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大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 十日町 −その2−

2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影

久保 美沙登 [日本]
Misato kubo [Japan]

Cross Clothe KT
Cross Clothe KT

「組み合わされた服」という名の作品は、Tシャツの片方の袖がこの地の特産品である着物の袖になっている。
この組み合わせは、グッズの「こへびTシャツ」として販売されている。
作品を見ていると、何枚かの服には穴が開いている。
「なんの穴だろう」と見ていると、中からぬいぐるみが手足を出している服があった。
なんだか、いたずら好きな動物が、この服で遊んでいるようにも見える。
「布」という共通の生地から作られた別々の機能を持つものを一つの物として組み合わせることにより、「布」という素材の自由さを感じるさせるというコンセプトが伝わってくる。

2006年作品
「越後妻有交流館・キナーレ」 多目的ホール
第3回期間中のみ

2006年9月3日撮影
2006年9月3日撮影
2009年8月1日撮影
2009年8月1日撮影

眞田 岳彦 [日本]
Takeehiko Sanada [Japan]

絲の家プロジェクト
ITO no IE project

キナーレの多目的ホールに設置された大きな「絲の家」。
真っ赤な生地には、十日町に伝わる文様が染め抜かれている。
その横には、同じ生地を使って、踊りを踊る人のようなオブジェが展示された。
今回のプロジェクトの拠点ギャラリー。
また、回廊棟2階には、全国の美大生が、妻有の歴史、風土を題材に制作した作品が展示された。

2009年作品
「越後妻有交流館・キナーレ」 多目的ホール・回廊棟2階

2009年7月26日撮影
2009年7月26日撮影
2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影
木沢 和子 [日本]
Kazuko Kizawa [Japan]

じょんのび幟プロジェクト
jiyonnobi banner project

本町通り、駅通り、コモ通りのアーケードに、一つの言葉が書かれた幟が並んでいる。
それらは、この土地の方言である。
住民にとっては言葉として聞こえてくる文字も、来訪者にとっては単なる文字列に過ぎない。
「越後妻有交流館・キナーレ」にある幟には、その言葉と訳語(標準語)が書かれている。
ようやくここで、その文字列と意味がリンクし、次にその幟に出会う時には、来訪者にも言葉として聞こえてくる。

車で本町通りを通った時、方言の幟に思わず顔がほころびました。
しかし、それは、この土地に住むものであるからこそ。
「訪れた方は、どんな風に感じるのだろう」と、言葉と意味を知っているからこそ、ふとそんな風にも考えさせてくれました。
中には自身も知らない方言もあり、方言を後世に語り継ぐことの大切さも感じました。

2006年作品
「越後妻有交流館・キナーレ」回廊南・本町通り、駅通り、コモ通りアーケード
第3回期間中のみ
2006年7月30日撮影
2006年7月30日撮影
2009年8月1日撮影
2009年8月1日撮影

三田村 龍伸 [日本]
Ryushin Mitamura [Japan]

大地
earth

妻有の地で1年間かけて撮影された映像を映す映像作品。
キナーレの回廊南では、毎日色鮮やかな妻有の映像が繰り返し流れていた。
この作品は、三田村氏の出会いの記録であり、また、妻有の1年の記録でもある。

第4回期間中、キナーレを訪れると、いつも映像が流れていて、特に、画面中央を中心に妻有の景色が左右に流れる映像が音楽とともに非常に印象に残りました。
しばらくして、十日町シネマパラダイスで同じく芸術祭作品の「しゃったぁず・4」を鑑賞後、売店に「持って帰れる妻有」の「大地」DVDが販売されており、すかさず購入しました。

第4回最終日の9月13日の夕方、作品を訪れると、変わらず映像が流れていました。
「もうここでこの映像を見ることもないだろうな」と、しばらく見ていました。
そして、「さて」と作品を後にすると、すかさず、こへび隊の方が上映を中止するのがわかりました。
見ている間は中止しなかったことを感謝するとともに、本当にこれで最後なんだということに何となく寂しさを感じました。

2009年作品
「越後妻有交流館・キナーレ」 回廊南

2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影
林 剛人丸 [日本]
Gojing-Maru Hayashi [Japan]

曳航機と滑空機
Tow Plane and Glider

黄金色が眩しいその部屋に入ると、作品は展示されている。
そこには、トンボ(曳航機)に曳かれたグライダー(滑空機)が並んでいる。
大きいトンボには大きなグライダーが、小さなトンボには小さなグライダーが牽引されている。
その姿を見て、実際に空中を飛んでいる姿を想像する、夢のある空間である。

期間中、すべての「曳航機と滑空機」がまともな姿をしていたのは、開幕した日の昼に訪れた時だけでした…。
その日の夜に訪れた時は、既に一機壊れており、その後も、直されたと思えば別の機が壊れていたりと、目にするたびに残念な思いをしておりました。
とても夢のある素敵な作品だっただけに、触れていい作品といけない作品を見極めることの大切さも感じました。

2006年作品
「越後妻有交流館・キナーレ」 回廊南
第3回期間中のみ
2006年7月30日撮影












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