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最後のリレーつばめの旅

2011(平成22)年1月9日(日) -その3-
鹿児島中央〜鹿児島〜鹿児島中央
6934M (普通)→6941M(普通)
国分行き普通列車

旅の計画当初は、鹿児島中央駅から在来線で出水駅へと向かい、出水市に飛来するツルを見に行こうと思っていたのですが、この頃、前年末から、出水市に飛来するツルへの鳥インフルエンザの感染が確認され、ツル観察センターなどが閉館となってしまっていました。
本来は観光を考えていたこの先の行程をどうしようかと考えていたのですが、なかなかいい案が浮かばず、結局、観光ではなく、鉄道ファンとして、訪れたことのない駅を訪れることにしました。

まずは、鹿児島駅を訪れることにしました。
5番線から、国分行きの普通列車に乗り込みました。
車内は、多くの空席があり、ボックス席に座りました。

わずかな乗車で、鹿児島駅へと到着しました。
前回の旅でも、時間があれば訪れたいと思っていたのですが、叶わず、ようやくの訪問となりました。
「鹿児島」というストレートな名称がついていながら、市の中心的存在を西鹿児島駅(鹿児島中央駅)に譲ってしまった鹿児島駅ですが、駅の規模や駅舎もこじんまりとしていました。

改札を出て階段を下り、外へと出ると、駅前の右側にすぐ鹿児島市交通局の鹿児島駅前電停がありました。
鹿児島駅の駅舎を撮影してから、鹿児島市電の発着する様子を少し見たところで、鹿児島駅に戻ることにしました。
再び改札を通り、ホームへと向かいました。
ホームから桜島が見えましたが、この日はやはり雲がかかっていて、美しい姿を見ることはできませんでした。
そして、程なくして、宮崎駅からの普通列車が到着し、乗り込みました。
車内は多くの乗客があり、やはり、日中は鹿児島中央駅方面へ向かう方々が多いんだなと感じました。

鹿児島中央駅に戻り、再び「フレスタ鹿児島」でお土産物を見て回っていると、『どうぞ飲んでみて下さい』と声を掛けられました。
そこは鹿児島の名産品の一つである、黒酢のお店でした。
桜島を背景にたくさんの甕が並ぶ風景はテレビで何度か見たことがあり、その産地の黒酢ということで、いいお土産になるかなと、買うことにしました。
ほかにも、さつまいもチップスにチョコがコーティングされた「薩摩チョコチップス」を買い、「フレスタ鹿児島」を後にしました。

左上:国分行き普通列車
(鹿児島中央駅にて)
左中:鹿児島駅
右中:駅名標
(鹿児島駅にて)
左下:鹿児島市交通局鹿児島駅前電停
(鹿児島駅前にて)
右下:雲がかかる桜島
(鹿児島駅2番線ホームより)

鹿児島駅
駅名標
鹿児島市交通局鹿児島駅前電停
雲がかかる桜島
鹿児島中央〜伊集院〜川内
426M (普通)→2440M(普通)
伊集院駅
島津義弘公像

次は、肥薩おれんじ鉄道に乗車するために、川内方面へと向かいますが、その途中の伊集院駅を訪れることにしました。
6番線に行き、伊集院行きの普通列車に乗車しました。
この列車も、伊集院行きだからでしょうか、車内は空いていました。

20分ほどの乗車で、列車は、伊集院駅に到着しました。
一旦改札を出て、駅舎や駅前の島津義弘公像を撮影していると、雨が降り出したので、駅舎内に戻りました。
次の列車までまだ時間もあるので、売店を見ていると、島津家の家紋である「丸に十字」がデザインされた「伊集院饅頭」なるものが並んでおり、これもこの地ならではのお土産かなと、買い求めました。

次に乗車した川内行きの普通列車は、座席は程よく埋まっており、立客もありました。
自身も立って車窓を眺めていましたが、途中で空席が出たので、そこに座って、再び車窓を楽しみました。

30分ほどの乗車で、列車は、川内駅に到着しました。

左:伊集院駅
右:島津義弘公像

川内〜出水
6128D(普通)
肥薩おれんじ鉄道普通列車(八代方)
駅名標

川内駅からは、肥薩おれんじ鉄道に乗車します。
乗り換え時間は13分、
川内駅に下り立つのは初めてでしたので、改札を出て駅舎を撮影したり、周辺を散策したりしたかったのですが、今回は何より、「肥薩おれんじ鉄道線で海側の座席に座りたい」ということで、まっすぐ肥薩おれんじ鉄道のホームへと向かいました。
中間改札を抜けて、列車に乗り込むと、海側の座席が空いていましたので、荷物を置いてから、列車を撮影しに、一旦外に出ました。
車両を改めて見ると、見覚えのある新潟トランシス社製の車両に、遠い九州の地で走っている車両ながらも親近感を覚えました。

車内は、各ボックスに1〜2人といった感じで、いよいよ川内駅を発車しました。

左:肥薩おれんじ鉄道普通列車(新八代方)
右:駅名標
(以上、川内駅にて)

