熊本県
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熊本県は九州の他の県全てと隣り合っている唯一の県となります(長崎と佐賀は海上で)
南北に長い県であり、交通網も他県に比べて発達していると言えます。各種高速道路や2011年に開通する九州新幹線の存在は県民にとって貴重な足となる間違いない。
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熊本市内にはこのように路面電車も走っており市民の足となっています。
また世界最大級のカルデラを持つ阿蘇山は日本全国から観光客が訪れる有名なスポットであり、
阿蘇一帯を始め全国屈指の農業県であることでも知られている。
人口は180万人ほどであり、県民は熊本弁や八代弁を使用する。ネイティブ熊本弁は何を
言っているのか分からない時ががある。
「九州弁はよくわからん」
と言ったら熊本弁と鹿児島弁と博多弁は全然違うと指摘された事がある。 |
第一次産業が中心だった熊本県ですが近代は積極的に企業誘致に乗り出してきており、再春館製薬や丸美屋の本社があるのも熊本県である。また九州で絶大な勢力を誇るコンビニ「エブリワン」の本社もある。エブリワンとかジョイフル紳士服のフタタとか九州の人にとっては当たり前のものでも神奈川県人の私にとっては新鮮なものです(笑)
幻の鉄道
これらの写真を見てピンと来る方がいたらそれはよほどの地元の人か鉄道マニアだと思う。
旧国鉄時代の駅標がいい味を出しているが、ここは1984年に廃線になった国鉄宮原線の終着駅「肥後小国駅」跡である。
現在は道の駅小国「ゆうゆうステーション」となっており、バザーなども開催される町民憩いの場所である。
私がこの宮原線を知ったのはこの道の駅で車中泊をしたからである。
昭和29年から30年間にわたり地元民の足として活躍した宮原線。26.6キロという短い距離でしたが、今も線路跡にはアーチ橋をはじめとした数々の遺構が何箇所か残されており、終点までわずか1時間のあいだに車窓から見えたであろう景色を想像してしまいました。
家に帰ってから宮原線でググってみるとそれはもうたくさんの遺構マニアや廃線マニアのサイトで紹介されてました。
例えば下記のサイトなど。
http://www.otchee.com/railroad/miyanoharusen.html
岡本とうふ店
なぜ突然豆腐屋?と疑問に思う方もいるかと思うが、ここは県内でも有名なとうふ屋であり、ぐるなびにも掲載されている著名な店なのである。
私もはじめは
「豆腐〜?豆腐なんてみんな同じじゃないのか〜?」
なんて言ってましたが食べた瞬間、あまりの美味しさに驚愕した。
こ・・これが本物の豆腐というものなのか・・・
完全に豆腐を馬鹿にしていた私もすっかりこの味の虜になってしまった。なんだろう、文章ではいくら考えてもうまく伝えられそうにない。
行って食べればわかる!!
