このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 十日町 −その9−

2006年7月30日撮影
2006年7月30日撮影

杉浦 久子+杉浦 友哉
昭和女子大学杉浦ゼミ [日本]
Hisako and Tomoya Sugiura +
Sugiura Laboratory, Showa Women's University [Japan]

幸(ユキ)ノウチ
Gift in Gift

3年前の「第2回大地の芸術祭」で、「ユキノウチ」が設置された空地。
その空地は、2年前の新潟中越大震災により周囲の家屋が倒壊したことにより、更に広くなってしまった…。
地域にとっては辛い空間、しかし、杉浦両氏やゼミの学生にとっては思い出の空間。
この空間に再び幸せが訪れることを願い、白いビニール紐で花が編まれたレースの家(ウチ)が現れた。

作品を訪れると、見事に真っ白なレースの家がそこにありました。
3年前の作品のことはもちろん憶えていましたが、この周辺の3棟が地震で倒壊したとは知りませんでした。
中に入り、真っ白な作品に囲まれていると、なんだか神聖な気持ちになりました。
それにしても、これだけのレースを編むのに、どれだけの時間が掛かったのでしょうか。
その気の遠くなりそうな作業を思いながら、作品を眺めていました。

2006年作品
本町西1丁目 空地
第3回期間中のみ

2006年7月30日撮影
2006年7月30日撮影
2009年8月2日撮影
2009年8月2日撮影

杉浦 久子+杉浦 友哉
昭和女子大学杉浦ゼミ [日本]
Hisako and Tomoya Sugiura +
Sugiura Laboratory, Showa Women's University [Japan]

雪ノウチ
snow in snow

本町通りを一本外れた本町西1丁目にひっそりと広がる空地。
新潟中越大震災による家屋の倒壊で作り出された空間。
この空間に、真夏に降る雪の空間が創られた。

「第4回大地の芸術祭」会期中の8月2日、作品を訪れました。
本当に、この空間だけ雪が降っているような、真夏の不思議な空間でした。
雪のオブジェについて説明してもらいましたが、もちろん、すべて手折りとのことで、今回も気の遠くなるような作業でこの素敵な空間が作られたことに敬意を表しました。
この日は曇り空でしたが、お勧めは、やはり青空の下とのことでしたので、再び訪れることを心に決め、作品を後にしました。

「第4回大地の芸術祭」会期終盤の9月6日の夜、本町通りを車で走っていると、空地がライトアップされているのが見えました。
早速、車を置き、作品を訪れました。
ライトに照らされた雪のオブジェは、また昼間とは違った感じで、美しく輝いていました。
空間は、単にライトアップされた空間ではなく、ほのかな雪あかりの空間のように感じました。

「第4回大地の芸術祭」会期最終日の9月13日、作品を訪れました。
訪れたときは、ちょうど青空が広がっており、ようやく、青空の下の姿を見ることができました。
会期最終日ですので、思い残すことのないように、この空間をじっくりと楽しみました。
作品の案内をされていた学生の方々と少し話をしました。
この場所で毎回作品を展開されていることに、地元の大地の芸術祭ファンとしてはうれしく思っていると伝えました。
また、学生生活の中で、大地の芸術祭に携われるのは、1回、もしくは、2回ということで、この空間が先輩から後輩に受け継がれていくという話をすると、ちょうど、前回作品に携わられた、その方々の先輩が見に来ていらしていると教えて頂きました。
この空間は、地元の人々だけでなく、昭和女子大学杉浦ゼミの学生と卒業生、そして、この場所を訪れる人々にとって、時を繋ぐ、忘れられない空間になりつつある、そんな気がしました。
社交辞令などでなく、本当の気持ちとして「次回も楽しみにしています」と伝え、作品を後にしました。

2009年作品
本町西1丁目 空地
第4回期間中のみ

2009年9月6日撮影
2009年9月6日撮影
2009年9月13日撮影
2009年9月13日撮影
2003年8月25日撮影
2003年8月25日撮影

緒方 篤 [日本/オランダ]+
C.M.ジャッジ [アメリカ]
Atsushi Ogata [Japan/The Netherlands] +
C.M.Judge [USA]

