このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください

芭蕉の句碑


鐘つかぬ里は何をか春のくれ

南房総市大井の高台に大徳院という寺がある。


大徳院に芭蕉の句碑があった。


鐘つかぬ里は何をか春のくれ

出典は 『俳諧書留』

 元禄2年(1689年)3月29日(新暦5月18日)、『奥の細道』の旅の途上 室の八嶋 で詠まれた句。

文化6年(1809年)3月、呂風建立。

この碑には芭蕉句以外何の刻銘もないが、建立者は文化文政期に活躍した勝山在の盲俳人呂風であり、彼は建碑記念集『苔莚』を上梓している。筆者はまだ一見の機会を得ないが、一茶編 『株番』 の記事中に『苔莚』に関する書き込みがあり、「文化六」とあるから、建碑並びに記念集板行が文化六年であったことが知られる。

『房総の芭蕉句碑』(井上脩之介著)

  『苔むしろ』 に「右碑石文化六年三月建於安房國朝夷郡大井村爽ガイ(※ガイ=土+豈)之地」とある。

『苔むしろ』には 一茶 も句を寄せている。

立きハに春風ふくや京の山   一茶

地蔵堂


石造地蔵菩薩坐像は南房総市指定文化財である。

大徳院


真言宗智山派 の寺である。

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