とても風光明媚なところに位置しており、店の前の道は昔は国道でしたが、何年か前に国道のバイパスができてからはここを通る車は減少した。
それでもこの店に行くために旧道を通る人は絶えないようで、むしろ交通量が少なくなって落ち着いた雰囲気になっていていいと思う。
豆腐屋なのに宿屋や温泉もあり、リピーターも結構多そうな店である。
うまく味は伝えられませんでしたがせめて公式ホームページのリンクを貼っておきます。豆腐のウンチクが書いてあるので、これを読んで食べたくなったら通販で豆腐を購入することもできます(10月〜5月だけ)
http://okamoto-toufu.com/
熊本ラーメン「角萬」
ご当地グルメハンターというしては、熊本に来たからには熊本ラーメンは外すことはできない。
同じ九州でも博多のラーメンと熊本ラーメンは根本的に違うのだ。
博多ラーメンはとんこつ味の細麺ストレートであり、替え玉システムが有名。紅しょうがや生にんにくを入れて食べるというのも特徴的だ。
一方熊本ラーメンは、同じとんこつ系だが味がさらに濃厚で麺も太め。替え玉システムや紅しょうがは使いません。
個人的には味の濃いものが好きなので熊本ラーメンに軍配が上がった。にんにくを揚げた際に出る油(マー油)を使用しており、独特の香ばしさもある。
八代市にあるこの「角萬」さんは胡椒が聞いておりとんこつ臭さを抑えているので、とんこつが苦手な人でもおすすめできるお店です。
ちなみに私の住む秦野市には、「なんつっ亭」という超有名店があるが、ここの店主もまた、熊本でラーメン修行を積んだ経験がある。
もちろん黒マー油をたっぷりと使った熊本ラーメンなので食べたことがない人は是非行ってみてください。
熊本の馬刺し
熊本に来たからには「馬刺し」を食べてみたいと思っていたら、お世話になった親戚の家でなんと馬刺しを食べさせてもらえました。実は私はこの時まで馬刺しというものを食べたことがなく、是非食べてみたいものであった。見た目はマグロのようですが味はユッケとかに近い気がします。とても美味しい料理です(^^ゞ
阿蘇
熊本市内から阿蘇を目指します。途中なんとも綺麗な心地よい道が続きます、空の青と緑のコントラストが美しい。
阿蘇のこの辺りは牧場も多く、大学の農学部があったりします。
ただ、阿蘇は熊本市内と違って冬場はものすごく寒くなります、その昔マイナス20度を記録したこともあり、夏場は30度を超えることのない冷涼な土地です。
カルデラの中に町が出来てます。火口なのに大丈夫なんでしょうか??
確か南阿蘇鉄道という第3セクターの鉄道も通ってた気がします。
ここは阿蘇の大観峰です、夏休みのせいかかなり車やバイクが多くなかなか車を止められませんでした。
右の写真はちょっと面白いので載せてみました。「ばってんラーメン」とはいかにも九州のラーメン屋さんという感じです。
ゴールデンウィークと夏休みはこのようにバイクのツーリング集団も多い。でも冬にはさすがに見かけません。
バイク用のスタッドレスタイヤって売っているんでしょうか?
真ん中の写真ですが、阿蘇の大観峰の近くでラジコンのヘリを飛ばす大会?のようなことをやってました。
阿蘇ふれあいの郷の中にある「あぜり庵」という軽食屋で食事。
ここはネット上で人気がある店のようで「ハヤシライス」が名物なんだとか。食べてみると確かに美味しいが、どうみてもこの店は田舎のおみやげ屋に付属している軽食コーナーといった感じでした。
大観峰から南下してお次は「通潤橋」を目指します。途中、清和文楽邑という道の駅で休憩しました。
通潤橋
この通潤橋は小学校の頃に社会の教科書に載っていたので存在自体はかすかに記憶がありました。
地形的に制約を受けるこの地は、谷の向こうに水を渡すために石造りの水道橋を渡しました。
あくまで農業用水確保のための橋であり人が通ることは考えられてません、なので橋の脇に手すりや柵などはなく結構危険な観光地です。
ここを観光する場合は本当に気をつけた方がいいです、特に子供連れの場合は手を離さずに内側を歩かせる必要があるかと思います。なぜなら↓
この左の写真はギリギリに寄って下を向いて撮影したものです(すいません、これが私の限界です)
決して広いとは言えない横幅も右の写真を見ていただければ分かると思う。
しかしこの橋は見れば見るほど美しい。見事な石造りのアーチ橋です。
