このページは、2019年3月に保存されたアーカイブです。最新の内容ではない場合がありますのでご注意ください
芭蕉の句碑
菊能香也奈良爾盤婦留幾佛達
奈良市東木辻町に稱念寺という寺がある。
一心山稱念寺
浄土宗
の寺である。
本堂の手前右手に芭蕉の句碑があった。
菊能香也奈良爾盤婦留幾佛達
(菊の香や奈良には古き仏たち)
杉山杉風宛書簡(元禄7年9月10日)にある句。
元禄7年(1694年)9月8日、芭蕉は
支考
・
惟然
を伴って伊賀を出発し、奈良
猿沢池
畔の宿に泊まった。
寛政5年(1793年)、芭蕉の百回忌に建立。
『諸国翁墳記』
に「
菊 塚 南都称念寺
ニ
アリ 山田一洞連中建
」とある。
山口誓子
は称念寺に芭蕉の句碑を訪ねている。
循環道路を北京終まで行って、左折すると、市場のある狭い通で、左側に称念寺があった。柵で入口を塞いであるのを外から手を入れて閂を外し、中に入った。
門があって、突きあたりに本堂が見えたが、そこまで行かなくてもよかった。門を潜った直ぐの右手に句碑が見えたからである。いくら句碑巡礼とはいえ、闖入者にちがいなかったので、私はほっとした。
自然石の句碑。
菊の香や奈良にはふるき仏達
最後の旅を奈良に来た芭蕉は、猿沢の池のほとりに宿をとった。日暮れであった。
(中略)
建立は寛政五年。
「菊能香也奈良尓盤婦る幾」と書かれている。
『句碑をたずねて』
(大和路)
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