



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2010(平成22)年9月11日 -その2-

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