このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

東京見聞録  
2007年7月15日() 二日目   <仙台市内観光>


再び仙台へ>

 6時起床。僕は結局3時間くらいしか寝られず、非常に眠いです。マルコフも非常に眠そうで、二人してテンションかなり低めです。今日は台風が近づいてきているというので、テレビを見て台風情報を確認しました。もしも台風が強そうなら今日の旅行はキャンセルする予定だったけど、何とかなりそうなので出かけることに。ただ仙台は降水確率100%で、東京よりも雨量が多いという予報。大丈夫か?

 6時半に家を出て東京駅へ。今日は7時36分の新幹線なので、昨日よりも余裕があるとはいえ、やっぱり眠いです。昨日の反省を生かして、朝食はきちんとした駅弁を買いました。僕はお気に入りの「深川めし」、マルコフは「とんかつ弁当」。新幹線の出発と同時に食べ始め、食べ終わったあとは睡眠タイム。テンション高めでずっと話を続けていた昨日が嘘のようです。目が覚めると既に仙台近辺で、窓の外は予報通りの大雨。煙って遠くが見えない状態でした。


<駅弁 深川めし>

<今日も仙台に到着>

<瑞鳳殿と青葉城>

 9時17分、仙台着。昨日の夜仙台にいて、東京で一夜を過ごし、また次の朝は仙台。何かすごく不思議な感じがしないでもないです。これも土日きっぷと新幹線のお陰。

 さて、仙台は予報通りの大雨ですが、マルコフは仙台が初めてということもあって、午前中は定番の観光コースを回ることにしました。観光バスである「るーぷる仙台」を使って瑞鳳殿と青葉城址へ行きます。4ヶ月前の旅行と全く一緒です。まあ前回は曇り、今回は雨なので、違った風情を味わえるかもしれません。


<仙台駅前の乗り場>

<るーぷる仙台>

 るーぷる仙台の一日乗車券を買って、まずは瑞鳳殿へ。詳しい説明は 以前の旅行記 を見てください。手短に言うと伊達政宗の墓です。雨に濡れる参道はことの他風情があり、参道横に咲いているアジサイも見事でした。東京ではとっくの昔に枯れているというのにね。さすが東北地方だけのことはあります。


<瑞鳳殿参道>

<きれいなアジサイ>

 思ったよりも雨が強かったので大変だったけど、雨に打たれている廟もいいものです。こんな雨の中で廟を見ていると、松尾芭蕉の「五月雨の降り残してや光堂」という句が思い出されます。あれは中尊寺金色堂のことを詠んでいるんだっけか。早く金色堂にも行ってみたいもんだ。

 こんな大雨にもかかわらず、三連休ということもあってか瑞鳳殿は観光客で一杯でした。中国から来たと思われるご一行様も。中国から来て仙台の瑞鳳殿に行くというのもマニアックな話です。お決まりの写真は前回の旅行記にアップしているので、今回は趣向を変えて別の写真をアップしておきます。廟のデザインがよく分かる写真と梅の木の写真。

 瑞鳳殿を見たあとは再びるーぷるバスに乗って青葉城址へ。青葉城に着くとさらに雨が酷くなってきました。有名な伊達政宗の銅像は近いのに霞んで見えるほどで、まして仙台の街並みなんてほとんど見えやしません。下の写真は4ヶ月前と同じ位置から撮っているものなので、よかったら見比べてみてください。4ヶ月前も曇っていて決していい景色とは言えなかったけど、今回は酷いってもんじゃない。街が澱んで見える。やっぱり晴れているときに来てみたい。


<近いのに霞んで見える伊達政宗>

<残る石垣>

<霞んでしか見えない仙台の街>

 その後右翼色満載の護国神社にお参りし、今回こそは青葉城博物館に入ろうかと思ったものの、750円という値段設定にやっぱり恐れをなして逃げてしまいました。CGでも復元された仙台城は見てみたいもんなんだけど、やっぱり高いよね・・・。その代わり、と言ってはなんですが、麓にある仙台市博物館へ行くことにしました。ここは320円でOKです。ちょうど特別展で「吉村作治のエジプト展」か何かをやっていて大混雑だったけど、僕らが行くのは常設展のほう。こっちは人もそこそこで見学しやすい。

