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大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 十日町 −その22−

2009年8月1日撮影
2009年9月12日撮影

開発 好明 [日本]
Yoshiaki Kaihatsu [Japan]

千色屋
1000 color shop (Dyeing and weaving)

ユニークな「かまぼこフェイス」が出迎えてくれる新水集落を車で走っていると、カラフルな一軒の建物が見える。
その建物は、建物の内外を1000色に着色されており、また、染色の体験もできる(第4回期間中のみ)、その名も「千色屋」である。

「第4回大地の芸術祭」会期中の8月1日、作品を訪れました。
集落の方が出迎えてくれて、作品を紹介して下さいました。
このときは、2階はまだ完成には至っていないとのことで、確かに一部分、まだ塗っていないところがありましたが、なんだか、それはそれで、塗られたところとのコントラストが面白い空間になっていると感じました。
未完成とのことで、完成したらまた見に来ますと言い残し、作品を後にしました。

「第4回大地の芸術祭」会期最終盤の9月12日、再び作品を訪れました。
このときは駐車場もいっぱいで、大盛況でした。
早速、2階に上がると、すっかり全面がカラフルに塗られており、また、中心に置かれている農機具の配置も変わっていました。
これまでの1ヶ月間、ワークショップでは、色々な色の染め物ができたことでしょう。

2009年作品
新水
常設

2009年8月1日撮影
2009年8月1日撮影
2009年8月1日撮影
2009年9月12日撮影
2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影

山口 啓介 [日本]
Keisuke Yamaguchi [Japan]

光の庭、三ツ山5つの空気柱
Light Garden/Mitsuyama 5 columns of air

三ツ山分校の体育館に設置された作品。
カセットケースに収められた近隣の植物の標本が、5つの塔を形成している。
緑色のシダ類を中心に、青、朱、黄色といった植物がとても美しく配置されている。
3年前、松之山の陽広寺にて発表された「カセットプラント」が、見事に実を結んだ。

ようやくの梅雨明けが発表されたこの日、三ツ山分校の体育館の中は、とても暑かったです。
しかし、その暑さがあっても、ずっと見ていたくなるくらい、この作品は本当に圧巻でした。
同作品は、2階にも設置されています。

2006年作品
三ツ山分校 (三ツ山)
第3回期間中のみ

2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影

橿尾 正次 [日本]
Masaji Kashio [Japan]

田毎の月 −華
Moon in the every rice paddy
自在 −三ツ山に捧ぐ
Homage to Mitsuyama

三ツ山の地に伝わえられてきた「田毎の月」の名所の話から、光と色を楽しむ空間を描いて作成された「田毎の月 -華」。
そして、「自在」という名の作品は、形だけの自在さだけではなく、内と外、表と裏といった面の自在さから、重い軽いといった重量の自在さまで考えさせてくれる。

三ツ山分校までの道の途中、「田毎の月」と指し示された看板を見つけました。
「へぇ、ここにもあるんだ」という、ただそれだけの感想で、その場は通り過ぎてしまいましたが、橿尾氏の作品にて、その言葉が与えてくれる世界は広いんだなぁと感じました。
また、ふんわりと漂っているようにも思えた「自在」ですが、和紙がベースのその作品は、見る人によっても「自在」に質感を変えていくんだろうなぁと思いました。

2006年作品
三ツ山分校 (三ツ山)
第3回期間中のみ

2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影

本間 純 [日本]
Jun Honma [Japan]

しずく
Drop

分校の1階を奥に進むと、作品はある。
部屋の一角に水面のある、静寂の空間。
天井に設置された雲のような白い容器から、時折「ポチャン」と水滴が落ちる。
水滴は、水面に波紋を広げていく。
その容器は、妻有地域を象ってあり、水滴が落ちる穴は、ここ三ツ山の地点であるという。

三ツ山の地点から落ちる水滴が作り出す波紋を眺めていると、全てのことを忘れ、見入ってしまいそうでした。
壁に当たって折り返す波紋は、いつしか発信点である三ツ山の地点に戻ってくる。
何だか、この地に人々が集まるのも、三ツ山という土地が発した波紋に乗って、戻ってきたということなのかもしれません。

2006年作品
三ツ山分校 (三ツ山)
第3回期間中のみ

2006年7月23日撮影
2006年7月23日撮影

カルロス・ガライコア [キューバ]
Carlos Garaicoa [Cuba]

喪失 2006
"Loss/Perdida",2006

作品の設置されている家屋に辿り着くと、まずは、屋外の石の彫刻が目に付く。
なんだろうという気持ちで家の中に入ると、温かな光を放つ家々が立ち並んでいる。
奥に進んでいくと、開け放たれた戸から、最初に見た屋外の石の彫刻が見える。
それらは、この温かい光を放つ家々と同じ形をしている。
一方は温かい光の家々、一方は寒々とした石の家々。
それらの対比は、温かみを失ってしまった過疎という実情を訴えているように感じる。

2006年作品
山新田 空家
第3回期間中のみ









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