このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください


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. アルコール分解不全症候群(その6)
 今日(2003年1月30日)、またしても衝撃的な記事を発見した。

<アルツハイマー>酒に弱い人は要注意 日医大で原因の一端解明

 酒に弱い人の方が、痴ほう症状を起こすアルツハイマー病になりやすいメカニズムの一端を、日本医科大老人病研究所の太田成男教授らの研究チームが解明した。アルコール分解にかかわるアルデヒド脱水素酵素2(ALDH2)が、脳内の神経細胞死をもたらす体内の低分子化合物を解毒する作用を併せ持つためで、酒に弱い人はこのALDH2の働きが弱く、解毒が不十分になるという。

 ALDH2の働きが悪い人ほど、酒に弱いことが知られている。太田教授らは、3年前にALDH2の働きが悪い人は、強い人より1.6倍、アルツハイマー病になりやすいと発表した。今回は、愛知県内で40歳以上の住民約2400人を対象に、飲酒習慣や血液分析などを実施。ALDH2の働きが弱い人は、アルツハイマー病患者の脳に蓄積することが分かっている有毒物質のヒドロキシノネナールの元になる物質が多かった。

 またラットの細胞を使った実験で、ALDH2がヒドロキシノネナールを解毒する働きがあることを突き止めた。

 太田教授によると、ヒドロキシノネナールは体内で日常的に生成されているが、ビタミンEにはこの生成を抑制する効果があるといい、「ビタミンEの摂取がアルツハイマー病の予防に効果的ではないか」と話している。

 以前 ご報告 した通り、酒に弱い人はガンになりやすい。そのうえ、今回のニュースによれば、アルツハイマーにもなりやすいという。

アルツハイマー病 : 初老期に発症する痴呆。脳の細胞が変成して萎縮するため、脳機能の全般的な障害が起るもの。ひどい物忘れや日時・場所の見当識の欠落など老年痴呆に似るが、その進行が早い。ドイツの医師アルツハイマーが1907年にはじめて報告。 「大辞泉」より

 入社以来10年間、確かに入社時よりは酒を飲めるようになった。でも、それはアルコール分解能力が高まったわけではない。相変わらず一杯で赤くなってしまう。恥ずかしいのはお通夜である。お焼香した後に軽くビールの一杯に寿司をつまんだだけで、もう顔は赤くなってしまう。「あの人お通夜なのに飲みすぎて酔っ払ってるよ。」という周囲の視線が冷たく突き刺さる。
 最近ではビール癖も付いた。仕事が終わって寮に帰ってくると、必ず350ミリの缶ビールを買ってしまう。ビール無しだとなんか淋しいのだ。寮の食堂でビールを飲みながら、用意された夕食を取る。こう書いてみると、なんかわびしい生活だ。

 このように努力して酒が飲めるようになった僕だが、その一方で病魔が確実に忍び寄っているに違いない。しかも、ガンアルツハイマー。悲しい。悲しすぎる。これ以上ないという最強のタッグではないか。
 自分の将来に不安を感じずにはいられない、衝撃的なニュースであった。



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