橋台と橋脚が一体となっており、橋桁に当たる部分に至るまで全て「石」しか使っていない。100パーセント天然素材のある意味「エコ橋」と言えます。
1852年に作られた橋ですが2年近く完成までかかったようです。江戸後期に作られた橋としてはかなり大規模な橋です。その後、明治・大正時代に作られた橋としてはトラス橋やトレッスル橋がメインでしたがどちらも大量の鉄骨が必要な建築方法でした。そう考えると製鉄の技術が進んでいなかった時代によくこれだけの橋を造ったものだと改めて感動してしまいます。最近、橋にはちょっとうるさくなってきたもんで・・・(^_^;)
そうゆう歴史を踏まえてもう一度この橋を見ると、当時の「男のロマン」を感じずにはいられない。
谷の向こうに水を通すという自然の摂理に反する行為を人間の手によって実現したこの一大事業は、後の日本の土木技術の進歩に大きな貢献を果たしたのは間違いない。
←2007/8/14 2010年のG.W→
ちなみにこの橋は中の水道管の中のゴミを放出する目的で定期的に放水を行っている。その姿は実に壮観なものですが、お金を払って予約をすれば放水をしてもらえます。上の写真を見てもらえばわかると思いますが2007年の時は5000円でしたが2010年に再び訪れた際は10000円に値上げされてました。
日本一の石段
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通潤橋から水俣に向かう途中「日本一の石段」なるものがあったので寄ってみました。
3333段もあるようですが突発的に寄ったので時間の制約があり、泣く泣く上まで行くのを諦めた
(決してめんどくさかったわけではない) |
台風の傷跡
ところで水俣に向かう道中、かなり激しい台風の傷跡をたくさん見ました。
上に紹介した写真はほんの一部分でしたが、おそらく災害から日が経っていないのだと思います。
あまり地元の秦野ではこういった土砂崩れを見ませんが、これはテレビのニュースで見るものと同じです。
交通が寸断されて電気も水も止まってしまったらと思うと私は何も出来ない気がします。
水俣に着いて道の駅で休憩。ここを過ぎると鹿児島県の出水市となり、東シナ海沿いを走ることになります。
ここから先の鹿児島については
こちら
で。
おっぱい岩
いきなり下ネタですいません。
でもここは知る人ぞ知る熊本県の珍スポットなのでどうしても紹介させていただきたい。
伝説によるとこの海岸のどこかにおっぱい岩があるらしい
干潮時・晴天時でないと探索は厳しいかもしれない
2010年5月1日16時8分おっぱい岩を発見
うわさ通りの完璧さです。乳房と乳首のあたりが本当に見事。まったく垂れていない健康的なおっぱいです。
男子たるもの誰しも興味があるであろうこの観光スポット。
先ほど通潤橋のシーンで男のロマンを語ったがこれもまた「男のロマン」である。
これはロマンを具現化しており、崇拝すべき御神体に近い神々しさがある。左の写真も御光が差しているのは偶然ではないはずだ。
あえてこの場所の地図を載せたりはしない。気になると言う方は
ここ
で「おっぱい岩」と検索してもらえれば宝の地図が入手できるはず。
続いては真面目ネタ
大江天主堂
ここは大江天主堂と言って天草市の外れにキリシタンの里として昭和8年に建造されました。
さすがに九州はこういった教会が多いですね〜、
長崎
も多かったけど熊本でも何箇所か見ました。
国道389号線から少し離れた位置にあるので少し迷うかもしれません。でも丘の上にあって眺めはなかなかのものです。それにしてもキリシタンは江戸末期は大変だったみたいです。明治になって宗教の自由が認められるまでは迫害の対象で酷い目に遭っていたようです。
牛深フェリー
ここからは再びフェリーに乗って鹿児島県の阿久根市に向かいます。
ここはそのフェリー乗り場で撮影した写真になりますが、ここは今は天草市ですが合併前は牛深市でした。
左の写真の看板に「ハイヤのふるさと」とありますが、ハイヤとは全国に広がるハイヤ節のことであり、徳島の阿波踊りに似た感じのものになります。
真ん中の写真を御覧いただきたい。ゴールデンウィークだと言うのにこの閑散とした雰囲気はマズイのでは?
港の雰囲気も寂しかったが船の中もご覧の通り。なぜこんなに寂しいんでしょう?
