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大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 松代 −その14−

2006年8月19日撮影
2006年8月19日撮影

古巻 和芳+夜間工房 [日本]
Kazufusa Komaki + Nocturnal Studio [Japan]

繭の家−養蚕プロジェクト
Cocoon House - Sericulture Project

かつて養蚕を営んでいた空家を使った作品。
作品の展示されている2階には、繭を用いた幻想的な作品が展示されている。
この作品のために養育された繭と、場の持つかつての記憶が融合し、昇華していく作品。

「繭の家」と名付けられた、作品の展示されている家屋に入ると、「どうぞ」と、こへび隊の方が2階へと案内して下さいました。
何となく懐かしい、少し急な階段を上がると、真っ暗な空間にいくつか作品が展示されていました。
まずは、市松模様のように繭が鮮やかに並べられた作品が目を引きます。
その手前には箱があり、中からさらさらと音が聞こえます。
「この音は、蚕が桑の葉を食べる音なんです」と、こへび隊の方が説明して下さり、「開けてみて下さい」とのことでしたので、おそるおそる開けてみると…。
ぜひ皆さんも作品を訪れて、開けてみて下さい。
次に、こへび隊の方に案内された方へ行くと、壁の隙間から差し込む光が照らす、小さな赤い箱がありました。
蓋を開けると、その底には、真っ白に彩られた冬景色でしょうか、繭で作られたこの集落のジオラマが広がっていました。
話によると、つい昨年、かつて養蚕をされていらした、この家のおじいさんが亡くなったとのことで、天からこの集落を眺めた様子を再現したとのことでした。
そして、その隣りには、繭玉が天昇していくような、幻想的な作品が展示されていました。
これも、おじいさんに捧げる作品とのことでした。
過去と現在を蚕が結びつける空間に感動しました。
狭い空間に、これほどまでに様々な思いが凝縮された空間というのは、初めての体験でした。
作品を堪能し、1階へ下りると、集落の方がもてなしてくれました。
茶の間の一角には、繭玉が積み重ねられており、また、テーブルの上には、繭玉を使った人形が置かれていました。
集落の方々も、久しぶりの養蚕を楽しまれているように感じました。

2006年作品
蓬平 空家
常設

2006年8月19日撮影
2006年8月19日撮影
2006年8月19日撮影
2006年8月19日撮影
2006年8月19日撮影
2006年8月19日撮影
2003年9月7日撮影
2003年9月7日撮影

マーリア・ヴィルッカラ [フィンランド]
Maaria Wirkkala [Finland]

全ての場所が世界の真ん中
Every Place is the Heart of the World

蓬平集落の家々に取り付けられた、金色のアンテナ。
いや、それは、普段、農作業のときなどに頭にかぶる、山笠を使った電灯である。
その山笠アンテナは、山間の地であっても、世界中の声や夢、希望を送受信できることを表している。

2004年夏の「10days」からお盆までの期間、集落の方のご好意で、夜間点灯が復活しました。
仕事が終わってから、作品を見てきました。
次第に深まる闇の中で金色に輝く山笠アンテナが、とても幻想的でした。
このアンテナが集落を結びつける力を感じるとともに、人々を引き寄せる力も感じたような気がします。

2003年作品
蓬平
常設
2004年8月11日撮影
2004年8月11日撮影
2003年9月7日撮影
2005年5月14日撮影

フランシスコ・インファンテ [フランス]
Francisco Infante [France]

視点
Point of View

作品の正面にカメラの一脚が立っている。
その三脚にカメラを乗せ、ファインダーを覗くと、作品に彩られた四角のブロックと、作品の背後に広がる自然(芝生、木々、山々)の境界線が一致する。

2005年の5月、まさに五月晴れといった青空の日、久しぶりに作品を訪れました。
八重桜が咲き誇る中、作品と一脚はその位置にありました。
作品の背後には新緑の山々がありました。

2000年作品
芝峠
常設
2005年5月14日撮影
2006年8月19日撮影
2007年4月30日撮影

2003年9月7日撮影
2005年5月14日撮影

江上 計太 [日本]
Keita Egami [Japan]

ジャック・イン・ザ・ボックスまつだい
Jack in the Box, Version for Matsudai

藤の木を囲むように設置された黄色の箱。
囲んでいたはずの作品は、いつしか、藤棚へと変化していく。
藤の木の成長とともに変化する作品。

2005年の5月、まさに五月晴れといった青空の日、久しぶりに作品を訪れました。
作品の周囲では、八重桜が咲き誇っていました。
藤の枝はしっかりと作品に絡み付いていました。

2000年作品
芝峠農村公園(芝峠)
常設
2005年5月14日撮影
2006年8月19日撮影





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