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北海道調査 3  
2010年2月23(火) 三日目 <釧路(釧路ラーメン)、釧路→斜里、斜里(観光協会聞き取り)>


釧路の朝と釧網本線> 

 あまりに部屋の乾燥がひどいので、フロントで無料の加湿器を貸してもらって一晩中水蒸気を出し続けていたら、今度は逆に部屋の湿度があがりまくりました。ガラス窓が水滴だらけで、湿度が高い時のあの少しカビ臭いにおいが充満しています。でもこっちの方が体には明らかによさそうな気がします。お陰で唇のカサカサも少しは元に戻り、口をすぼめて笑わなくてもよくなった。

 朝は6時起床。3時間後には釧路を出発しますが、まだ釧路名物の釧路ラーメンを食べてません。「札幌味噌らーめん」「函館塩ラーメン」「旭川醤油ラーメン」に続いて、北海道四大ラーメンの一角になりつつあるという「釧路醤油ラーメン」。せっかくなので釧路ラーメンは食べておきたい。朝からやっているラーメンがあるかどうか調べたところ、和商市場の隣にある丹頂市場の中の 「魚一」 という店が朝からラーメンを出しているということでした。というわけでホテルの朝食をパスして歩いて一人丹頂市場へ。釧路に到着した日曜日以降、ずっと気温が高いままで随分暖かくなったということでしたが、それでも北海道の冬に慣れていない僕にとっては結構な寒さです。ただ朝の新雪をザクザクと一番乗りで踏みしめるのは結構な快感。


<釧路の朝>

<晴れると冷え込みが激しい>

<太陽が昇る>

<くしろ丹頂市場>

 6時45分に丹頂市場に到着し、市場の一角にある魚一へ。僕がこの朝一番の客のようでした。この店の名物であるという、「魚醤ラーメン」を注文。サンマの魚醤から作っているらしい。見た目はかなりあっさりとしたスープですが、飲んでみるとしっかりとサンマ風味の醤油味が効いていて、結構ガツンと来ます。同じく魚醤を使っている、秋田のしょっつる鍋のスープに近いような感じでしょっぱさは相当なもの。素材本来の味が生きているねえと、朝からおいしくいただきました。朝寒い中こういうラーメンを食べると、おいしさも2割増しといったところです。本来の釧路醤油ラーメンとは少し違うかもしれませんが、ホテルの朝食を食べずにこっちに来てよかった。


<魚醤ラーメン>

<朝からやっている魚一>

 ホテルに戻って最後に温泉に入り、8時半にチェックアウト。釧路から第2の目的地であり、調査の本命地である斜里町(知床)へと向かいます。乗るのは釧路駅9時5分発の快速しれとこ。太平洋側の釧路からオホーツク海側の網走まで、道東内陸部を北上する一両編成の列車です。快速しれとこと名前が付いているからには結構豪華な列車かと思っていたら、一両編成で拍子抜けでした。その割には乗客が多く、早目に乗ったからよかったものの、下手したら知床斜里まで立ちっぱなしになってしまいます。


<釧路駅>

<釧路駅ホーム>

<一両編成の快速しれとこ(手前)>

<しれとこの車内>

 釧路と網走を結ぶ釧網本線は車窓が美しいことで有名だそうで、釧路を出てからしばらくは左手に釧路湿原が広がります。途中摩周湖や屈斜路湖の間を通り(両方とも見えないけど)、オホーツク海側の知床斜里に出てから網走までは右手にオホーツク海が広がると。今回は知床斜里までなので、進行方向左側の席を陣取りました。

 列車は9時5分に釧路を出発。しばらくすると一面の雪に覆われた釧路湿原が見えてきます。昨日は少し高いところから湿原を一望しましたが、湿原と同じ高さの目線で駆け抜けて行くのもまた違った趣があります。途中列車のすぐそばに丹頂が見えましたが、シャッターチャンスを逃してしまって写真を撮れませんでした。残念。


<雪で覆われた釧路湿原>

<釧路川が流れる>

<丹頂がいたあたり>

<一面の雪景色>

 あとは途中で通った駅をいろいろ。いずれ摩周湖にも行ってみたい。


<塘路駅>

<標茶駅>

<摩周駅>

<緑駅>

 釧路から約2時間半、知床斜里駅に到着。半年振りに斜里町にやって来ました。改札を抜けて駅舎内に入ると、そこはコンサート会場のような大混雑。これから出発する「流氷ノロッコ号」に乗る客のようですが、この駅にこんなに人がいることに驚きました。平日の昼間なので年配の人が多かったけど、だからこそかなりうるさい。明後日の移動の際にノロッコ号に乗るんだけど、こんな人が多かったらちょっと嫌だなあ・・・。


<知床斜里に到着>

<網走へ向かう列車を見送る>

<知床斜里駅>

<駅前のホテルグランティア斜里駅前>

 

<斜里町を歩く>

 知床(斜里)での宿泊場所は駅の目の前にあるホテルグランティア斜里駅前。釧路で泊まったルートイングループのようですが、ルートインがビジネスタイプなのに対しグランティアは観光タイプのようです。しかし、ホテルのロビーに一歩足を踏み入れると電気も付いておらず、どことなく寂しさが漂う感じがしました。確かに12時前だから電気は付いてないのかもしれないけど、こういうところまで経費削減の影響が出ているのか。

