アンナ・オダール [スウェーデン]
Anna Adhl [Sweden] 帰省計画
The Artist-as-Residence Project 三人のアーティストがリレー形式で、一つの建物に滞在しながら、その建物に手を加えたり、地域の人々と交流しながら作られていく作品。
その三人目のオダール氏は、2006年8月21日から9月3日まで滞在し、作品を展開した。 オダール氏が残した作品には、壁にあけられた穴に紙に書いたメッセージを入れ、そのまま壁の一部となる「包み込まれる」や、建物の外壁にたくさんのクリスタルを貼り、家々、もしくは、生き物などの集まりを表した作品、玄関には、上新田の家々の番地を揃えたスリッパが並ぶ「どうぞ」、そして、オダール氏がこの建物を発った後、アーティストたちが滞在していた部屋をそのときの状態のまま公開する作品の4つがある。 第3回会期中の9月2日、作品を訪れ、1階の作品を鑑賞していると、ちょうど、オダール氏が部屋から出ていらっしゃいました。
そのときは、何となく「お邪魔しています」という気持ちになりました。
わずかな滞在ではあったかもしれませんが、玄関に並んだスリッパの「どうぞ」からは、集落に対する尊敬が感じられ、集落の方だったら、すごくうれしいだろうなと思いました。
当然ですが、このときは、4つの作品のうち、3つの作品が公開されていました。 そして、9月9日、4つ目の作品を鑑賞しに、再び作品を訪れました。
オダール氏を含め、3人のアーティストが滞在していた部屋は、そこに人がいたという記憶を随所にとどめ、物悲しさのようなものを感じました。
オダール氏が発った後も、「包み込まれる」の穴にはメッセージが入れられ続け、ほとんどいっぱいになっていました。 2006年作品
旧上新田公民館(下条)
第3回期間中のみ |