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大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 松代 −その19−

2006年9月3日撮影
2006年9月3日撮影

中村 敬 [日本]
Kei Nakamura [Japan]

くじら屋根の美術館
Museum with a whale-shaped Roof

作品の展示されている建物は、屋根はゆがみ、雨漏りでもするのだろうか、ブルーシートが掛けられている。
何ともいえない不安を感じながら建物に入ると、一転、かつての家屋の雰囲気を残しつつも、小洒落たアート空間が広がる。
床も壁も天井も、室内全体にアートがちりばめられている。
家屋がアートを生み、アートが家屋を変える、会期中も変化し続けた作品。

何と言いましょうか、すっきりとしたラインのグラフィックがとても心地よく、また、ユーモアもたっぷりで、とても居心地のよい空間でした。
1階の白壁に続く赤い線は、途中で分岐して、2階に延びており、その先はどうなっているのだろうと、2階に上がりました。
2階は、部屋全体が真っ白なキャンバスになっており、1階からの赤い線から連動する鮮やかなグラフィックが広がっていました。
場所によっては、まだ下書きされているようなところもあり、これからまだ作品は変化するのかなと感じました。
作品は、屋根裏まで続いており、わずかに光の射す真っ暗な空間には、いくつものメトロノームの先につけられた発光装置が、行ったり来たり、ゆらゆらと揺らめいており、幻想的な空間でした。
第3回期間中だけの展示ではもったいないように感じる作品でした。

2006年作品
儀明 空家
第3回期間中のみ

2006年9月3日撮影
2006年9月3日撮影
2006年9月3日撮影
2006年9月3日撮影
2006年8月19日撮影

ジョゼ・ド・ギマランイス [ポルトガル]
Jose de Guimaraes [Portugal]

妻有広域のサイン
Signs for Echigo-Tsumari

越後妻有地域への入口や、作品設置場所の近くなど、妻有広域に設置されたサイン。

253号線沿い、儀明トンネル付近に設置されたサインです。

2003年作品
儀明
常設

2003年8月23日撮影
2004年8月8日撮影

ジャン=ミッシェル・アルベローラ [ドイツ]
Jean - Michel Alberola [Germany]

リトル・ユートピアン・ハウス
Little Utopian House

松代から松之山に抜ける道を進むと、小屋丸集落の手前にその作品が現れる。
この地域ではよく見かけるかまぼこ型屋根の建物のようだが、少し屋根が高く、中は広い。
建物の中の壁面と天井には、10点の絵が描かれ、また、言葉が添えられているものもある。
期間終了後は、この集落の集会所としても利用される。

この作品は、ガイドブックを見てとても興味があった作品で、訪れてみて、改めて素敵な作品だと感じました。
訪れたときは、ちょうど、こへび隊の方が、グループで来ていた方々に説明されているときで、ちゃんと説明してもらえなかったことが残念でした。
期間中は、まだ建物まで電気が来ていないという事でしたが、どうなったのでしょうか。

2003年作品
松代松之山線沿い(小屋丸)
常設
2006年9月2日撮影

2009年8月7日撮影

ジャン=ミッシェル・アルベローラ [フランス]
Jean-Michel Alberola [France]

映画「小屋丸」
KOYAMARU

2003年、第2回大地の芸術祭作品として、この地に建てられた「リトル・ユートピアン・ハウス」。
そのアーティストでもある、アルベローラ氏と、小屋丸集落の住民との心の通った記録映像作品。
「リトル・ユートピアン・ハウス」では、映画「小屋丸」の短編版が上映された。

十日町シネマパラダイスで本編を鑑賞しましたが、映像を見ているというより、まるで、自分が小屋丸集落にいて、住民の話を聞いていたり、集落の景色を見ているような錯覚を覚えました。
アルベローラ氏の、住民との深い交流の賜物であると感じました。

2009年作品
リトル・ユートピアン・ハウス(小屋丸)・十日町シネマパラダイス

2006年9月10日撮影
2006年9月10日撮影

セシル・アンドリュ [フランス]
Cecile Andrieu [France]

空の原稿用紙
READ ME

まつだいファミリースキー場の斜面に設置された作品。
新千年橋を渡っていると、橋の向こうに、20×10の真っ白なマス目がよく見える。
そう、これは大地に広げられた大きな原稿用紙である。

2006年作品
まつだいファミリースキー場(千年)
第3回期間中のみ

2006年8月27日撮影
2006年8月26日撮影

磯辺 行久 [日本]
Yukihisa Isobe [Japan]

農舞楽回廊
An amphitheatre on MURONO Province Land Reclamation From by Stream Cut "SEGAE"

室野にある、大きな馬蹄形の瀬替え。
磯辺氏は、かつての渋海川の流れにより削り取られた崖に囲まれたこの瀬替えを一つの大きな劇場と見立て、「農舞楽回廊」と名付けた。
かつての流れは黄色いポールで示してあり、また、かつてのこの地の様子が短いメッセージにより伝えられている。
回廊をぐるりと一周しながら、そのメッセージを読むことにより、川が作り出した形と、ここを農地に変えた先人の努力に思いを馳せる空間。

普段は静寂が包むこの回廊に、会期中の8月5日は、盛大に「世界太鼓フェスティバル」が開催され、太鼓の音が響き渡った。

2006年作品
室野
第3回期間中のみ

2006年8月27日撮影
2006年8月27日撮影
2006年8月27日撮影
2006年8月27日撮影





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