 チェックインは3時以降ということで、荷物だけ預かってもらってとりあえず昼食。フロントの人にお薦めの店を聞くと、目の前のそば屋がいいと。1軒しか勧められなかったので若干不安になりましたが、時間もないしそこで手を打つことに。道の駅の売店を冷やかした後、ホテル目の前にある蕎麦屋に入って昼食にしました。知床で育てているというサチク赤豚と、知床原産のそば粉を使った十割そばのつけ麺がお薦めのいうので、3人でそれを注文。汁は椎茸の出汁がかなり出ており、サチク豚もおいしかったですが、肝心の蕎麦が正直なところイマイチでした。これ本当に十割なんかなあ。家で食べるような蕎麦とあまり変わらなかったぞ。良く言えば全体的に家庭的な味だった、というところでしょうか。。


<道の駅に鮭やホッケが干してある>

<サチク赤豚そば>

 1時から観光協会でヒアリングなので、ヒアリング場所である商工会館に向かって斜里の街を歩きました。しかし人が全く歩いていません。シャッターが下りている店も多い。あまりの人のいなさに、ようやく人を見つけると、所さんの番組でやっている「第一村人発見」みたいな気分になります。世界遺産知床の観光はここから離れたウトロ地区が中心とは言え、知床を抱える斜里町の中心がこれだと寂しいなあ。


<人がいない斜里駅前>

<スナックが多い斜里駅前>

<鎮守斜里神社>

<観光協会がある斜里町商工会館>

 1時から商工会館にある観光協会で聞き取り。ちなみに1時前になると商工会館に多くの人が集まってきて、何かあるのだろうかと気にありましたが、黒板を見ると「斜里ダンス愛好会」の練習があるということでした。もしかして、「斜里ダンス」=「shall we dance」とかかっているのかな?深読みし過ぎだろうか。

 聞き取りの後は斜里町図書館へ行って資料収集。図書館は結構お洒落な建物です。結構時間がかかるかなと思っていたら、かなりコンパクトにまとまった資料が見つかりました。というかなぜ先にこの資料を誰も見つけなかったのか。もっと早く見つけておくべきだった資料ですが、まあ今回見つけたからよかったか。一部10円という低料金でコピーもしてくれるそうでしたが、量が多いのと役場に行けば売ってくれるということで、斜里町役場へ。

 半年振りの斜里町役場。本当は今回も役場でヒアリングをする予定でしたが、議会対策が忙しいということでキャンセルになりました。同じく農協も日程が合わずに断念。ヒアリングの日程を合わせるのは本当に難しいものです。そのため今回は時間が空きまくって半分以上観光みたいになってますが、まあそういう事情があったからだと言い訳をしておきます。役場では重要資料(まあ町史なんだけど)をCDロムで売ってもらい、思ったよりも早く資料収集が完了。斜里町史は本で買うと分厚くて重い上に7000円もしますが、CDロムだと持ち運び便利でたった1500円です。これは助かります。本のデジタル化には賛否両論あると思いますが、町史のような資料性が高いものはデジタル化の恩恵を受けているように思います。 


<斜里町図書館>

<図書館前はつるつる滑る>

<斜里町役場>

<役場前もつるつる滑る>

 用事を終えてホテルに戻り正式にチェックイン。グランティアは全てツインルームということで、今回は一人でツイン利用です。ツイン利用は贅沢で申し訳ない。部屋からは斜里町の中心部が一望できます。部屋は6階でしたが、高い建物がないので遠くまで見渡せます。というかホテルがこの町では浮くほど高いからなあ。駅前ににょきっと生えたように存在するホテルは、町の景観としてはちょっといただけないのかもしれません。


<一人でツイン部屋>

<部屋から斜里町が一望できる>

 夕食まで時間があったので、恒例の一人町歩き。ホテルの部屋から見える海には流氷があるようには見えませんでしたが、一応見ておこうと斜里漁港へ。案の定、流氷は全く見えませんでした。日によっては流氷で覆い尽くされているはずだけどなあ。残念だ。明日以降に期待します。ただ流氷がなくても、冬のオホーツク海は寒そうです。


<斜里漁港>

<これは流氷・・・じゃないよな>

<流氷のないオホーツク海>

<そろそろ夕方>

 帰りに道の駅で地ビールやジャガポックルを買ってからホテルへ。夕食の時間まではホテル併設の温泉に入り、一日の疲れを癒しました。釧路のは普通の大浴場でしたが、斜里は本物の温泉。鉄分多めの温泉で、つるつるになります。ネットがつながりにくくなるとか昼間のフロントが寂しいとか、このホテルにはいろいろ問題がありましたが、唯一この温泉だけはよかった。

 夜は夏にも訪れた「しれとこ里味」で食事をすることに。ホテルまで無料送迎をしてくれます。夏に食べたつぶ貝のかき揚げ丼がおいしかったので、他の料理も期待できそうです。しかし夜は材料がないのか何なのか、ほとんどの食材があるのかないのかぎりぎりのところでした。うーん・・・。〆につぶ貝のかき揚げ蕎麦を食べようとしたら、蕎麦はもうないと。がっかりです。夏の評価が高かっただけに、今回は残念で仕方ありません。正直なところ失敗という気分。結局は昼に来いということなのね。


<鮭のほぐし身>

<斜里産メークインホイル焼き>

<ウトロ産ホッケ焼>

<斜里産こまい一夜干し焼>

 9時に宿にホテルに戻り、大人しく仕事をして早めに就寝。


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