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2009年9月20日(日) 七日目 <嘉興(現場見学)、嘉興→上海、上海(海鮮料理)>
<嘉興見物>
二日連続で窓から差し込む朝日の光で目が覚めました。朝6時。朝食は朝7時から昨日と同じ場所で。さすがにそろそろ中華にも飽きてきたので、パンを入れたりベーコンを入れたりと若干洋風にしてみました。でも焼そばとチャーハンは止められない。焼きそばは平麺で、朝食に出てきたやきそばとしては一番おいしかったんじゃないだろうか。
<今日も朝日で起こされる> | <南湖の畔で太極拳に勤しむ人々> | |
<朝食会場> | <本日の朝食> |
食事中、同学年のN君が早起きして南湖一周したというのを聞いて、せっかく南湖に来ているのに散策しないのはもったいないということになり、食後N君を含む4人で少し散策することに。朝一周したN君を再び連れだすのは申し訳ないですが。思ったよりもいろいろな建造物が残っていて、ただ単に湖畔を一周するだけかと思っていたので思いのほか楽しめました。よく分からないのは、この建築物が新しいものなのか、それとも歴史あるものなのか、という点くらい。
景色を眺めつつ朝の散歩を満喫していましたが、途中で猛烈に腹が痛くなりました。トイレを探すものの、早朝に一周したN君の「一周したけどどこにもトレイはなかった」という言葉に愕然とし、一人急いでホテルに戻ることに。もっと先に進みたかったけど、これ以上進むと自分の人生が先に進めなくなります。湖を挟んでホテルは目の前に見えているけど、泳いで渡るわけにはいかないので湖畔沿いをぐるっと遠回りしなければいけません。近くて遠いホテル。嗚呼もどかしい。脂汗をかきながら必死に耐え抜き、何とか無事ホテルの部屋にたどり着きました。異国で汚点を残さなくてよかった。
何とか落ち着いて、一応ストッパを飲んでから支度をして、9時にフロント集合。NC総研のIさんが「すぱくり君、お腹が痛いって言ってたけど大丈夫?よかったら薬あるけど・・・」と声をかけてくださって、何てこの方は優しい方なんだと感動しました。Iさんの薬もストッパだったようなので申し訳ないながらも大丈夫ですよとお断りしましたが、僕もこういうさりげない心遣いができる大人になりたいものです。
今日の予定は嘉興市内のゼロエミッションに関する実地見学で、まずはバスに乗って40分くらいの郊外にある養豚場へ。まだ出来て一年の養豚場で、科学的な肥料を使わず育てているそうです。ブヒブヒ。
<田園が広がる> | <養豚場> | |
<養豚場> | <豚が餌を求めて集まる> |
なぜ養豚場を見物するのか、最初は意味が分かりませんでしたが、次の目的地でそれが良く分かりました。次の目的地は豚の屠殺場で、さっきの豚がここに運ばれてきて解体処理され、同時に食用にならないものを処理していろいろと再利用し、うまくゼロエミッションを実施していると。右下の花は、文字通り豚の血と汗と涙(つまり体液)で育っているそうです。
<中国っぽい標識> | <豚のエキスで育ってます> |
屠殺場自体は見学できませんでした、それに付随するいくつかの場所は見学できました。下は屠殺した後の残りの物体を沈殿させる池で、個体や油はここで飼われているナマズの餌になり、残りがパイプでさっきの花が咲いている湿地に送られて植物の糧になったり、製薬工場に送られて処理されたりと、そういう行程を経るそうです。発酵している池は結構臭い。
<沈殿池> | <沈殿池> |
すごいのは屠殺場や製薬会社を初め、これらは全て一つの会社で多角的に経営されているということ。従業員が3000人とかいるそうです。中国にもコングロマリットがあるわけね。昼食はその系列会社の一つであるレストランで、ということに。嘉興に来てようやく冷えたビールが出てきた!
