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大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 中里 −その6−

2009年8月9日撮影
2009年8月9日撮影

山本 浩二 [日本]
Koji Yamamoto [Japan]

清津峡トンネル美術館
Kiyotsu Canyon Tunnel Museum

清津峡渓谷トンネル内の脇道に作品は展示されている。
作品は、越後妻有の樹木を様々な形に加工し、それを炭化したものである。
薄暗いトンネル内で、作品だけにスポットライトが当てられ、不思議な造形もあって、幻想的な空間となっている。

暗闇に作品が浮かび上がる空間は、とても幻想的でした。
作品を上から照らしているため、作品が作り出す影もまた美しいものがありました。
炭化した樹木が作り出す造形美をゆっくりと、じっくりと楽しみました。

2009年作品
清津峡渓谷トンネル(小出)

2009年8月9日撮影
2009年8月9日撮影
2006年8月20日撮影
2007年9月2日撮影

井出 創太郎+高浜 利也 [日本]
Sotaro Ide + Toshiya Takahama [Japan]

小出の家
House in Koide

小出集落の外れにある一軒の家屋。
見るからに風格がある。
その家屋の内部を改造し、新たな空間を作り出そうとしている作品。
作品は現在進行形で、改修が進められている。

作品を訪れた時、まずは、その建物に興味を引かれました。
明かに周囲の住宅とは違う雰囲気を漂わせていました。
土間の向こうにある、銅版画の不思議な模様の襖を抜け、室内に入ると、まだ本当に改装中といった感じで、畳がはめられておらず、床板の上を歩いて部屋を散策しました。
一番奥の部屋は畳が敷いてあり、また周囲の襖や障子は同様に銅版画の不思議な模様に彩られていました。
「この先どうなっていくのだろう」と楽しみに思いながら、再び床板を歩いて土間へと戻りました。
すると、いらしたこへび隊の方が、「屋根裏は見ましたか?」と聞いていらしたので、まだ見ていないと答えると、梯子を上ることをすすめられました。
屋根裏には、集落のミニチュアが広がっていました。
再び階段を下り、こへび隊の方に築何年かを尋ねると、築150年以上経っているとのことでした。
改めて、歴史を刻む古民家に敬意を払うと同時に、アートで生まれ変わるこれからを楽しみに思いました。

2006年作品
小出 空家
常設

2006年8月20日撮影
2006年8月20日撮影
2006年8月20日撮影
2006年8月20日撮影
2006年8月20日撮影

2009年8月9日撮影
2009年8月9日撮影

東京電機大学 山本空間デザイン研究室+
共立女子大学 堀ゼミ [日本]
Tokyo Denki University Yamamoto Space Design Lab. +
Kyoritsu Women's University Hori Lab. [Japan]

うつすいえ
Reflecting House

第3回大地の芸術祭の作品「小出の家」が、学生たちの手により、セミナーハウスへと作り変えられていく作品。
薄暗い部屋で天井を見上げると、無数の星がほのかに揺れている。
3年前、まだ床がなかったところには、アクリル板が敷かれ、天井の星々を映し込む。

第4回会期中の8月9日、作品を訪れました。
この3年間でどんなふうに変わったのだろうと、とても楽しみにしていました。
3年前と同じような形で、土間を上がって部屋に入ると、一見、「今回も床がないのかな」と思いましたが、透明な板が敷かれていることがわかりました。
それでも最初は、その上を歩くのは何となくおっかなびっくりでした。
ふと、上を見上げると、無数の星が浮かんでおり、とても幻想的でした。
2階には机と椅子が置かれ、そこからは、目の前に、ゆったりと揺れる星々が見えました。
自分がもし学生で一晩ここで過ごせるとしたら、どんな素敵な夜が過ごせるのだろうと、うらやましく思いました。
時間さえあれば、ずっとここでのんびりとしたいところでしたが、一旦、作品を後にしました。

第4回最終日の前日、もう一度見たいと、再び作品を訪れました。
しばらく作品を楽しんでいると、こへび隊の方が北側の雨戸を開けられました。
外の光が差し込み、室内は、また違った感じに見えました。
所々、透明な床の下に、家々の模型が置かれているのがわかりました。
これは、前回、天井裏に置かれていた、集落のミニチュアの一部でしょうか。
この日もしばらくのんびりと過ごし、作品を後にしました。

2009年作品
小出 空家

2009年8月9日撮影
2009年8月9日撮影
2009年9月12日撮影
2009年9月12日撮影
2009年8月9日撮影
2009年8月9日撮影

富山 妙子 [日本]
Taeko Tomiyama [Japan]

アジアを抱いて−富山妙子の全仕事展 1950-2009
Embracing Asia : The Complete Works of
Tomiyama Taeko 1950-2009

富山氏の60年にわたる作品が一挙に展示された。

第4回会期中の8月9日、作品の展示されている清津峡小学校を訪れると、ちょうどトークイベントが行われていました。

2009年作品
清津峡小学校(角間)

2009年8月9日撮影
2009年8月9日撮影

青木 野枝 [日本]
Noe Aoki [Japan]

空の粒子/西田尻
Particle in the Air / Nishitajiri

西田尻にある旅館「清津峡ホテルせとぐち」の横に建つ古い蔵。
その蔵を取り囲むかのように、無数の粒子(輪)が浮かんでいる。
どうやら、その粒子は、蔵の中から出てきているようだ。
蔵の中に入ると、その床から、粒子がわき上がっているのがわかる。
場の記憶は、いつまでも絶えることなくわき続けるということを表しているようでもある。

第4回期間中の8月9日、作品を訪れました。
青木氏の過去の作品から、鉄という素材の温かさというものを教えてもらいましたので、今回もとても楽しみにしていました。
そして、実際に作品を前にし、この輪が鉄で作られているからこそ、温かみがあり、人の手によって作られているんだということを感じました。
蔵の中に入り、地面からわき上がっているかのような造形を見ていると、本当に粒子が地面からわき上がって、外へと流れ出ているような錯覚を覚えました。
「せとぐち」の横では、「ほたるカフェ」がオープンしており、青木氏の姿もありました。

2009年作品
清津峡ホテルせとぐち 蔵(西田尻)

2009年8月9日撮影
2009年8月9日撮影


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