 常設展は仙台や東北、伊達政宗を中心に、わかりやすい解説と展示が充実していました。結構面白いです。本当なら30分程度でざっと見て回ろうと思っていたのに、結局1時間以上も長居してしまったし。特に伊達政宗と伊達家に関連する重要な文化財が多く、見ごたえ十分でした。ただ明治初期の戊辰戦争や奥羽越列藩同盟の話になると、やっぱりというか何というか、いかに新政府が残虐非道なものだったか、いかに東北地方が最後まで戦ったか、ということが明治新政府を批判する形で解説されています。これは仕方がないことだとは思うけど、長州生まれの僕らにとっては耳の痛い話でした。同じ日本でも所変われば考え方も変わるものですね。

 正月に行った福岡市博物館といいこの仙台市博物館といい、政令指定都市クラスの市の博物館は本当に充実しています。その土地の歴史も勉強できるし、その土地にしかない重要な文化財も見ることができるし。地方の博物館巡りは最近の密かな楽しみです。


<仙台市博物館>

<流れが速い広瀬川>

<仙台名物 ずんだもちと牛タン>

 博物館を出ると既に1時を回っていました。さすがに腹が減ったので、この旅二回目の牛タンを食べるべく仙台駅へ。しかしるーぷるバスは使い勝手が悪いので、一般のバスに乗って仙台駅へ戻ることにします。が、ガイドブックをぱらぱらをめくっていると、近くの西公園にずんだもちのおいしい店があるらしいというのがわかりました。そこで急遽予定を変更して、そこまで行ってずんだもちを食べることに。先にデザートを食べてしまうことになるけど、まあいいか。「西公園前」でバスを降りて、西公園へ。


<緑が鮮やかな青葉通り>

 西公園の中にある源吾茶屋へ。創業140年を誇る老舗です。づんだもち600円を注文。僕はずんだもちはあまり食べたことはないですが、ここのずんだもちはおいしいのだろうと言うことだけはわかりました。餅はよくつかれていて柔らかいし、ずんだは豆が残るか残らないかのギリギリのすり潰し方なので、食感が楽しめます。そして甘さ控えめ。手作りなので豆の味がしっかりと伝わってきます。これはおいしいわ。春の旅行の帰りの新幹線で食べた、持ち帰り用のずんだもちと比べると全然違う。本物のずんだもちというのはこういうものなのか、と思い知らされました。ご馳走様。。見た目も色鮮やかでいい感じよね。

 この店は有名人もたくさん来ているようで、僕の席の横にも色紙の数々は貼ってありました。真横にはスピッツの色紙が。スピッツもここに来てずんだもちを食べたのか。。


<づんだもち>

<色紙が並ぶ>

 源吾茶屋のそばにあった桜岡大神宮へ。松尾芭蕉が通ったと思われる「奥の細道」の立て札があったので、芭蕉に関係あるとは思うのですが、詳しい説明がなかったので関連は不明です。帰ってからネットで調べたところによると、桜岡大神宮の始まりは伊達政宗が伊勢神宮の分霊を勧請し、合祀したところから始まるそうです。結構由緒ある神社のようです。


<桜岡大神宮>

<境内>

 さて、雨もより一層ひどくなってきたので、バスに乗って仙台駅へと戻ります。バス停へ戻る途中に見た道路上にある警報表示機によると、仙台には「大雨洪水波浪警報」が発令中だとか。おいおい大丈夫なのか?と思いながら、バスに乗って仙台駅へ。

