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東京見聞録  
2007年8月12日() 六日目   <神戸(メリケンパーク、南京町、旧居留地、北野異人館)>


<そして神戸 メリケンパーク>

 8時起床。久しぶりにゆっくりと寝た気がします。8時まで寝ると相当体力が回復しますね。

 さて、今日は一日かけて神戸を回ろうと思っています。神戸は電車で通ったり乗り換えたりしたことはあるけど、街を歩くのは初めてなので、とても楽しみです。9時に宿(?)を出て神戸駅へと向かい、コインロッカーに荷物を預けて早速神戸の街へ。まずは海岸沿いにあるメリケンパークへと向かいます。若い韓国人観光客の集団に「ポートタワーはどこですか?」と聞かれ、さらさらと説明するオキ君。これが今日初めて見かけた韓国人だけど、この後いたるところで韓国人観光客を見かけて、韓国人には神戸がブームなのか?と疑問に思いました。

 古い洋館が立ち並ぶ街並みを抜けて、メリケンパークへ。

 メリケンパークと言えばポートタワーですが、今日は登らずに見上げるだけにしました。お金を出して登らなくても、他にいいところはある。メリケンパークから眺める港町神戸の姿でも十分きれいです。やっぱり神戸は港町だと思う場所でした。メリケンパークの中には神戸港震災メモリアルパークがあり、神淡路大震災で被害を受けた一部がそのまま保存展示されています。僕は阪神大震災の実際の被害をこの目で見たことはありませんでしたが、こういう現物を見せられると現実感が出てきます。


<メリケンパーク>

<当時のまま保存されている震災メモリアル>

<大阪方面>

<三ノ宮方面>

 

<南京町で食べる>

 次は中華街の南京町へ。横浜よりも小ぢんまりとしてますが、その分買い食いできる店が多くてぶらりするにはちょうどいい感じです。早速買い食いをし、まずは「中華料理世界チャンピオン」とでかでかと書かれた店の豚まん。1個90円でした。味はなかなかおいしい。肉汁も出てきます。飛びぬけておいしいというわけでもないけど、1個90円なら満足の味。

 次は有名だという 老祥記 へ。普段なら長い行列ができているらしいですが、今日は運がいいのかほとんど並んでいませんでした。ここで1個80円の豚まんを3個買い、オキ君と二人で食べてみました。この豚まんがめちゃくちゃうまかった!肉汁もさることながら、椎茸か醤油かだと思われるコクが肉に十分染み渡っていて、味が濃厚で、瞬く間に病み付きになってしまいました。これは飛びぬけておいしい。ということで、追加で3個購入。さすがに一日13000個も売れるだけのことはあります。


<長安門>

<中央のあずまや>

<世界チャンピオンが作る豚まん?>

<老舗の老祥記>

<老祥記の豚まん 1個80円>

<老祥記の豚まんの中身はこんな感じ>

 老祥記の豚まんがあまりにもおいしかったので、この流れに乗ってちょっと早めの昼食。老祥記の二件隣にある東方味工房で、バイキングの中華ランチを食べてきました。バイキングなので味はそこそこですが、1050円で腹一杯になるので満足。青島ビールを飲みながら中華料理を食べるというのがたまりません。


<東方味工房>

<バイキングの一皿目>

<旧居留地と神戸の風景>

 食後は南京町の隣に位置する旧居留地を歩き、古い洋館を見物。旧居留地は横浜でいうところの関内みたいなところです。全体的にモダンで古めかしい建物が多いですが、その中でも、写真に撮った旧15番館は旧居留地に唯一現存する居留地時代の建築物で、国の重要文化財にも指定されているそうです。居留地時代は1868年から1899年までということだから、原型は100年以上も前に遡るのか。

 そして15番館の隣にある 神戸市博物館 へ。最近はまっている、都道府県・政令指定都市クラスの博物館見学です。このくらいのクラスの博物館になると、展示内容もしっかりとしていて、その街の歴史というものがよく分かります。年明けの福岡市、先月の仙台市に続いて、政令指定都市3件目は神戸市。建物自体も1935年竣工と、旧居留地らしいモダンさを醸し出しています。


