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俳 書
『しぐれ会』(天明8年刊)
まさにふる時雨を花と見る日かな | 立朴 | |
しらへをあはす冬のうみ山 | 沂風 | |
四来奉納 | ||
遠江浜松 | ||
一しくれうちしらみたり天の川 | 白輅 | |
竹輿かきの棒組さかす時雨哉 |
柳也
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入野 | ||
しくるゝや金仏ひかる横小路 | 方壷 | |
田房 | ||
一筆の墨絵に似たり帰り花 | 古声 | |
福山 | ||
かくも世は翁追ゆく時雨哉 | 南河 | |
筑前福岡 | ||
冬かれや西日さし入る狐穴 | 蝶酔 | |
炉開や三ツ羽に残る虫のから | 梅珠 | |
飯塚 | ||
珠数かけし鳩にしくるゝ梢かな | 依兮 | |
豊後杵築 | ||
初しくれ檜皮ふきたる軒清し | 一幹 | |
貝吹て山伏ゆくや野ゝしくれ | 菊男 | |
京 | ||
遊ふありいさかふもあり池の鴦 | 瓦全 | |
浪華にありて、
遊行寺
のはせを忌に | ||
詣 | ||
法の燈や吹井の鶴も時雨けり | 几董 | |
一座捻香 | ||
田島豊岡 | ||
帰り花けふははらつく雨もなし | 木姿 | |
京 | ||
しくれ会や塚のはせを葉も色かはる |
蝶夢
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この寺の什物とせる蕉門好士の手鑑 | ||
を、ことし筑前飯塚の依兮の施主と | ||
なりて桜木にのせけるか、けふの折 | ||
にあひたれは影前にのなへて | ||
古き名にしくれあまねくする日哉 |
沂風
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遅来追加 | ||
飯塚 | ||
蘆の葉の笛を時雨の晴間哉 | 素柳 | |
甲斐小原 | ||
夜しくれや目覚て見れは月も漏る | 石牙
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