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星はなぜ昼間見えないのか・中文読解 内容(10) 2001.2.1.作成 制限時間7分

TEXT
 みなさんは「明けの明星」「宵の明星」という言葉を知っているだろうか。
夜明けに最後まで輝いている星が「明けの明星」で、夕方一番に見える星が「宵の明星」である。これはいずれも「金星」で、ある時は夜明けに、ある時は夕暮れに見えるのである。
 「明けの明星」は早起きしないと見られないが、「宵の明星」は夕方なので、気をつけていれば見ることができるだろう。

 普通、星はいくつかの例外を除いて、昼間は見えない。
 もちろん、これは昼間は空が明るいからなのだが、それでは、なぜ昼間は空が明るいのだろうか。
 太陽が出ていれば、空が明るくなるのは当然だ思われるかもしれないが、実は空はもともと明るくないのだ。空が明るいのは、空が太陽の光を受けて光っているからなのである。空には空気があり、空気の中には、無数の細かいちりや水滴がある。これらのちりや水滴が太陽から来る光を反射するので、空が明るくなるのである。星が昼間見えなくなるのは、空から目に入る光の量が圧倒的に多いので、星から来た光が、区別できないためである。

 もし地球に空気がなかったら、太陽は巨大な火の玉となって、真っ暗な空に輝いて見えるはずである。また、太陽の方向以外の空には、当然、星がたくさん見える。実際、アポロ宇宙船で月に行くと、昼間、太陽が輝いていても、空は暗く星が見えている。
 「宵の明星」や「明けの明星」が見えるのは、金星が地球に近く、しかも、朝や夕方の空に負けないぐらい、太陽の光を反射して輝いているからである。昼間、月が出ているのを時々見ることがあるが、これも金星と同様の理由からである。



QUESTION:TEXTの内容と合っているものには○、合っていないものには×をつけてください。
1.昼間、星が見えないのは、星よりも空がずっと明るいからである。
2.もし、地球に空気がなかったら、昼間でも、星がたくさん見える。
3.金星が朝や夕方に見えるのは、太陽よりも明るく自分で光っているからである。
4.空が明るいのは、空中のちりや水滴が太陽の光を反射しているからである。
5.月に行くと、月には空気がないので、昼間でも、太陽は巨大な火の玉のように真っ暗な空に輝いて見える。
6.金星は夜明けや夕暮れだけでなく、一日中見ることができる。
7.月が時々朝や夕方に見えることがあるが、これはたまたま月が地球の近くにあって、空よりも多く太陽の光を反射しているからである。
8.「宵の明星」「明けの明星」というのは月と金星のことであ る。


WORDS
1.明けの明星 the morning star, Venus
2.宵の明星  the evening staar, Venus
3.金星    Venus
4.ちり   dust
5.水滴   drop of water
6.火の玉  fireball
7.アポロ宇宙船 Apollo spaceship

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