井上 廣子 [日本]
Hiroko Inoue [Japan]
記憶−再生
Memory-Regeneration
水の涌き出る中心の石を囲むように敷き詰められた玉石。
もしくは、玉石の中心に置かれた、水の涌き出る石。
それを取り囲む、4つの椅子。
その一つは、生まれながらにして壊れている…。
中央の石から涌き出た水は、その石のちょうど半分だけを潤す。
その椅子に腰掛けたとき、目の前の空間に、何を感じるのだろうか。
すべての要素がお互いを引き立て、一つの作品を構成しているように感じる作品です。
2006年夏、いよいよ第3回大地の芸術祭が開幕しました。
作品には、新たに「ノアの方舟」が設置されていました。
この舟は、荒波に向かい、この地から旅立つ人のための舟なのでしょうか、
ひょとしたら、荒波を越え、ようやくこの地に辿りついた人が乗っていた舟なのかもしれません…。
2003年作品
まつだい雪国農耕文化村センター脇(松代)
常設
粟津 潔とN.A.R.A.探検隊 [日本]
Kiyoshi Awazu + N.A.R.A.Expedition
(Native American Rock Art Expedition) [Japan]
我々はどこからきたのか
Where did we come from?
田んぼの脇に、タペストリーのようなロックアートが並ぶ。
実りつつある稲越しに見るその作品は、まるで宇宙からの贈り物のような絵と、日本古来の稲作のミスマッチさがとても面白い空間を創り出していました。
2003年作品
まつだい雪国農耕文化村センター 周辺(松代)
第2回期間中のみ
クリスチャン・ラピ [フランス]
Christian Lapie [France]
砦61
Fort 61
炭化した木々が囲む砦。
その木々は、人々のようにも見える。
その砦の中には、円形の木が並べられている。
人々に見守られる魂のようなその空間は、神秘的な気配を感じる。
2000年作品
松代城山
常設
田中 信太郎 [日本]
Shintaro Tanaka [Japan]
○△□の塔と赤とんぼ
The ○△□ Tower and the Red Dragonfly
天に伸びる、大きな赤とんぼ。
それを支える支柱は、丸と三角と四角をしている。
四季を通じて松代城山のシンボル的存在の作品。
青空にも、夕焼けにも、緑の木々にも、雪景色にも、すべてに映える赤とんぼです。
2000年作品
松代城山
常設
立木 泉 [日本]
Izumi Tachiki [Japan]
水のプール
Pool of Water
満々と水をたたえるプール。
その表面は、穏やかに、そこが城山の中腹であることを忘れさせてくれるが如く、水平に保たれている。
こぼれる水は、下部の水琴窟に流れ落ちる。
初めてこの作品に触れたとき、水があることに気付かず、びっくりしました。
それほどまでに、水平に保たれた水面に、この作品の素晴らしさと「水」の存在感を感じました。
2000年作品
松代城山
常設
河口 龍夫 [日本]
Tatsuo Kawaguchi [Japan]
関係−大地・北斗七星
Relation - Earth/the Big Dipper
道の途中に、その作品は現れる。
鉄板に開いた、7つの穴は、北斗七星を現している。
その穴から、自然に生える植物。
それを見守る、もう一つの穴に植樹された木。
天と地と作品の交わる場所。
2000年作品
松代城山
常設
大岩 オスカール 幸夫 [日本／ブラジル]
Oscar Satio Oiwa [Japan/Brazil]
かかしプロジェクト
Scarecrow Project
実に生き生きとした人々のシルエット。
この棚田で稲を育てる人々のシルエット。
かかしには、モデルとなった人の名前と生年月日の書かれたプレートがついている。
季節ごとに、一つ一つのかかしをもう一度じっくり見てまわりたい作品です。
2004年の6月上旬、作品を訪れてみました。
田植えもすっかり終わり、稲も順調に伸び始めた田圃。
その横で、赤ちゃんを抱きかかえるお母さん。
稲の様子を見にきたかのような、おじいさん。
そのシルエットに、思わず顔がほころびます。
2000年作品
松代城山
常設
伊藤 誠 [日本]
Makoto Ito [Japan]
夏の三日月
Crescent
暑い夏の夜、空に白々と光る三日月。
その涼しさと静けさを城山の木々の中に映し込んだかのような作品。
2000年作品
松代城山
常設