貨物のコンテナが並ぶ
川内川を渡る

川内駅の車窓左側には、JR貨物の川内駅があります。
第3セクターに移管されても、JRグループの列車が走っているということに、まだ線路は繋がっているということを感じました。
川内駅を発車するとすぐに、列車は川内川を渡ります。

しばらく内陸を走った列車は、薩摩高城駅手前で、いよいよ東シナ海沿いへと出ました。
自身、これまでの旅でも、色々な海沿いを走ってきましたが、東シナ海沿いは初めてでしたので、胸が躍りました。
「海側の座席に座れた甲斐があったなぁ」という思いでした。
自身、かつてこの区間を走っていた特急「つばめ」号や、寝台特急「はやぶさ」号、「なは」号には、乗車する機会がありませんでしたので、「同じ景色を走っていたんだなぁ」と、その当時に思いを馳せました。

しばらくして、東シナ海と別れ、一旦内陸に入ると、阿久根駅に到着しました。
ふと、ブルーの寝台車両が留置されているのが見えました。
後で調べたところによると、留置されているのは、かつて、寝台特急「なは」号で使用されていた24系客車で、現在は、宿泊施設として利用されているとのことでした。
まさか、こんなところでブルートレインに出会えるとは思いもよりませんでした。

一度、海沿いへ戻った列車ですが、ここで東シナ海に別れを告げ、再び内陸へと入って行きます。
農閑期の田圃が過ぎて行きますが、途中、芽吹いて間もないといった感じの緑も鮮やかな畑が過ぎて行きました。
そして、米ノ津川を渡った列車は、左にカーブを描き、右手から新幹線の高架が合流すると、出水駅に到着しました。

左上:貨物のコンテナが並ぶ
(川内駅にて)
右上:川内川を渡る
(川内〜上川内間にて)
左中:東シナ海沿いへと出る
(草道〜薩摩高城間にて)
右中:阿久根駅に到着
左下:緑が芽吹く畑が広がる
右下:米ノ津川を渡る
(以上、西出水〜出水間にて)

東シナ海沿いへと出る
阿久根駅に到着
緑が芽吹く畑が広がる
米ノ津川を渡る
出水
肥薩おれんじ鉄道出水駅
駅名標

今回、ツルの観察は叶いませんが、出水駅で下車しました。
新幹線停車駅ですが、肥薩おれんじ鉄道の駅舎は、ずいぶんあっさりしていました。
駅舎を出てわかったことですが、かつてのJRの駅舎は、出水駅の駅弁業者でもある松栄軒が工場として利用しており、肥薩おれんじ鉄道の駅舎は、後で建てられたものでした。
肥薩おれんじ鉄道の出水駅と、かつてのJR出水駅を撮影してから、階段を上って、新幹線の出水駅の方へ行ってみることにしました。

新幹線の出水駅側に行きましたが、乗降客の姿はそれほど多くはありませんでした。
雨だから、というわけではなく、やはり、ツルの鳥インフルエンザ感染による観光への影響のせいなのでしょうか。

一旦、駅舎を撮影に外に出てから、再び中に入り、観光特産品館の「飛来里」に入りました。
右手には、軽い食事ができるコーナーがありましたが、ワゴンに、松栄軒の駅弁も売られており、悩んだ末に、「黒豚とんかつ御膳」を、地元の和菓子とともに買い求めました。

左上:肥薩おれんじ鉄道出水駅
右上:駅名標
左下:ツルが描かれた歓迎の看板
右下:JR出水駅

ツルが描かれた歓迎の看板
旧JR出水駅
JR出水駅
ツルのオブジェ

観光特産品館を出て、次は、新幹線ホームに行ってみることにしました。
一旦、荷物を置いておこうと、待合室に入ると、待合室の奥にキヨスクがあり、そこにも松栄軒の駅弁が売られていました。
先ほど購入した「黒豚とんかつ御膳」は、かなり大きめな駅弁でしたので、昼食として軽く頂けるものはないかと見てみると、ぜひ食べてみたいと思っていた「鹿児島黒豚赤ワインステーキ弁当」がありましたので、買い求めました。
駅弁をバッグに入れ、カメラだけを持って新幹線ホームへと行くことにしました。

改札を通ると、コンコースにも、ツルのオブジェがありました。
これだけ観光の目玉として前面に押し出しているということは、逆をいえば、今回の鳥インフルエンザの発生は、観光にとっては大きな打撃であることが伺えます。
自身も、本当は見たかったなぁという思いを胸に、新幹線ホームへと上がりました。
列車の時刻にはまだ時間があるようで、上下線ともに、ホームは閑散としていました。

上下両ホームを見学し、再び、改札を出ました。
次の列車までまだ時間があるので、「飛来里」の休憩所で、先ほど購入した「鹿児島黒豚赤ワインステーキ弁当」を頂くことにしました。
柔らかく、味わいのある黒豚肉を大変おいしく頂きました。

ようやくの昼食を頂いたところで、残りの時間は、肥薩おれんじ鉄道出水駅の待合室で、列車の時間を待つことにしました。

左上:JR出水駅
右上:ツルのオブジェ
左下:駅名標
右下:12番線ホームにて

駅名標
12番線ホームにて


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