<中国の飲み物各種> | <これって「らんま1/2」じゃあるまいか> |
ジャンルとしては恐らく江南料理ということになると思いますが、基本的に野菜が多く、毎日の豪華中華で胃もたれしている身としてはありがたい食事となりました。A1は里芋の煮っ転がしで、醤油を使った日本的な味付けが心休まります。B1はタニシのスープ。タニシはちょっと苦手かも。A4はこの地方の名物らしい料理で、ナツメの中に餅を詰めて甘く味付けした一品。C3はナマズで、少し泥臭いですがおいしいです。というかさっきの沈殿池のナマズなんだろうか・・・。C5は茹でじゃがいもで、そうそう僕はこういう料理を待っていたのだよ!と。味付けも至ってシンプルで、芋の風味が生きています。じゃがいもはおいしいなあ。全体的に地方の安食堂で食べるような素朴な味でしたが、あっさりしていてなかなか良い昼食でした。
ただし、B4の豚料理だけは悶絶しました。焼豚のスライスなのだけど、口に入れるとさっきの養豚場の臭いがして・・・。久しぶりにものを食べてオエっとなりました。もう今後トラウマになって豚を食べられなくなるくらいの臭いで、本当ににどうしようかと。何とか飲み込んだ後も口の中は養豚場だったので、必死にビールでうがいをしました。今回の調査の中で一番辛かったのが、この料理を口に入れてしまったことかもしれません。
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午後は昨日の会議室に戻って、ワークショップの総括議論を2時間程度。
<湖のほとりに浮かぶ会議室> | <新婚さんの撮影スポットらしい> |
これで嘉興での用件は全て終わり、再びバスに乗って3時間かけて上海へ。
<最後の夜>
上海到着は夜7時。再び新梅華東大酒店にチェックインし、時間も時間なのですぐに夕食になりました。最後の夜は(まだ調査を続けるグループもいますが)、少々 肉々しい中華に飽きたということで、上海駅近くのデパートの中にある、海鮮を中心とした上海料理の店へ。多分「喜粤海鮮大酒楼」という店だと思います。デパートにはH&Mも入っていて、中も日本の新しいデパートとかわらないくらい最新式でした。上海駅周辺だけ見ているとアジア的な発展途上国の大都会と言う感じですが、場所によっては最先端の様相を呈しているところもあって、街のごちゃまぜ感が面白いです。成長している都市のパワーでしょうか。
<上海にもあるH&M> | <近代的なデパート> |
今回も個室に通され、その個室にはトイレもついているという豪華な部屋でした。毎日こういう食事をさせてもらって申し訳ない。
<最後もくるくるテーブル> | <最後の晩餐> |
中華料理は既に食傷気味になってしまってましたが、最後の夜だと思うと名残惜しい気もします。海鮮と言う割には肉類も多かったように思いますが、どれもおいしかった。昼の家庭的な田舎料理もおいしかったですが、やはり都市の高級レストランで食べる中華は味が質が違います。C3は日本的な焼肉で、この旅で初めて白米が欲しくなりました。今回は食事で全く白米が出てこなかったので、そろそろ日本のお米が恋しくなってきています。〆はB5の餡かけ炒飯。福建省のものだそうです。「中国=炒飯」という短絡的思考が自分でも悲しいですが、本場の炒飯はおいしかった。C5のケーキは、この日が誕生日で通訳などに尽力してくれた留学生のCさんへバースデーケーキ。おめでとう&お疲れさまでした。
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10時にホテルに戻り、その後は最後の夜ということで少々二次会。助教さんの部屋に集まり、卍先生や△↓さん、Iさんなどがいらっしゃって12時まで。僕にとっては、この先生方と一緒の部屋で話をさせてもらうというのがいい機会になっています。大変ありがたい。半年前、卍先生とお知り合いになって国立に出入りするようになり、知床や上海に行くとは夢にも思っていませんでした。人生何がどうなるか分かりません。こういう機会を与えていただいて、本当にありがとうございます。
二次会後は部屋に戻り、同室のK君と3時頃まであれやこれや話してから就寝。
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