<神戸市博物館>

<旧15番館>

 入場料を払って常設展の方へ。早速国宝の「桜ヶ丘町出土銅鐸」が展示されていて驚きました。この後国宝はなかったけど、最初に国宝を持ってくるとインパクトがあります。それ以降も平安時代の大輪田泊と呼ばれた頃から、開港に至るまでの港町神戸の変遷が詳しく解説されていて、なかなか見ごたえがありました。ただ惜しむらくは、戦中戦後、阪神大震災の話がほとんどなかったことか。ここを充実させてもらればもっと面白いと思うんだけど。

 というように常設展も面白かったのですが、それよりも特別展でやっていた「西洋の青 プルシアンブルーを巡って」が意外と面白かった。古来青色を表現するのは難しいことで、1704年にベルリンで合成顔料のプルシアンブルーが偶然発見されてようやく自然の青色を表現する方法を得たそうです。日本にプルシアンブルーが入るまで、日本の画家たちは藍や群青を使用して青を表現していたけれど、プルシアンブルーが輸入されることで表現方法ががらっと変わると。いろいろと絵の変遷を見ながら、プルシアンブルーが浸透していく過程を見物しました。それにしても青を表現することが一番難しいというのは、発光ダイオードもそうだったし、全体的にそうなんでしょうか?

 博物館でじっくり2時間見物したあとは神戸市役所へ。ここの24階が無料展望台になっているので、登って神戸の街並みを眺めようと思います。お金出してポートタワーに登らなかったのは神戸市役所があったからです。最近は多くの役所で無料展望台を設置しているのでお得ですよ!

 神戸市役所からの眺めはよかった。ただ残念なのは、さっきまでカンカン照りだったのに急に曇ってしまったことでした。それでも神戸の景色を見ると、海と山に囲まれたいい街なのだと思います。あとここは夜10時まで開いているらしいので、夜景が綺麗だろうなぁと思います。タダで神戸の夜景を見られるところなんてあまりないだろうし。


<そびえる神戸市役所>

<ポートアイランド方面>

<三ノ宮駅と北野(異人館)方面>

<北野の坂道をアップで>

<北野異人館>

 これで海側は一通り見たので、次は山側。神戸の山と言えば北野異人館。市役所から三ノ宮駅を経て、てくてくと歩いて行ってきました。ところが結構距離がある上に、緩やかな上り坂なのでなかなか辛い。オキ君と二人してヒーヒー言いながら上っていきました。やっぱりおとなしくバスを使ったほうがよかった。

 メインである風見鶏の館までもう少しというところで、さすがに疲れてしまったので休憩。六甲牧場のソフトクリームという看板が目に付いたので、迷わずに買って食べました。濃厚でおいしいー。


<北野坂>

<異人館までもうちょっと>

 北野にはたくさんの異人館がありますが、一つ一つの観覧料が高いので、全部に入っていると破産します。一番高いうろこの家とか1000円するっていうんだから。そこでターゲットを絞って、国の重要文化財に指定されている風見鶏の館と萌黄の館、無料のラインの館の3館のみを見てみることに。しかも風見鶏の館と萌黄の館は公共の管轄なので、料金も他の異人館と比べると安いです。2館合わせて500円。これは助かります。

 まずは1909年築の風見鶏の館へ。内装もオシャレで、モダンですねぇ。

 続いて萌黄の館。こちらは1903年築。2階のテラスから見える神戸の街並みは素晴らしいです。

 風見鶏の館の近くの高台には北野天満神社があって、そこから眺める神戸の街もこれまた素晴らしいです。あと風見鶏の館の風見鶏もよく見えます。写真では風見鶏が垂直になってしまってわからないけども。。

 それからは異人館街をうろうろ歩いて、入館料が高すぎて入れないうろこの館を外から眺めてみたり、オランダ坂を通ってみたり、無料のラインの館に入ったりして異人館外を満喫してきました。これほどの異人館が立ち並んで観光地化している様は、横浜の山手よりすごいんじゃないでしょうか。でもやっぱり港と山と坂があって、異人館が立ち並んで異国情緒を漂わせている街は素敵ですね。横浜とか神戸とか長崎とか函館とか。そういう街になりそこねた下関の人間としては、ちょっと憧れる。