ステップ・イン/ステップ・アウト
Step in / Step out

外から見ると、普通の家。しかし、家の中に入ると、そこが普通の空間ではないことを感じる。
窓ガラスにはセロファンが張られ、いたる所に置かれたテレビには、「足」だけを映しつづけるビデオが流れている。
古靴が置かれる部屋、そして、タンスには足が…。
異様にも想える空間だが、ふと立ち止まると、普段あまり省みる事のない「足」に着目した空間。
その空間には、人々の足音が響いていた。

2003年作品
袋町中 空家
第2回期間中のみ

2003年8月31日撮影
2003年8月31日撮影

工学院大学 藤木 隆明研究室 [日本]
Takaaki Fujiki + Fujiki Studio KOU::ARC [Japan]

十日町に服を着せようプロジェクト
Utility Poles' Wear Project

殺風景な町並みが、おしゃれに様変わり。
電信柱や街灯がカラフルな服を着た。

第2回大地の芸術祭が始まる以前に、一番最初に気付いた作品です。
夜の昭和町通りはとても美しいものでした。

2003年作品
稲荷町通り、昭和町通りほか
第2回期間中のみ

2003年8月25日撮影

月岡 彩 [日本]
Aya Tsukioka [Japan]

新かくれんぼ大作戦 in 十日町
Mission "hide-and-seek" GREAT!(in Tokamachi)

まるで自動販売機そのもののような図柄の着物が展示され、新かくれんぼ大作戦のビデオが流れている。
着物の街、十日町にマッチした作品。

ワークショップに参加できずにとても残念でした。

2003年作品
高田町1丁目
第2回期間中のみ

2006年7月30日撮影

CAWC (チャイルド・アート・ワークショップ・カンパニー) [日本]
CAWC (Children Art Workshop Company) [Japan]

ラーニングアート・ワークショップ
「学びの繭」展−文化を語る子どもたち−
"Learning Art Workshop - cocoon of learning :
Children talking about culture" Exibition

店頭に"Children's Art Workshop Company"と掲げられた、真っ白に塗られた空き店舗。
子どもたちが、ワークショップを通して文化やアートを受け入れ、発信する仕組み造りを目指している。

2006年作品
たんぽぽ(昭和町)
第3回期間中のみ

2003年8月23日撮影
2003年8月31日撮影

渡辺 真理+法政大学渡辺研究室 [日本]
Makoto Watanabe + Hosei University Watanabe Laboratory [Japan]

Fiber Stalks
Fiber Stalks

夜の十日町に出現する光の空間。
光ファイバーの淡い光は、その空間を独特の世界に変える。

その空間は、夜だけ光る、光ファイバーの畑のようでした。

2003年作品
西寺町 空地
第2回期間中のみ

2003年8月25日撮影
2003年8月25日撮影

今村 雅樹+日本大学 [日本]
Masaki Imamura + Nihon University [Japan]

イエ ノ シルシ
Crest of House

北国には欠かせない、雪から家を護るための雪囲い。
夏には使用されないその雪囲い板をポリカーボネイト板で作り、一年中利用可能なデザイン雪囲い板として家々に設置。
花火や金魚、朝顔など、冬しか利用されないものを逆転発想で、雪のない時期に利用する素敵な作品。

2005年の十日町雪まつりの時、昭和町通りを歩いていると、ふと作品が目に付きましたので、久しぶりに見て回りました。
まだまだ何軒かの家屋では作品を展示しつづけていらっしゃるようで、冬の時期に本来の仕事をこなしている作品は、素材のおかげもあり、雪に耐える力強さを感じさせてくれました。

2003年作品
昭和町2丁目、七軒町、西寺町、高田町1丁目
第2回期間中のみ(家屋により常設)

2005年2月20日撮影
2005年2月20日撮影


大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ
十日町 -その8-
里山のアート トップページ 大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ
十日町 -その10-

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください