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有蓋車の仕分線_9番線_通風・家畜・冷蔵・陶器車 |
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ツム1000形 ツム2522 有蓋車の一種「通風車」。大正期に登場した車種で、野菜等の輸送で温度上昇を 嫌うために通風可能な車体構造とし、屋上にベンチレータを備えていました。 本形式はその最後の形式で、戦後製のツム1形を2段リンク化(新製及び改造) した車。写真は最末期で名寄に配置されていたカボチャ輸送用でした。昭和56年の春には 北九州でも相当数を見かけましたが、この時が最後の活躍だったようです。1980.08 | |
カ1500形 カ1528 10トン積み家畜車です。牛等を生きたまま輸送する有蓋車で、 車体は透かし張りとなっています。このカ1500は戦前製で、補強が垂直の 初期形。後期形は補強が斜めになっていました。昭和47年まで活躍しましたが、 この車は、盛岡の鉄道学園に教習用として保存されていたものです。1990.07 | |
レム5000形 レム6000 戦後の代表的冷蔵車レ12000形の後継形式 として、有蓋車兼用レム1形、レム400形が相次いで開発されましたが、有蓋車と「二兎を追うもの」であったため、 保冷性能が悪く不成功に終りました。仕切なおして保冷性能と軽量化を追求した 15t積み車として昭和39年誕生したのがレム5000形で、総数1461両製造されました。 保冷材はグラスウール。同形式の特徴である青い帯は従来のレムと異なる「重保冷」、つまり優れた保冷性能を PRするためのものとか。 写真は、昭和42〜44年製の後期形のTOPナンバー。ブレーキが両側になり、屋根もコルゲート板に変更されました。 レ12000形消滅後も最後の2軸冷蔵車として活躍しましたが、国鉄の終焉を前に引退しました。 1981.10 笹島 | |
レサ10000形 レサ10118 鮮魚を水産基地である長崎・下関から大消費地、東京・ 大阪へ大量にかつ高速輸送するため、製造された2軸ボギー冷蔵車です。24t積の車体に空気ばね付TR203台車、応荷重式電磁自動ブレーキを 備えた、最高速度100km/hで走る10000系高速貨車のひとつです。昭和41年に三菱・日立で124両製造、43年に三菱で13両 増備されました。トラックに対抗し「とびうお」「ぎんりん」の列車名で華々しく活躍しましたが、 昭和61年コンテナ化で廃止。その後は冷蔵コンテナ+コキ10000系に譲っています。 1983.03 西唐津 | |
スム1形 スム327 大正15年〜昭和3年にかけて製造された15t積有蓋車。大正時代大量生産されたワム32000M44形(ワム3500S3形)の側・妻を鋼板にしたもので、当初形式テワ45000形とされ、昭和3年の改番で鉄側(「てつがわ」マタハ「てっそく」)有蓋車、スム1形となりました。ワム3500形と同一室内容積を保つためか、背が若干低くなっているのが特徴です。単純に鋼板張りにしたため社内温度が上昇する欠点があり、木製内張を行ったワム20000形に移行しました。4000輌弱も製造されて永らく活躍、ヨンサントウ以後も北海道に道外禁止車として残りました。写真は浜松工場の倉庫代用でした。秩父鉄道等のスムに、この遺伝子は受継がれています。 1980.11 | |
三井三池ユト101 「鉄製有蓋車」は明治期は油輸送に使用されてましたが、 その後は水を嫌う生石灰輸送等に活躍した車種です。丸い屋根、扉、大きさ などはテ1形の特徴そのまま、端梁にはバッファーを埋めた跡も残っていました。 国鉄のテ1形は明治45〜大正3年、日車・汽車・川崎造船でテワ1257形として 量産されました。古い生れながら形式消滅は何と昭和40年。 S模型店からエッチング板キットも出ていましたね。 1982.05 | |
テキ1形 テキ2 明治末期、意図は不明ながら、いくつかのボギー貨車が輸入または製造されました。 これはその一つの25t積み鉄製有蓋車。明治43年汽車製でオテワ1450形M44、昭和3年の改番で テキ1形テキ1〜5となりました。 車体全長9449mm、屋根は全長9728mmで鋼板張り、扉は2箇所で、やや解り辛いが両端の側板には平鋼による補強斜材が 鋲止めされています。台枠はトラス棒式で、台車は 当時多く見られたコイルばね式アーチバー。5両全車「名」古屋鉄道局専属貨車で、テキ2は美濃赤坂常備。 水に濡れると発火する生石灰のバラ積み輸送に使用されたようです。老朽車ながら廃車は昭和29〜30 年と、長く活躍した方と言えるでしょう。この形式の写真は極めて貴重で、撮影は戦争中の昭和18年。 憲兵に捕えられず良かった良かった。 1943 大曽根 【荒井友光氏より貴重なお写真を頂きました】 | |
ポム1形 ポム88 15t積み陶器車です。陶器車の登場は昭和8年でしたが、本形式は昭和33〜41年に ワム90000形からの改造、および新製で192両登場しました。外観は全くワム90000形 で、車内には陶器を簡単な梱包で輸送できる様、脱着式の棚が設けられております。 名古屋地区は瀬戸、多治見・瑞浪・土岐、常滑、三州瓦などの窯業が発達していたことから、 陶器車の大部分は「名」鉄局専属で、本形式も全車「名」鉄局専属でした。 撮影は東名港に並んでいたのを撮ったもので改造車。今なら全車撮影しますが当時は 1形式1枚主義のため、この時はこれ以外には撮らず、今になって自分の不明を恥じて います。 1982.01 ◆新製車の例=
ポム20:貨車の遺跡頁
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