<高台から風見鶏の館>

<うろこの館>

<高台からの神戸の街並み>

<おらんだ坂>

<ラインの館>

<旧パナマ領事館>

<舞子公園と明石海峡大橋>

 北野異人館から歩いて三宮まで戻り、駅前のマクドナルドで休憩しつつこれからどこへ行くかの作戦会議。の前に、隣に座っていた男二人組みがそれはもうおかしくておかしくて、気になって仕方がありませんでした。奇抜な格好をした、秋葉原にいそうなリーダーっぽいほうが、「やっぱり神戸の女は違う。神戸に出てきてよかった!」とでかい声で宣言していて、それを聞いている弱気な連れ合いの男はうなずくばかり。何かドリフのバカ兄弟のコントを見ているみたいだった。

 まあそれはいいとして、時間のことも考えて姫路行きは断念し、舞子に行って明石海峡大橋でも眺めてみようかと。ということで、早速電車に乗って舞子まで行き、世界一の大橋である「明石海峡大橋」を眺めてきました。三ノ宮から電車で15分と、結構近いです。しかし実際に見てみるとやっぱり大きいですね。人間はこんなものを作ってしまうんだから凄いよなぁ。向こうに見える淡路島にも行ってみたい。


<明石海峡大橋>

<向こうは淡路島>

 橋を一通り下から眺め、側にある 橋の科学館 へ。ここで明石海峡大橋のことを少し勉強しようと思ったのですが、展示内容が結構専門的で難しく、途中で諦めてしまいました。専門用語がいっぱい出てきて、僕には何が何だか。。見る人が見る分には相当面白いんだろうけど。

 次は実際に明石海峡大橋を歩くべく、舞子海上プロムナードへ。橋上の地上43mの世界を歩けます。海上に出るので風も強く、結構スリルがあります。足元がガラス張りになっているところなんか、ずっと立っていたら気持ち悪くなってくる。まあ橋を歩くというのは(厳密に言うと橋を歩いているわけじゃないけど)なかなかできる経験ではないので、随分と楽しませてもらいました。


<海の上、橋の下>

<もう目の前は海です>

<神戸の夜>

 舞子と明石大橋を一通り見て、再び三ノ宮へ。少し歩いて、今話題の(少し遅いか)生田神社へ行ってきました。夕暮れの時間というのに、結構参拝する人が多かった。「例の芸能人カップルみたいになりたいですぅ」みたいな絵馬が奉納されているかと思って絵馬を見てみましたが、絵馬に書かれている願い事は他の神社とあまり変わりませんでした。この辺はあんまりブームじゃないみたい。


<生田神社>

<本殿>

 若干早足になってしまいましたが、これで一通り神戸の観光は終了。夕食はできれば神戸牛でしめたいところですが、残念ながらそんな金はありません。いろいろと店を考えるのも面倒になったので、オキ君と二人、居酒屋の甘太郎に入りました。よりによって神戸で甘太郎なんて・・・とは思ったけど、全国チェーンだけに逆に安心感はあります。

 神戸っぽいものがあれば注文しようと思ってましたが、メニューは東京と変わらないものばかり。でもその中に「油そば」があったので注文しました。「東京で生まれた名物」という触れ込みに、吉祥寺のぶぶかの油そばを思い出しつつ。でも出てきた油そばはイケテナカッタ。。何が違うんだろうか。。一番おいしかったのは北海道産の焼きトウモロコシ。

 一通り食べて飲んで、とくれば次はカラオケ。僕の電車の時間もあるので、1時半ほど歌ってきました。2人なのに30人入れる部屋を割り当てられた時はぼったくりかと思ったけど、そんなこともなく一安心。というか広い部屋だとのびのびと歌えていいですね。ペガサス幻想を絶叫してきました。

 今日は夜行のムーンライト九州に乗って博多に向かいます。三ノ宮から乗りたいところですが、朝神戸駅のロッカーに荷物を預けた関係もあって三宮から歩いて神戸駅まで。神戸駅で荷物を出し、二日間お世話になったオキ君に別れを告げてホームへ上がりました。オキ君どうもありがとう!

 電車を待っている間、ビオレのさらさらパウダーシートで体を拭きまくりました。今日は風呂に入らないので、隣に座った人に迷惑をかけないためにもできるだけ綺麗にしておこうと。さらさらパウダーシートって本当にさらさらになるんですね。風呂入ってないのに気持ちがよくなりました。

 10時33分、ムーンライト九州に乗車。車窓を眺めていると、いつの間にか眠りについていました。明日は福岡!


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