島原から天草に渡るフェリーはあんなに混んでたのにここは全然需要がなさそうです。
肥薩線「大畑駅」
私はよく地図を見るのが好きでこの時の九州旅行の際にも綿密な計画を立てるべく、九州の地図を穴があくほど見ていました。
すると一目見て「なんだこれは!?」という線形を発見した。
とは言っても元々この駅の存在は
こちら
のサイト様の方で知ってはいました。でも改めて地図で見てみるとその凄まじさがわかる。何が凄まじいのかを説明すると長くなるのでまずは下の地図をご覧いただきたい。
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私は「秘境」と呼ばれるエリアが好きで、到達困難な観光地でも何でもない場所に行ったりすることもよくあります。例えば四国の439号線や南信州の152号線の踏破など、一般の方なら一生のうちで一度も行くことはなさそうな道をわざわざ走りに行ってます。
この「大畑(おこば)駅」の秘境度もなかなかのもので、一応車で到達可能っぽいので行ってみたという感じです。
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上の地図の右側に黄色い線が見えると思うが、この険道県道こそ大畑駅に通じる唯一の道になります。
この道は県道というかどちらかというと林道のような雰囲気であり、冬季には雪が深くなりそうな地形なため、冬季は車では近付けなさそうな感じがします。
ちなみにこの駅には北口とか南口とかいう概念もありません。
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しかしなんと言っても上の地図の線路の線形が凄い。ループとスイッチバックが一体となった駅というのは日本中でもここだけしかありません。
鉄道用語でループと言えば、標高差を稼ぐため大がかりなトンネルや橋梁を交えた円形の線形であり、他では関越越えの湯檜曽駅等で見られる。
さらにスイッチバックと言うと、これまた急な斜度を登るため進行方向を変えながらジグザグに登る苦肉の策の事を言い、国内では箱根登山鉄道が有名だと思う。
スイッチバックは昔はいたるところに存在していましたが、最近では大規模なトンネルや橋が建設できるようになったためと、ローカル線が立て続けに廃止してしまったりと、あまり見られなくなってしまいました。
これを見てもなんだか駅という感じがしない。田舎の木造校舎のような感じを醸し出しています。
奥にサイロのようなものが見えるが、これは昔蒸気機関車が走っていた頃の為の給水塔だったようです。
トイレも開けてみたら当然のように水洗ではありませんでした。
この駅の開業はなんと明治42年です。明治・大正・昭和・平成を駆け抜けてきて今なお現役で活躍し続ける姿はグッと来るものがあります。
蒸気機関車の煙が靡いていた時代もこの駅舎は変わらずここにあったわけです。
このスイッチバックがあるせいで全ての列車をそのまま通過することを許しません。
昨今の秘境駅ブームでこの駅にも観光列車「いざぶろう号」が停車するようになりました。
一日の平均乗降数は調べてみましたけど分かりませんでした。
この写真は大畑駅の時刻表です、一日10本の電車が停車するみたいです。
この駅にはファンが多いようで名刺を貼り付けていくのが「巡礼」の証しのようです。
また、駅ノートと言って旅の思い出を書くためのノートも置いてあります、それが90冊目ってすごいですね。
こうして秘境駅を訪れてみるのもなかなか面白いものです。最近鉄道がどんどん廃線になって道路がどんどん増えてますが今から30年くらい前は鉄道が全盛の時代でした。
ここ4〜5年で秘境駅や廃線跡巡り等が静かなブームとなっているようですが、なんか分かるような気がしてきました。
竜宮滝
通潤橋から高千穂峡に向かっていた際に偶然見つけたので寄ってみた滝です。
なんとも幻想的な滝です。
調べてみるとこの辺りには滝が多く、矢部四十八滝と呼ばれる素晴らしい滝が矢部地区に存在しています。
通潤橋からほど近い場所にあるのにも関わらず観光地としての整備が行き届いておらず、景観を損なう雑草、さらに駐車場もまともに整備されていないなど多くの課題を残している。
右の写真の上に見えるのが国道218号線です。気付かずに通り過ぎてしまう方がほとんどだと思います。私もこの駐車場の入口を過ぎて橋の上から滝がちょこっと見えたのでUターンして来てみた感じなので・・・・
熊本県編は以上となります。
山あり海ありでなかなか面白い県だと思います、九州新幹線の開通や高速道路網の整備により、で今後のさらなる発展が期待できそうです。
私としても未だに熊本城をちゃんと見ていなかったり、県北部をあまり見ていないという点で、再訪の可能性が高い県となります。
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