 仙台駅に着いて、ようやく昼食です。もちろん牛タンを食べるしかない。昨日は「利休」で食べたので、今日はまた別の名店、「喜助」へ行ってみました。喜助のキは正しくは七が三つの漢字です。注文したのは牛タン定食塩味1500円。大体どこの店もノーマルな牛タン定食は1500円前後みたいです。味のほうももちろんおいしくない訳がなく、肉汁たくさん肉厚の牛タンがご飯によく合います。利休の牛タンよりも脂が少なく、さっぱりしている印象でした。まあどちらかというと僕は脂の乗った利休のほうが好みかな。この辺は本当に個人の好みの問題になってしまうので、すぱくりの感想として聞き流してください。喜助の牛タンももちろんおいしかったですよ。たださっきずんだもちを食べたばかりなのでかなり苦しい。。やっぱり餅は腹に溜まる。 


<喜助の牛タン定食>

<牛タン接写>

 こうして二日で牛タン二食を食べ、名物のずんだもちも食べることができて、僕は非常に満足しました。もう思い残すことはありません。さて、時刻は3時10分。これから残った時間をどうするか。本来なら午後は山形の立石寺(山寺)へ行って、「閑さや岩にしみいる蝉の声」を体感すべく山を登る予定でした。しかし、さすがにこの雨ではどうしようもなりません。さらに昨日から結構歩いているし、外は大雨なので、これ以上無駄に外を歩きたくはないところ。

 そこで案として出たのが、多賀城にある東北歴史博物館でした。観光案内所のお姉さんに聞いてみると、国府多賀城駅から徒歩1分のところにあるといいます。これなら歩かないで、しかも雨にも濡れないで済む!ということで、多賀城に行くことに決定。ついでに多賀城跡も見られるもんなら見てみたい。決まれば早いもので、急いで東北本線のホームに行ったものの、目の前で15時20分発の電車に行かれてしまい、次の20分後の電車を待つことになりました。ところがこの40分発の電車が時間になっても来ません。どうやら大雨で東北本線に不通の区間が出ているらしいということがわかりました。

 そこで僕らはこの旅行二度目の勇気ある撤退。もし多賀城に行くことは出来ても、帰って来られなくなる恐れがあります。本当は多賀城に行きたかったけど、天候には勝てません。仕方がない。しかも東北本線が大雨でストップしたということは、もしかすると東北新幹線もストップするかもしれません。そうなると今日中に東京に帰れなくなるかもしれない。そんな危機感を覚えた僕らは、予定を早めて帰京することにしました。4時54分の新幹線が空いていたので、それを予約。新幹線はまだ動いているようで一安心。

 予定を早めて帰ることになったので、あとはお土産を買うくらいの時間しかなくなりました。僕は薬局に行って、仙台では密かなブームになっているという 釜だし一番石けん(通称坊ちゃん石けん) を買って来ました。これは純粋無添加無香料石けんだそうです。シャンプー・リンスを無添加石けんに変えたので、石けんも変えてみようかと。薬局のおばさんに聞くと、仙台では知らない人はいないほど有名な石けんらしいです。使ってみるのが楽しみ。しかしこのロゴマークの坊ちゃんの顔は、さくらももこが書くブサイクな少年の顔にそっくりだ。


<坊ちゃん石けん>

<雨の仙台駅前>

 その後も仙台駅のお土産街エスパルをぶらぶらして、4時54分の新幹線に乗って東京へ。新幹線の中ではもちろんぐっすり寝て、気がつくと大宮辺り。大宮辺りでは台風一過で綺麗な夕焼けを見ることができました。6時36分に東京着。渋谷の鳥良で今回の旅行の反省会をしつつも、僕は寝不足の二日間の限界が来てしまい、眠いったらありゃしませんでした。マルコフには申し訳ない。そして10時前に帰宅。即就寝。

 というわけで今回の旅行は終わり。個人的には2回目の仙台・松島でしたが、今回も楽しく旅行することができました。牛タンもおいしかった。仙台で牛タンを食べるという当初の予定を達成することができて満足です。でも台風が来ているときに旅行に行かないほうがいいですね。この辺勉強になりました。以後気をつけます。

 これで南東北を訪れた回数が宮城2回、山形2回、福島1回の計5回になったから、秋にはいよいよ北東北に進出かな?


←一日目へ

旅行記トップにモドル

このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください