このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

イタリア35 トレヴィの泉編


  フォロ・ロマーノ で雨が降り出したため、やむをえず地下鉄でコロッセオ駅からレプブリカ駅まで戻った。夕食の時間まで待ったものの、雨は止む気配がない。ホテルで傘を借りて出掛けた。
 ホテルのそばにナツィオナーレ通りという広い通りがある。明るくて安全ということで、この通りを歩きながらレストランを探していたところ、「Fontana di Trevi」と書いてある看板を見付けた。イタリア語は分からないが、これはトレヴィの泉に違いない。食事は後回しにし、トレヴィの泉を見ることにした。
 大統領官邸のあるクィリナーレの丘を過ぎたあたりで、道が狭くて暗くなる。不安を感じつつ歩いていくと、水が流れる音が聞こえてきた。トレヴィの泉である。

トレヴィの泉

 トレヴィの泉は、ここから水が湧き出ているわけではない。紀元前19年、アウグストゥスの右腕であるアグリッパの指示によりヴィルゴ水道(Aqua Virgo)が敷設された。全長21キロで、地下19キロ・地上2キロである。当時の技術力は本当に素晴らしい。538年にいったん破壊されたものの、1453年に法王ニコロ5世により復興した。つまり古代の水道を流れてきた水である。その水量は豊富であり、音を立てて流れていた。泉というからには静かな池ではないかと思っていたのだが、大違いであった。

 ライトアップされたトレヴィの泉は実に美しい。バロック建築の傑作である。泉のバックは、ポーリ宮殿。泉を作る前からある建物である。
  WIKIPEDIA によると、1730年にローマ法王クレメンス12世が泉のコンペティションを開催し、ニコラ・サルヴィが勝利。1732年に着工し、1751年にニコラ・サルヴィが亡くなったものの、1762年に完成した。彫刻は、中央が海神ネプチューン、左が豊穣の女神ケレス、右側が健康の女神サルースとのこと。

左(西)から

 写真を見ると、観光客は傘を差していない。雨は上がっていたのだろうか?

右(東)から

 肩越しにコインを投げると再びローマを訪れることができるという伝説を信じて、ユーロのコインを二人で投げた。ちなみに投げ込まれるコインは、1日あたり3000ユーロになるとのこと。



 翌日、昼食後に観光していたら、意図せずにトレヴィの泉を通りがかった。コインの効果は絶大ということか。晴れた空の下で見るトレヴィの泉も美しい。観光客も多かった。

昼のトレヴィの泉

左から

ネプチューン真横から

 水に気を取られてしまったためか、バックのポーリ宮殿も含めて全体が入った写真が残っていないのは残念だ。ただ、右上の写真のとおり、スペースはそれほどなく、僕のデジカメでは入りきらなかったのではないか、と言い訳してみたい。



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